第39話
夢小説設定
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裏庭に出るとロイはエリシアの頭を撫でてから歩き出す。
「この辺りでいいか。
危ないから近づかないようにな」
「は~い!」
発火布を取ってポケットに入れると目を閉じてウィンリィ作のブレスレットの錬成陣に触れる。
ロイが目を開けると地面に氷の錬成陣が現れて冷風が吹いてロイの髪を揺らす。
「相変わらず、すげぇな。
どうなってるんだか」
「すご~い!」
氷の細かい粒が落ちて来て太陽に照らされてキラキラと光り、エリシアは楽しそうに笑う。
「こんなものかな」
「キラキラだった!」
「マスタングさん、ありがとうございます」
「気にしないでいいさ」
『マスタング将軍!』
「どうした?」
『事件事故ではありません。
戻って来ないので。
書類は大丈夫ですよ』
寂しくなって司令部内を探していたらしい。
「こんにちは、お久しぶりです」
「セルシアお姉ちゃん!
こんにちは!」
『グレイシアさん、エリシアちゃんもこんにちは。
どうしたんですか?』
「忘れ物と差し入れを…」
「そうしたら司令部を案内するとヒューズが言い出してな」
『エリシアちゃんに?』
「そうそう!
だから、ロイに許可を貰って」
巻き込まれていたんだなとセルシア
は苦笑い。
執務室と禁止場所以外の司令部内を案内する。
会う人にヒューズが妻娘自慢をしていたのは言うまでもない。
「今日はありがとうございました。
また家に遊びに来てくださいね」
「ありがとうございます」
「ロイお兄ちゃん、セルシアお姉ちゃん、バイバ~イ!」
『エリシアちゃん、またね』
「あぁ…またな」
「気をつけてな。
定時には帰れると思うから。
パパ、頑張るから!」
『はいはい。
もういいですから』
なかなかエリシアから離れないヒューズをセルシアが耳を引っ張って強制的に離す。
その様子にロイとグレイシアが苦笑いする。
「ロイ、寄って行けよ」
「ん?」
「グレイシアがせっかく甘さ控えめに作ってくれたんだ。
今は時間あるんだろ?」
「あぁ、そうだな」
「リーゼル大佐もどうだ?
多めに作って来てくれたし」
『いいんですか?
ご馳走になります!』
ヒューズの部署がある執務室に向かった。
「マスタング将軍!
リーゼル大佐も」
「失礼するよ」
『お邪魔します』
「執務室のソファでは申し訳ありませんからこちらにどうぞ」
「変な気遣いはいらんよ」
「俺が誘ったんだ。
グレイシアが甘さ控えめにアップルパイを焼いてくれて。
みんなも食べてくれよ」
「ありがとうございます!」
直属のヒューズの上官も部下達も緊張して立ち上がる。
直属の上官でもヒューズ達には上官だが、ロイの方が階級は上になる。
「マスタング将軍、お久しぶりです!」
「…お久しぶりです」
「はいはい。
そういうのはいらんから。
上官もやめてあげてください。
アップルパイには紅茶だよな」
「…おまえが淹れると不味いんだよな」
「みんながおまえのように淹れられる訳じゃないんだよ」
「ちょっとお借りしても?」
「あっ、はい」
「私が淹れましょうか?」
「放っておけよ。
ロイのは趣味みたいなもんだ」
『その間に切り分けてますね。
皿を貸して頂きますね』
主導権がいつの間にかロイとセルシアになっていた。
「いい香りですな。
アールグレイですか?」
「半分は当たり」
「ロイの場合、オリジナルでブレンドしてるからな」
「気分で変えてるだけだ」
それがロイには気分転換になるようだ。
「グレイシアのアップルパイはうまいだろう?」
「はい、料理上手な奥様ですね」
「自慢が入らなければな」
「自慢せずに居られないだろ!」
「あ~…おまえに言った私が悪かった」
呆れたようにロイはため息をついて紅茶を飲む。
「リーゼル大佐、ロイを見すぎ。
何かあったのか?」
『いえ、いつも通りですよ。
紅茶を飲むだけで絵になるのも気品あるのも』
「…そうですか」
「マスタング将軍、大丈夫ですか?」
「すまない、大丈夫だ」
吹き出しそうになって咳き込むロイにアームストロング少佐が背中をさすってヒューズは苦笑い。
「この辺りでいいか。
危ないから近づかないようにな」
「は~い!」
発火布を取ってポケットに入れると目を閉じてウィンリィ作のブレスレットの錬成陣に触れる。
ロイが目を開けると地面に氷の錬成陣が現れて冷風が吹いてロイの髪を揺らす。
「相変わらず、すげぇな。
どうなってるんだか」
「すご~い!」
氷の細かい粒が落ちて来て太陽に照らされてキラキラと光り、エリシアは楽しそうに笑う。
「こんなものかな」
「キラキラだった!」
「マスタングさん、ありがとうございます」
「気にしないでいいさ」
『マスタング将軍!』
「どうした?」
『事件事故ではありません。
戻って来ないので。
書類は大丈夫ですよ』
寂しくなって司令部内を探していたらしい。
「こんにちは、お久しぶりです」
「セルシアお姉ちゃん!
