第34話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
氷が溶け始め、荒い息で座り込むロイと中尉をハボックとブレダが救出して軍車に乗り込んで全力でアクセルを踏み込む。
どうにか無事に避難場に到着すると頬を叩く音が響く。
「マスタング将軍!」
「君は自分が何をしたか分かってるのか!」
「…申し訳ありません」
「ちょっ、マスタング将軍」
止めようとしたハボックをブレダが腕を掴んで首を振る。
「どうしてすぐに逃げなかった!」
「…ブラハが川に」
「それならどうして私を頼らない!
君はバカなのか!?」
「上官の貴方を頼るのは」
「そんなこと関係ない!
命に関わるんだ。
分かっているのか!?」
「……っ…」
真剣なロイの表情と怒鳴り声に中尉はビクッとして俯く。
「生きることを諦めるな。
何故、叫ばなかった?
私でも誰でもいいから頼れ。
君に何かあったら。
まったく、心配させて」
「ちょっ…将軍!?」
「うるさい、黙れ」
「…ごめんなさい」
涙声のロイに更に罪悪感になり、中尉は黙って抱き締められていた。
「次こんなことしたら許さんぞ。
すまない、叩いたりして」
「私が悪いですから」
「住む場所はどうする?」
「えっと…」
「服もないだろうし」
『マスタング将軍、中尉。
バスタオルを』
「着替えを持って来ましたから」
奥の部屋で見張りを立ててロイは着替える。
着替えてない中尉にロイは苦笑いして頭を撫でる。
「大丈夫、私とセルシアが見張りをするし。
着替えも指定してある。
タートルネックのセーターにしてもらったし、上着もあるから。
下はデニムにしてるぞ。
司令部の戻ったら予備の軍服に着替えなさい」
「…ありがとうございます」
「私は背中を向けてるから心配するな」
「信頼してますから疑ったりしませんよ」
「くくっ、それはどうも」
「…下着も将軍が指定したのですか?」
「そんな訳あるか!
君は何を言うんだ。
セルシアに頼んだんだよ」
中尉の天然発言にロイも動揺し、周りの男性軍人達と男性の国民達が頬を赤らめる。
(下着なんて言うから絶対に想像されてるじゃないか)
ロイは微かに顔を歪めて冷ややかな視線を送り、咳払いすると男性達が気まずそうに目を反らす。
天然の中尉は気づかずにカーテンを閉めて着替えていた。
「ロイ、避難は終わったか?」
「閣下!
全員避難が終わりました。
軽傷者は居ますが、手当てもしたので問題ありません」
「リザちゃん!
無事だったか。
ロイが焦ってたぞ。
頬が赤いけど」
「すまん、冷やしたタオルを」
「たいしたことないです」
「本当にすまない。
女性を叩くなんて」
「いえ、本気で叱って頂けて感謝してます」
ロイは冷やしたタオルを中尉に渡して苦笑いする。
「叩いたのか?」
「ブラハを助けに川の橋にいて。
生きることを諦めていて」
「…それは怒るな。
普段は怒らないから怖かったろ?」
「はい」
「すっごく怖かったです!」
「即答か。
ハボックまで」
ヒューズに肩を叩かれてロイは微かに顔を歪めた。
-END-
2017.4.17
どうにか無事に避難場に到着すると頬を叩く音が響く。
「マスタング将軍!」
「君は自分が何をしたか分かってるのか!」
「…申し訳ありません」
「ちょっ、マスタング将軍」
止めようとしたハボックをブレダが腕を掴んで首を振る。
「どうしてすぐに逃げなかった!」
「…ブラハが川に」
「それならどうして私を頼らない!
君はバカなのか!?」
「上官の貴方を頼るのは」
「そんなこと関係ない!
命に関わるんだ。
分かっているのか!?」
「……っ…」
真剣なロイの表情と怒鳴り声に中尉はビクッとして俯く。
「生きることを諦めるな。
何故、叫ばなかった?
私でも誰でもいいから頼れ。
君に何かあったら。
まったく、心配させて」
「ちょっ…将軍!?」
「うるさい、黙れ」
「…ごめんなさい」
涙声のロイに更に罪悪感になり、中尉は黙って抱き締められていた。
「次こんなことしたら許さんぞ。
すまない、叩いたりして」
「私が悪いですから」
「住む場所はどうする?」
「えっと…」
「服もないだろうし」
『マスタング将軍、中尉。
バスタオルを』
「着替えを持って来ましたから」
奥の部屋で見張りを立ててロイは着替える。
着替えてない中尉にロイは苦笑いして頭を撫でる。
「大丈夫、私とセルシアが見張りをするし。
着替えも指定してある。
タートルネックのセーターにしてもらったし、上着もあるから。
下はデニムにしてるぞ。
司令部の戻ったら予備の軍服に着替えなさい」
「…ありがとうございます」
「私は背中を向けてるから心配するな」
「信頼してますから疑ったりしませんよ」
「くくっ、それはどうも」
「…下着も将軍が指定したのですか?」
「そんな訳あるか!
君は何を言うんだ。
セルシアに頼んだんだよ」
中尉の天然発言にロイも動揺し、周りの男性軍人達と男性の国民達が頬を赤らめる。
(下着なんて言うから絶対に想像されてるじゃないか)
ロイは微かに顔を歪めて冷ややかな視線を送り、咳払いすると男性達が気まずそうに目を反らす。
天然の中尉は気づかずにカーテンを閉めて着替えていた。
「ロイ、避難は終わったか?」
「閣下!
全員避難が終わりました。
軽傷者は居ますが、手当てもしたので問題ありません」
「リザちゃん!
無事だったか。
ロイが焦ってたぞ。
頬が赤いけど」
「すまん、冷やしたタオルを」
「たいしたことないです」
「本当にすまない。
女性を叩くなんて」
「いえ、本気で叱って頂けて感謝してます」
ロイは冷やしたタオルを中尉に渡して苦笑いする。
「叩いたのか?」
「ブラハを助けに川の橋にいて。
生きることを諦めていて」
「…それは怒るな。
普段は怒らないから怖かったろ?」
「はい」
「すっごく怖かったです!」
「即答か。
ハボックまで」
ヒューズに肩を叩かれてロイは微かに顔を歪めた。
-END-
2017.4.17