第37話
夢小説設定
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自分の分は出すと言い張るロイと譲らない閣下に奥様は苦笑い。
結局はロイが折れて奢ってもらうことになった。
「ありがとうございます。
御馳走様でした」
「あぁ、また来ようか」
「…機会があれば」
「機会を作ろう。
君は絶対に頷かんな」
「またぜひ、とは気軽に言えませんよ。
閣下、奥様。
私はこれで失礼します」
「送って行かなくていいのか?」
「大丈夫です」
「寄り道するなら何名か置いて行くか?」
「御心配ありがとうございます。
でも、大丈夫ですから」
「危ない場所に行かないようにな」
「…私は子供ですか?
十分に警戒してますから」
「気をつけなさい」
頷いてロイは敬礼して見送って歩いて帰って行く。
護衛の必要性も理解してるが、それでは国民達を怖がらせてしまうからあまりしたくはないのが本音だ。
(なんだ…?
違和感がある。
こういう店はあったか?)
見慣れない店に不思議に思っていると最近開店した不思議なお香を販売している店だと聞く。
(不思議なお香か。
オリジナルの香水も販売しているのだから問題はないのだろう。
無断ではないし)
それでも何か引っ掛かり、ロイはスッキリしない気分になる。
寄り道を変更して調べてみたが、表向きは怪しい所はない。
(思い違いならいいのだが。
あの匂いは頭痛するし、私が苦手な匂いなだけか?
しばらく様子を見る必要性もあるだろうけど。
この国の文化にお香がないから違和感があるだけかもしれない。
少人数だが、具合悪くなってる人もいる。
あの店のお香を購入した共通点もあるが、お香もそれぞれ違うし。
偶然かまだ隠された何かあるか。
数人が具合悪くなった時に事件性を疑われて聞き込みもされてるし、そこでも怪しいとこはないんだよな)
それでも何か引っ掛かっていてロイはため息をつく。
新聞や報告書を確認して軍の資料室で小さく唸る。
「ロイ、おまえさんはまた私服で何をしているんだ?」
「受付嬢に入れてもらった。
仕事ではないし、遅刻でないことも説明してな」
「あっそ。
イケメンはお得だな。
どうかしたのか?」
「あぁ、ちょっと。
気になることがあって」
『お香のお店ですか?』
「おぅわ!?」
「ヒューズ、私は男に抱きつかれる趣味はないのだが…」
「俺だってねぇよ!
リーゼル大佐、頼むからいきなり後ろから現れないでくれ。
気配消して現れるのは誰かさんみたいだな」
気配なく後ろから現れたセルシアにヒューズは驚いて側にいたロイに抱きついた。
『ロイさんは気づいてましたよ』
「…デタラメ人間を基準に考えないでくれ」
ヒューズの反応にセルシアは苦笑いする。
ロイは資料室の本棚に戻すとため息をつく。
『怪しいと思いましたが、決定的なものもありません』
「…そうなんだよな」
『何か引っ掛かりますよね』
「使用者も引っ掛かる。
若者でもオシャレな人でもない」
「それ、失礼だろうよ」
「いきなりお香か?
確かに独特な作法ではあるが」
『異国の煙の香りでしたね』
「あ~っ…引っ掛かる。
絶対に何かあるはずなのに。
いや、もしくは何か起こそうとしてる」
『店主は女性でしたね。
妖しい雰囲気の』
「これはまた…なんていうか、妖しいな」
「それ以外の表現が難しいくらいに」
資料から店主の女性の写真を見て顔が引きつる。
『ハボック少尉が好きそうな巨乳ですね』
「うむ、投入してみるか」
「おいおい…
おまえらの中でハボック少尉はどんな位置なんだよ」
『モテない平凡な部下。
何でも屋?』
「巨乳好きの女運のない部下。
困った時にとりあえず、投入する」
「おまえらなぁ…」
呆れるヒューズにロイとセルシアが楽しそうに笑う。
「冗談はこれくらいにして」
『モテない特定の女性がいない人で妙に目立たない人ならハボック少尉でしょうね』
「ブレダは体格がな」
『目立ちますね』
(これについて来れるのはリーゼル大佐くらいだな。
まぁ、ロイの悪影響も大きいけど)
呆れながらヒューズは笑って無理するなと残して先に資料室から出た。
結局はロイが折れて奢ってもらうことになった。
「ありがとうございます。
御馳走様でした」
「あぁ、また来ようか」
「…機会があれば」
「機会を作ろう。
君は絶対に頷かんな」
「またぜひ、とは気軽に言えませんよ。
閣下、奥様。
私はこれで失礼します」
「送って行かなくていいのか?」
「大丈夫です」
「寄り道するなら何名か置いて行くか?」
「御心配ありがとうございます。
でも、大丈夫ですから」
「危ない場所に行かないようにな」
「…私は子供ですか?
