第37話
夢小説設定
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必要なら自分の為に使えるものさえもロイは溜め込まない。
翌日の新聞の一面には外交パーティーの大成功と過激派をやっつけているロイが一面に載っていた。
検査官が裏で手引きしていたことは検査官側にはダメージだが、軍側にはロイの活躍でダメージは少ない。
“またしても大活躍!
銃撃の腕も抜群で犯人の銃だけを撃ち落としていた”
“若き将軍の大活躍で怪我人もなく、異国の要人達からも大絶賛!”
マスコミは侵入が出来ないので隠し撮りをされていたのだろう。
国民達からは“未来の大総統候補”と期待され、更に将軍達から不満は強まっている。
「閣下の立場を狙っている者を側に置いておくのですか?
暗殺の可能性もあります」
「はぁ?」
「言葉が過ぎるぞ。
未来の大総統か?
国民に言われているだけだ。
それに、向上心があるのも狙うのも本人の自由だろう。
ロイの足を引っ張る前に国民の為に何かしているのか?」
「閣下…」
「ロイは暗殺など卑怯なことはしない。
私が間違いを犯せば、直接言って来るはずだ。
それで変わらなければ暴動を犯しても国民は巻き込まないように配慮するだろう」
「どうしてそこまでマスタング将軍を信用なさるのですか!」
「真っ直ぐな芯の持ち主だ。
私は人の見る目はあると思っているよ」
不満そうに将軍達からは睨まれてロイは無言で飲み物を口にしていた。
閣下の咳払いで将軍達は睨むことをやめる。
相変わらずだとロイは特に気にしておらず。
会議後に閣下の執務室に連れて行かれてロイは瞬きする。
「閣下、お誕生日でしたか?」
「冬が誕生日ではない」
「ですよね。
この大量の箱は?」
「外交パーティーの出席者からお礼と題した特産品が送られて来た。
かなり喜んでいた証拠だな」
「それは凄いですね」
「何を他人事のように言ってる。
君の功績だよ。
それに、君の分もある。
君の分は送る先が分からなかったらしくてな」
「はぁ?
受け取ってよろしいのですか?」
「問題はないだろう。
異国の酒や加工した果物もある」
「お礼はどうしたら?」
「こちらでしておく。
会った時に礼を言えばいい」
「これは…、水晶?
とても綺麗ですね」
「特産品なんだよ。
それだけ大きいならアクセサリーにでも加工することも出来るな」
「勿体ない気もします」
「ははっ、インテリアで飾るのもありだぞ」
異国なのでロイが知らない特産品も多々あり、その度に隣で閣下が説明してくれる。
「これは…?」
「食べてごらん」
「このまま、ですか?」
「あぁ、そのまま」
「…甘い」
「君が甘いの苦手と言うの忘れていたな。
砂糖漬けの果物だし、シフォンケーキに入れて作ったり出来るはずだ。
とりあえず、珈琲でも飲むか?」
「…ブラックでお願いします」
ロイには激甘で顔を歪めて口を手で押さえていた。
苦笑いしながら補佐官が手渡してくれる。
好みはあるが、異国の特産品なので手に入らないものが多数ある。
手に入るとしてもかなりの高額になるだろう。
「本当に頂いても?」
「構わんよ。
外交パーティーに付き合わせたお礼と思ってくれてもいい」
「ありがとうございます」
「持って帰れるか?」
「手伝ってもらいますから」
ロイはハボック達を呼んで運ばせて司令部から屋敷に連絡を入れて運んでもらった。
「そうそう、呼んだのはこれだけではないんだよ」
「はい?」
(…閣下の隣に座って珈琲を普通に飲むのはマスタング将軍だけだな)
最初は遠慮しながらも向き合って飲んでいたが、閣下におねだりされた結果だ。
それが普通になってロイは今では緊張も減ってる。
「今回は君に行って欲しい。
同行する者は君の判断で構わない」
「施設視察?」
「虐待や施設環境の確認だ。
まぁ、怪しいとこがなければ子供達と遊んで過ごしてくれたらいいから。
新しい洋服やお菓子などは用意してあるからこれを配ってくれ」
「そういえば、毎年行っていましたね」
「担当を決めると変な繋がりが出来てしまうから毎回変えているんだ。
それから、子供達にいろんな大人に慣れてもらう必要もある。
孤児だったり、様々な環境で施設に来た子達だからそれはきちんと配慮するように」
「本来は将軍クラスの仕事ではないのですが、アームストロング少佐だけで行かせるのは強面過ぎて」
「あ~…泣かれそうですよね」
「実際に泣かれたらしいな」
安易に想像がついてロイは苦笑いしてしまう。
翌日の新聞の一面には外交パーティーの大成功と過激派をやっつけているロイが一面に載っていた。
検査官が裏で手引きしていたことは検査官側にはダメージだが、軍側にはロイの活躍でダメージは少ない。
“またしても大活躍!
