第51話
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電話の向こうから慌てたような声が聞こえてロイは苦笑いする。
やはり、寝不足で寝坊していたなと念の為に電話して正解だったと思いながら受話器を戻す。
『おはようございます…っ』
「びっくりしたぁ〜。
おはようございます」
「リーゼル大佐がギリギリだなんて珍しいですね。
トラブルありましたか?」
『ある意味、トラブル…かな』
「ふはっ!
おはよう、セルシア。
髪が跳ねてるぞ」
『はわぁ!
直して来ます!』
((…寝坊だ))
パタパタと執務室から走って行き、中尉に走らないようにと叱られていた。
「昨夜は雷が鳴ってたからな」
「起こされました?」
「そうだな」
「マスタング大将。
仮眠室に行きます?」
「大丈夫だ。
私はあのくらい眠れたら問題ないよ。
眠そうならお昼寝させてやるか」
「子供じゃないんですから」
ロイの呟きに冗談だろうとハボック達は苦笑いしていた。
昼食後に執務室のソファでロイに膝枕されて眠っているセルシアの姿。
「…男女逆じゃねぇか?」
「いいんだよ」
「まだお子ちゃまだな。
ほれ、頼まれてた書類」
「助かるよ」
呆れながらもヒューズは苦笑いしつつ、ロイに書類を手渡す。
「何の書類ですか?」
「後々、話すよ。
まだ考え中」
「…分かりました」
まだ動いてないと言いながらもロイは単独で内密に動いているのだろうと中尉は理解する。
まだ話す段階でないのは本格的に動くべきか決めかねているのだろう。
大将の地位だからこそ、気軽に動けないこともある。
『うにゅ…』
「おはよう、セルシア」
『…ロイさん』
目を覚ましたセルシアにロイは顔を覗かせるように見る。
ロイの顔が目の前にあり、セルシアは甘えるように首に抱きついて唇にキスをする。
「リーゼル大佐。
家じゃないですよ〜。
イチャつかんでください」
「邪魔してやるなよ、ハボック」
「また振られたんですか?」
「振られた俺の目の前でキスだなんて!」
ハボックが喚き、ブレダ達はいつものことだと思いながらも慰める。
「女を見る目がないんだよ」
「いつまでキスしてるんですか!」
『器が小さな男は嫌われるよ、ハボック少尉』
「マスタング大将みたいなこと言わないでくださいよ!」
『視線で女は気づくわよ。
胸を見てるって』
「…マジっスか!」
『胸に自信があれば、いいけれど。
そうじゃないのなら。
遊んで捨ててやろうと思うわよ』
「まぁ、そうね。
そこまで過激ではないと思うけど」
「つまりは…」
『視線でバレて遊ばれてたのよ。
どうせ、高いブランド品をプレゼントにねだられたんでしょ?』
「(ギクッ)」
『本命ならそんなこと言わないわよ。
宝石やらブランド品を本当に好きなら男に貢がせないで自分で買いなさいって思うけどね』
「それは貴女が稼いでるからでは?」
『まぁ、否定はしないけど。
胸好きでも見ないことね』
「無理だぁ!」
頭を抱えるハボックにブレダ達は苦笑いする。
誰かさんに似て来たなとヒューズは苦笑いして、ロイに視線を送る。
ロイはにっこりと笑うだけで言葉は発しない。
「失礼します。
マスタング大将、そろそろ戻って来てくださいよ。
貴方の執務室はココではないんですが?」
『また邪魔が来た』
「私は当然のことを言っているだけですが」
『まだ昼休憩中です!
貴方の顔が不愉快!』
「どんな理由だ!
それはこちらの台詞だよ!
この幼児体型!」
「補佐官、それ言い過ぎ…っ」
「リーゼル大佐!
落ち着いて!」
『この…っ、セクハラ!
