第37話
夢小説設定
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あまり長居はよくないだろうとロイは司令部から出た。
(何だ?
一瞬光が…
気のせいか?)
バッと振り向いた時には気配が消えていてロイは顔を歪める。
「ロイ、司令部に来て居ったのか」
「…閣下。
ちょっと調べたいものが」
「構わんが、将軍達に見つからなかったか?」
「大丈夫です」
「どうかしたのかね?」
「一瞬光を感じて。
振り向いた時には何もなくて。
気のせいですかね」
「隠し撮りなんじゃないか?
気配を感じないならマスコミとは別物かもしれないけど。
君の私服ならプレミア付くらしいし、高値でマスコミに取引されてるかもな」
「補佐官…」
「言葉に気をつけなさい。
言い過ぎだろう。
ロイ、気をつけるように。
何かあれば連絡を」
「大丈夫ですよ」
まるで幼い子供に言う言葉みたいでロイは微かに顔が引きつる。
「それでは、またな」
「失礼します」
ロイは敬礼して司令部から出て帰って行く。
「閣下、過保護と言うか…
マスタング将軍を子供扱いし過ぎです。
顔が引きつってましたよ」
「はっはっ!」
(笑い事ではないんだが)
言うだけ無駄かと補佐官はため息をつく。
(隠し撮りは仕方ないし、自宅の居場所さえ分からなければ。
気配がなかった。
全員のが分かる訳ではないけど)
そんなカメラマンはいるのかと疑問が
残る。
数日後に軍の広報から外交パーティーのことが発表され、息子の代行としてロイの同行も同時に発表された。
驚愕したが、国民達と将軍達以外は“やっぱり”と納得する。
「どうして我々ではなくてマスタング将軍なのですか!」
「それに、外交に赤の他人を連れて行くなど言語道断ですよ」
「君達も赤の他人だろう?」
「そ、それは…」
「将軍歴も短いですし、外交に連れて行くのも前代未聞ですよ!」
「君達よりもロイは年齢が若いのだから将軍歴が短いのも当然だ。
公私混同だと言われようとロイは連れて行く。
妻も納得して歓迎してるし、これは決定事項だ。
外交に口出しは許さん」
「「し、失礼しました!」」
閣下の強い口調に将軍達は渋々ながら退出する。
「何事ですか?」
「辞退しろ。
若造が外交パーティーなど」
「発表されましたし、閣下のご希望ですから」
ロイは将軍に胸ぐらを掴まれて突き飛ばされ、中尉が駆け寄る。
「マスタング将軍!
大丈夫ですか?」
「たいしたことはない。
父様に同行するのは決定事項です」
「暴力はお止めください」
「うるさい!」
「そういうことをする度に閣下の信頼を失わせるだけですよ」
暴言を吐いて来る将軍達に動じずにロイは見つめた。
「何をしている。
また私に失望されたいか?」
「「閣下!」」
「ロイ、怪我は?」
「…大丈夫です。
殴られてはいませんから」
屈んでロイの無事を確認すると閣下はロイと中尉を執務室に戻るように伝えた。
将軍達の顔色が青ざめていたのは気のせいではないだろう。
呼び出されて入室したロイは敬礼して瞬きする。
「何事…でしょうか?」
「私も妻も君には不要だと言ったのだが」
「閣下に外交パーティーで恥を掻かせる訳にはいきませんから」
「私だけ意味が分からないのですが、何をする為に呼ばれたのですか?
そもそも貴方は誰でしょう?」
「そうか、ロイは会ったことないのか」
「上官クラスの者は会いませんよ」
「軍の広報担当をしております。
失礼ながらマスタング将軍、貴方に外交のマナーがあるのかテストさせて頂きます。
普段のパーティーとは違うことはご存知だと思いますが、閣下に外交で恥を掻かせる訳にはいきません」
「…させて頂きますって。
勝手に結局事項かよ」
「貴方がだらしないからこんなことになるんですよ!」
補佐官と広報担当者が言い争い、ロイはキョトンと見つめる。
「すまんな、巻き込んで。
止めようとしたのだが」
「広報担当を敵に回すと厄介ですからね」
((…止めはしないんだ))
言い争いが終わるまでロイと閣下はマイペースにティータイムとチェスをしていた。
「何をしているのですか!」
「君が補佐官と言い合っているから待っていたのだろう?」
「…終わりました?」
優雅にティータイムしているロイに脱力したのは言うまでもないが、補佐官達は慣れている。
(何だ?
