第43話
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エドの視線にヒューズは苦笑いして教えてくれた。
「アイツ、痩せやすい体質なんだよ。
そこまで少食ではないんだが。
今は閣下に月1で定期検診させられてんだよ。
渋ってるけど、中尉に連れて行かれてる。
リーゼル大佐だとロイに甘いから見逃しちゃうからな」
中尉にも甘いロイは結局は素直に連れて行かれているのだろう。
「体質だし、あんまりからかってやるなよ。
倍返しされるだろうし。
俺も叱られるからな。
ウィンリィちゃんに嫌われたくなかったら…」
「何でウィンリィが出て来るんだよ!?」
認められないうちはまだ子供だなとヒューズは苦笑いし、後日談として何で教えたんだとヒューズはロイに乗り込まれて来るのだった。
「昨夜、あんなに飲んでたのに二日酔いになってないとは」
「どっかの誰かさん達と違って、私は自分が飲める量は把握してますよ」
「でしょうね」
「案の定、おっさん達は二日酔いだからな」
「居ても大差ないので大人しくしてくれてるなら二日酔いでいいですよ」
軍事祭りは国家錬金術師だけではなく、軍人の射撃や体術などのトーナメントが開催されている。
「中尉以外は全滅か」
「すみませんね、俺等は入賞も出来なくて!」
「期待はしていなかったが」
「ひでぇ〜」
「経験値が違うんだ。
そう簡単な訳がないだろう」
ロイは書類を丸めてハボックの頭を軽く叩いた。
「まぁ、以前よりは成績が上がっているのなら問題ないだろ」
「えっ?」
「ホークアイ中尉、おめでとう」
「ありがとうございます。
満点でないのが残念ですが」
「微かにズレるとは珍しいな」
「次こそは満点で優勝したいと思います」
「期待してるよ」
悔しそうな中尉にハボックとブレダは苦笑いするが、慣れているロイは微かに笑うだけだった。
「リーゼル大佐はどちらに?」
「トーナメントに備えて準備してる」
「あぁ、国家錬金術師ですからね」
「なんか忘れそうになります」
いつものセルシアの様子から忘れてしまいそうになってしまう。
「マスタングさん」
「ロイっ!」
「こら、呼び捨てしないの」
「大丈夫ですよ」
「あの人を見かけなかったかしら?」
「今は閣下とは別行動ですが。
この時間なら…」
「ロイ。
おや、来ていたのか。
セリムがすまなかったな」
「大丈夫ですよ」
「ロイも一緒に行こう」
「いや、ロイは準備があるから」
「少しなら大丈夫ですよ」
「負けたら許さないからな!」
「はい、セリムお坊ちゃま」
((…家族だ))
中尉以外は唖然としながら見送っていたのだった。
3人の後ろ姿を見つめながらロイは一本下がっていた。
「ロイ、君も休憩中だろう?
何がいい?」
「え…?」
「食べるだろう?」
「あっ、いえ…私は結構です」
「何を遠慮しているんだ」
結局は巻き込まれてロイは苦笑いしながらも近づく。
(対策は必要か)
軽食を食べて補佐官が駆けつけて来るとロイは少し離れて本を開く。
「セリム、邪魔してはいけませんよ」
「ロイは国家錬金術師のトーナメントがあるんだ」
「…分かってるよ」
「また今度、来てもらうから」
「いつもお父様ばっかり。
すぐにロイを連れて行くんだ」
不貞腐れているセリムに閣下は苦笑いして頭を撫でた。
「もう大丈夫なのか?」
「えぇ、確認していただけですから。
失礼しました」
「ロイ!
まだ一緒に居れる?」
「大丈夫ですよ」
座ったロイにセリムが膝に乗り、トーナメント戦を見つめる。
「ロイ、優勝する?」
「そうなれるように頑張りますよ」
「マスタング中将。
そろそろ準備を」
「分かった。
では、失礼します」
「怪我しないようにな」
「…努力はします」
ロイはセリムを下ろすと閣下に敬礼して向かう。
「持たせたな、鋼の。
君からのご指名があるとは」
「焔以外のあんたとも闘ってみたかったからな」
「ロイ、体術も可だ」
「はっ?」
「鋼の錬金術師からの要望だ。
閣下も許可した」
「どういう…っ」
「国家錬金術師でも体術も必要だろう?」
「だとしても私は軍人で大人ですが、鋼のは軍所属でも未成年ですよ!?」
「子供扱いすんな!」
((そりゃ、無理だろ))
ロイはため息をつき、中尉を呼びと自分の銃を手渡す。
「預かっていてくれ」
「承知しました。
お気をつけて」
「あぁ、行って来る」
中尉がフィールドから出るとロイはエドに向き合う。
「先手をどうぞ?」
「その余裕を崩してやるよ!」
エドは錬金術で武器を取り出すとロイに向かって走る。
「この…っ、クソ野郎!
逃げてばかりいるなよっ!」
「それも戦略さ、鋼の」
軽々と避けられて攻撃されてないのに翻弄され、エドは叫ぶ。
「だったら、これで…っ」
バチッと音と共にエドが飛び跳ね、氷の錬金術が現れる。
「発射!」
無数の氷の氷柱に狙われてエドは悲鳴を上げながら逃げていた。
「何で焔の錬金術師が使わないんだよ!」
「ん…?
氷の攻撃を浴びたいのだろう?」
「ちげぇよ!
