第46話
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将軍達の仕業なんだろうなと思いながらも表情に出さない。
「マスタング中将。
昨夜はご苦労様。
緊急の軍議ですまないね」
「問題ありません」
いつも通りにロイは大総統の隣に座って書類をテーブルに置いた。
(緊急と言いながらも結局はいつもと変わらないんだろうな。
春の講習もどうせ、私になるんだろうから。
そうなると今回はセルシアを入れない訳にはいかないか)
軍議が終わるとため息をつき、ロイは机に沈んでいた。
「眠いだろう?
仮眠室に行きなさい」
「…ん」
「大丈夫かい?
このまま半休を取っても構わないよ」
ロイは資料を片付けて頷き、会議室から出ると資料を中尉に渡して執務室のソファで寝転んだ。
「マスタング中将。
寝るならば、仮眠室に」
「…ん」
中尉は呆れたようにため息をつき、ロイに毛布を掛けた。
「ありゃ?
ロイの奴、寝てんの?」
「マスタング中将。
朝早くから軍議で呼び出されたんですよ」
「やっぱり、疑われたか」
「マスタング中将がそんな訳ないじゃないっスか!」
「おっさん等は見る目がねぇよ」
「イシュヴァール戦の関わりを疑われたんだろうな」
ヒューズは苦笑いしながらも不満そうなハボック達に慕われていて、安堵していた。
「ん…、ヒューズ?」
「悪い。
起こしたか?」
『まだ寝ていても良いですよ』
頬を撫でるとロイはセルシアの膝枕でふと目を開けた。
ぼんやりとしながらもロイはヒューズの手首を掴む。
「ロイ…、さん。
痛いんだが」
「んぁ?」
「寝ぼけてんのか?
手首を掴んでんだよっ!
おまえさん、細いくせに妙に力あるから痛いんだって!」
「マスタング中将。
手首を離してください」
『ロイさん。
ヒューズ中佐です』
「…ヒューズ?」
「あぁ、俺だ。
離してくれないか?」
瞬きしてヒューズを見つめ、自分が掴んでいる手首に気づいた。
「私、掴んでたか?」
「思いっきりな」
「…悪い。
痣になったか?」
「そこまで俺も弱くねぇよ」
「無意識、だった」
「気にすんな。
将軍達にイシュヴァールのこと、聞かれたんだろ。
大丈夫か?」
「どこで会ったのか、会話とか。
聞かれただけだ。
まったく、嫌になるな」
ヒューズの手首から力を抜くが、ロイは離さない。
「…悪くはないな」
「何の話だよ」
「煙草と微かな銃の香り。
インクの香りが混ざっている」
「俺の手か?」
「将軍達よりもいいな。
ヒューズ、早く上がって来い」
「そう上がれるもんじゃないだろ。
おまえさんが異例なんだ」
「くくっ…知ってる」
『私がヒューズ中佐と中尉を連れて行きますよ。
それではご不満ですか?
薄汚い狸が逃げれない程の証拠が必要ですからね。
準備万端にしなくては、ね?』
「もう少し待ってやろう」
『えぇ、待っていてください』
ロイの手が離れるとセルシアは膝枕したまま、唇にキスした。
いつものことなのでハボック達は苦笑いするだけで気にしない。
「俺等は連れて行ってもらえないらしいぜ」
「まぁ、俺等は下っ端だからな」
「悲しいですねぇ〜」
「ファルマンまで乗るなよ」
「いえ、思わず」
「何を言っているんだ」
『下には下を動かす役目があるわ。
貴方達にはその役目があるの。
そうね、実績を上げて大佐と大尉にはなりなさい』
「手厳しいなぁ〜」
「地道に頑張りますよ」
「期待はせずに待ってよう」
「それは期待してやれよ」
クスクスと笑いながらロイは代弁してくれたセルシアの髪を弄る。
「私が推薦してやるから、昇格試験を受けろ。
それを合格してすぐに昇格ではなくても近道にはなるからな」
「ハボックにはハードルが高いな」
「昇格試験だけではない。
銃の腕を磨け。
得意分野を磨いておけ」
「「はっ!」」
ロイは起き上がって上着を中尉から受け取ると着る。
「半休にしますか?
