第③話
夢小説設定
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後ろから腕が伸び、セルシアは振り返った。
「これですか?」
『…えぇ』
「はい、どうぞ」
『ありがとう』
見知らぬ青年が立っていて、軍服から自分より立場が下なのは分かった。
「あっ、すみません!
私、ジャック・ブレンと申します。
地位は少尉です」
(何なの、この人‥‥)
少し不快に思いつつも、顔をひきつかせながらも愛想笑いを浮かべた。
『…よろしく。
退いてもらえる?』
「まだ異動して来たばかりですよね?
この後、時間ありませんか?
よかったら、案内をさせてもらえませんか?」
『悪いけど、約束があるの』
「明日はどうですか?
食事だけでも!!」
『離して、興味ないから』
腕を掴まれ、セルシアは顔を歪める。
「そこで何をしているんスか」
「あ、いえ‥‥」
「中佐、大佐が呼んでますよ」
『今行くわ』
安堵してセルシアは資料室から出て行く。
ハボックはチラッと青年の軍人を見た。
「あんた、気をつけた方がいいぜ?
焦げるだけじゃすまないかもな」
「はっ?」
「分からない奴だな。
大佐を敵に回すつもりか?」
「‥‥っ‥」
セルシアを追うようにハボックも資料室から出て行く。
「中佐っ!」
『ハボック少尉、助かったわ』
「…口説かれたんスか?」
『まぁね。
ああいうの面倒。
下心丸見え』
「中佐、よくあるんスか?」
『たまにね。
大佐は呼んでいないんでしょ?』
「遅いから見て来るように言われたんス。
大佐が探しに行こうとしたら、中尉に怒られて…」
『大佐に頼まれたのね。
悪かったわね、ハボック少尉』
「いえいえ」
ハボックと共に執務室に戻って行く。
『遅くなりました。
はい、資料です』
「ありがとう。
何かあったのか?」
『…たいしたことではありません』
「‥‥そうか」
チラッとセルシアを見て大佐は再び書類に視線を戻す。
煙草を口にくわえたまま、ハボックが近づいて来た。
微かにセルシアが顔を歪め、咳き込む。
「あ、すいません。
苦手でしたね」
『コホッ…コホッ…
ケホ…っ』
「中佐、大丈夫ですか?」
咳き込むセルシアの背中を中尉が優しく擦った。
『だ、大丈夫…
ちょっと煙を吸っちゃって‥‥
もう大丈夫よ。
ありがとう、中尉』
「そうですか。
ハボック少尉、少しは量を減らしたらどうなの?」
「この際だから執務室は禁煙にするか」
「それは名案かもしれませんね」
「げっ!!
それは勘弁してくださいよ~」
大佐と中尉の言葉に半泣きになりそうになるハボック。
「だったら、せめて量を減らすんだな」
「へいへい」
「まったく…」
「それより、中佐が遅くなった理由を知りたくありません?」
「知ってるのか?」
「目撃したんスよ。
若い軍人に口説かれてましたよ。
話し方から中佐より下っスね」
「…それは本当なのか?」
『‥‥はい』
気まずそうにセルシアが目を泳がせる。
「これですか?」
『…えぇ』
「はい、どうぞ」
『ありがとう』
見知らぬ青年が立っていて、軍服から自分より立場が下なのは分かった。
「あっ、すみません!
私、ジャック・ブレンと申します。
地位は少尉です」
(何なの、この人‥‥)
少し不快に思いつつも、顔をひきつかせながらも愛想笑いを浮かべた。
『…よろしく。
退いてもらえる?』
「まだ異動して来たばかりですよね?
この後、時間ありませんか?
よかったら、案内をさせてもらえませんか?」
『悪いけど、約束があるの』
「明日はどうですか?
食事だけでも!!」
『離して、興味ないから』
腕を掴まれ、セルシアは顔を歪める。
「そこで何をしているんスか」
「あ、いえ‥‥」
「中佐、大佐が呼んでますよ」
『今行くわ』
安堵してセルシアは資料室から出て行く。
ハボックはチラッと青年の軍人を見た。
「あんた、気をつけた方がいいぜ?
焦げるだけじゃすまないかもな」
「はっ?」
「分からない奴だな。
大佐を敵に回すつもりか?」
「‥‥っ‥」
セルシアを追うようにハボックも資料室から出て行く。
「中佐っ!」
『ハボック少尉、助かったわ』
「…口説かれたんスか?」
『まぁね。
ああいうの面倒。
下心丸見え』
「中佐、よくあるんスか?」
『たまにね。
大佐は呼んでいないんでしょ?』
「遅いから見て来るように言われたんス。
大佐が探しに行こうとしたら、中尉に怒られて…」
『大佐に頼まれたのね。
悪かったわね、ハボック少尉』
「いえいえ」
ハボックと共に執務室に戻って行く。
『遅くなりました。
はい、資料です』
「ありがとう。
何かあったのか?」
『…たいしたことではありません』
「‥‥そうか」
チラッとセルシアを見て大佐は再び書類に視線を戻す。
煙草を口にくわえたまま、ハボックが近づいて来た。
微かにセルシアが顔を歪め、咳き込む。
「あ、すいません。
苦手でしたね」
『コホッ…コホッ…
ケホ…っ』
「中佐、大丈夫ですか?」
咳き込むセルシアの背中を中尉が優しく擦った。
『だ、大丈夫…
ちょっと煙を吸っちゃって‥‥
もう大丈夫よ。
ありがとう、中尉』
「そうですか。
ハボック少尉、少しは量を減らしたらどうなの?」
「この際だから執務室は禁煙にするか」
「それは名案かもしれませんね」
「げっ!!
それは勘弁してくださいよ~」
大佐と中尉の言葉に半泣きになりそうになるハボック。
「だったら、せめて量を減らすんだな」
「へいへい」
「まったく…」
「それより、中佐が遅くなった理由を知りたくありません?」
「知ってるのか?」
「目撃したんスよ。
若い軍人に口説かれてましたよ。
話し方から中佐より下っスね」
「…それは本当なのか?」
『‥‥はい』
気まずそうにセルシアが目を泳がせる。