第46話
夢小説設定
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賑やかな声を聞きながらもロイも目を細めて見る。
「マスタング中将。
そんな日陰に居たのかよ。
勿体ないじゃん」
「私は良いんだよ」
「せっかくの海だぞ!」
「どんな理由なんだ」
「発火布、なくたって問題ないだろ」
「外して行きましょう!」
「ちょっ…分かったから奪うな!」
エドとアルに連れ出されたロイにヒューズ達は思わず、顔を見合わせて吹き出してしまった。
「ところでリーゼル大佐は?」
「エドワードくんよりも先に海に走って行きましたよ」
「ぶはっ!
期待を裏切らねぇ〜」
「止めなかったんですか」
「あまりにも瞳を輝かせてたから。
それに、仕事ではないもの」
「想像がつきますね」
海を見たことがないという話からアームストロング少佐の家が所有するプライベート付き別荘に招待された。
「この人数で休んじゃって。
問題なかったんですか?」
「緊急時には連絡が取れるようにしてあるからな」
「全員分の休み、よく取れましたね」
ロイは微かに笑うだけだが、大総統に頼んだのは明白だろう。
「私達まで良かったのかしら」
「いいんじゃないか?
是非と言ってくれてるんだから」
「海だぁ♪」
「そうですとも。
ヒューズ中佐には日頃からお世話になっていますから」
「世話しているとも言うがな」
「ロイ、おまえなぁ〜」
「毎日のようにヒューズを迎えに来てもらって感謝してるよ」
『回収とも言いますけど』
「俺にも少しは格好つけさせろよ!」
「『無理』」
「…ハモるなよ」
似た者同士だなとロイとセルシアを見てハボック達は苦笑いする。
「凡人なんだろう?
それなら格好つけるなよ」
「この野郎…っ」
「うわっ!
バカ、飛びつくな!」
ヒューズに抱きつかれたロイは楽しそうに珍しく声を上げて笑ってる。
それを見ながらもグレイシアも微笑んでいた。
「あいして見るとマスタング中将もまだ若いんですよね」
「あんた、何歳だよ。
年寄り臭い発言すんなよ、アームストロング少佐」
「ははっ…思わず。
幸せになって欲しいものですな」
「あんたもな。
忘れろとは言わないけど。
過去に囚われ過ぎてはろくなことにならねぇよ」
エドの言葉にアームストロングは瞬きし、微かに嬉しそうに笑う。
アームストロングにエドが抱きしめられていて、苦笑いしたロイに救出されたのだった。
楽しそうだなとロイは部下達を眺めて微笑んでいた。
「マスタング中将。
泳げない訳じゃないだろ?」
「得意という程ではないが、人並みに泳げるよ」
「まだ春ですけど。
こうして水着で海に来て。
夏気分ですよね」
「流石に海はまだ寒いけどな」
「ぶはっ!
入ったのかよ」
「いや、入りたくなるだろ」
「日差しを浴びるくらいが丁度いい。
砂浜で遊ぶくらいだ」
以前の自分なら考えられないことだなとロイは青空を眺めながらも思う。
(まるで夢なんじゃないかと。
すべて私の幻想なのではないかと思う時がある)
眩しそうに目を細め、伸ばした手を握られて瞬きする。
『夢じゃないですよ。
幻想でもないです。
貴方が叶えた現実ですよ』
「…セルシア」
『あと一歩ですよ』
「そうなりたい気持ちと…、今はこのままでいいとさえ願ってしまうな」
『良いんじゃないですか。
立ち止まってもいい。
振り向いたっていいんですよ』
「そうですよ。
貴方は後ろを向かずに前だけをみて歩いて来たんです。
たまには、休むのも必要です」
「…そうか。
うん、良いよな」
少しだけ肩の力が抜けて微かに笑うロイに頷いた。
「羨ましいけど」
「マスタング中将でないと、絵になりませんよね」
真ん中に胡座をかいて座って眠るロイと左右に中尉とセルシアがロイの肩に頭を預けて眠っていた。
ヒューズが持参して来たカメラで写真を撮影していて、苦笑いする。
「ヒューズ中佐。
エリシアちゃんの次にマスタング中将を撮影してません?」
「さっきも嫌がられてましたけど」
「こうでもしないとロイは自分の姿を残そうとしないからな。
アイツの代わりに俺が残して強引にでも渡してやるんだよ。
たまに大総統に写真をねだられるけどさ」
「どんな状態ですか」
大総統はロイの写真を手帳に挟んでそうだなと想像してしまった。
目が覚めた中尉が慌てた末に転びそうになり、ロイに何度も頭を下げて謝罪したのは言うまでもない。
「今更だけどさ。
お揃いにしてんの?」
「あぁ、水着と上のシャツはセットだが」
「そっちじゃねぇよ!」
「冗談だ。
セルシアと同じものだ。
君もウィンリィとすればいいのではないか?」
「何でだよ!?」
頬を赤らめるエドにロイはクスクスと笑ってしまう。
「ウィンリィと交際になったら、ばっちゃんとマスタング中将に挨拶に来るべきなんですかね」
「おまえのような奴は許さん!って追い出さないといけないのかな」
アルとハボックにまでエドはからかわれていた。
「お揃い、そんなに恥ずかしいか?