まだ寝不足でしょうから」
「大総統にも言われた」
「今日はそれ程、書類もないですし。
帰りますか?」
「…そうしょうかな」
「では、送ります」
「頼むよ」
「廊下で欠伸はしないように」
「ははっ…気をつけるよ」
「ロイ、リザちゃんにあまり迷惑掛けるなよ。
気をつけて帰れよ」
「分かってるよ。
だから、撫でるなって」
ヒューズに頭を撫でられてロイは不満顔になる。
中尉に送ってもらって家に帰り、戸締まりするとシャワーを浴びてベットに倒れ込むように眠る。
(…流石に約3時間の睡眠で軍議が精神面も含めてキツかった。
最近は嫌がらせもこういう方向に行ってるよな。
まったく、嫌になるな)
意識が遠のいてゆく感覚は久々だと感じながらも眠る。
(こんな風に適当に作って食べるのも久々だな。
1人だと適当に済ませてしまうな)
目が覚めて珈琲を入れながら食事を作りつつも摘んで食べる。
(悪くないな。
たまにはいいかもしれん)
サンドイッチをかぶりつき、珈琲片手に食べていた。
「お帰り」
『ただいま。
いつもとは逆で新鮮ですね。
何か食べました?』
「軽食だけどな」
食材はどちらが使ってもいいように十分な程に常備されている。
ロイが市場の方々に差し入れで大量に貰うのもあるが。
大量過ぎてヒューズや中尉に譲っていたりもする。
「セルシアは?」
『ちゃんと食べましたよ』
「スープならあるけど」
『頂きます!』
「ふはっ!
温めておくよ」
敬礼して脱衣所に向かったセルシアにロイは苦笑いしながら見送る。
「随分と早かったな」
『シャワーにしました』
「気にしないで風呂入ってくれば良かったのに」
『そういう気分でしたか?』
「違うっ!
そういう意味ではない」
『ふふっ、冗談です』
「…煽るなよ」
クスクスと笑ってセルシアはロイの腰に抱きつく。
『軍服のロイさんも好きですけど、私服のロイさんも好きですよ。
デニム姿のロイさんを見れるのも特権でしょう?』
「…珍しい姿でもないだろう」
『ロイさんだから意味があるんです』
一緒に暮らしてもセルシアは相変わらずの愛情表現だ。
「マスタング中将。
昨夜はご苦労様。
緊急の軍議ですまないね」
「問題ありません」
いつも通りにロイは大総統の隣に座って書類をテーブルに置いた。
(緊急と言いながらも結局はいつもと変わらないんだろうな。
春の講習もどうせ、私になるんだろうから。
そうなると今回はセルシアを入れない訳にはいかないか)
軍議が終わるとため息をつき、ロイは机に沈んでいた。
「眠いだろう?
仮眠室に行きなさい」
「…ん」
「大丈夫かい?
このまま半休を取っても構わないよ」
ロイは資料を片付けて頷き、会議室から出ると資料を中尉に渡して執務室のソファで寝転んだ。
「マスタング中将。
寝るならば、仮眠室に」
「…ん」
中尉は呆れたようにため息をつき、ロイに毛布を掛けた。
「ありゃ?
ロイの奴、寝てんの?」
「マスタング中将。
朝早くから軍議で呼び出されたんですよ」
「やっぱり、疑われたか」
「マスタング中将がそんな訳ないじゃないっスか!」
「おっさん等は見る目がねぇよ」
「イシュヴァール戦の関わりを疑われたんだろうな」
ヒューズは苦笑いしながらも不満そうなハボック達に慕われていて、安堵していた。
「ん…、ヒューズ?」
「悪い。
起こしたか?」
『まだ寝ていても良いですよ』
頬を撫でるとロイはセルシアの膝枕でふと目を開けた。
ぼんやりとしながらもロイはヒューズの手首を掴む。
「ロイ…、さん。
痛いんだが」
「んぁ?」
「寝ぼけてんのか?
手首を掴んでんだよっ!
