第45話
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咳き込みながらも視界が狭くなるのを感じていた。
「ゴホッ…ゴホッ…
誰か、いるか!」
煙が蔓延していて激しく咳き込みながらも道を探していた。
「ハボック少尉!
こっちだ!」
「…マスタング中将」
「走れ!」
「大丈夫だ、飛び込め!」
爆発音がして躊躇する暇もなく、ハボックは窓から飛び降りた。
軍人達が抱えていた布でハボックは軽傷で済んだ。
「ハボック少尉!」
「ゲホッ…ゲホッ…」
「ゆっくり、息を吐け。
もう少しの辛抱だ」
「ブレダ…?」
「あぁ、意識はあるな」
ぼんやりしながらもハボックはブレダに支えられて見つめていた。
「すげぇ…」
ロイの水の錬金術とセルシアの風の錬金術で火事は鎮火していた。
応急処置なのであとは専門家に任せていたけれど。
「ハボック少尉!」
「見た目は軽傷ですよ。
喉の火傷はありますが」
「…よかった。
すまない、駆けつけるのが遅くて」
「そんなこと…。
助けてくれたじゃないっスか」
「少し休むといい。
今は身体を休めろ」
くしゃっとハボックは頭を撫でられ、目元を手で覆われて眠る。
「目覚めたか?
見舞い品だ」
「マスタング中将」
「まったく、無茶するんだから」
「…すみません」
『ハボック少尉らしいけどね』
軍の病院に運ばれたハボックは念の為に検査入院になった。
軍の寮が火事になり、原因は過激派の放火だったようだ。
「仮の住まいに移るにしても。
軍服以外の荷物が全滅っスよ!」
「それは仕方ないわ」
「退院したら私物は揃えるしかない」
「そんなぁ…っ」
ハボックの情けない声にロイ達は苦笑いするしかない。
「寮よりも快適っス!」
「…やれやれ」
事情が事情なので格安のホテルに泊まっている。
そのお金は泣き付いた結果、ロイが支払ってくれた。
「まったく。
ほら、見舞金やるから。
必要なものを揃えろよ」
「ありがとうございます!」
「全員で見て金を数えるな!」
「すいません、思わず」
ハボックは苦笑いしながらもポケットに入れ、昼休憩に下着など必要なものを買いに行った。
数日分は入院中にブレダに買いに行ってもらっていた。
「大丈夫そうだな」
「ヒューズ、来ていたのか」
「おまえの隊の奴もだろ?」
「あぁ、全員じゃなくてよかったが。
ハボックだけだ」
「見舞金はいくらやったんだ?」
ロイは無言でヒューズの頭を叩き、苦笑いされていた。
最近は放火が多いなと報告書を見ながらため息をつく。
「ロイ…?
おまえから来るの珍しいな」
「近くまで来たから。
放火の調査で」
「おまえまで駆り出されてんのか?
そこまで人手不足じゃないだろ」
「私は焔に関してはプロだからという判断らしい」
「それ、押し付けられたんだろ」
「まぁな。
気になってたからいいんだが。
庭を貸してくれ」
「庭?」
「錬金術の実験」
「それが目当てだろ。
自分の庭でやれよ」
「もうやった」
呆れながらもヒューズはロイを家の中に入れる。
「何を掘ってんだよ」
「あとで戻す」
「やれやれ。
ほら、貸せよ。
あと何ヶ所だ?」
「あと3ヶ所。
家の敷地内のとこ。
そこまで深くなくて良い」
「それを埋めるのか?」
「…ん」
結局はヒューズが穴を掘ってロイの持っている紙を埋めた。
「錬成陣?
危険じゃないよな」
「大丈夫だ。
最近は放火が多いからな」
「関係あるのか?」
「さぁな」
教えるつもりはないんだなとヒューズは苦笑いする。
「シャワー浴びて行けよ」
「別にそこまで汚れてないが」
「もう料理も用意してるし。
ほら、遠慮するなって」
「ちょ…っ」
半ば強引に家の中に入れられ、シャワーを浴びせられた。
「有休はあったが。
あまり休んでなかっただろ?」
「そんなことないさ」
「東方と比べるな。
中央は将軍達も多いし、軍議も多くて気が張ってるんじゃないか?」
「…否定はしない」
諦めたように苦笑いしてソファに腰を掛けた。
「今日の仕事は?
俺は休みだけど」
「書類は片付けて来たし、事件も事故も少ないから」
「閣下に帰されたか」
「…ん」
「相変わらず、甘やかされてるな」
「もう慣れた」
「だろうな」
苦笑いしてヒューズはくしゃっとロイの頭を撫でた。
「ご飯が出来たよ!
早く食べよ!」
「おわ…っ」
「こら、エリシア。
引っ張らないの。
ごめんなさいね」
「いや、構わないよ」
結局は好意に甘えて一緒に食事をすることにした。
きちんと理解してくれているようで品数は多くてもロイの分は少なめにしてくれている。
子供扱いのようで複雑そうに思いながらもロイは表情に出さない。
「今度は持って来るよ」
「別に手ぶらでいいさ」
「野菜やら肉やら、頂くんだよ。
体質だと言っても」
「ぶはっ!
まだ続いてたのかよ」
「…お陰様で」
「大総統の影響かもな」
「だろうな。
国民の前でも私の頭を撫でるし。
もう諦めているけれど」
綺麗な容姿も影響あるんだろうなと思いながらもヒューズは口には出さない。
「ゴホッ…ゴホッ…
誰か、いるか!」
煙が蔓延していて激しく咳き込みながらも道を探していた。
「ハボック少尉!
