第37話
夢小説設定
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軍の図書館に本を返却して執務室に戻ろうと歩いている。
(ん…?)
ザワつきを感じて疑問に思ってロイは向かう。
「教官!」
「お元気そうで。
お久しぶりです、マスタング将軍」
「ロイ、知っているのか?」
「私の士官学校時代も教官でしたからね。
何をしているのですか?」
「案内をしていた」
「あぁ、卒業前に司令部の施設案内でしたか。
閣下が自ら?
補佐官はどうなされたのですか?」
「閣下!」
「ロイ、案内を頼んだぞ。
それではまたな」
「ちょ…っ」
補佐官から逃げる閣下にロイは丸投げされて頭を抱える。
「マスタング将軍!
お久しぶりです」
「教えられて以降、銃撃の成績が上がりました!」
「私もです」
「こら、お喋りはやめなさい」
「申し訳ありません」
「構いませんよ。
私も全施設を把握はしてないので」
軍法会議所の執務室にロイは向かってノックして入る。
「ロイ、珍しいな。
教官に士官学生達か?」
「ヒューズ中佐をお借りしても?」
「構いませんよ」
「付き合え」
「何で俺が!」
「では、上官として命じる。
ヒューズ中佐、同行したまえ」
「…承知しました」
わざとらしくヒューズは敬礼してロイに同行する。
「次はどこだ?」
「ロイ、そっちじゃねぇからな」
「この辺りは来たことない」
「いつもどうしてるんだ」
「中尉が同行か、持って来てくれるんだよ」
「軍の倉庫だ。
上官は滅多に入らないからな」
ヒューズと言い合いながらロイが教官同行で士官学生を案内する。
ピクリとロイが反応して倉庫に入って行き、ヒューズが倉庫の扉を背にする。
「ヒューズ中佐、こちらは?」
「はっ!
卒業前の士官学生の司令部の施設案内です」
「…そうか。
お疲れさん」
教官と士官学生が敬礼して道を開けて頷いて将軍が去る。
「ロイ、もういいぞ」
「やれやれ」
「マスタング将軍!
こちらに居たのですか。
何をしているのか聞いても?」
「閣下に遭遇してな。
頼まれたと言うべきか」
「ちなみに俺はこちらの将軍様に命じられた」
(…将軍に押し付けて逃げたのね)
「中尉、それで合ってる」
「読まないでください」
「いいじゃないか」
「私も同行しますか?」
「いや、大丈夫だ。
セルシアに伝えといてくれ」
「承知しました。
マスタング将軍、ちょっと失礼します」
「ん…?」
「少し曲がっています」
「ありがとう」
中尉がロイの軍服の勲章を直して微かにロイは笑う。
「これくらいか?」
「訓練場は見せるだけでいいみたいだし、リストにあるのはこれくらいだから大丈夫とは思うが。
教官、ほかにないですよね?」
「失礼します。
はい…これで大丈夫です」
「おや、マスタング将軍も案内をしているのか」
(面倒な人に遭遇したな)
内心では面倒に思いながら将軍の嫌味にも耐えながら雑談に応じる。
「君はまた私の息子にそんなことをするか」
「父様!」
「今すぐ去らなければ…」
「失礼します!」
慌てて去って行く将軍に士官学生は呆れていた。
「相変わらずだな。
大丈夫か?
巻き込んで悪かったな」
「そう思うならもっと早く戻って来てください」
「ははっ、失礼した。
顔色悪くないか?」
「…寒いだけです」
閣下にこういうことを言えるのはロイだけだろう。
-END-
2017.5.14
(ん…?)
ザワつきを感じて疑問に思ってロイは向かう。
「教官!」
「お元気そうで。
お久しぶりです、マスタング将軍」
「ロイ、知っているのか?」
「私の士官学校時代も教官でしたからね。
何をしているのですか?」
「案内をしていた」
「あぁ、卒業前に司令部の施設案内でしたか。
閣下が自ら?
補佐官はどうなされたのですか?」
「閣下!」
「ロイ、案内を頼んだぞ。
それではまたな」
「ちょ…っ」
補佐官から逃げる閣下にロイは丸投げされて頭を抱える。
「マスタング将軍!
お久しぶりです」
「教えられて以降、銃撃の成績が上がりました!」
「私もです」
「こら、お喋りはやめなさい」
「申し訳ありません」
「構いませんよ。
私も全施設を把握はしてないので」
軍法会議所の執務室にロイは向かってノックして入る。
「ロイ、珍しいな。
教官に士官学生達か?」
「ヒューズ中佐をお借りしても?」
「構いませんよ」
「付き合え」
「何で俺が!」
「では、上官として命じる。
ヒューズ中佐、同行したまえ」
「…承知しました」
わざとらしくヒューズは敬礼してロイに同行する。
「次はどこだ?」
「ロイ、そっちじゃねぇからな」
「この辺りは来たことない」
「いつもどうしてるんだ」
「中尉が同行か、持って来てくれるんだよ」
「軍の倉庫だ。
上官は滅多に入らないからな」
ヒューズと言い合いながらロイが教官同行で士官学生を案内する。
ピクリとロイが反応して倉庫に入って行き、ヒューズが倉庫の扉を背にする。
「ヒューズ中佐、こちらは?」
「はっ!
卒業前の士官学生の司令部の施設案内です」
「…そうか。
お疲れさん」
教官と士官学生が敬礼して道を開けて頷いて将軍が去る。
「ロイ、もういいぞ」
「やれやれ」
「マスタング将軍!
こちらに居たのですか。
何をしているのか聞いても?」
「閣下に遭遇してな。
頼まれたと言うべきか」
「ちなみに俺はこちらの将軍様に命じられた」
(…将軍に押し付けて逃げたのね)
「中尉、それで合ってる」
「読まないでください」
「いいじゃないか」
「私も同行しますか?」
「いや、大丈夫だ。
セルシアに伝えといてくれ」
「承知しました。
マスタング将軍、ちょっと失礼します」
「ん…?」
「少し曲がっています」
「ありがとう」
中尉がロイの軍服の勲章を直して微かにロイは笑う。
「これくらいか?」
「訓練場は見せるだけでいいみたいだし、リストにあるのはこれくらいだから大丈夫とは思うが。
教官、ほかにないですよね?」
「失礼します。
はい…これで大丈夫です」
「おや、マスタング将軍も案内をしているのか」
(面倒な人に遭遇したな)
内心では面倒に思いながら将軍の嫌味にも耐えながら雑談に応じる。
「君はまた私の息子にそんなことをするか」
「父様!」
「今すぐ去らなければ…」
「失礼します!」
慌てて去って行く将軍に士官学生は呆れていた。
「相変わらずだな。
大丈夫か?
巻き込んで悪かったな」
「そう思うならもっと早く戻って来てください」
「ははっ、失礼した。
顔色悪くないか?」
「…寒いだけです」
閣下にこういうことを言えるのはロイだけだろう。
-END-
2017.5.14