第48話
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翌日には当事者としても色々と考えたいことがあるだろうからと大総統に有休を貰った。
忙しいと思いながらも考えがまとまらないのは事実なので有休を取らせて貰ったのだった。
(平和になったはずなのに。
イシュヴァールのこともあるが。
胸がザワつく)
今まで自分の罪を背負いながらも仲間を守りつつも前だけを向いて歩いていたのだから安堵から疲れが出ない方がおかしいだろう。
「ん…っ」
『まだ疲れは取れませんよね。
あんなに高度な錬金術を使っていたのもそうですけど。
いろんなことがありましたから。
精神的な疲れもあるんですよ』
「…セルシア。
君と出会ったことも、すべて。
夢のように思える」
『現実ですよ』
「私が幸せになっても…」
『良いんですよ。
それを皆さんが望んでます』
「私は罪人になる可能性がゼロではない」
『そうなったら、助けに行きます。
諦めないでくださいね。
幸せは誰にだって与えられるものですよ』
「私でも…?」
『ロイさんだからこそ、です。
さあ、眠りましょう』
ベットに腰掛けてセルシアは静かに流れるロイの涙を拭い、優しく抱き締めた。
『大丈夫です。
次はいい夢を見れますよ』
「…セルシア」
唇にキスされて口内に入って来る懐かしい味を感じながらも飲み込んだ。
ロイは睡眠薬を飲まされてやっと深い眠りに着けた。
翌日にはすっかり熱は下がり、身体もスッキリしていた。
休んでいるフリは出来てものんびりするのは苦手なのかもしれない。
「エドワード?」
「よぉ、マスタング大将。
今時間ある?」
「特に予定もないが。
珈琲でいいか?」
「…ん」
自分の自宅にエドが訪ねているのも2人きりで珈琲を飲むのも不思議だ。
「アルのリハビリも大丈夫そうだし、ばっちゃんも心配してるだろうから。
一度帰ろうかと」
「…そうか」
「それでさ、あんたも来ない?」
「えっ?」
「やりたいこともやらないといけないこともあるのは分かってる。
有休が有り余ってんだろ?」
「それを誰に言われた?」
「誰というか、ヒューズ中佐にもアームストロング少佐、中尉達にも。
大総統や補佐官にも頼まれたよ。
何もない田舎だけどさ。
良い所だよ。
のんびりして休んでから、動いてもいいんじゃねぇの?
あんたが泊まるくらいの家はあるし。
こういう機会じゃないと休めないだろう?
地元に戻って休んだら俺等も挨拶回りに行くつもりだよ。
世話になった人達が沢山いるし」
「巻き込んだのもな」
「ははっ、否定はしねぇよ。
考えといてよ」
「ウィンリィとアルにも言われたよ」
「…俺もエドでいいよ。
エドワードなんて呼ぶ人、いねぇし」
「分かった。
星が綺麗だと言ってたな」
「あぁ、邪魔するもんなんてないからな」
「そうか」
大総統にも言われたら有休を貰って行くしかないだろう。
中央を離れてしまえば、田舎では知名度はそこまで高くはない。
「…風が気持ちいいな」
「あぁ、何もねぇけど」
「もう兄さんったら」
「ごめんなさい」
「いや…、構わないよ」
ロイは開けた窓から風を感じ、髪が揺らされながら眺めていた。
「くっそ、何なんだよ!」
「親子に間違えられましたね」
「お義父さん、こっちです」
「引っ張るなって」
不満そうなエドに対し、ウィンリィとアルはロイと親子に間違えられて嬉しそうだ。
「ばっちゃん!」
「デンも久しぶり」
「ウィンリィ!
