第39話
夢小説設定
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式典を前日に控えてロイは見取り図を手に確認していた。
「ロイ、今は大丈夫か?」
「閣下。
大丈夫ですよ。
どうかなさいましたか?」
「変更になった。
ロイは警備の司令官に変わりはないが、式典に参加」
「はい?」
「建物内のパトロールはほかの者に任せてくれ。
会場の見易い場所だから問題ないはずだ」
「どちらに?」
「私の側に」
「護衛ではありませんよね?」
「あぁ、特別補佐官として」
「随分と急ですが…」
「マスコミが騒いでいてな。
悪質な者もいるし、会場に居ては警備にならんだろう。
私の側に居れば気軽には近づけないから」
「申し訳ありません」
「君が悪い訳ではない。
回避も必要だ」
「ありがとうございます」
それはロイだから守るのだろうと誰もが理解していた。
式典なので警備担当以外は普段の軍服ではなく、正装の軍服にベレー帽も着用。
(将軍達からの視線が痛いな。
とりあえず、会場はセルシアに任せて外の警備をヒューズと中尉を交代させてセルシアとヒューズをペアにしたし、外は中尉が居れば安心か)
補佐官同様に閣下の隣に着席しながらもロイは小声でやりとりする。
「ロイと組めずに残念か?」
『その逆ですよ。
閣下の隣なら安全ですから。
それに、ロイさんの正装の軍服姿が見れるじゃないですか!』
「…そっちか。
リーゼル大佐らしいけどよな」
『将軍達が手出しするならこっからも攻撃が出来ますからね』
(怖っ!)
不敵な笑みを浮かべるセルシアにヒューズは苦笑い。
ピクリとロイが微かに反応して閣下が気づく。
「…どうした?」
「外に侵入者が来ました。
侵入は防いだみたいですね。
微かに銃声がしましたから」
「そうか」
「この前の過激派の仲間かもしれませんね」
まだ連絡は入る前でどうやったら分かるんだと補佐官は苦笑い。
外では何名か逮捕者が出て騒動にはなっていたらしいが、式典は無事に終えた。
「マスタング将軍、お疲れ様です」
「大丈夫か?」
「…疲れた」
最後の最後で会場を出る時に待ち伏せされていたマスコミに質問攻めにされたらしい。
「こっからも見えてた。
お疲れさん」
ヒューズは苦笑いしてロイの頭を撫でるが、よほど疲れてるのかロイは反応なし。
『ロイさん!
お疲れ様です。
大丈夫では…、なさそうですね』
司令部の執務室の自分の席で腕を枕にしてテーブルに沈んでる。
「仮眠します?」
「いや、目が冴えて寝れない。
閣下に報告もあるし。
行って来る。
ヒューズ、急に悪かったな」
「今度奢れよ」
「値段も度数も高い酒を奢ってやるよ」
「…度数は低くしてくれ。
おまえさんと違うんだよ」
「ははっ、了解」
「将軍のおっさん達と遭遇しないことを願いますよ」
「そう願いたいな」
ハボックの言葉にロイは小さく笑って執務室から出る。
将軍達と遭遇しないようにロイは閣下の執務室に向かった。
「失礼します。
閣下、報告書です」
「お疲れ様。
顔色悪くないか?
疲れたか?」
「お疲れ様です。
いえ、大丈夫です。
会場外でマスコミに囲まれて」
「それは大変だったな。
だから、私と一緒に帰ればよかったのに」
「…痛感しました。
待ち伏せされてるとは思わなくて」
「君は話題性も知名度も人気も更には好感度もあるともう少し理解しなさい」
「よく言われてます」
ヒューズや中尉によく言われていてロイは苦笑いする。
「やれやれ。
ご苦労様。
報告書には問題ないよ」
「ありがとうございます。
閣下、明日は会議はありますか?」
「明日…?
