第48話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
上層部はロイとオリヴィエ少将以外はほとんど居なくなり、佐官クラスも少なくなったのが事実だ。
「早急に対策が必要だな」
「マスタング中将の為にも」
「君達がマスタング中将側に行っていたのが驚きだが」
「未来の為に動いただけですよ」
「マスタング中将は信頼が出来ると判断しました。
この決断に間違いはなかったですね」
大総統は補佐官達の言葉に苦笑いするしかない。
国民は人造人間のことはあまり知られてないが、軍でクーデターが起きたことは公式に発表されて知っている。
大総統はクーデターによって一時期は行方不明だったと一部の国民以外にはそう認識されている。
「…マスタング中将」
「さあ、行こうか」
「貴方1人の責任ではありません」
「そうっスよ!」
「君達は私の命令に従ったまで」
「俺等は自分の意思で貴方について行ったんですよ!
自分だけで背負わないでください!」
「部下を守るのも上官の役目だ」
ブレダまでにも怒鳴られてロイは微かに笑みを浮かべた。
「そろそろ時間だ。
おまえらの言いたい気持ちも分かるが、あとにしろ」
「ヒューズ中佐」
「佐官クラスもなら、ヒューズ中佐もリーゼル大佐も…」
『覚悟はしているわ。
ほら、行きましょう』
大総統から総入れ替えと発表もあって部下達は“責任”に不安しかない。
「まずは私の力量不足で皆さんにご心配を掛けたことを申し訳なく思ってる。
本当に申し訳ない」
国民も招待されていて大総統が国民に頭を下げるのでザワつく。
「クーデターの騒動は終結した。
オリヴィエ少将、マスタング中将。
心配を掛けて申し訳なかった。
だが、君達は軍将だ。
気持ちも理解した上で上官として君達には責任を取ってもらう」
「はっ!」
「…承知しております」
国民がいるのでスカーのことは伏せた上でオリヴィエ少将は宣言通りに北の司令部の自宅で1ヶ月の自宅謹慎に加えて2ヶ月の減給。
オリヴィエ少将は不満そうだったが、配慮もあるのだろうと補佐官に宥められていた。
「怪我をした軍人達に対する配慮も忘れずに行いなさい」
「はっ!
ご配慮に感謝します」
不満を隠しきれてないが、オリヴィエ少将は大総統に敬礼する。
「マスタング中将。
イシュヴァールの英雄と呼ばれている君がクーデターを起こしたことは分かっているか?」
「覚悟の上です」
「君は中将という立場で私の補佐官でもある」
「…はい」
「マスタング中将を大佐に降格」
「そんな…っ」
「大総統!
私よりも処分が重すぎます!
それなら、私だって!」
「すべて受け入れます。
それほどのことをしました。
全責任は上官である私の責任です」
「部下の責任も自分にあると?」
「その通りです」
「「マスタング中将!」」
咎める部下を手で制してロイは大総統を見つめた。
国民達も降格にザワつき、ロイの部下達は泣きそうになっていてヒューズもアームストロング少佐も顔を歪める。
セルシアは後ろからじっとロイを見つめていた。
「今回の件の“責任”はこれで終了だ」
「佐官クラスの責任は?
それもマスタング中将にすべて責任を取らすということなのか?」
「それを本人が望んだ」
目を見開いてロイを見つめるが、式典の最中なので駆け寄ることは出来ない。
「貴様は何を考えているんだ!」
「式典の最中です。
オリヴィエ少将」
「やはり、貴様は気に入らん!」
補佐官がどうにかオリヴィエ少将にロイの軍服を離させた。
「責任もあれば、功績もある。
クーデターを起こすことも勇気だ。
オリヴィエ少将を中将に。
返事は?」
「はっ!
お受け致します」
「ロイ・マスタング…大佐。
大将に昇格」
「何階級、昇進させるつもりなんですか!?」
ザワつきと歓声が上がるが、不満な声も上がるが、大総統はそれを無視して進行する。
自分がいるとこに上がってもらうと、ロイの軍服に勲章を付けて大総統は微かに笑う。
「…大総統」
「よく似合っている」
「ありがとうございます」
「茶番だ!
