第46話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
講習前に休憩を挟み、実弟のアームストロング少佐から説明を受ける。
深いため息を付いて呆れたようにオリヴィエは見つめる。
「貴様…、何歳なんだ」
「32歳ですが」
「正論で返すな。
何を考えている!?」
「そう言われましても」
「大総統が貴様の弱味を握ったのではなく、貴様が大総統の弱点か」
「どうでしょうね」
「気に食わん!
さっさと始めるぞ」
「貴方が引き止めたのですよ」
やはり、気に食わないとオリヴィエは微笑んでいるロイを睨む。
(最新兵器か。
鋼のが見たら喜びそうだな。
破壊は…、無理そうか。
最新兵器の破壊が出来ずとも操作が出来なくなればいい)
北方司令部と中央司令部の講習が行われている。
北方の司令官はオリヴィエ少将、中央はマスタング中将。
「配置に着け!」
「「はっ!」」
オリヴィエは一切動かず、指示も出していない。
部下達に対する信頼ゆえなのだろうかと疑うように見つめていた。
(速い!
予想よりも速いスピードだ。
最新の兵器もだが…っ)
予想以上の強さにロイは冷や汗が滲みながらも警戒する。
銃弾の音が響き、ハッとして目を凝らして見つめた。
地面に流れる血に駆け出したい気持ちを抑えてながら警戒する。
「私は…、いいから。
マスタング中将を守りなさい!
司令官を守らない馬鹿は居ない!」
中尉は耳を抑えながら叫び、ハボック達の背を押した。
「ぐ…っ」
「随分と手薄じゃないか、マスタング中将?」
「「マスタング中将!」」
オリヴィエに地面に倒されてロイの首近くに軍刀が刺さっていた。
「手薄はそちらもですよ、オリヴィエ少将」
「な…っ!」
オリヴィエの喉にロイの銃が当てられ、微かに笑みを浮かべる。
練習場にブザーが鳴り、判定は中央司令部の勝利。
「中尉!」
「…大丈夫です。
申し訳、ありません」
「怪我は?」
「銃弾を耳が掠っただけです」
膝をついて中尉の怪我を確認し、ロイは安堵の息をついた。
「マスタング中将!」
「なん…っ」
『避けた時にバッサリと。
怪我はしなかったんですが』
セルシアの長かった髪が肩までの長さに切られ、地面に髪が落ちている。
「…オリヴィエ少将」
「何だ?」
「これは作戦か、独断かお聞かせ頂きたい」
「…独断だな」
「先に謝っておきます」
北方の軍刀を持っている軍人の胸ぐらをロイは掴んだ。
気づいたヒューズが止めようとしたが、間に合わなかった。
北方司令部の体格のいい男性軍人がロイに殴られて吹き飛び、柵に激突。
(ま、マジか…)
((かなり体格差ありますよ!?))
どちらかと言うと細身のロイに投げ飛ばされた北方の筋肉質の男性軍人に見学していた軍人達はザワつきよりも静まり返った。
「マスタング中将」
「何でしょうか、オリヴィエ少将。
私は謝りませんが?」
「いや、構わないさ。
今回に限っては女性の髪を切ってしまったこちらに非がある。
意図的ではなかったことは信じてもらいたい」
「分かっています」
「くく…っ、君も怒りを露わにすることがあるんだな。
おや、上官殿に失礼だったか」
オリヴィエは笑いながらロイの肩に腕を伸ばす。
「オリヴィエ少将。
司令官を狙うのは何事だ」
「禁じられてはおりません」
「ロイ・マスタング中将。
私情に流されるな。
上官が下の者にいかなる理由があろうとも暴力は暴力だ」
「…はい。
ですが、後悔はしておりません。
私はどんな処罰でも甘んじて受け入れます」
司令部の講習会で2人の司令官が大総統に苦言を言われるのも異例だろう。
「…片付けは北方司令官の面々で行うように。
これで不問にする」
「大総統」
「それでは不満か、マスタング中将」
「…いいえ」
「私は怪我しないようにと言ったんだがな」
「約束はしていませんでしたから」
大総統に頬を触れられてロイは苦笑いを浮かべる。
「…セルシア」
『ロイさん。
その怪我、どうしたんですか!?』
「私の怪我よりも君の髪だろう」
『髪なんて生えますよ!
誰の仕業ですか!?』
ロイの頬にある微かな切り傷にセルシアは軍刀を持つ男性軍人を睨むが、慌てたように自分じゃないとブンブンと首を振る。
「マスタング中将」
「…何だ?」
「申し訳ありませんでした。
貴方の婚約者の髪を切りつけるつもりはなかった。
講習だからと手加減はしたくなかったと言え、女性の髪を切りつけることになるとは」
「それは私に対する謝罪か?」
「はい?」
「悪かった。
かなり切られてしまったな。
殴られたとは言え、謝るのはマスタング中将ではないだろう。
誰が“被害”に遭っている?」
「し、失礼しました!
えっ…と」
『セルシア·リーゼルです。
地位は大佐。
風の錬金術師です』
「申し訳ない。
北方の者はそういうことに疎いんだ」
『…でしょうね』
「納得してやらないでくださいよ、リーゼル大佐」
『コレで納得するなと言う方が無理あるわ』
「申し訳ありませんでした!」
『私は別に怒ってないわよ。
ロイさんは分かりませんけど』
にっこりと笑うロイにこれは“許してない”とハボック達は理解しながらも言葉にしない。
深いため息を付いて呆れたようにオリヴィエは見つめる。
「貴様…、何歳なんだ」
「32歳ですが」
「正論で返すな。
何を考えている!?」
「そう言われましても」
「大総統が貴様の弱味を握ったのではなく、貴様が大総統の弱点か」
「どうでしょうね」
「気に食わん!