こんにちは!」
『グレイシアさん、エリシアちゃんもこんにちは。
どうしたんですか?』
「忘れ物と差し入れを…」
「そうしたら司令部を案内するとヒューズが言い出してな」
『エリシアちゃんに?』
「そうそう!
だから、ロイに許可を貰って」
巻き込まれていたんだなとセルシア
は苦笑い。
執務室と禁止場所以外の司令部内を案内する。
会う人にヒューズが妻娘自慢をしていたのは言うまでもない。
「今日はありがとうございました。
また家に遊びに来てくださいね」
「ありがとうございます」
「ロイお兄ちゃん、セルシアお姉ちゃん、バイバ~イ!」
『エリシアちゃん、またね』
「あぁ…またな」
「気をつけてな。
定時には帰れると思うから。
パパ、頑張るから!」
『はいはい。
もういいですから』
なかなかエリシアから離れないヒューズをセルシアが耳を引っ張って強制的に離す。
その様子にロイとグレイシアが苦笑いする。
「ロイ、寄って行けよ」
「ん?」
「グレイシアがせっかく甘さ控えめに作ってくれたんだ。
今は時間あるんだろ?」
「あぁ、そうだな」
「リーゼル大佐もどうだ?
多めに作って来てくれたし」
『いいんですか?
ご馳走になります!』
ヒューズの部署がある執務室に向かった。
「マスタング将軍!
リーゼル大佐も」
「失礼するよ」
『お邪魔します』
「執務室のソファでは申し訳ありませんからこちらにどうぞ」
「変な気遣いはいらんよ」
「俺が誘ったんだ。
グレイシアが甘さ控えめにアップルパイを焼いてくれて。
みんなも食べてくれよ」
「ありがとうございます!」
直属のヒューズの上官も部下達も緊張して立ち上がる。
直属の上官でもヒューズ達には上官だが、ロイの方が階級は上になる。
「マスタング将軍、お久しぶりです!」
「…お久しぶりです」
「はいはい。
そういうのはいらんから。
上官もやめてあげてください。
アップルパイには紅茶だよな」
「…おまえが淹れると不味いんだよな」
「みんながおまえのように淹れられる訳じゃないんだよ」
「ちょっとお借りしても?」
「あっ、はい」
「私が淹れましょうか?」
「放っておけよ。
ロイのは趣味みたいなもんだ」
『その間に切り分けてますね。
皿を貸して頂きますね』
主導権がいつの間にかロイとセルシアになっていた。
「いい香りですな。
アールグレイですか?」
「半分は当たり」
「ロイの場合、オリジナルでブレンドしてるからな」
「気分で変えてるだけだ」
それがロイには気分転換になるようだ。
「グレイシアのアップルパイはうまいだろう?」
「はい、料理上手な奥様ですね」
「自慢が入らなければな」
「自慢せずに居られないだろ!」
「あ~…おまえに言った私が悪かった」
呆れたようにロイはため息をついて紅茶を飲む。
「リーゼル大佐、ロイを見すぎ。
何かあったのか?」
『いえ、いつも通りですよ。
紅茶を飲むだけで絵になるのも気品あるのも』
「…そうですか」
「マスタング将軍、大丈夫ですか?」
「すまない、大丈夫だ」
吹き出しそうになって咳き込むロイにアームストロング少佐が背中をさすってヒューズは苦笑い。