私は中尉とでも平気だが」
「少し気恥ずかしい気持ちもありますが、マスタング中将なら」
「俺等も平気っスよ」
「並んだら最悪だけどな」
「なんで?」
「ロイはそういう時に絵になるんだよな。
凡人の俺等では大変だぞ。
経験あるだろう?」
安易に想像がついてヒューズの言葉にハボック達は頷く。
「マスタング中将。
そんな日陰に居たのかよ。
勿体ないじゃん」
「私は良いんだよ」
「せっかくの海だぞ!」
「どんな理由なんだ」
「発火布、なくたって問題ないだろ」
「外して行きましょう!」
「ちょっ…分かったから奪うな!」
エドとアルに連れ出されたロイにヒューズ達は思わず、顔を見合わせて吹き出してしまった。
「ところでリーゼル大佐は?」
「エドワードくんよりも先に海に走って行きましたよ」
「ぶはっ!
期待を裏切らねぇ〜」
「止めなかったんですか」
「あまりにも瞳を輝かせてたから。
それに、仕事ではないもの」
「想像がつきますね」
海を見たことがないという話からアームストロング少佐の家が所有するプライベート付き別荘に招待された。
「この人数で休んじゃって。
問題なかったんですか?」
「緊急時には連絡が取れるようにしてあるからな」
「全員分の休み、よく取れましたね」
ロイは微かに笑うだけだが、大総統に頼んだのは明白だろう。
「私達まで良かったのかしら」
「いいんじゃないか?
是非と言ってくれてるんだから」
「海だぁ♪」
「そうですとも。
ヒューズ中佐には日頃からお世話になっていますから」
「世話しているとも言うがな」
「ロイ、おまえなぁ〜」
「毎日のようにヒューズを迎えに来てもらって感謝してるよ」
『回収とも言いますけど』
「俺にも少しは格好つけさせろよ!」
「『無理』」
「…ハモるなよ」
似た者同士だなとロイとセルシアを見てハボック達は苦笑いする。
「凡人なんだろう?
それなら格好つけるなよ」
「この野郎…っ」
「うわっ!
バカ、飛びつくな!」
ヒューズに抱きつかれたロイは楽しそうに珍しく声を上げて笑ってる。
それを見ながらもグレイシアも微笑んでいた。
「あいして見るとマスタング中将もまだ若いんですよね」
「あんた、何歳だよ。
年寄り臭い発言すんなよ、アームストロング少佐」
「ははっ…思わず。
幸せになって欲しいものですな」
「あんたもな。
忘れろとは言わないけど。
過去に囚われ過ぎてはろくなことにならねぇよ」
エドの言葉にアームストロングは瞬きし、微かに嬉しそうに笑う。
アームストロングにエドが抱きしめられていて、苦笑いしたロイに救出されたのだった。
楽しそうだなとロイは部下達を眺めて微笑んでいた。
「マスタング中将。
泳げない訳じゃないだろ?」
「得意という程ではないが、人並みに泳げるよ」
「まだ春ですけど。
こうして水着で海に来て。
夏気分ですよね」
「流石に海はまだ寒いけどな」
「ぶはっ!
入ったのかよ」
「いや、入りたくなるだろ」
「日差しを浴びるくらいが丁度いい。
砂浜で遊ぶくらいだ」
以前の自分なら考えられないことだなとロイは青空を眺めながらも思う。
(まるで夢なんじゃないかと。
すべて私の幻想なのではないかと思う時がある)
眩しそうに目を細め、伸ばした手を握られて瞬きする。
『夢じゃないですよ。
幻想でもないです。
貴方が叶えた現実ですよ』
「…セルシア」
『あと一歩ですよ』
「そうなりたい気持ちと…、今はこのままでいいとさえ願ってしまうな」
『良いんじゃないですか。
立ち止まってもいい。
振り向いたっていいんですよ』
「そうですよ。
貴方は後ろを向かずに前だけをみて歩いて来たんです。
たまには、休むのも必要です」
「…そうか。
うん、良いよな」
少しだけ肩の力が抜けて微かに笑うロイに頷いた。
「羨ましいけど」
「マスタング中将でないと、絵になりませんよね」
真ん中に胡座をかいて座って眠るロイと左右に中尉とセルシアがロイの肩に頭を預けて眠っていた。
ヒューズが持参して来たカメラで写真を撮影していて、苦笑いする。
「ヒューズ中佐。
エリシアちゃんの次にマスタング中将を撮影してません?」
「さっきも嫌がられてましたけど」
「こうでもしないとロイは自分の姿を残そうとしないからな。
アイツの代わりに俺が残して強引にでも渡してやるんだよ。
たまに大総統に写真をねだられるけどさ」
「どんな状態ですか」
大総統はロイの写真を手帳に挟んでそうだなと想像してしまった。
目が覚めた中尉が慌てた末に転びそうになり、ロイに何度も頭を下げて謝罪したのは言うまでもない。
「今更だけどさ。
お揃いにしてんの?」
「あぁ、水着と上のシャツはセットだが」
「そっちじゃねぇよ!」
「冗談だ。
セルシアと同じものだ。
君もウィンリィとすればいいのではないか?」
「何でだよ!?」
頬を赤らめるエドにロイはクスクスと笑ってしまう。
「ウィンリィと交際になったら、ばっちゃんとマスタング中将に挨拶に来るべきなんですかね」
「おまえのような奴は許さん!って追い出さないといけないのかな」
アルとハボックにまでエドはからかわれていた。
「お揃い、そんなに恥ずかしいか?
私は中尉とでも平気だが」
「少し気恥ずかしい気持ちもありますが、マスタング中将なら」
「俺等も平気っスよ」
「並んだら最悪だけどな」
「なんで?」
「ロイはそういう時に絵になるんだよな。
凡人の俺等では大変だぞ。
経験あるだろう?」
安易に想像がついてヒューズの言葉にハボック達は頷く。