セクハラで訴える!』
「胸が小さいのは事実だろ」
『このチビ!』
「チビじゃないっ!」
((子供の喧嘩か))
「静かにしなさい」
「『い…ッ』」
ロイによって補佐官もセルシアも頭を叩かれて沈んだ。
「まずは、大総統付き補佐官が女性に対して体型を揶揄するセクハラ発言はどうなんですか。
大総統の足を引っ張ることになり兼ねませんよ」
「…はい」
「セルシア・リーゼル」
『(ビクッ)』
「気に入らないのは仕方ないが、もう少し言葉の引き出しを増やしなさい」
「「そっちかよ!」」
「私は喧嘩するなとは言わない。
手を出せず、口先だけなら。
賢い者なら相手を負かすくらい翻弄しろ。
いいな?」
『了解です!』
「ただし、クナイは投げるな。
戦闘に不慣れな者もいるんだ」
『…ごめんなさい』
「互いに始末書を書くこと」
「『えぇ?』」
「それとも、大総統に報告されたいか?」
『「…承知しました」』
ロイに叱られて諭され、始末書の処分になった2人に苦笑い。
「こんな時にすまないが。
ファルマン准尉、フュリー曹長。
こちらに届いている」
「「えっ?」」
「そう不安そうにするな。
異動ではないよ」
戸惑いながらも大総統の印のある封筒を開けた。
「こ、これって…」
「ですが…」
戸惑ったようにロイと封筒を交互に見る2人にロイは微笑む。
「ファルマン准尉は少尉に昇進。
フュリー曹長は准尉。
言っておくが、私はそのような権限がない。
査定結果だ。
甘やかして査定はしてないぞ。
よく頑張ったな。
これからも精進したまえ」
「ですが!
私は昇進するような功績は…っ」
「僕もです!
いつも助けてもらって庇われて」
「上の者が下の者を守るのは当然だ。
戦闘能力だけが力ではない。
君達には私の支えになってもらうんだからな。
佐官クラスを目指してもらわないと困るんだが?」
困り顔の2人にロイはポンポンと肩を叩いた。
「撤回は出来ないぞ」
「これからも精進します。
こんな私の微力でも貴方の力になれるならば」
「ありがとうございます。
またまだ力にはなれませんが、精一杯頑張ります」
「期待してるよ。
ファルマン少尉。
フュリー准尉」
「「はっ!」」
ファルマンとフュリーはロイに向かって敬礼する。
やはり、寝不足で寝坊していたなと念の為に電話して正解だったと思いながら受話器を戻す。
『おはようございます…っ』
「びっくりしたぁ〜。
おはようございます」
「リーゼル大佐がギリギリだなんて珍しいですね。
トラブルありましたか?」
『ある意味、トラブル…かな』
「ふはっ!
おはよう、セルシア。
髪が跳ねてるぞ」
『はわぁ!
直して来ます!』
((…寝坊だ))
パタパタと執務室から走って行き、中尉に走らないようにと叱られていた。
「昨夜は雷が鳴ってたからな」
「起こされました?」
「そうだな」
「マスタング大将。
仮眠室に行きます?」
「大丈夫だ。
私はあのくらい眠れたら問題ないよ。
眠そうならお昼寝させてやるか」
「子供じゃないんですから」
ロイの呟きに冗談だろうとハボック達は苦笑いしていた。
昼食後に執務室のソファでロイに膝枕されて眠っているセルシアの姿。
「…男女逆じゃねぇか?」
「いいんだよ」
「まだお子ちゃまだな。
ほれ、頼まれてた書類」
「助かるよ」
呆れながらもヒューズは苦笑いしつつ、ロイに書類を手渡す。
「何の書類ですか?」
「後々、話すよ。
まだ考え中」
「…分かりました」
まだ動いてないと言いながらもロイは単独で内密に動いているのだろうと中尉は理解する。
まだ話す段階でないのは本格的に動くべきか決めかねているのだろう。
大将の地位だからこそ、気軽に動けないこともある。
『うにゅ…』
「おはよう、セルシア」
『…ロイさん』
目を覚ましたセルシアにロイは顔を覗かせるように見る。
ロイの顔が目の前にあり、セルシアは甘えるように首に抱きついて唇にキスをする。
「リーゼル大佐。
家じゃないですよ〜。