こっちだ!」
「…マスタング中将」
「走れ!」
「大丈夫だ、飛び込め!」
爆発音がして躊躇する暇もなく、ハボックは窓から飛び降りた。
軍人達が抱えていた布でハボックは軽傷で済んだ。
「ハボック少尉!」
「ゲホッ…ゲホッ…」
「ゆっくり、息を吐け。
もう少しの辛抱だ」
「ブレダ…?」
「あぁ、意識はあるな」
ぼんやりしながらもハボックはブレダに支えられて見つめていた。
「すげぇ…」
ロイの水の錬金術とセルシアの風の錬金術で火事は鎮火していた。
応急処置なのであとは専門家に任せていたけれど。
「ハボック少尉!」
「見た目は軽傷ですよ。
喉の火傷はありますが」
「…よかった。
すまない、駆けつけるのが遅くて」
「そんなこと…。
助けてくれたじゃないっスか」
「少し休むといい。
今は身体を休めろ」
くしゃっとハボックは頭を撫でられ、目元を手で覆われて眠る。
「目覚めたか?
見舞い品だ」
「マスタング中将」
「まったく、無茶するんだから」
「…すみません」
『ハボック少尉らしいけどね』
軍の病院に運ばれたハボックは念の為に検査入院になった。
軍の寮が火事になり、原因は過激派の放火だったようだ。
「仮の住まいに移るにしても。
軍服以外の荷物が全滅っスよ!」
「それは仕方ないわ」
「退院したら私物は揃えるしかない」
「そんなぁ…っ」
ハボックの情けない声にロイ達は苦笑いするしかない。
「寮よりも快適っス!」
「…やれやれ」
事情が事情なので格安のホテルに泊まっている。
そのお金は泣き付いた結果、ロイが支払ってくれた。
「まったく。
ほら、見舞金やるから。
必要なものを揃えろよ」
「ありがとうございます!」
「全員で見て金を数えるな!」
「すいません、思わず」
ハボックは苦笑いしながらもポケットに入れ、昼休憩に下着など必要なものを買いに行った。
数日分は入院中にブレダに買いに行ってもらっていた。
「大丈夫そうだな」
「ヒューズ、来ていたのか」
「おまえの隊の奴もだろ?」
「あぁ、全員じゃなくてよかったが。
ハボックだけだ」
「見舞金はいくらやったんだ?」
ロイは無言でヒューズの頭を叩き、苦笑いされていた。
最近は放火が多いなと報告書を見ながらため息をつく。
「ロイ…?
おまえから来るの珍しいな」
「近くまで来たから。
放火の調査で」
「おまえまで駆り出されてんのか?
そこまで人手不足じゃないだろ」
「私は焔に関してはプロだからという判断らしい」
「それ、押し付けられたんだろ」
「まぁな。
気になってたからいいんだが。
庭を貸してくれ」
「庭?」
「錬金術の実験」
「それが目当てだろ。
自分の庭でやれよ」
「もうやった」
呆れながらもヒューズはロイを家の中に入れる。
「何を掘ってんだよ」
「あとで戻す」
「やれやれ。
ほら、貸せよ。
あと何ヶ所だ?」
「あと3ヶ所。
家の敷地内のとこ。
そこまで深くなくて良い」
「それを埋めるのか?」
「…ん」
結局はヒューズが穴を掘ってロイの持っている紙を埋めた。
「錬成陣?
危険じゃないよな」
「大丈夫だ。
最近は放火が多いからな」
「関係あるのか?」
「さぁな」
教えるつもりはないんだなとヒューズは苦笑いする。
「シャワー浴びて行けよ」
「別にそこまで汚れてないが」
「もう料理も用意してるし。
ほら、遠慮するなって」
「ちょ…っ」
半ば強引に家の中に入れられ、シャワーを浴びせられた。
「有休はあったが。
あまり休んでなかっただろ?」
「そんなことないさ」
「東方と比べるな。
中央は将軍達も多いし、軍議も多くて気が張ってるんじゃないか?」
「…否定はしない」
諦めたように苦笑いしてソファに腰を掛けた。
「今日の仕事は?
俺は休みだけど」
「書類は片付けて来たし、事件も事故も少ないから」
「閣下に帰されたか」
「…ん」
「相変わらず、甘やかされてるな」
「もう慣れた」
「だろうな」
苦笑いしてヒューズはくしゃっとロイの頭を撫でた。
「ご飯が出来たよ!
早く食べよ!」
「おわ…っ」
「こら、エリシア。
引っ張らないの。
ごめんなさいね」
「いや、構わないよ」
結局は好意に甘えて一緒に食事をすることにした。
きちんと理解してくれているようで品数は多くてもロイの分は少なめにしてくれている。
子供扱いのようで複雑そうに思いながらもロイは表情に出さない。
「今度は持って来るよ」
「別に手ぶらでいいさ」
「野菜やら肉やら、頂くんだよ。
体質だと言っても」
「ぶはっ!
まだ続いてたのかよ」
「…お陰様で」
「大総統の影響かもな」
「だろうな。
国民の前でも私の頭を撫でるし。
もう諦めているけれど」
綺麗な容姿も影響あるんだろうなと思いながらもヒューズは口には出さない。