十分に警戒してますから」
「気をつけなさい」
頷いてロイは敬礼して見送って歩いて帰って行く。
護衛の必要性も理解してるが、それでは国民達を怖がらせてしまうからあまりしたくはないのが本音だ。
(なんだ…?
違和感がある。
こういう店はあったか?)
見慣れない店に不思議に思っていると最近開店した不思議なお香を販売している店だと聞く。
(不思議なお香か。
オリジナルの香水も販売しているのだから問題はないのだろう。
無断ではないし)
それでも何か引っ掛かり、ロイはスッキリしない気分になる。
寄り道を変更して調べてみたが、表向きは怪しい所はない。
(思い違いならいいのだが。
あの匂いは頭痛するし、私が苦手な匂いなだけか?
しばらく様子を見る必要性もあるだろうけど。
この国の文化にお香がないから違和感があるだけかもしれない。
少人数だが、具合悪くなってる人もいる。
あの店のお香を購入した共通点もあるが、お香もそれぞれ違うし。
偶然かまだ隠された何かあるか。
数人が具合悪くなった時に事件性を疑われて聞き込みもされてるし、そこでも怪しいとこはないんだよな)
それでも何か引っ掛かっていてロイはため息をつく。
新聞や報告書を確認して軍の資料室で小さく唸る。
「ロイ、おまえさんはまた私服で何をしているんだ?」
「受付嬢に入れてもらった。
仕事ではないし、遅刻でないことも説明してな」
「あっそ。
イケメンはお得だな。
どうかしたのか?」
「あぁ、ちょっと。
気になることがあって」
『お香のお店ですか?』
「おぅわ!?」
「ヒューズ、私は男に抱きつかれる趣味はないのだが…」
「俺だってねぇよ!
リーゼル大佐、頼むからいきなり後ろから現れないでくれ。
気配消して現れるのは誰かさんみたいだな」
気配なく後ろから現れたセルシアにヒューズは驚いて側にいたロイに抱きついた。
『ロイさんは気づいてましたよ』
「…デタラメ人間を基準に考えないでくれ」
ヒューズの反応にセルシアは苦笑いする。
ロイは資料室の本棚に戻すとため息をつく。
『怪しいと思いましたが、決定的なものもありません』
「…そうなんだよな」
『何か引っ掛かりますよね』
「使用者も引っ掛かる。
若者でもオシャレな人でもない」
「それ、失礼だろうよ」
「いきなりお香か?
確かに独特な作法ではあるが」
『異国の煙の香りでしたね』
「あ~っ…引っ掛かる。
絶対に何かあるはずなのに。
いや、もしくは何か起こそうとしてる」
『店主は女性でしたね。
妖しい雰囲気の』
「これはまた…なんていうか、妖しいな」
「それ以外の表現が難しいくらいに」
資料から店主の女性の写真を見て顔が引きつる。
『ハボック少尉が好きそうな巨乳ですね』
「うむ、投入してみるか」
「おいおい…
おまえらの中でハボック少尉はどんな位置なんだよ」
『モテない平凡な部下。
何でも屋?』
「巨乳好きの女運のない部下。
困った時にとりあえず、投入する」
「おまえらなぁ…」
呆れるヒューズにロイとセルシアが楽しそうに笑う。
「冗談はこれくらいにして」
『モテない特定の女性がいない人で妙に目立たない人ならハボック少尉でしょうね』
「ブレダは体格がな」
『目立ちますね』
(これについて来れるのはリーゼル大佐くらいだな。
まぁ、ロイの悪影響も大きいけど)
呆れながらヒューズは笑って無理するなと残して先に資料室から出た。