イチャつかんでください」
「邪魔してやるなよ、ハボック」
「また振られたんですか?」
「振られた俺の目の前でキスだなんて!」
ハボックが喚き、ブレダ達はいつものことだと思いながらも慰める。
「女を見る目がないんだよ」
「いつまでキスしてるんですか!」
『器が小さな男は嫌われるよ、ハボック少尉』
「マスタング大将みたいなこと言わないでくださいよ!」
『視線で女は気づくわよ。
胸を見てるって』
「…マジっスか!」
『胸に自信があれば、いいけれど。
そうじゃないのなら。
遊んで捨ててやろうと思うわよ』
「まぁ、そうね。
そこまで過激ではないと思うけど」
「つまりは…」
『視線でバレて遊ばれてたのよ。
どうせ、高いブランド品をプレゼントにねだられたんでしょ?』
「(ギクッ)」
『本命ならそんなこと言わないわよ。
宝石やらブランド品を本当に好きなら男に貢がせないで自分で買いなさいって思うけどね』
「それは貴女が稼いでるからでは?」
『まぁ、否定はしないけど。
胸好きでも見ないことね』
「無理だぁ!」
頭を抱えるハボックにブレダ達は苦笑いする。
誰かさんに似て来たなとヒューズは苦笑いして、ロイに視線を送る。
ロイはにっこりと笑うだけで言葉は発しない。
「失礼します。
マスタング大将、そろそろ戻って来てくださいよ。
貴方の執務室はココではないんですが?」
『また邪魔が来た』
「私は当然のことを言っているだけですが」
『まだ昼休憩中です!
貴方の顔が不愉快!』
「どんな理由だ!
それはこちらの台詞だよ!
この幼児体型!」
「補佐官、それ言い過ぎ…っ」
「リーゼル大佐!
落ち着いて!」
『この…っ、セクハラ!
セクハラで訴える!』
「胸が小さいのは事実だろ」
『このチビ!』
「チビじゃないっ!」
((子供の喧嘩か))
「静かにしなさい」
「『い…ッ』」
ロイによって補佐官もセルシアも頭を叩かれて沈んだ。
「まずは、大総統付き補佐官が女性に対して体型を揶揄するセクハラ発言はどうなんですか。
大総統の足を引っ張ることになり兼ねませんよ」
「…はい」
「セルシア・リーゼル」
『(ビクッ)』
「気に入らないのは仕方ないが、もう少し言葉の引き出しを増やしなさい」
「「そっちかよ!」」
「私は喧嘩するなとは言わない。
手を出せず、口先だけなら。
賢い者なら相手を負かすくらい翻弄しろ。
いいな?」
『了解です!』
「ただし、クナイは投げるな。
戦闘に不慣れな者もいるんだ」
『…ごめんなさい』
「互いに始末書を書くこと」
「『えぇ?』」
「それとも、大総統に報告されたいか?」
『「…承知しました」』
ロイに叱られて諭され、始末書の処分になった2人に苦笑い。
「こんな時にすまないが。
ファルマン准尉、フュリー曹長。
こちらに届いている」
「「えっ?」」
「そう不安そうにするな。
異動ではないよ」
戸惑いながらも大総統の印のある封筒を開けた。
「こ、これって…」
「ですが…」
戸惑ったようにロイと封筒を交互に見る2人にロイは微笑む。
「ファルマン准尉は少尉に昇進。
フュリー曹長は准尉。
言っておくが、私はそのような権限がない。
査定結果だ。
甘やかして査定はしてないぞ。
よく頑張ったな。
これからも精進したまえ」
「ですが!
私は昇進するような功績は…っ」
「僕もです!
いつも助けてもらって庇われて」
「上の者が下の者を守るのは当然だ。
戦闘能力だけが力ではない。
君達には私の支えになってもらうんだからな。
佐官クラスを目指してもらわないと困るんだが?」
困り顔の2人にロイはポンポンと肩を叩いた。
「撤回は出来ないぞ」
「これからも精進します。
こんな私の微力でも貴方の力になれるならば」
「ありがとうございます。
またまだ力にはなれませんが、精一杯頑張ります」
「期待してるよ。
ファルマン少尉。
フュリー准尉」
「「はっ!」」
ファルマンとフュリーはロイに向かって敬礼する。