第39話
夢小説設定
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司令部のロビーがザワついていることに気づいた。
(いつも静かではないが、何かあったのか?)
図書館で借りて来た本を手にしながら向かう。
さすがに図書館までは中尉も同行はせずに一緒に行くと落ち着いて選べないだろうと配慮してくれている。
「あっ、ロイお兄ちゃん!」
「…っと。
エリシアちゃん、こんにちは」
「エリシア!
申し訳ありません」
「構わないさ。
ヒューズに用事が?」
「はい、忘れ物と差し入れを」
「アップルパイだよ!」
ロイの足に抱きついたエリシアをロイは抱えて微かに笑う。
「そうか、それは喜ぶな」
「甘さ控えめにしてあるんです。
マスタングさん…
いえ、マスタング将軍もいかかですか?」
「ありがとう。
いつもの呼び方で構わないよ」
「グレイシア!
エリシアも一緒なのか!」
「パパ!」
嬉しそうにヒューズは駆け寄り、頬にキスをしてロイからヒューズに抱えられるエリシア。
「ロイ、悪かったな」
「構わんさ」
「忘れ物と差し入れにアップルパイを焼いて来たの。
マスタングさんにもあげてね。
ちゃんと甘さ控えめだから」
「ありがとう。
分かっているさ」
「いつも迷惑かけているんだし」
「迷惑って。
それは酷くないか?」
「ぶはっ!」
「ロイ、なに笑ってんだよ」
グレイシアの発言にロイは肩を震わせて笑い、ヒューズの肩を軽く叩く。
受付嬢とヒューズ達以外は物珍しそうにロイを見ていた。
こういう場所でロイがあまりこういう風に笑わないのもあるが。
「もう帰るの~?」
「そうか、パパの仕事場を見たいんだな。
エリシアに案内してやろう!」
「うわ~い!」
「ちょっ、あなた…」
「そんなこと勝手にしたら叱られるぞ」
親バカなメロメロなヒューズの発言にグレイシアは慌ててロイは呆れる。
「いいだろ、マスタング将軍」
「そう来たか。
まぁ、家族枠だし。
禁止場所と危険な場所以外ならいいだろう。
分かった、許可するよ」
「さすがマスタング将軍!」
「…こういう時だけ利用するなよ」
ため息をつきながらもロイは案内するヒューズにグレイシアと共について行く。
「ロイお兄ちゃん!
前みたいなのやって!」
「…前みたいなの?」
「キラキラしてたやつ!」
「錬金術か」
「エリシア、困らせないの。
すみません。
大丈夫ですから」
「すまんな。
まだ小さくて分かってないから」
「構わんよ。
綺麗だったかい?」
「うん!」
「…そうか。
錬金術が綺麗とは新鮮だ。
まぁ、ちょっとだけならいいか」
「大丈夫なのか?」
「慣れたし、コントロールも利くようになったからな。
裏庭に行こうか」
「うん!」
ヒューズの手を離してエリシアはパタパタとロイについて行く。
ロイはエリシアに気づいて歩調に合わせる。
「マスタング将軍!
頼まれていた調査の書類です」
「ありがとう。
ふむ、もう少し詳しく報告書を。
私は何を調査していたから分かるが、知らない人が読むと分からない箇所がある。
誰が読んでも分かりやすく、的確に書きなさい。
提出期間は特に決めないから」
「ありがとうございます!
失礼します!」
ロイに訂正を指摘されて若い軍人は敬礼して立ち去った。
「ロイ、大丈夫なのか?」
「何が?」
「命じてるのもだが、忙しいんじゃないか?」
「今のところは邪魔も入らないし、意外と若い軍人は協力的だし」
(そうだろうな。
彼女が奪われないし、戦力も理解したんだろうし。
正確には奪った訳じゃなくて勝手に彼女がロイに惚れて男達が振られて妬みと八つ当たりだったんだが)
マイペースなロイにヒューズが苦笑いする。
「ロイ、気をつけろよ。
無理はするんじゃねぇぞ」
「…おまえは私の父親か?」
「父親枠は閣下に譲るよ」
「なっ!」
一瞬言葉に詰まるロイにヒューズは笑った。
「あなた、エリシアの前ですよ」
「それは失礼」
ロイに肘で横腹を突かれてもヒューズは楽しそうに笑い、ロイが軽く睨んでグレイシアが苦笑い。
(いつも静かではないが、何かあったのか?)
