第③話
夢小説設定
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材料がないので寄り道をして買い物。
『ロイさん、何が食べたいですか?
あまり凝ったものは時間かかるので作れませんが…』
「この前のようなスープが飲みたい。
うまかったからな」
『分かりました』
嬉しそうにセルシアが微笑む。
「おや、彼氏かい?
いいねぇ~」
『違っ…』
「そうです、今から彼女の部屋で手料理をご馳走になるんですよ」
にっこりと笑って肩を抱き寄せる。
『ロイさんっ!!』
「あははっ!」
「それはご馳走様」
真っ赤になったセルシアは不満そうに見上げる。
『悪戯が過ぎます。
もう‥‥』
「怒った?」
『…怒っていたらとっくに離れてます。
罰として荷物を持ってもらいますよ』
「御安い御用で」
ふわりと微笑みを浮かべた。
重くてフラついていた自分とはやはり違い、軽々と持つと改めて性別の違いを実感させられる。
「どうした?」
『結局、全部持ってもらっているので…』
「そんなことか。
気にしなくていい。
ご馳走になるんだし、男性が持つのは当然だろう?」
『…ありがとうございます』
「そうだな、お礼として手繋いでもらえたら嬉しいな」
思わず大佐の手を見て、セルシアは恥ずかしそうに俯く。
(そんなに恥ずかしいか?
やはり、純粋だな。
私とは合わないくらいだ…)
おずおずと手を握られ、思考停止。
「クスッ…可愛いな。
純粋で素直で、汚れた私とは‥‥」
『そんなことありません。
私が無知なだけで、私だって‥‥』
「すまない、それは言わなくていい」
『…はい』
「たとえ、汚れていてもそれを隠すくらいに好きなら‥‥付き合えるだろうか」
『えっ…』
「いや、隠さないくらいに好きになったらその時は‥‥」
空を見上げ、セルシアも空を見上げた。
いつか話してくれると信じて問いただすことはしない。
無言でも気まずさはなく、穏やかな雰囲気が流れる。
『着きましたよ』
「ここか?」
『はい、どうぞ。
あまり広くはありませんけど…』
「お邪魔します」
一人暮らしのわりには十分な広さのある部屋だ。
錬金術に関する本も多く、研究もしているのだから当然だ。
「この本は…」
『両親の本です』
「今では手に入らないんだよな」
『読みますか?』
「えっ…
いいのか?」
『構いませんよ。
特に読まれて困るものでもないですし。
料理作っている間は暇でしょうから、好きな本を読んで待っていてください』
「ありがとう。
では、読ませてもらうよ」
『はい』
ソファに座り、選んだ本を手にして読み始める。
その姿でさえ、絵になって真面目な横顔に胸が高鳴った。
『ロイさん、何が食べたいですか?
あまり凝ったものは時間かかるので作れませんが…』
「この前のようなスープが飲みたい。
うまかったからな」
『分かりました』
嬉しそうにセルシアが微笑む。
「おや、彼氏かい?
いいねぇ~」
『違っ…』
「そうです、今から彼女の部屋で手料理をご馳走になるんですよ」
にっこりと笑って肩を抱き寄せる。
『ロイさんっ!!』
「あははっ!」
「それはご馳走様」
真っ赤になったセルシアは不満そうに見上げる。
『悪戯が過ぎます。
もう‥‥』
「怒った?」
『…怒っていたらとっくに離れてます。
罰として荷物を持ってもらいますよ』
「御安い御用で」
ふわりと微笑みを浮かべた。
重くてフラついていた自分とはやはり違い、軽々と持つと改めて性別の違いを実感させられる。
「どうした?」
『結局、全部持ってもらっているので…』
「そんなことか。
気にしなくていい。
ご馳走になるんだし、男性が持つのは当然だろう?」
『…ありがとうございます』
「そうだな、お礼として手繋いでもらえたら嬉しいな」
思わず大佐の手を見て、セルシアは恥ずかしそうに俯く。
(そんなに恥ずかしいか?
やはり、純粋だな。
私とは合わないくらいだ…)
おずおずと手を握られ、思考停止。
「クスッ…可愛いな。
純粋で素直で、汚れた私とは‥‥」
『そんなことありません。
私が無知なだけで、私だって‥‥』
「すまない、それは言わなくていい」
『…はい』
「たとえ、汚れていてもそれを隠すくらいに好きなら‥‥付き合えるだろうか」
『えっ…』
「いや、隠さないくらいに好きになったらその時は‥‥」
空を見上げ、セルシアも空を見上げた。
いつか話してくれると信じて問いただすことはしない。
無言でも気まずさはなく、穏やかな雰囲気が流れる。
『着きましたよ』
「ここか?」
『はい、どうぞ。
あまり広くはありませんけど…』
「お邪魔します」
一人暮らしのわりには十分な広さのある部屋だ。
錬金術に関する本も多く、研究もしているのだから当然だ。
「この本は…」
『両親の本です』
「今では手に入らないんだよな」
『読みますか?』
「えっ…
いいのか?」
『構いませんよ。
特に読まれて困るものでもないですし。
料理作っている間は暇でしょうから、好きな本を読んで待っていてください』
「ありがとう。
では、読ませてもらうよ」
『はい』
ソファに座り、選んだ本を手にして読み始める。
その姿でさえ、絵になって真面目な横顔に胸が高鳴った。