第45話
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軽症ではあるが、ロイを怪我させてしまってエドまでも土下座の勢いで謝っている。
「いや、大丈夫だ。
予想外で流石に対応が出来なかった」
((…予想外過ぎだろ))
しゅんとして落ち込んでいるアルにこれ以上は叱れない。
「ほら、おいで」
「え…?」
「勢いさえ、付けなければいい」
両腕を広げているロイにアルはおずおずと近づいて抱きつく。
「そうだ。
上手いじゃないか。
勢いさえ、付けなければ大丈夫だ」
「…ごめんなさい」
「君がわざとじゃないのは分かっているよ。
すまなかった、アルフォンス」
「えっ?」
「君はしっかりしているから。
見た目はコレだからな。
君はまだ子供なのにな」
「…マスタング中将」
「いくらでも大人に甘えなさい。
頼っていいんだ。
君達は成長の最中なんだから」
きっと鎧でなければ、アルは泣いていたのかもしれない。
理解しているつもりだったけれど、まだ弟を理解してなかったなとエドは眺めていた。
ロイに謝罪してエルリック兄弟は帰って行った。
「ロイ…、生きてるか?」
「いっ…でで…ッ」
「湿布よりも軍医に診てもらった方が宜しいかと」
「…痛い」
「起き上がれるか?
リザちゃん、呼んで来た方が早い」
「すぐに呼んで参ります!」
ロイはソファに倒れていて肩を抑えていてヒューズは苦笑いする。
「格好つけやがって」
「こんな姿、見せたら。
気にするだろ…っ」
「まぁな」
ヒューズに頭を撫でられながらロイはため息をつく。
「事件や事故でもないのに怪我をするとは何事だ」
「私も予想外ですよ。
いだだっ!」
「軍医、もう少し優しく…」
「診てんだよ。
おまえらはコイツを甘やかし過ぎだ。
骨は折れてねぇな」
痛みに思わず、ロイは軍医の腕を叩いていた。
「そう暴れんな。
骨折はしてないから安心しろ。
全治2週間程度だろうな。
完治するまではあまり動くなよ」
診断書と湿布に念の為に痛み止めも処方された。
ため息をつきながらもロイは受け取ってお礼を言う。
中尉に送られてロイは大総統の執務室に戻った。
「随分と遅かったな。
何かあったのか?」
「…大総統」
「怪我したのか?
誰にやられんだ」
「いや、結果的な事故のようなものです」
診断書を提出すると顔が歪む大総統にロイは気まずそうに目を反らす。
「うわ…っ」
大総統に抱えられてソファに座らされてロイは瞬きして見つめる。
大総統に頬を撫でられ、ロイは顔を上げて目が合う。
「将軍達でないのなら聞かんよ。
まったく、君は私を何度も心配掛けて困った子だ」
「すみません。
今回に限っては私も予想外ですが」
「骨折でないのなら良かったが。
あまり動かないように」
「…はい」
ロイに対して過保護になったのは言うまでもないだろう。
「いでで…っ」
『ロイさん!』
「大丈夫だ。
寝返りを打った時にな」
しばらくは痛みが続くだろうとため息をついた。
大総統に定時に帰され、事件も事故からも担当を外されてしまう。
「過保護のお陰で直りが早いな。
痛みはどうだ?」
「まだ少し違和感はありますが。
痛みは特にないです」
「それなら、大丈夫そうだな」
軍医に確認されて予定よりも早くの完治になった。
(上の書類が取りたいんだけど。
どうして軍の本棚は高いの!
こんな高い位置にあるのなら、ハボック少尉を連れて来れば良かったわ)
セルシアは軍の平均身長よりも低いゆえに苦戦していた。
「君は何をしているんだ。
誰か呼びなさい」
『マスタング中将。
ありがとうございます。
怪我は大丈夫ですか?』
「もう大丈夫だと許可を貰った」
『無理はしないでくださいね』
ロイから受け取ると抱き寄せられて首に抱きつく。
咳払いにロイとセルシアは顔を見合わせて離れる。
「君達は学生なのか?
少しは考えろよ」
『学生時代のロイさんとも恋愛したかったですね』
「そういう意味じゃないと思うが」
「リーゼル大佐!」
『またあとで。
昼休憩にお迎えに参ります』
「あぁ、待っているよ」
大総統の補佐官の苦言を聞き流してセルシアは去って行く。
「そのくらい、良いだろう。
邪魔してすまきったな」
「大総統。
はい、父様」
大総統に頬にキスされ、持っていた書類を奪われた。
「ちょっ…父様!」
「怪我しているのだろう」
「もうほどんど完治しています!
大総統に持ってもらうのは」
「息子を甘やかして何が悪い?」
「そういうことじゃ…っ」
追い掛けながらも結局は適わずにロイは不満そうに隣を歩く。
「会食は如何なされるので?
参加するのでしたら、そろそろ出なくては…」
「断っている」
「最近は参加していませんね」
「どうせ、似たような話だ」
「私が怪我したからですか?」
「…留守にした途端に絡まれるだろう」
「もう大丈夫ですよ」
「君を守ると決めたからな」
極端すぎると苦笑いしながらも言っても無駄なので言わない。
「…大総統。
仕事終わりに時間ありますか?