それに、エドと…、アル。
お帰り」
「お客様だよ、ばっちゃん!」
「…あんたもおいで」
「お邪魔します」
ウィンリィとアルに背を押されながらロイは入って行く。
(色々と考えることはあるけれど。
考え過ぎて逆に考えがまとまらない。
どこから手をつけるべきか。
やはり、イシュヴァールの復興か。
開放もそうだけれど。
錬金術の研究所も落ち着いたら内々に片付けないといけないだろうな)
ロイが来たのはまだ中佐の時代にエルリック兄弟に会った以来だった。
「お義父さん。
そんな薄着で風邪引きますよ」
「…ウィンリィ」
「あぁ、悪いな。
どうかしたか?」
「食事が出来ましたよ。
田舎料理だし、合わないかもしれないけど」
「視察でも食べてたりしてたよ。
元々の家だって金持ちの家じゃなかったからね」
「沢山食べてくださいね」
「ありがとう」
家に戻るとエドには遅いと文句を言われたが、ウィンリィにエドは頭を叩かれていた。
「大丈夫そうですか?」
「心配し過ぎだよ、ウィンリィ。
マスタング大将もそれでは食べづらいだろう」
「ごめんなさい。
アルもゆっくりでいいから食べて」
「ありがとう」
「美味しいよ、ウィンリィ」
「味が薄かったりしませんか?」
「素朴で優しい味だ。
懐かしいな。
中尉の生家でよく食べていた」
「そうなんですか?」
「あぁ、ご両親がもしかしたら、この地方の出身なのかもな。
そういうことは決して話してくれなかった人だけれど」
「文句を言うかと思った」
「それは兄さんだろ」
「作ってもらって文句を言ったりしないよ。
下処理も丁寧にしてあるし」
「料理するんだったね。
ウィンリィが張り切ったんだ」
「ばっちゃん!」
「ありがとう、ウィンリィ」
「おかわり持って来ます!」
「まだ食べ終わってないんだが…」
暴露されてしまったウィンリィはキッチンからおかわりを持って来ようとしてピナコにまで止められたのだった。
「まだやってんのかよ」
「ばっちゃんと言い争えるんだから、凄いよね」
世話になるんだからとお金を渡そうとするロイに対し、ピナコは拒否してる。
忙しいと思いながらも考えがまとまらないのは事実なので有休を取らせて貰ったのだった。
(平和になったはずなのに。
イシュヴァールのこともあるが。
胸がザワつく)
今まで自分の罪を背負いながらも仲間を守りつつも前だけを向いて歩いていたのだから安堵から疲れが出ない方がおかしいだろう。
「ん…っ」
『まだ疲れは取れませんよね。
あんなに高度な錬金術を使っていたのもそうですけど。
いろんなことがありましたから。
精神的な疲れもあるんですよ』
「…セルシア。
君と出会ったことも、すべて。
夢のように思える」
『現実ですよ』
「私が幸せになっても…」
『良いんですよ。
それを皆さんが望んでます』
「私は罪人になる可能性がゼロではない」
『そうなったら、助けに行きます。
諦めないでくださいね。
幸せは誰にだって与えられるものですよ』
「私でも…?」
『ロイさんだからこそ、です。
さあ、眠りましょう』
ベットに腰掛けてセルシアは静かに流れるロイの涙を拭い、優しく抱き締めた。
『大丈夫です。
次はいい夢を見れますよ』
「…セルシア」
唇にキスされて口内に入って来る懐かしい味を感じながらも飲み込んだ。
ロイは睡眠薬を飲まされてやっと深い眠りに着けた。
翌日にはすっかり熱は下がり、身体もスッキリしていた。
休んでいるフリは出来てものんびりするのは苦手なのかもしれない。
「エドワード?」
「よぉ、マスタング大将。
今時間ある?」
「特に予定もないが。
珈琲でいいか?」
「…ん」
自分の自宅にエドが訪ねているのも2人きりで珈琲を飲むのも不思議だ。
「アルのリハビリも大丈夫そうだし、ばっちゃんも心配してるだろうから。
一度帰ろうかと」
「…そうか」
「それでさ、あんたも来ない?」
「えっ?」
「やりたいこともやらないといけないこともあるのは分かってる。
有休が有り余ってんだろ?」
「それを誰に言われた?」
「誰というか、ヒューズ中佐にもアームストロング少佐、中尉達にも。
大総統や補佐官にも頼まれたよ。
何もない田舎だけどさ。
良い所だよ。
のんびりして休んでから、動いてもいいんじゃねぇの?