銃撃の腕も抜群で犯人の銃だけを撃ち落としていた”
“若き将軍の大活躍で怪我人もなく、異国の要人達からも大絶賛!”
マスコミは侵入が出来ないので隠し撮りをされていたのだろう。
国民達からは“未来の大総統候補”と期待され、更に将軍達から不満は強まっている。
「閣下の立場を狙っている者を側に置いておくのですか?
暗殺の可能性もあります」
「はぁ?」
「言葉が過ぎるぞ。
未来の大総統か?
国民に言われているだけだ。
それに、向上心があるのも狙うのも本人の自由だろう。
ロイの足を引っ張る前に国民の為に何かしているのか?」
「閣下…」
「ロイは暗殺など卑怯なことはしない。
私が間違いを犯せば、直接言って来るはずだ。
それで変わらなければ暴動を犯しても国民は巻き込まないように配慮するだろう」
「どうしてそこまでマスタング将軍を信用なさるのですか!」
「真っ直ぐな芯の持ち主だ。
私は人の見る目はあると思っているよ」
不満そうに将軍達からは睨まれてロイは無言で飲み物を口にしていた。
閣下の咳払いで将軍達は睨むことをやめる。
相変わらずだとロイは特に気にしておらず。
会議後に閣下の執務室に連れて行かれてロイは瞬きする。
「閣下、お誕生日でしたか?」
「冬が誕生日ではない」
「ですよね。
この大量の箱は?」
「外交パーティーの出席者からお礼と題した特産品が送られて来た。
かなり喜んでいた証拠だな」
「それは凄いですね」
「何を他人事のように言ってる。
君の功績だよ。
それに、君の分もある。
君の分は送る先が分からなかったらしくてな」
「はぁ?
受け取ってよろしいのですか?」
「問題はないだろう。
異国の酒や加工した果物もある」
「お礼はどうしたら?」
「こちらでしておく。
会った時に礼を言えばいい」
「これは…、水晶?
とても綺麗ですね」
「特産品なんだよ。
それだけ大きいならアクセサリーにでも加工することも出来るな」
「勿体ない気もします」
「ははっ、インテリアで飾るのもありだぞ」
異国なのでロイが知らない特産品も多々あり、その度に隣で閣下が説明してくれる。
「これは…?」
「食べてごらん」
「このまま、ですか?」
「あぁ、そのまま」
「…甘い」
「君が甘いの苦手と言うの忘れていたな。
砂糖漬けの果物だし、シフォンケーキに入れて作ったり出来るはずだ。
とりあえず、珈琲でも飲むか?」
「…ブラックでお願いします」
ロイには激甘で顔を歪めて口を手で押さえていた。
苦笑いしながら補佐官が手渡してくれる。
好みはあるが、異国の特産品なので手に入らないものが多数ある。
手に入るとしてもかなりの高額になるだろう。
「本当に頂いても?」
「構わんよ。
外交パーティーに付き合わせたお礼と思ってくれてもいい」
「ありがとうございます」
「持って帰れるか?」
「手伝ってもらいますから」
ロイはハボック達を呼んで運ばせて司令部から屋敷に連絡を入れて運んでもらった。
「そうそう、呼んだのはこれだけではないんだよ」
「はい?」
(…閣下の隣に座って珈琲を普通に飲むのはマスタング将軍だけだな)
最初は遠慮しながらも向き合って飲んでいたが、閣下におねだりされた結果だ。
それが普通になってロイは今では緊張も減ってる。
「今回は君に行って欲しい。
同行する者は君の判断で構わない」
「施設視察?」
「虐待や施設環境の確認だ。
まぁ、怪しいとこがなければ子供達と遊んで過ごしてくれたらいいから。
新しい洋服やお菓子などは用意してあるからこれを配ってくれ」
「そういえば、毎年行っていましたね」
「担当を決めると変な繋がりが出来てしまうから毎回変えているんだ。
それから、子供達にいろんな大人に慣れてもらう必要もある。
孤児だったり、様々な環境で施設に来た子達だからそれはきちんと配慮するように」
「本来は将軍クラスの仕事ではないのですが、アームストロング少佐だけで行かせるのは強面過ぎて」
「あ~…泣かれそうですよね」
「実際に泣かれたらしいな」
安易に想像がついてロイは苦笑いしてしまう。