出来れば、屋敷に行きたいのですが」
「答えが出たのか?」
「…はい」
「分かった。
では、仕事後に来てくれ」
静かに頷いたロイに大総統は優しく頭を撫でた。
「いや、大丈夫だ。
予想外で流石に対応が出来なかった」
((…予想外過ぎだろ))
しゅんとして落ち込んでいるアルにこれ以上は叱れない。
「ほら、おいで」
「え…?」
「勢いさえ、付けなければいい」
両腕を広げているロイにアルはおずおずと近づいて抱きつく。
「そうだ。
上手いじゃないか。
勢いさえ、付けなければ大丈夫だ」
「…ごめんなさい」
「君がわざとじゃないのは分かっているよ。
すまなかった、アルフォンス」
「えっ?」
「君はしっかりしているから。
見た目はコレだからな。
君はまだ子供なのにな」
「…マスタング中将」
「いくらでも大人に甘えなさい。
頼っていいんだ。
君達は成長の最中なんだから」
きっと鎧でなければ、アルは泣いていたのかもしれない。
理解しているつもりだったけれど、まだ弟を理解してなかったなとエドは眺めていた。
ロイに謝罪してエルリック兄弟は帰って行った。
「ロイ…、生きてるか?」
「いっ…でで…ッ」
「湿布よりも軍医に診てもらった方が宜しいかと」
「…痛い」
「起き上がれるか?
リザちゃん、呼んで来た方が早い」
「すぐに呼んで参ります!」
ロイはソファに倒れていて肩を抑えていてヒューズは苦笑いする。
「格好つけやがって」
「こんな姿、見せたら。
気にするだろ…っ」
「まぁな」
ヒューズに頭を撫でられながらロイはため息をつく。
「事件や事故でもないのに怪我をするとは何事だ」
「私も予想外ですよ。
いだだっ!」
「軍医、もう少し優しく…」
「診てんだよ。
おまえらはコイツを甘やかし過ぎだ。
骨は折れてねぇな」
痛みに思わず、ロイは軍医の腕を叩いていた。
「そう暴れんな。
骨折はしてないから安心しろ。
全治2週間程度だろうな。
完治するまではあまり動くなよ」
診断書と湿布に念の為に痛み止めも処方された。
ため息をつきながらもロイは受け取ってお礼を言う。
中尉に送られてロイは大総統の執務室に戻った。
「随分と遅かったな。
何かあったのか?」
「…大総統」
「怪我したのか?
誰にやられんだ」
「いや、結果的な事故のようなものです」
診断書を提出すると顔が歪む大総統にロイは気まずそうに目を反らす。
「うわ…っ」
大総統に抱えられてソファに座らされてロイは瞬きして見つめる。
大総統に頬を撫でられ、ロイは顔を上げて目が合う。
「将軍達でないのなら聞かんよ。
まったく、君は私を何度も心配掛けて困った子だ」
「すみません。
今回に限っては私も予想外ですが」
「骨折でないのなら良かったが。
あまり動かないように」
「…はい」
ロイに対して過保護になったのは言うまでもないだろう。
「いでで…っ」
『ロイさん!』
「大丈夫だ。
寝返りを打った時にな」
しばらくは痛みが続くだろうとため息をついた。
大総統に定時に帰され、事件も事故からも担当を外されてしまう。
「過保護のお陰で直りが早いな。
痛みはどうだ?」
「まだ少し違和感はありますが。
痛みは特にないです」
「それなら、大丈夫そうだな」
軍医に確認されて予定よりも早くの完治になった。
(上の書類が取りたいんだけど。
どうして軍の本棚は高いの!
こんな高い位置にあるのなら、ハボック少尉を連れて来れば良かったわ)
セルシアは軍の平均身長よりも低いゆえに苦戦していた。
「君は何をしているんだ。
誰か呼びなさい」
『マスタング中将。
ありがとうございます。
怪我は大丈夫ですか?』
「もう大丈夫だと許可を貰った」
『無理はしないでくださいね』
ロイから受け取ると抱き寄せられて首に抱きつく。
咳払いにロイとセルシアは顔を見合わせて離れる。
「君達は学生なのか?
少しは考えろよ」
『学生時代のロイさんとも恋愛したかったですね』
「そういう意味じゃないと思うが」
「リーゼル大佐!」
『またあとで。
昼休憩にお迎えに参ります』
「あぁ、待っているよ」
大総統の補佐官の苦言を聞き流してセルシアは去って行く。
「そのくらい、良いだろう。
邪魔してすまきったな」
「大総統。
はい、父様」
大総統に頬にキスされ、持っていた書類を奪われた。
「ちょっ…父様!」
「怪我しているのだろう」
「もうほどんど完治しています!
大総統に持ってもらうのは」
「息子を甘やかして何が悪い?」
「そういうことじゃ…っ」
追い掛けながらも結局は適わずにロイは不満そうに隣を歩く。
「会食は如何なされるので?
参加するのでしたら、そろそろ出なくては…」
「断っている」
「最近は参加していませんね」
「どうせ、似たような話だ」
「私が怪我したからですか?」
「…留守にした途端に絡まれるだろう」
「もう大丈夫ですよ」
「君を守ると決めたからな」
極端すぎると苦笑いしながらも言っても無駄なので言わない。
「…大総統。
仕事終わりに時間ありますか?
出来れば、屋敷に行きたいのですが」
「答えが出たのか?」
「…はい」
「分かった。
では、仕事後に来てくれ」
静かに頷いたロイに大総統は優しく頭を撫でた。