第46話
夢小説設定
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以前よりもこうして自分から抱きついてくれたりしている。
ロイに抱き締められて真っ赤になって悶絶していた日々が懐かしい。
「初々しく、真っ赤になっていた君も愛らしかったが。
こうして抱きつかれるのもいいな」
『今も変わらずに貴方に魅了されていますよ』
ロイは苦笑いしながらも嫌な気持ちにはならない。
「はい、どうぞ」
『ありがとうございます』
2人で向かい合って座り、野菜スープを食べる。
基本的にはセルシアが食事を作っているが、特に決まりはない。
先にロイが帰っていたり、起きていれば作っていることもある。
『最近は昼休憩以外は一緒に食事が出来ませんからね』
「時間が合わないからな。
昼休憩だけは一緒だからまだいいけれど」
それでも事件や事故の処理で潰されることもあるが。
『…ロイさん』
「くっついて寝るだけだ。
安心して眠れる。
君が来るまで、どうやって寝ていたのか忘れてしまったよ」
ベットに入ると背から抱き締められてロイの手を握る。
『今も眠るのが不安ですか?』
「…ないとは言えないけれど。
君の香りもぬくもりも安心する」
抱き締められてロイの髪が首に当たってくすぐったくも幸せだ。
(私より先に眠るなんて珍しい。
疲れてるのかな)
力の抜けたロイに振り向くと優しく頬を撫で、セルシアは良く眠れますようにと額にキスして眠る。
(…可愛すぎだろう)
セルシアが熟睡した後に目を開けて、ロイは苦笑いする。
ゆっくりと起き上がり、苦笑いしてロイは静かにベットから出た。
(さてと…、どうするべきかな)
寝室から出て紙を手にすると書き込みながらも唸る。
(戦力が足らないのは否めないな。
だが、今はそれでいい。
彼等は成長段階なのだから。
思考を止めるな、考えろ。
まだ“負け”とは決まっていない。
可能性はゼロではない)
錬金術が不可の戦いではあるが、こちらが不利なのは変わりない。
(だが、こちらも東方で鍛えて来た部下達だ。
不甲斐なく負けてたまるか。
私も意外と負けず嫌いだな)
ヒューズには今更だと笑われそうだなとロイは苦笑いする。
『そろそろ寝ませんか?
睡眠不足で考えても足りませんよ、司令官殿』
「…セルシア」
ソファの後ろから抱き締めても驚かないことから気づいていたのだろう。
「君もいずれは指揮を取るようになるだろう。
覚えておくように」
『こういうのは苦手なんですよ』
「知っているよ」
ヒューズ同様に書類作業が得意なセルシアは憂鬱そうにため息をついた。
分かりやすい反応にロイは思わず、小さく笑ってしまう。
『経験が必要なのは分かってます』
「苦手なものは仕方ない。
得意になれとは言わないさ。
不得意なままでいい。
慣れてはいけない」
『…ロイさん』
「命令ひとつで危険に晒すのは事実なのだから。
相手はオリヴィエ少将だ。
気は抜けないな。
君、私が軍刀を向けられても吹き飛ばすなよ?」
『そんな生温いことはしませんわ』
「仮にも上官だからな?」
『頑固拒否します』
中尉を始めとしたマスタング組にもヒューズにも“暴走させない為に無傷”と言われていたりする。
『ロイさん、寝ましょうか。
北方司令部の方々が到着はまだ先でしょう?』
「あくまでも予定、だからな」
ため息をつきながらもロイは手を引かれ、寝室に入る。
「……っ…」
『大丈夫ですか?』
「あぁ、少し目が疲れたな」
『こんな遅くまでしているからです』
結局は頭痛がして飲み薬を飲んで眠ったのだった。
(消去法であのプランの作戦にしたけれど。
完璧ではないだろうな)
考えながらも表情には出せずにロイはため息をついた。
「遅いっ!」
「仕方ありませんよ。
マスタング中将もリーゼル大佐も国家錬金術師ですからね」
「国家錬金術師は身体検査と錬金術に使っている道具を預けなくてはなりませんから」
補佐官に宥められながらも苛立ちを隠そうとはしない。
「ロイ、ほかも外すのか?
それには錬成陣を彫ってないだろう」
「ドックタグ以外は外します。
疑われたら面倒ですから」
「…分かった」
「まだなのか!
早くしろっ!」
「オリヴィエ少将!」
「落ち着いてください。
今はマスタング中将の方が階級が上ですから」
「…っチ!」
分かりやすい舌打ちだと思いながらも指摘しない。
「ロイ、怪我せずに戻っておいで」
「約束は出来ませんが。
気をつけます」
いつものように大総統に頬を撫でられてロイは微かに笑う。
「行って参ります。
オリヴィエ少将、お待たせしました」
「マスタング…中将。
おまえは何なんだ!?」
「はい?」
「大総統に何を触らせている!?
何をしているんだ!」
中央司令部の軍人達は慣れているのでオリヴィエの反応は新鮮だった。
「大総統に可愛がられて昇格したのか!?
まるで父子ではないか!」
「父様とは呼んでいますが」
「どうなっている!?
貴様、何があったんだ!」
「おや。
オリヴィエ少将が私を心配してくれるとは嬉しいですね」
「ふざけている場合か!
