第39話
夢小説設定
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閣下と交流が出来てから偽りのサボリ魔も読書好きも隠さなくなった。
「うっわ!」
「…っと」
「閣下!
失礼しました!」
「君は閣下にぶつかって来て何をしているんだ!」
「申し訳ありません」
「ロイ、怪我はないか?」
「大丈夫です」
((そっちじゃねぇ!))
閣下に直接言える訳がないので周りは心で突っ込む。
「…まったく。
怪我なんかする訳がないですよ。
貴方が受け止めていたじゃないですか」
「それも絶対ではないだろう?」
角から飛び出して閣下にぶつかったロイを閣下が受け止めたので怪我する訳がないだろう。
「それで、どうした?
急ぎでもなさそうだし」
「あ~…いえ…」
「どうせ、誰かに後ろから押されたんだろ」
「なに?」
「補佐官!
何でもありません。
失礼します」
「ロイ、待ちなさい。
大丈夫なのか?
悪化したら」
閣下から心配そうに見られてロイは腕を掴まれて止められる。
「もう心配性ですね。
今は大丈夫です。
何かあれば助けてくれるんでしょう、父様」
「その言い方はずるいな」
「では、失礼します」
「…ロイ」
「はい?」
「今は暇か?」
「あ~…えっと」
「別にさぼってるとは思わんよ」
「時間は空いてます」
「君は本が好きなんだな」
「そうですね」
苦笑いしてロイは手にしている数冊の本を見る。
「ちょっとおいで。
私も時間あるから付き合ってくれないか?」
「分かりました。
でも、中尉に図書館だと…」
「俺が伝言してやるよ」
「ヒューズ!」
後ろから現れたヒューズにロイは振り向いた。
ヒューズに持っていた本を奪われてロイは見つめる。
「おまえさん、今日は本何冊目だ?
時間あると図書館を何往復するんだよ」
「15冊だが」
((1日に15冊!?))
「時間空いたからって読みすぎだ。
放置するといくらでも読むから厄介なんだよ。
好きなのはいいが、休める時くらい休め。
頭も目も休息が必要だ。
疲れて倒れちまうぞ」
「そんなこと…」
「入隊した時に“現役のうちに全部読む”って瞳を輝かせてたし」
「錬金術と古代文以外は珍しい本があるんだよ」
「読むなとは言わないけどな。
返却せずにリーゼル大佐に渡しておいてやるよ。
では、失礼します」
閣下に敬礼してヒューズは本を持って去って行く。
「…そんなに本が好きなのか」
「昔からよく読んでました。
図書館から借りて。
軍の図書館には行けなかったので市民の図書館に」
「禁止されてたのか?」
「あまり遠くに行かないように言われていたので。
引き取ってくれた人が。
不器用で口は悪いんですが、分かりづらくも優しくて。
大人になって時間は掛かりましたが、ちゃんとお互いに向き合えて愛してくれてたんだなと」
懐かしそうにロイは微かに笑って今なら愛してくれていたんだと自信持って言える。
閣下の執務室でハーブティーを飲みながら雑談。
「そうそう、伝え忘れていた。
ほかの者達には後日なんだが、ロイには先に話しておこう。
まだ将軍達も知らない。
式典が行われる」
「…式典?」
「パレードも行われるが、そんなたいしたものではない」
「閣下の御夫人も参加される」
「君達には警備に当たってもらいたい。
ロイは外ではなく、建物内の警備で配置はないから1人にならんように気をつけてくれ」
「分かりました。
3人から4人くらいでパトロールしてれば問題ないですか?」
「そうだな」
「閣下は護衛隊に警備されるから心配ない」
「では、私は建物内を歩きながらパトロールということで構いませんか?」
「それで頼む。
補佐官は私に同行するし、司令官並びに権限を与えるから」
「承知しました」
閣下的にはロイを側に置いておきたかったが、将軍達が苦言するのは安易に想像がついた。
パトロールの名目で建物内にロイを留めておいたようだ。
特別補佐官になってから閣下は将軍達よりも先にロイに伝えてくれるようになった。
「本来ならロイはパトロールなどしなくても良い立場なのだが」
「お気になさらずに。
慣れてますし、大丈夫ですよ」
「お菓子を貰ったんだ。
甘くないからロイも食べれるから」
「…ありがとうございます」
断っても無駄だと理解してからロイは素直に食べるようになった。
「うっわ!」
「…っと」
「閣下!
