第39話
夢小説設定
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結局は誕生日を機にロイは更に閣下に甘やかされて子供扱いされるハメになった。
「マスタング将軍、お帰りなさい」
「おはようございます。
何かありました?
疲れてません?」
「ちょっとな色々あって。
中尉、すまない。
本日のスケジュール確認の前に数分休憩させてくれ」
「承知しました。
急ぎのものはありませんから」
((…閣下は何をしたんだ?))
ぐったりとして疲れて自分の席に座るとロイは腕を枕代わりにして顔を埋めた。
さすがに甘やかされて子供扱いされた上に抱っこされたなんて言える訳がない。
「………。」
オルゴールの蓋を開けてロイは目を閉じる。
シンプルな音調で優しくて繊細な音色が響く。
「随分と古びたオルゴールっスね。
それ、どうしたんですか?」
「おまえは少しは空気を読めよ」
「ブレダ少尉。
それはハボック少尉には難しいかと思われます」
「ははっ、それは言える」
「悪かったな!」
ブレダ達にからかわれるのはいつものことだ。
「…閣下から貰った。
正確には両親が私の誕生日にくれたプレゼントらしい。
何故か閣下の家にあったから渡してくれて」
「そう、でしたか。
もしかしてこの曲は…」
「母が作曲した曲だよ」
「やはり、そうでしたか。
マスタング将軍がよく弾いていたので」
中尉の言葉にロイは嬉しそうに微かに笑う。
休憩を終えて中尉から本日のスケジュールが伝えられた。
「それから、こちらを。
誕生日おめでとうございます」
「ありがとう」
「「マスタング将軍、誕生日おめでとうございます!」」
「えっ…」
「いつもありがとうございます!」
「あんまり金がないのでたいしたものではありませんけどね」
「あ、ありがとう」
戸惑いながらもロイはハボック達からのプレゼントを受け取る。
『このオルゴールに入ってる写真、マスタング将軍の小さい頃ですか?
可愛らしいですね』
「めっちゃ、小さい!」
「小さい頃から美男子なんですね」
『マスタング将軍。
いえ、ロイさん。
誕生日おめでとうございます。
プレゼントは帰ってから渡しますから』
「ありがとう」
『本当におめでとうございます。
貴方が生まれたこと、出会えたことに感謝です』
ロイの唇にキスをしてセルシアは微笑んだ。
「ヒューズ中佐」
「閣下!
どうかなさいましたか?」
「ロイを見なかったか?」
「…ロイですか?
何か用事が?」
「いや、しばらく姿が見えないから探してる」
「はい?
あ~…えっと…執務室に居なければ、資料室か図書室かと。
射撃練習場と裏庭、あとは屋上かと思います」
「ありがとう。
ヒューズ中佐、助かるよ」
「いえ…」
ヒューズは苦笑いして同じく補佐官も苦笑い。
(溺愛が更にヒートアップしてないか?
まるで子供扱いだな)
姿が見えなくなると心配して探されてしまう。
ロイは気づいて本から顔を上げて微かに笑う。
「閣下、どうしました?
それとも…父様の呼び方がよろしいですか?」
「こんな寒いとこにいて」
「何となく風を感じたくて。
さすがに寒くなりましたね」
「まだ真冬だぞ。
風邪を引いたらどうするんだ」
「ちょっ、父様!」
引っ張られて司令部の建物に戻されてしまう。
「よしよし。
熱はないみたいだな」
「風邪引いてませんよ」
「君の執務室は寒くないか?」
「大丈夫ですよ」
「設置しようか?」
「ストーブもありますから」
「ほかの将軍よりも執務室が寒いのではないか?」
「温かい飲み物もありますから」
「執務室の移動をしよう。
今は使っていない防寒設備も揃っている執務室がある。
私の執務室に続く階段からも近い」
「ちょっ、待ってください!」
「すぐに掃除して準備させるから待ちなさい」
「人の話を聞いてください」
「行っちゃいましたね」
「まぁ、確かに将軍は寒いと言ってたからいいのでは?」
「荷物を運ばなくてはならないんだぞ」
「相手は閣下ですからね」
ロイが止められないのだから誰も止められるはずがない。
「うっわぁ~」
「凄いですね。
隣の将軍専用の執務室も!」
「暖炉もあるし、ソファもカーペットも揃っててまるで待合室ですよ」
「閣下が準備しました。
ポケットマネーですからご安心を」
「君は派手なのが苦手だし、カーペットと革のソファくらいに抑えたよ。
気に入ってくれたかい?」
「…よろしいのでしょうか?」
「もちろん。
元々、空き部屋になってた」
「ありがとうございます」
嬉しそうな閣下に否定は出来ず、本心では嫌ではない。
「マスタング将軍、お帰りなさい」
「おはようございます。
何かありました?