降格も意味がない!」
「では、クーデターが起こった時に君達は何をしていた?
降格してもいいんだぞ」
「それは…っ」
「今回の騒動について君達を見逃してやると言わないと分からないのかね」
黙り込んだ将軍や佐官に呆れながらも大総統はため息をつく。
軍人達が誰も人造人間のことを話さないのはロイ以外に大総統が人造人間だと知ってないこともあるが、国民の混乱や自分の未来を守るなど様々だろう。
大総統もロイも口封じは一切していなかった。
「まだ式典は終わっていないから静かにしなさい。
文句は直接言えるのならば、私が聞いてやろう」
「ぶはっ!」
「マスタング大将、何を笑っているのですか」
「随分と煽られた言い様だなと。
どうぞ、存分に頑張ってください」
((貴方も十分な程に煽っていますが!?))
それを見て似た者同士の親子だと苦笑いしてしまった。
「ロイ・マスタング大将。
君を私の特別補佐官として傍について学ばせていたが、その決断に私は変わりはない。
君はどうだね」
「有り難く思っております。
この年齢で通常は見れない景色を見させて頂いております」
「今後は視察も含めて君は常に私の傍にいることになる」
「おや、監視ですか?」
「それは君では?」
「貴方が道を外さない限りは」
「よろしい。
君に背を任せよう。
私はまだ席を空けるつもりはないが」
「承知しております。
貴方に任せてもいいと思われるよう、精進します」
「よかろう。
次期大総統に君を任命する」
「はっ!」
「時期は未定だ。
早く私を追い抜いておくれ。
私が安心するように」
「はい、父様」
ロイは大総統に敬礼するとふわりと微笑んだ。
軍人達のザワつきや喜びの声、憎しみの声が響いた。
(あともう一歩だな。
こういう未来は想像しなかったが。
平和主義のおまえらしいよ、ロイ。
大総統のこともどうせ、許しちまったんだろうな。
2人で立つのも悪くない)
国民達からほとんどが歓声でヒューズは微かに笑った。
「早急に対策が必要だな」
「マスタング中将の為にも」
「君達がマスタング中将側に行っていたのが驚きだが」
「未来の為に動いただけですよ」
「マスタング中将は信頼が出来ると判断しました。
この決断に間違いはなかったですね」
大総統は補佐官達の言葉に苦笑いするしかない。
国民は人造人間のことはあまり知られてないが、軍でクーデターが起きたことは公式に発表されて知っている。
大総統はクーデターによって一時期は行方不明だったと一部の国民以外にはそう認識されている。
「…マスタング中将」
「さあ、行こうか」
「貴方1人の責任ではありません」
「そうっスよ!」
「君達は私の命令に従ったまで」
「俺等は自分の意思で貴方について行ったんですよ!
自分だけで背負わないでください!」
「部下を守るのも上官の役目だ」
ブレダまでにも怒鳴られてロイは微かに笑みを浮かべた。
「そろそろ時間だ。
おまえらの言いたい気持ちも分かるが、あとにしろ」
「ヒューズ中佐」
「佐官クラスもなら、ヒューズ中佐もリーゼル大佐も…」
『覚悟はしているわ。
ほら、行きましょう』
大総統から総入れ替えと発表もあって部下達は“責任”に不安しかない。
「まずは私の力量不足で皆さんにご心配を掛けたことを申し訳なく思ってる。
本当に申し訳ない」
国民も招待されていて大総統が国民に頭を下げるのでザワつく。
「クーデターの騒動は終結した。
オリヴィエ少将、マスタング中将。
心配を掛けて申し訳なかった。
だが、君達は軍将だ。
気持ちも理解した上で上官として君達には責任を取ってもらう」
「はっ!」
「…承知しております」
国民がいるのでスカーのことは伏せた上でオリヴィエ少将は宣言通りに北の司令部の自宅で1ヶ月の自宅謹慎に加えて2ヶ月の減給。
オリヴィエ少将は不満そうだったが、配慮もあるのだろうと補佐官に宥められていた。
「怪我をした軍人達に対する配慮も忘れずに行いなさい」
「はっ!