さっさと始めるぞ」
「貴方が引き止めたのですよ」
やはり、気に食わないとオリヴィエは微笑んでいるロイを睨む。
(最新兵器か。
鋼のが見たら喜びそうだな。
破壊は…、無理そうか。
最新兵器の破壊が出来ずとも操作が出来なくなればいい)
北方司令部と中央司令部の講習が行われている。
北方の司令官はオリヴィエ少将、中央はマスタング中将。
「配置に着け!」
「「はっ!」」
オリヴィエは一切動かず、指示も出していない。
部下達に対する信頼ゆえなのだろうかと疑うように見つめていた。
(速い!
予想よりも速いスピードだ。
最新の兵器もだが…っ)
予想以上の強さにロイは冷や汗が滲みながらも警戒する。
銃弾の音が響き、ハッとして目を凝らして見つめた。
地面に流れる血に駆け出したい気持ちを抑えてながら警戒する。
「私は…、いいから。
マスタング中将を守りなさい!
司令官を守らない馬鹿は居ない!」
中尉は耳を抑えながら叫び、ハボック達の背を押した。
「ぐ…っ」
「随分と手薄じゃないか、マスタング中将?」
「「マスタング中将!」」
オリヴィエに地面に倒されてロイの首近くに軍刀が刺さっていた。
「手薄はそちらもですよ、オリヴィエ少将」
「な…っ!」
オリヴィエの喉にロイの銃が当てられ、微かに笑みを浮かべる。
練習場にブザーが鳴り、判定は中央司令部の勝利。
「中尉!」
「…大丈夫です。
申し訳、ありません」
「怪我は?」
「銃弾を耳が掠っただけです」
膝をついて中尉の怪我を確認し、ロイは安堵の息をついた。
「マスタング中将!」
「なん…っ」
『避けた時にバッサリと。
怪我はしなかったんですが』
セルシアの長かった髪が肩までの長さに切られ、地面に髪が落ちている。
「…オリヴィエ少将」
「何だ?」
「これは作戦か、独断かお聞かせ頂きたい」
「…独断だな」
「先に謝っておきます」
北方の軍刀を持っている軍人の胸ぐらをロイは掴んだ。
気づいたヒューズが止めようとしたが、間に合わなかった。
北方司令部の体格のいい男性軍人がロイに殴られて吹き飛び、柵に激突。
(ま、マジか…)
((かなり体格差ありますよ!?))
どちらかと言うと細身のロイに投げ飛ばされた北方の筋肉質の男性軍人に見学していた軍人達はザワつきよりも静まり返った。
「マスタング中将」
「何でしょうか、オリヴィエ少将。
私は謝りませんが?」
「いや、構わないさ。
今回に限っては女性の髪を切ってしまったこちらに非がある。
意図的ではなかったことは信じてもらいたい」
「分かっています」
「くく…っ、君も怒りを露わにすることがあるんだな。
おや、上官殿に失礼だったか」
オリヴィエは笑いながらロイの肩に腕を伸ばす。
「オリヴィエ少将。
司令官を狙うのは何事だ」
「禁じられてはおりません」
「ロイ・マスタング中将。
私情に流されるな。
上官が下の者にいかなる理由があろうとも暴力は暴力だ」
「…はい。
ですが、後悔はしておりません。
私はどんな処罰でも甘んじて受け入れます」
司令部の講習会で2人の司令官が大総統に苦言を言われるのも異例だろう。
「…片付けは北方司令官の面々で行うように。
これで不問にする」
「大総統」
「それでは不満か、マスタング中将」
「…いいえ」
「私は怪我しないようにと言ったんだがな」
「約束はしていませんでしたから」
大総統に頬を触れられてロイは苦笑いを浮かべる。
「…セルシア」
『ロイさん。
その怪我、どうしたんですか!?』
「私の怪我よりも君の髪だろう」
『髪なんて生えますよ!
誰の仕業ですか!?』
ロイの頬にある微かな切り傷にセルシアは軍刀を持つ男性軍人を睨むが、慌てたように自分じゃないとブンブンと首を振る。
「マスタング中将」
「…何だ?」
「申し訳ありませんでした。
貴方の婚約者の髪を切りつけるつもりはなかった。
講習だからと手加減はしたくなかったと言え、女性の髪を切りつけることになるとは」
「それは私に対する謝罪か?」
「はい?」
「悪かった。
かなり切られてしまったな。
殴られたとは言え、謝るのはマスタング中将ではないだろう。
誰が“被害”に遭っている?」
「し、失礼しました!
えっ…と」
『セルシア·リーゼルです。
地位は大佐。
風の錬金術師です』
「申し訳ない。
北方の者はそういうことに疎いんだ」
『…でしょうね』
「納得してやらないでくださいよ、リーゼル大佐」
『コレで納得するなと言う方が無理あるわ』
「申し訳ありませんでした!」
『私は別に怒ってないわよ。
ロイさんは分かりませんけど』
にっこりと笑うロイにこれは“許してない”とハボック達は理解しながらも言葉にしない。