疲れてません?」
「ちょっとな色々あって。
中尉、すまない。
本日のスケジュール確認の前に数分休憩させてくれ」
「承知しました。
急ぎのものはありませんから」
((…閣下は何をしたんだ?))
ぐったりとして疲れて自分の席に座るとロイは腕を枕代わりにして顔を埋めた。
さすがに甘やかされて子供扱いされた上に抱っこされたなんて言える訳がない。
「………。」
オルゴールの蓋を開けてロイは目を閉じる。
シンプルな音調で優しくて繊細な音色が響く。
「随分と古びたオルゴールっスね。
それ、どうしたんですか?」
「おまえは少しは空気を読めよ」
「ブレダ少尉。
それはハボック少尉には難しいかと思われます」
「ははっ、それは言える」
「悪かったな!」
ブレダ達にからかわれるのはいつものことだ。
「…閣下から貰った。
正確には両親が私の誕生日にくれたプレゼントらしい。
何故か閣下の家にあったから渡してくれて」
「そう、でしたか。
もしかしてこの曲は…」
「母が作曲した曲だよ」
「やはり、そうでしたか。
マスタング将軍がよく弾いていたので」
中尉の言葉にロイは嬉しそうに微かに笑う。
休憩を終えて中尉から本日のスケジュールが伝えられた。
「それから、こちらを。
誕生日おめでとうございます」
「ありがとう」
「「マスタング将軍、誕生日おめでとうございます!」」
「えっ…」
「いつもありがとうございます!」
「あんまり金がないのでたいしたものではありませんけどね」
「あ、ありがとう」
戸惑いながらもロイはハボック達からのプレゼントを受け取る。
『このオルゴールに入ってる写真、マスタング将軍の小さい頃ですか?
可愛らしいですね』
「めっちゃ、小さい!」
「小さい頃から美男子なんですね」
『マスタング将軍。
いえ、ロイさん。
誕生日おめでとうございます。
プレゼントは帰ってから渡しますから』
「ありがとう」
『本当におめでとうございます。
貴方が生まれたこと、出会えたことに感謝です』
ロイの唇にキスをしてセルシアは微笑んだ。
「ヒューズ中佐」
「閣下!
どうかなさいましたか?」
「ロイを見なかったか?」
「…ロイですか?
何か用事が?」
「いや、しばらく姿が見えないから探してる」
「はい?
あ~…えっと…執務室に居なければ、資料室か図書室かと。
射撃練習場と裏庭、あとは屋上かと思います」
「ありがとう。
ヒューズ中佐、助かるよ」
「いえ…」
ヒューズは苦笑いして同じく補佐官も苦笑い。
(溺愛が更にヒートアップしてないか?
まるで子供扱いだな)
姿が見えなくなると心配して探されてしまう。
ロイは気づいて本から顔を上げて微かに笑う。
「閣下、どうしました?
それとも…父様の呼び方がよろしいですか?」
「こんな寒いとこにいて」
「何となく風を感じたくて。
さすがに寒くなりましたね」
「まだ真冬だぞ。
風邪を引いたらどうするんだ」
「ちょっ、父様!」
引っ張られて司令部の建物に戻されてしまう。
「よしよし。
熱はないみたいだな」
「風邪引いてませんよ」
「君の執務室は寒くないか?」
「大丈夫ですよ」
「設置しようか?」
「ストーブもありますから」
「ほかの将軍よりも執務室が寒いのではないか?」
「温かい飲み物もありますから」
「執務室の移動をしよう。
今は使っていない防寒設備も揃っている執務室がある。
私の執務室に続く階段からも近い」
「ちょっ、待ってください!」
「すぐに掃除して準備させるから待ちなさい」
「人の話を聞いてください」
「行っちゃいましたね」
「まぁ、確かに将軍は寒いと言ってたからいいのでは?」
「荷物を運ばなくてはならないんだぞ」
「相手は閣下ですからね」
ロイが止められないのだから誰も止められるはずがない。
「うっわぁ~」
「凄いですね。
隣の将軍専用の執務室も!」
「暖炉もあるし、ソファもカーペットも揃っててまるで待合室ですよ」
「閣下が準備しました。
ポケットマネーですからご安心を」
「君は派手なのが苦手だし、カーペットと革のソファくらいに抑えたよ。
気に入ってくれたかい?」
「…よろしいのでしょうか?」
「もちろん。
元々、空き部屋になってた」
「ありがとうございます」
嬉しそうな閣下に否定は出来ず、本心では嫌ではない。