あんたが泊まるくらいの家はあるし。
こういう機会じゃないと休めないだろう?
地元に戻って休んだら俺等も挨拶回りに行くつもりだよ。
世話になった人達が沢山いるし」
「巻き込んだのもな」
「ははっ、否定はしねぇよ。
考えといてよ」
「ウィンリィとアルにも言われたよ」
「…俺もエドでいいよ。
エドワードなんて呼ぶ人、いねぇし」
「分かった。
星が綺麗だと言ってたな」
「あぁ、邪魔するもんなんてないからな」
「そうか」
大総統にも言われたら有休を貰って行くしかないだろう。
中央を離れてしまえば、田舎では知名度はそこまで高くはない。
「…風が気持ちいいな」
「あぁ、何もねぇけど」
「もう兄さんったら」
「ごめんなさい」
「いや…、構わないよ」
ロイは開けた窓から風を感じ、髪が揺らされながら眺めていた。
「くっそ、何なんだよ!」
「親子に間違えられましたね」
「お義父さん、こっちです」
「引っ張るなって」
不満そうなエドに対し、ウィンリィとアルはロイと親子に間違えられて嬉しそうだ。
「ばっちゃん!」
「デンも久しぶり」
「ウィンリィ!
それに、エドと…、アル。
お帰り」
「お客様だよ、ばっちゃん!」
「…あんたもおいで」
「お邪魔します」
ウィンリィとアルに背を押されながらロイは入って行く。
(色々と考えることはあるけれど。
考え過ぎて逆に考えがまとまらない。
どこから手をつけるべきか。
やはり、イシュヴァールの復興か。
開放もそうだけれど。
錬金術の研究所も落ち着いたら内々に片付けないといけないだろうな)
ロイが来たのはまだ中佐の時代にエルリック兄弟に会った以来だった。
「お義父さん。
そんな薄着で風邪引きますよ」
「…ウィンリィ」
「あぁ、悪いな。
どうかしたか?」
「食事が出来ましたよ。
田舎料理だし、合わないかもしれないけど」
「視察でも食べてたりしてたよ。
元々の家だって金持ちの家じゃなかったからね」
「沢山食べてくださいね」
「ありがとう」
家に戻るとエドには遅いと文句を言われたが、ウィンリィにエドは頭を叩かれていた。
「大丈夫そうですか?」
「心配し過ぎだよ、ウィンリィ。
マスタング大将もそれでは食べづらいだろう」
「ごめんなさい。
アルもゆっくりでいいから食べて」
「ありがとう」
「美味しいよ、ウィンリィ」
「味が薄かったりしませんか?」
「素朴で優しい味だ。
懐かしいな。
中尉の生家でよく食べていた」
「そうなんですか?」
「あぁ、ご両親がもしかしたら、この地方の出身なのかもな。
そういうことは決して話してくれなかった人だけれど」
「文句を言うかと思った」
「それは兄さんだろ」
「作ってもらって文句を言ったりしないよ。
下処理も丁寧にしてあるし」
「料理するんだったね。
ウィンリィが張り切ったんだ」
「ばっちゃん!」
「ありがとう、ウィンリィ」
「おかわり持って来ます!」
「まだ食べ終わってないんだが…」
暴露されてしまったウィンリィはキッチンからおかわりを持って来ようとしてピナコにまで止められたのだった。
「まだやってんのかよ」
「ばっちゃんと言い争えるんだから、凄いよね」
世話になるんだからとお金を渡そうとするロイに対し、ピナコは拒否してる。