ご配慮に感謝します」
不満を隠しきれてないが、オリヴィエ少将は大総統に敬礼する。
「マスタング中将。
イシュヴァールの英雄と呼ばれている君がクーデターを起こしたことは分かっているか?」
「覚悟の上です」
「君は中将という立場で私の補佐官でもある」
「…はい」
「マスタング中将を大佐に降格」
「そんな…っ」
「大総統!
私よりも処分が重すぎます!
それなら、私だって!」
「すべて受け入れます。
それほどのことをしました。
全責任は上官である私の責任です」
「部下の責任も自分にあると?」
「その通りです」
「「マスタング中将!」」
咎める部下を手で制してロイは大総統を見つめた。
国民達も降格にザワつき、ロイの部下達は泣きそうになっていてヒューズもアームストロング少佐も顔を歪める。
セルシアは後ろからじっとロイを見つめていた。
「今回の件の“責任”はこれで終了だ」
「佐官クラスの責任は?
それもマスタング中将にすべて責任を取らすということなのか?」
「それを本人が望んだ」
目を見開いてロイを見つめるが、式典の最中なので駆け寄ることは出来ない。
「貴様は何を考えているんだ!」
「式典の最中です。
オリヴィエ少将」
「やはり、貴様は気に入らん!」
補佐官がどうにかオリヴィエ少将にロイの軍服を離させた。
「責任もあれば、功績もある。
クーデターを起こすことも勇気だ。
オリヴィエ少将を中将に。
返事は?」
「はっ!
お受け致します」
「ロイ・マスタング…大佐。
大将に昇格」
「何階級、昇進させるつもりなんですか!?」
ザワつきと歓声が上がるが、不満な声も上がるが、大総統はそれを無視して進行する。
自分がいるとこに上がってもらうと、ロイの軍服に勲章を付けて大総統は微かに笑う。
「…大総統」
「よく似合っている」
「ありがとうございます」
「茶番だ!
降格も意味がない!」
「では、クーデターが起こった時に君達は何をしていた?
降格してもいいんだぞ」
「それは…っ」
「今回の騒動について君達を見逃してやると言わないと分からないのかね」
黙り込んだ将軍や佐官に呆れながらも大総統はため息をつく。
軍人達が誰も人造人間のことを話さないのはロイ以外に大総統が人造人間だと知ってないこともあるが、国民の混乱や自分の未来を守るなど様々だろう。
大総統もロイも口封じは一切していなかった。
「まだ式典は終わっていないから静かにしなさい。
文句は直接言えるのならば、私が聞いてやろう」
「ぶはっ!」
「マスタング大将、何を笑っているのですか」
「随分と煽られた言い様だなと。
どうぞ、存分に頑張ってください」
((貴方も十分な程に煽っていますが!?))
それを見て似た者同士の親子だと苦笑いしてしまった。
「ロイ・マスタング大将。
君を私の特別補佐官として傍について学ばせていたが、その決断に私は変わりはない。
君はどうだね」
「有り難く思っております。
この年齢で通常は見れない景色を見させて頂いております」
「今後は視察も含めて君は常に私の傍にいることになる」
「おや、監視ですか?」
「それは君では?」
「貴方が道を外さない限りは」
「よろしい。
君に背を任せよう。
私はまだ席を空けるつもりはないが」
「承知しております。
貴方に任せてもいいと思われるよう、精進します」
「よかろう。
次期大総統に君を任命する」
「はっ!」
「時期は未定だ。
早く私を追い抜いておくれ。
私が安心するように」
「はい、父様」
ロイは大総統に敬礼するとふわりと微笑んだ。
軍人達のザワつきや喜びの声、憎しみの声が響いた。
(あともう一歩だな。
こういう未来は想像しなかったが。
平和主義のおまえらしいよ、ロイ。
大総統のこともどうせ、許しちまったんだろうな。
2人で立つのも悪くない)
国民達からほとんどが歓声でヒューズは微かに笑った。