おまえさん、細いくせに妙に力あるから痛いんだって!」
「マスタング中将。
手首を離してください」
『ロイさん。
ヒューズ中佐です』
「…ヒューズ?」
「あぁ、俺だ。
離してくれないか?」
瞬きしてヒューズを見つめ、自分が掴んでいる手首に気づいた。
「私、掴んでたか?」
「思いっきりな」
「…悪い。
痣になったか?」
「そこまで俺も弱くねぇよ」
「無意識、だった」
「気にすんな。
将軍達にイシュヴァールのこと、聞かれたんだろ。
大丈夫か?」
「どこで会ったのか、会話とか。
聞かれただけだ。
まったく、嫌になるな」
ヒューズの手首から力を抜くが、ロイは離さない。
「…悪くはないな」
「何の話だよ」
「煙草と微かな銃の香り。
インクの香りが混ざっている」
「俺の手か?」
「将軍達よりもいいな。
ヒューズ、早く上がって来い」
「そう上がれるもんじゃないだろ。
おまえさんが異例なんだ」
「くくっ…知ってる」
『私がヒューズ中佐と中尉を連れて行きますよ。
それではご不満ですか?
薄汚い狸が逃げれない程の証拠が必要ですからね。
準備万端にしなくては、ね?』
「もう少し待ってやろう」
『えぇ、待っていてください』
ロイの手が離れるとセルシアは膝枕したまま、唇にキスした。
いつものことなのでハボック達は苦笑いするだけで気にしない。
「俺等は連れて行ってもらえないらしいぜ」
「まぁ、俺等は下っ端だからな」
「悲しいですねぇ〜」
「ファルマンまで乗るなよ」
「いえ、思わず」
「何を言っているんだ」
『下には下を動かす役目があるわ。
貴方達にはその役目があるの。
そうね、実績を上げて大佐と大尉にはなりなさい』
「手厳しいなぁ〜」
「地道に頑張りますよ」
「期待はせずに待ってよう」
「それは期待してやれよ」
クスクスと笑いながらロイは代弁してくれたセルシアの髪を弄る。
「私が推薦してやるから、昇格試験を受けろ。
それを合格してすぐに昇格ではなくても近道にはなるからな」
「ハボックにはハードルが高いな」
「昇格試験だけではない。
銃の腕を磨け。
得意分野を磨いておけ」
「「はっ!」」
ロイは起き上がって上着を中尉から受け取ると着る。
「半休にしますか?
まだ寝不足でしょうから」
「大総統にも言われた」
「今日はそれ程、書類もないですし。
帰りますか?」
「…そうしょうかな」
「では、送ります」
「頼むよ」
「廊下で欠伸はしないように」
「ははっ…気をつけるよ」
「ロイ、リザちゃんにあまり迷惑掛けるなよ。
気をつけて帰れよ」
「分かってるよ。
だから、撫でるなって」
ヒューズに頭を撫でられてロイは不満顔になる。
中尉に送ってもらって家に帰り、戸締まりするとシャワーを浴びてベットに倒れ込むように眠る。
(…流石に約3時間の睡眠で軍議が精神面も含めてキツかった。
最近は嫌がらせもこういう方向に行ってるよな。
まったく、嫌になるな)
意識が遠のいてゆく感覚は久々だと感じながらも眠る。
(こんな風に適当に作って食べるのも久々だな。
1人だと適当に済ませてしまうな)
目が覚めて珈琲を入れながら食事を作りつつも摘んで食べる。
(悪くないな。
たまにはいいかもしれん)
サンドイッチをかぶりつき、珈琲片手に食べていた。
「お帰り」
『ただいま。
いつもとは逆で新鮮ですね。
何か食べました?』
「軽食だけどな」
食材はどちらが使ってもいいように十分な程に常備されている。
ロイが市場の方々に差し入れで大量に貰うのもあるが。
大量過ぎてヒューズや中尉に譲っていたりもする。
「セルシアは?」
『ちゃんと食べましたよ』
「スープならあるけど」
『頂きます!』
「ふはっ!
温めておくよ」
敬礼して脱衣所に向かったセルシアにロイは苦笑いしながら見送る。
「随分と早かったな」
『シャワーにしました』
「気にしないで風呂入ってくれば良かったのに」
『そういう気分でしたか?』
「違うっ!
そういう意味ではない」
『ふふっ、冗談です』
「…煽るなよ」
クスクスと笑ってセルシアはロイの腰に抱きつく。
『軍服のロイさんも好きですけど、私服のロイさんも好きですよ。
デニム姿のロイさんを見れるのも特権でしょう?』
「…珍しい姿でもないだろう」
『ロイさんだから意味があるんです』
一緒に暮らしてもセルシアは相変わらずの愛情表現だ。