あんたの氷の錬金術は興味あるけど」
「それは嬉しいね」
「わあぁっ!」
焔の時よりも攻撃が分からずにエドは距離感が掴めない。
「アイツ、痩せやすい体質なんだよ。
そこまで少食ではないんだが。
今は閣下に月1で定期検診させられてんだよ。
渋ってるけど、中尉に連れて行かれてる。
リーゼル大佐だとロイに甘いから見逃しちゃうからな」
中尉にも甘いロイは結局は素直に連れて行かれているのだろう。
「体質だし、あんまりからかってやるなよ。
倍返しされるだろうし。
俺も叱られるからな。
ウィンリィちゃんに嫌われたくなかったら…」
「何でウィンリィが出て来るんだよ!?」
認められないうちはまだ子供だなとヒューズは苦笑いし、後日談として何で教えたんだとヒューズはロイに乗り込まれて来るのだった。
「昨夜、あんなに飲んでたのに二日酔いになってないとは」
「どっかの誰かさん達と違って、私は自分が飲める量は把握してますよ」
「でしょうね」
「案の定、おっさん達は二日酔いだからな」
「居ても大差ないので大人しくしてくれてるなら二日酔いでいいですよ」
軍事祭りは国家錬金術師だけではなく、軍人の射撃や体術などのトーナメントが開催されている。
「中尉以外は全滅か」
「すみませんね、俺等は入賞も出来なくて!」
「期待はしていなかったが」
「ひでぇ〜」
「経験値が違うんだ。
そう簡単な訳がないだろう」
ロイは書類を丸めてハボックの頭を軽く叩いた。
「まぁ、以前よりは成績が上がっているのなら問題ないだろ」
「えっ?」
「ホークアイ中尉、おめでとう」
「ありがとうございます。
満点でないのが残念ですが」
「微かにズレるとは珍しいな」
「次こそは満点で優勝したいと思います」
「期待してるよ」
悔しそうな中尉にハボックとブレダは苦笑いするが、慣れているロイは微かに笑うだけだった。
「リーゼル大佐はどちらに?」
「トーナメントに備えて準備してる」
「あぁ、国家錬金術師ですからね」
「なんか忘れそうになります」
いつものセルシアの様子から忘れてしまいそうになってしまう。
「マスタングさん」
「ロイっ!」
「こら、呼び捨てしないの」
「大丈夫ですよ」
「あの人を見かけなかったかしら?」
「今は閣下とは別行動ですが。
この時間なら…」
「ロイ。
おや、来ていたのか。
セリムがすまなかったな」
「大丈夫ですよ」
「ロイも一緒に行こう」
「いや、ロイは準備があるから」
「少しなら大丈夫ですよ」
「負けたら許さないからな!」
「はい、セリムお坊ちゃま」
((…家族だ))
中尉以外は唖然としながら見送っていたのだった。
3人の後ろ姿を見つめながらロイは一本下がっていた。
「ロイ、君も休憩中だろう?
何がいい?」
「え…?」
「食べるだろう?」
「あっ、いえ…私は結構です」
「何を遠慮しているんだ」
結局は巻き込まれてロイは苦笑いしながらも近づく。
(対策は必要か)
軽食を食べて補佐官が駆けつけて来るとロイは少し離れて本を開く。
「セリム、邪魔してはいけませんよ」
「ロイは国家錬金術師のトーナメントがあるんだ」
「…分かってるよ」
「また今度、来てもらうから」
「いつもお父様ばっかり。
すぐにロイを連れて行くんだ」
不貞腐れているセリムに閣下は苦笑いして頭を撫でた。
「もう大丈夫なのか?」
「えぇ、確認していただけですから。
失礼しました」
「ロイ!
まだ一緒に居れる?」
「大丈夫ですよ」
座ったロイにセリムが膝に乗り、トーナメント戦を見つめる。
「ロイ、優勝する?」
「そうなれるように頑張りますよ」
「マスタング中将。
そろそろ準備を」
「分かった。
では、失礼します」
「怪我しないようにな」
「…努力はします」
ロイはセリムを下ろすと閣下に敬礼して向かう。
「持たせたな、鋼の。
君からのご指名があるとは」
「焔以外のあんたとも闘ってみたかったからな」
「ロイ、体術も可だ」
「はっ?」
「鋼の錬金術師からの要望だ。
閣下も許可した」
「どういう…っ」
「国家錬金術師でも体術も必要だろう?」
「だとしても私は軍人で大人ですが、鋼のは軍所属でも未成年ですよ!?」
「子供扱いすんな!」
((そりゃ、無理だろ))
ロイはため息をつき、中尉を呼びと自分の銃を手渡す。
「預かっていてくれ」
「承知しました。
お気をつけて」
「あぁ、行って来る」
中尉がフィールドから出るとロイはエドに向き合う。
「先手をどうぞ?」
「その余裕を崩してやるよ!」
エドは錬金術で武器を取り出すとロイに向かって走る。
「この…っ、クソ野郎!
逃げてばかりいるなよっ!」
「それも戦略さ、鋼の」
軽々と避けられて攻撃されてないのに翻弄され、エドは叫ぶ。
「だったら、これで…っ」
バチッと音と共にエドが飛び跳ね、氷の錬金術が現れる。
「発射!」
無数の氷の氷柱に狙われてエドは悲鳴を上げながら逃げていた。
「何で焔の錬金術師が使わないんだよ!」
「ん…?
氷の攻撃を浴びたいのだろう?」
「ちげぇよ!
あんたの氷の錬金術は興味あるけど」
「それは嬉しいね」
「わあぁっ!」
焔の時よりも攻撃が分からずにエドは距離感が掴めない。