図書館で借りて来た本を手にしながら向かう。
さすがに図書館までは中尉も同行はせずに一緒に行くと落ち着いて選べないだろうと配慮してくれている。
「あっ、ロイお兄ちゃん!」
「…っと。
エリシアちゃん、こんにちは」
「エリシア!
申し訳ありません」
「構わないさ。
ヒューズに用事が?」
「はい、忘れ物と差し入れを」
「アップルパイだよ!」
ロイの足に抱きついたエリシアをロイは抱えて微かに笑う。
「そうか、それは喜ぶな」
「甘さ控えめにしてあるんです。
マスタングさん…
いえ、マスタング将軍もいかかですか?」
「ありがとう。
いつもの呼び方で構わないよ」
「グレイシア!
エリシアも一緒なのか!」
「パパ!」
嬉しそうにヒューズは駆け寄り、頬にキスをしてロイからヒューズに抱えられるエリシア。
「ロイ、悪かったな」
「構わんさ」
「忘れ物と差し入れにアップルパイを焼いて来たの。
マスタングさんにもあげてね。
ちゃんと甘さ控えめだから」
「ありがとう。
分かっているさ」
「いつも迷惑かけているんだし」
「迷惑って。
それは酷くないか?」
「ぶはっ!」
「ロイ、なに笑ってんだよ」
グレイシアの発言にロイは肩を震わせて笑い、ヒューズの肩を軽く叩く。
受付嬢とヒューズ達以外は物珍しそうにロイを見ていた。
こういう場所でロイがあまりこういう風に笑わないのもあるが。
「もう帰るの~?」
「そうか、パパの仕事場を見たいんだな。
エリシアに案内してやろう!」
「うわ~い!」
「ちょっ、あなた…」
「そんなこと勝手にしたら叱られるぞ」
親バカなメロメロなヒューズの発言にグレイシアは慌ててロイは呆れる。
「いいだろ、マスタング将軍」
「そう来たか。
まぁ、家族枠だし。
禁止場所と危険な場所以外ならいいだろう。
分かった、許可するよ」
「さすがマスタング将軍!」
「…こういう時だけ利用するなよ」
ため息をつきながらもロイは案内するヒューズにグレイシアと共について行く。
「ロイお兄ちゃん!
前みたいなのやって!」
「…前みたいなの?」
「キラキラしてたやつ!」
「錬金術か」
「エリシア、困らせないの。
すみません。
大丈夫ですから」
「すまんな。
まだ小さくて分かってないから」
「構わんよ。
綺麗だったかい?」
「うん!」
「…そうか。
錬金術が綺麗とは新鮮だ。
まぁ、ちょっとだけならいいか」
「大丈夫なのか?」
「慣れたし、コントロールも利くようになったからな。
裏庭に行こうか」
「うん!」
ヒューズの手を離してエリシアはパタパタとロイについて行く。
ロイはエリシアに気づいて歩調に合わせる。
「マスタング将軍!
頼まれていた調査の書類です」
「ありがとう。
ふむ、もう少し詳しく報告書を。
私は何を調査していたから分かるが、知らない人が読むと分からない箇所がある。
誰が読んでも分かりやすく、的確に書きなさい。
提出期間は特に決めないから」
「ありがとうございます!
失礼します!」
ロイに訂正を指摘されて若い軍人は敬礼して立ち去った。
「ロイ、大丈夫なのか?」
「何が?」
「命じてるのもだが、忙しいんじゃないか?」
「今のところは邪魔も入らないし、意外と若い軍人は協力的だし」
(そうだろうな。
彼女が奪われないし、戦力も理解したんだろうし。
正確には奪った訳じゃなくて勝手に彼女がロイに惚れて男達が振られて妬みと八つ当たりだったんだが)
マイペースなロイにヒューズが苦笑いする。
「ロイ、気をつけろよ。
無理はするんじゃねぇぞ」
「…おまえは私の父親か?」
「父親枠は閣下に譲るよ」
「なっ!」
一瞬言葉に詰まるロイにヒューズは笑った。
「あなた、エリシアの前ですよ」
「それは失礼」
ロイに肘で横腹を突かれてもヒューズは楽しそうに笑い、ロイが軽く睨んでグレイシアが苦笑い。