失礼しました!」
「君は閣下にぶつかって来て何をしているんだ!」
「申し訳ありません」
「ロイ、怪我はないか?」
「大丈夫です」
((そっちじゃねぇ!))
閣下に直接言える訳がないので周りは心で突っ込む。
「…まったく。
怪我なんかする訳がないですよ。
貴方が受け止めていたじゃないですか」
「それも絶対ではないだろう?」
角から飛び出して閣下にぶつかったロイを閣下が受け止めたので怪我する訳がないだろう。
「それで、どうした?
急ぎでもなさそうだし」
「あ~…いえ…」
「どうせ、誰かに後ろから押されたんだろ」
「なに?」
「補佐官!
何でもありません。
失礼します」
「ロイ、待ちなさい。
大丈夫なのか?
悪化したら」
閣下から心配そうに見られてロイは腕を掴まれて止められる。
「もう心配性ですね。
今は大丈夫です。
何かあれば助けてくれるんでしょう、父様」
「その言い方はずるいな」
「では、失礼します」
「…ロイ」
「はい?」
「今は暇か?」
「あ~…えっと」
「別にさぼってるとは思わんよ」
「時間は空いてます」
「君は本が好きなんだな」
「そうですね」
苦笑いしてロイは手にしている数冊の本を見る。
「ちょっとおいで。
私も時間あるから付き合ってくれないか?」
「分かりました。
でも、中尉に図書館だと…」
「俺が伝言してやるよ」
「ヒューズ!」
後ろから現れたヒューズにロイは振り向いた。
ヒューズに持っていた本を奪われてロイは見つめる。
「おまえさん、今日は本何冊目だ?
時間あると図書館を何往復するんだよ」
「15冊だが」
((1日に15冊!?))
「時間空いたからって読みすぎだ。
放置するといくらでも読むから厄介なんだよ。
好きなのはいいが、休める時くらい休め。
頭も目も休息が必要だ。
疲れて倒れちまうぞ」
「そんなこと…」
「入隊した時に“現役のうちに全部読む”って瞳を輝かせてたし」
「錬金術と古代文以外は珍しい本があるんだよ」
「読むなとは言わないけどな。
返却せずにリーゼル大佐に渡しておいてやるよ。
では、失礼します」
閣下に敬礼してヒューズは本を持って去って行く。
「…そんなに本が好きなのか」
「昔からよく読んでました。
図書館から借りて。
軍の図書館には行けなかったので市民の図書館に」
「禁止されてたのか?」
「あまり遠くに行かないように言われていたので。
引き取ってくれた人が。
不器用で口は悪いんですが、分かりづらくも優しくて。
大人になって時間は掛かりましたが、ちゃんとお互いに向き合えて愛してくれてたんだなと」
懐かしそうにロイは微かに笑って今なら愛してくれていたんだと自信持って言える。
閣下の執務室でハーブティーを飲みながら雑談。
「そうそう、伝え忘れていた。
ほかの者達には後日なんだが、ロイには先に話しておこう。
まだ将軍達も知らない。
式典が行われる」
「…式典?」
「パレードも行われるが、そんなたいしたものではない」
「閣下の御夫人も参加される」
「君達には警備に当たってもらいたい。
ロイは外ではなく、建物内の警備で配置はないから1人にならんように気をつけてくれ」
「分かりました。
3人から4人くらいでパトロールしてれば問題ないですか?」
「そうだな」
「閣下は護衛隊に警備されるから心配ない」
「では、私は建物内を歩きながらパトロールということで構いませんか?」
「それで頼む。
補佐官は私に同行するし、司令官並びに権限を与えるから」
「承知しました」
閣下的にはロイを側に置いておきたかったが、将軍達が苦言するのは安易に想像がついた。
パトロールの名目で建物内にロイを留めておいたようだ。
特別補佐官になってから閣下は将軍達よりも先にロイに伝えてくれるようになった。
「本来ならロイはパトロールなどしなくても良い立場なのだが」
「お気になさらずに。
慣れてますし、大丈夫ですよ」
「お菓子を貰ったんだ。
甘くないからロイも食べれるから」
「…ありがとうございます」
断っても無駄だと理解してからロイは素直に食べるようになった。