一瞬光が…
気のせいか?)
バッと振り向いた時には気配が消えていてロイは顔を歪める。
「ロイ、司令部に来て居ったのか」
「…閣下。
ちょっと調べたいものが」
「構わんが、将軍達に見つからなかったか?」
「大丈夫です」
「どうかしたのかね?」
「一瞬光を感じて。
振り向いた時には何もなくて。
気のせいですかね」
「隠し撮りなんじゃないか?
気配を感じないならマスコミとは別物かもしれないけど。
君の私服ならプレミア付くらしいし、高値でマスコミに取引されてるかもな」
「補佐官…」
「言葉に気をつけなさい。
言い過ぎだろう。
ロイ、気をつけるように。
何かあれば連絡を」
「大丈夫ですよ」
まるで幼い子供に言う言葉みたいでロイは微かに顔が引きつる。
「それでは、またな」
「失礼します」
ロイは敬礼して司令部から出て帰って行く。
「閣下、過保護と言うか…
マスタング将軍を子供扱いし過ぎです。
顔が引きつってましたよ」
「はっはっ!」
(笑い事ではないんだが)
言うだけ無駄かと補佐官はため息をつく。
(隠し撮りは仕方ないし、自宅の居場所さえ分からなければ。
気配がなかった。
全員のが分かる訳ではないけど)
そんなカメラマンはいるのかと疑問が
残る。
数日後に軍の広報から外交パーティーのことが発表され、息子の代行としてロイの同行も同時に発表された。
驚愕したが、国民達と将軍達以外は“やっぱり”と納得する。
「どうして我々ではなくてマスタング将軍なのですか!」
「それに、外交に赤の他人を連れて行くなど言語道断ですよ」
「君達も赤の他人だろう?」
「そ、それは…」
「将軍歴も短いですし、外交に連れて行くのも前代未聞ですよ!」
「君達よりもロイは年齢が若いのだから将軍歴が短いのも当然だ。
公私混同だと言われようとロイは連れて行く。
妻も納得して歓迎してるし、これは決定事項だ。
外交に口出しは許さん」
「「し、失礼しました!」」
閣下の強い口調に将軍達は渋々ながら退出する。
「何事ですか?」
「辞退しろ。
若造が外交パーティーなど」
「発表されましたし、閣下のご希望ですから」
ロイは将軍に胸ぐらを掴まれて突き飛ばされ、中尉が駆け寄る。
「マスタング将軍!
大丈夫ですか?」
「たいしたことはない。
父様に同行するのは決定事項です」
「暴力はお止めください」
「うるさい!」
「そういうことをする度に閣下の信頼を失わせるだけですよ」
暴言を吐いて来る将軍達に動じずにロイは見つめた。
「何をしている。
また私に失望されたいか?」
「「閣下!」」
「ロイ、怪我は?」
「…大丈夫です。
殴られてはいませんから」
屈んでロイの無事を確認すると閣下はロイと中尉を執務室に戻るように伝えた。
将軍達の顔色が青ざめていたのは気のせいではないだろう。
呼び出されて入室したロイは敬礼して瞬きする。
「何事…でしょうか?」
「私も妻も君には不要だと言ったのだが」
「閣下に外交パーティーで恥を掻かせる訳にはいきませんから」
「私だけ意味が分からないのですが、何をする為に呼ばれたのですか?
そもそも貴方は誰でしょう?」
「そうか、ロイは会ったことないのか」
「上官クラスの者は会いませんよ」
「軍の広報担当をしております。
失礼ながらマスタング将軍、貴方に外交のマナーがあるのかテストさせて頂きます。
普段のパーティーとは違うことはご存知だと思いますが、閣下に外交で恥を掻かせる訳にはいきません」
「…させて頂きますって。
勝手に結局事項かよ」
「貴方がだらしないからこんなことになるんですよ!」
補佐官と広報担当者が言い争い、ロイはキョトンと見つめる。
「すまんな、巻き込んで。
止めようとしたのだが」
「広報担当を敵に回すと厄介ですからね」
((…止めはしないんだ))
言い争いが終わるまでロイと閣下はマイペースにティータイムとチェスをしていた。
「何をしているのですか!」
「君が補佐官と言い合っているから待っていたのだろう?」
「…終わりました?」
優雅にティータイムしているロイに脱力したのは言うまでもないが、補佐官達は慣れている。