何の弱味を握られたんだ!?」
「何も握られてませんが」
オリヴィエがロイの両肩を掴んで揺すぶり、両司令部の補佐官が止めに入ったのは言うまでもない。
ロイに抱き締められて真っ赤になって悶絶していた日々が懐かしい。
「初々しく、真っ赤になっていた君も愛らしかったが。
こうして抱きつかれるのもいいな」
『今も変わらずに貴方に魅了されていますよ』
ロイは苦笑いしながらも嫌な気持ちにはならない。
「はい、どうぞ」
『ありがとうございます』
2人で向かい合って座り、野菜スープを食べる。
基本的にはセルシアが食事を作っているが、特に決まりはない。
先にロイが帰っていたり、起きていれば作っていることもある。
『最近は昼休憩以外は一緒に食事が出来ませんからね』
「時間が合わないからな。
昼休憩だけは一緒だからまだいいけれど」
それでも事件や事故の処理で潰されることもあるが。
『…ロイさん』
「くっついて寝るだけだ。
安心して眠れる。
君が来るまで、どうやって寝ていたのか忘れてしまったよ」
ベットに入ると背から抱き締められてロイの手を握る。
『今も眠るのが不安ですか?』
「…ないとは言えないけれど。
君の香りもぬくもりも安心する」
抱き締められてロイの髪が首に当たってくすぐったくも幸せだ。
(私より先に眠るなんて珍しい。
疲れてるのかな)
力の抜けたロイに振り向くと優しく頬を撫で、セルシアは良く眠れますようにと額にキスして眠る。
(…可愛すぎだろう)
セルシアが熟睡した後に目を開けて、ロイは苦笑いする。
ゆっくりと起き上がり、苦笑いしてロイは静かにベットから出た。
(さてと…、どうするべきかな)
寝室から出て紙を手にすると書き込みながらも唸る。
(戦力が足らないのは否めないな。
だが、今はそれでいい。
彼等は成長段階なのだから。
思考を止めるな、考えろ。
まだ“負け”とは決まっていない。
可能性はゼロではない)
錬金術が不可の戦いではあるが、こちらが不利なのは変わりない。
(だが、こちらも東方で鍛えて来た部下達だ。
不甲斐なく負けてたまるか。
私も意外と負けず嫌いだな)
ヒューズには今更だと笑われそうだなとロイは苦笑いする。
『そろそろ寝ませんか?
睡眠不足で考えても足りませんよ、司令官殿』
「…セルシア」
ソファの後ろから抱き締めても驚かないことから気づいていたのだろう。
「君もいずれは指揮を取るようになるだろう。
覚えておくように」
『こういうのは苦手なんですよ』
「知っているよ」
ヒューズ同様に書類作業が得意なセルシアは憂鬱そうにため息をついた。
分かりやすい反応にロイは思わず、小さく笑ってしまう。
『経験が必要なのは分かってます』
「苦手なものは仕方ない。
得意になれとは言わないさ。
不得意なままでいい。
慣れてはいけない」
『…ロイさん』
「命令ひとつで危険に晒すのは事実なのだから。
相手はオリヴィエ少将だ。
気は抜けないな。
君、私が軍刀を向けられても吹き飛ばすなよ?」
『そんな生温いことはしませんわ』
「仮にも上官だからな?」
『頑固拒否します』
中尉を始めとしたマスタング組にもヒューズにも“暴走させない為に無傷”と言われていたりする。
『ロイさん、寝ましょうか。
北方司令部の方々が到着はまだ先でしょう?』
「あくまでも予定、だからな」
ため息をつきながらもロイは手を引かれ、寝室に入る。
「……っ…」
『大丈夫ですか?』
「あぁ、少し目が疲れたな」
『こんな遅くまでしているからです』
結局は頭痛がして飲み薬を飲んで眠ったのだった。
(消去法であのプランの作戦にしたけれど。
完璧ではないだろうな)
考えながらも表情には出せずにロイはため息をついた。
「遅いっ!」
「仕方ありませんよ。
マスタング中将もリーゼル大佐も国家錬金術師ですからね」
「国家錬金術師は身体検査と錬金術に使っている道具を預けなくてはなりませんから」
補佐官に宥められながらも苛立ちを隠そうとはしない。
「ロイ、ほかも外すのか?
それには錬成陣を彫ってないだろう」
「ドックタグ以外は外します。
疑われたら面倒ですから」
「…分かった」
「まだなのか!
早くしろっ!」
「オリヴィエ少将!」
「落ち着いてください。
今はマスタング中将の方が階級が上ですから」
「…っチ!」
分かりやすい舌打ちだと思いながらも指摘しない。
「ロイ、怪我せずに戻っておいで」
「約束は出来ませんが。
気をつけます」
いつものように大総統に頬を撫でられてロイは微かに笑う。
「行って参ります。
オリヴィエ少将、お待たせしました」
「マスタング…中将。
おまえは何なんだ!?」
「はい?」
「大総統に何を触らせている!?
何をしているんだ!」
中央司令部の軍人達は慣れているのでオリヴィエの反応は新鮮だった。
「大総統に可愛がられて昇格したのか!?
まるで父子ではないか!」
「父様とは呼んでいますが」
「どうなっている!?
貴様、何があったんだ!」
「おや。
オリヴィエ少将が私を心配してくれるとは嬉しいですね」
「ふざけている場合か!
何の弱味を握られたんだ!?」
「何も握られてませんが」
オリヴィエがロイの両肩を掴んで揺すぶり、両司令部の補佐官が止めに入ったのは言うまでもない。