第39話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ロイの使う机と椅子は新品で良質だと素人が見ても分かる。
「こういう家具も好きだろう?」
「…はい」
「恩返しなんて考えなくていい。
そうだな、君の誕生日プレゼントだと思ってくれ」
「ありがとうございます、父様」
「どういたしまして。
あの執務室に入れられたのは将軍達の嫌がらせだったんじゃないか?」
「あ~…えっと…」
「やはり、そうだったか。
本当はすぐにでも変えてやりたかったのだが」
「気づいていらしたのですか」
「どちらの意味でも分かりやすいからな」
確かに敵意を向けるのも好意を抱くのも嘘が付けないタイプが多い。
「閣下、張り切りましたね。
ロイが好きそうな雰囲気の執務室になってますし」
「ヒューズ!」
(…コイツの悪知恵か)
呆れながらも好意だと理解してそれ以上は言わなかった。
「まったく、いきなり言い出して荷物運びまでやらされるとは。
補佐官の仕事ではないんですけど」
「たまには身体を動かした方がいいだろう?」
「逃亡する貴方を追いかけていますよ!」
「これで最後かと」
「アームストロング少佐、ありがとうございます」
重たい荷物はアームストロング少佐のお陰で早く済んだらしい。
中尉が指示を出して収納して片付けていた。
「ハボック!
書類をゴチャゴチャにして入れるなって。
年代別にしなさい。
ファルマン、交代してくれ」
「承知しました」
中尉にハボックがあとで叱られていたのは言うまでもない。
ロイの執務室の引っ越しに将軍達は不満に感じながらも閣下の提案では表向きの文句は言えない。
定時に終わると呼び出されてロイは屋敷に向かう。
「「誕生日おめでとうございます!」」
「…どういうことだ?」
「屋敷の者達がおまえの為に誕生日祝いをしたいと。
俺達にも招待してくれてな」
「はぁ?
何で閣下まで!」
「招待されたのだよ」
「だからって閣下が来るんですか」
「君の誕生日パーティーだから」
既に用意されているので断る訳にはいかない。
『ロイさん、誕生日おめでとうございます!
誕生日が過ぎる前に渡せてよかったです』
「ありがとう。
セルシア、聞いてもいいかな。
何でこんなにあるんだ?」
『プレゼント選びをしていたらこれも似合いそう!とか。
ひとつに絞れなくて。
これはネックレスで銃弾が埋まって壊れてしまったので。
綺麗なグラスとか、とにかくロイさんに似合うものを集めました!』
「集めましたと言われても」
「リーゼル大佐、やりすぎです」
「何個あるんですか」
セルシアからのプレゼントの数々に思わず、苦笑い。
「お義父さん!」
「ウィンリィ!?」
「間に合った~!」
「ご招待をさせて頂きました」
「はい、誕生日プレゼントです!」
「プレゼントまでありがとう」
「きゃっ!」
「久しぶりだな。
ありがとう」
嬉しそうに笑ってウィンリィは抱えられて驚きながらもロイに抱きつく。
「…会いたかったです。
お義父さん」
「うん、私もだよ」
甘えるように抱きついて来るウィンリィにロイは優しく頭を撫でた。
-END-
2017.6.15
「こういう家具も好きだろう?」
「…はい」
「恩返しなんて考えなくていい。
そうだな、君の誕生日プレゼントだと思ってくれ」
「ありがとうございます、父様」
「どういたしまして。
あの執務室に入れられたのは将軍達の嫌がらせだったんじゃないか?」
「あ~…えっと…」
「やはり、そうだったか。
本当はすぐにでも変えてやりたかったのだが」
「気づいていらしたのですか」
「どちらの意味でも分かりやすいからな」
確かに敵意を向けるのも好意を抱くのも嘘が付けないタイプが多い。
「閣下、張り切りましたね。
ロイが好きそうな雰囲気の執務室になってますし」
「ヒューズ!」
(…コイツの悪知恵か)
呆れながらも好意だと理解してそれ以上は言わなかった。
「まったく、いきなり言い出して荷物運びまでやらされるとは。
補佐官の仕事ではないんですけど」
「たまには身体を動かした方がいいだろう?」
「逃亡する貴方を追いかけていますよ!」
「これで最後かと」
「アームストロング少佐、ありがとうございます」
重たい荷物はアームストロング少佐のお陰で早く済んだらしい。
中尉が指示を出して収納して片付けていた。
「ハボック!
書類をゴチャゴチャにして入れるなって。
年代別にしなさい。
ファルマン、交代してくれ」
「承知しました」
中尉にハボックがあとで叱られていたのは言うまでもない。
ロイの執務室の引っ越しに将軍達は不満に感じながらも閣下の提案では表向きの文句は言えない。
定時に終わると呼び出されてロイは屋敷に向かう。
「「誕生日おめでとうございます!」」
「…どういうことだ?」
「屋敷の者達がおまえの為に誕生日祝いをしたいと。
俺達にも招待してくれてな」
「はぁ?
何で閣下まで!」
「招待されたのだよ」
「だからって閣下が来るんですか」
「君の誕生日パーティーだから」
既に用意されているので断る訳にはいかない。
『ロイさん、誕生日おめでとうございます!
誕生日が過ぎる前に渡せてよかったです』
「ありがとう。
セルシア、聞いてもいいかな。
何でこんなにあるんだ?」
『プレゼント選びをしていたらこれも似合いそう!とか。
ひとつに絞れなくて。
これはネックレスで銃弾が埋まって壊れてしまったので。
綺麗なグラスとか、とにかくロイさんに似合うものを集めました!』
「集めましたと言われても」
「リーゼル大佐、やりすぎです」
「何個あるんですか」
セルシアからのプレゼントの数々に思わず、苦笑い。
「お義父さん!」
「ウィンリィ!?」
「間に合った~!」
「ご招待をさせて頂きました」
「はい、誕生日プレゼントです!」
「プレゼントまでありがとう」
「きゃっ!」
「久しぶりだな。
ありがとう」
嬉しそうに笑ってウィンリィは抱えられて驚きながらもロイに抱きつく。
「…会いたかったです。
お義父さん」
「うん、私もだよ」
甘えるように抱きついて来るウィンリィにロイは優しく頭を撫でた。
-END-
2017.6.15