私も君も会議予定はないはずだが」
「はい、ありません。
緊急の会議もありませんよ」
「ありがとうございます。
やはり、嘘か」
「将軍か?」
「いつものことですよ」
「幼稚な嫌がらせだな」
「お似合いじゃないですか、あの将軍達には」
「補佐官…」
「私が言っても変わらんだろうな」
「違う意味で変わるのでおやめになった方がよろしいかと。
悪化しますから」
「だろうな」
「大丈夫です」
「無理はするな。
辛くなったら我慢しないでちゃんと伝えに来なさい。
甘えるのが下手でもちゃんと言いなさい。
分かったな?」
「…父様」
閣下に抱き締められてロイは一瞬驚いたが、小さく笑って頷く。
「ロイ、今は大丈夫か?」
「閣下。
大丈夫ですよ。
どうかなさいましたか?」
「変更になった。
ロイは警備の司令官に変わりはないが、式典に参加」
「はい?」
「建物内のパトロールはほかの者に任せてくれ。
会場の見易い場所だから問題ないはずだ」
「どちらに?」
「私の側に」
「護衛ではありませんよね?」
「あぁ、特別補佐官として」
「随分と急ですが…」
「マスコミが騒いでいてな。
悪質な者もいるし、会場に居ては警備にならんだろう。
私の側に居れば気軽には近づけないから」
「申し訳ありません」
「君が悪い訳ではない。
回避も必要だ」
「ありがとうございます」
それはロイだから守るのだろうと誰もが理解していた。
式典なので警備担当以外は普段の軍服ではなく、正装の軍服にベレー帽も着用。
(将軍達からの視線が痛いな。
とりあえず、会場はセルシアに任せて外の警備をヒューズと中尉を交代させてセルシアとヒューズをペアにしたし、外は中尉が居れば安心か)
補佐官同様に閣下の隣に着席しながらもロイは小声でやりとりする。
「ロイと組めずに残念か?」
『その逆ですよ。
閣下の隣なら安全ですから。
それに、ロイさんの正装の軍服姿が見れるじゃないですか!』
「…そっちか。
リーゼル大佐らしいけどよな」
『将軍達が手出しするならこっからも攻撃が出来ますからね』
(怖っ!)
不敵な笑みを浮かべるセルシアにヒューズは苦笑い。
ピクリとロイが微かに反応して閣下が気づく。
「…どうした?」
「外に侵入者が来ました。
侵入は防いだみたいですね。
微かに銃声がしましたから」
「そうか」
「この前の過激派の仲間かもしれませんね」
まだ連絡は入る前でどうやったら分かるんだと補佐官は苦笑い。
外では何名か逮捕者が出て騒動にはなっていたらしいが、式典は無事に終えた。
「マスタング将軍、お疲れ様です」
「大丈夫か?」
「…疲れた」
最後の最後で会場を出る時に待ち伏せされていたマスコミに質問攻めにされたらしい。
「こっからも見えてた。
お疲れさん」
ヒューズは苦笑いしてロイの頭を撫でるが、よほど疲れてるのかロイは反応なし。
『ロイさん!
お疲れ様です。
大丈夫では…、なさそうですね』
司令部の執務室の自分の席で腕を枕にしてテーブルに沈んでる。
「仮眠します?」
「いや、目が冴えて寝れない。
閣下に報告もあるし。
行って来る。
ヒューズ、急に悪かったな」
「今度奢れよ」
「値段も度数も高い酒を奢ってやるよ」
「…度数は低くしてくれ。
おまえさんと違うんだよ」
「ははっ、了解」
「将軍のおっさん達と遭遇しないことを願いますよ」
「そう願いたいな」
ハボックの言葉にロイは小さく笑って執務室から出る。
将軍達と遭遇しないようにロイは閣下の執務室に向かった。
「失礼します。
閣下、報告書です」
「お疲れ様。
顔色悪くないか?
疲れたか?」
「お疲れ様です。
いえ、大丈夫です。
会場外でマスコミに囲まれて」
「それは大変だったな。
だから、私と一緒に帰ればよかったのに」
「…痛感しました。
待ち伏せされてるとは思わなくて」
「君は話題性も知名度も人気も更には好感度もあるともう少し理解しなさい」
「よく言われてます」
ヒューズや中尉によく言われていてロイは苦笑いする。
「やれやれ。
ご苦労様。
報告書には問題ないよ」
「ありがとうございます。
閣下、明日は会議はありますか?」
「明日…?
私も君も会議予定はないはずだが」
「はい、ありません。
緊急の会議もありませんよ」
「ありがとうございます。
やはり、嘘か」
「将軍か?」
「いつものことですよ」
「幼稚な嫌がらせだな」
「お似合いじゃないですか、あの将軍達には」
「補佐官…」
「私が言っても変わらんだろうな」
「違う意味で変わるのでおやめになった方がよろしいかと。
悪化しますから」
「だろうな」
「大丈夫です」
「無理はするな。
辛くなったら我慢しないでちゃんと伝えに来なさい。
甘えるのが下手でもちゃんと言いなさい。
分かったな?」
「…父様」
閣下に抱き締められてロイは一瞬驚いたが、小さく笑って頷く。