第34話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ロイの昼食はもちろん、セルシアの手料理お弁当。
野菜が好きと理解していて野菜を多めに使っている。
「君は質素な料理が好きという訳ではないし、食欲ないのか?」
「質素って。
シンプルな料理は好きですけど。
食欲ない訳ではないですよ」
「弁当だと冷えてうまくはないのではないか?」
「ぬるくなったりするだろうし」
「そういう文化がこの国にはありませんからね。
温かいものは温かく、冷たいものは冷たくして美味しく頂いてますよ」
「食堂で借りてるのか?」
「まさか。
そんな面倒なことしませんよ」
将軍達と軽く雑談しながらロイはのんびりとパンにジャムを塗って食べていた。
閣下がいるのもあるが、将軍達も嫌味だけではない。
人数も少ないので嫌味ばかりではなくて協力も必要だと将軍達も理解しているのだろう。
「マスタング将軍、答えるつもりはないのか?」
「いえ…そんなつもりはありませんが。
錬金術ですよ」
「ロイが使うのは焔と氷の錬金術だからな」
「見せた方が早いですね。
例えば…」
温くなった目の前のカップに向かってロイはパチンッと指を鳴らす。
数秒でカップから湯気が出て来て将軍達は驚く。
「こんな使い方も出来るのか」
「私の錬金術の場合は。
まぁ、こういうのもタダではありませんからね。
言っておきますが、無害ですよ」
「さすがだな」
「どうぞ」
温かくなったハーブティーのカップを閣下に渡す。
寒いと思ったら雨が降っていてロイは納得する。
「…っくしゅ!」
「大丈夫かね?
君は寒さに弱いな」
「大丈夫です。
失礼しました」
「これは豪雨になりそうですね」
「川は大丈夫でしょうか。
確か工事中では…」
豪雨は凄い音が響き、時に雷も鳴っていた。
「会議中に失礼します!
緊急事態です!」
『マスタング将軍!』
「私が伝える前に来るなよ!」
『のんびりしていられませんよ。
川の防壁が破られました』
「「なっ!?」」
『私の判断で数隊を向かせましたが、もう限界だと報告が。
近くの住宅の住民には避難させています』
「中尉はどこに…」
『私の判断で一旦、帰しました。
避難準備が必要かと』
「そうか。
確か中尉の住む部屋も近っ…
待て、まだ戻ってないのか!?」
「マスタング将軍!
中尉の住むマンションが…」
「あのバカ!
巻き込まれてたら許さんぞ。
速急に準備しろ!」
「「はっ!」」
「マスタング将軍!」
「ロイ、指揮を任せる。
副官並びに国民を無事に避難させなさい」
「承知しました」
ロイは敬礼してセルシアが持って来たコートと羽織って走り去る。
現場は騒動になっていてロイが到着すると軍人達と住民達が駆け寄る。
「「マスタング将軍!」」
「全員無事か?」
「はい、何とか。
近所の者は分かりません」
「構わない。
ここは危険だ、住民達は避難を」
「こちらに!」
避難させながらロイは行方不明者がいないか探しながらも中尉の姿を見つけようとする。
時間が迫っても中尉を探していてロイは唇を噛み締める。
「…マスタング将軍」
「くっそ。
全軍人に告げる。
全員避難せよ!」
「「はっ!」」
崩壊しているマンションを横目にロイも避難する。
「マスタング将軍!」
「川の近辺に若い女性がいると」
「まさか…」
「金髪の女性だと。
取り残されているらしくて」
『マスタング将軍!』
「ちょっ、待ってください!」
『もう!
ブレダ少尉も行って。
無事に帰って来て。
危険と判断したら殴ってでも連れて来なさい』
「はっ!」
ロイの代わりにセルシアが避難所で指揮をする。
「ブラハ、あと少しだから。
大丈夫…だからね」
「くぅ~ん…」
ぎゅっとハヤテ号を抱き締めながら追って来る川の水に身体が震える。
「…ここまでかしらね。
せめて、ブラハだけでも逃がしたかったのに。
マスタング将軍、最後まで貴方を守りたかった」
「何を諦めてるんだ!
リザ・ホークアイ!
それでも私の副官か!」
「マスタング将軍!?」
川の向こう岸から叫ぶロイに中尉は驚く。
「中尉、時間がない。
数分も保たないから全力で走って来い!」
「えっ?」
ロイの足元に巨大な氷の錬成陣が浮かび、中尉は気づいて走り出す。
一瞬で中尉の周りの川の水がロイの錬金術で凍った。
野菜が好きと理解していて野菜を多めに使っている。
「君は質素な料理が好きという訳ではないし、食欲ないのか?」
「質素って。
シンプルな料理は好きですけど。
食欲ない訳ではないですよ」
「弁当だと冷えてうまくはないのではないか?」
「ぬるくなったりするだろうし」
「そういう文化がこの国にはありませんからね。
温かいものは温かく、冷たいものは冷たくして美味しく頂いてますよ」
「食堂で借りてるのか?」
「まさか。
そんな面倒なことしませんよ」
将軍達と軽く雑談しながらロイはのんびりとパンにジャムを塗って食べていた。
閣下がいるのもあるが、将軍達も嫌味だけではない。
人数も少ないので嫌味ばかりではなくて協力も必要だと将軍達も理解しているのだろう。
「マスタング将軍、答えるつもりはないのか?」
「いえ…そんなつもりはありませんが。
錬金術ですよ」
「ロイが使うのは焔と氷の錬金術だからな」
「見せた方が早いですね。
例えば…」
温くなった目の前のカップに向かってロイはパチンッと指を鳴らす。
数秒でカップから湯気が出て来て将軍達は驚く。
「こんな使い方も出来るのか」
「私の錬金術の場合は。
まぁ、こういうのもタダではありませんからね。
言っておきますが、無害ですよ」
「さすがだな」
「どうぞ」
温かくなったハーブティーのカップを閣下に渡す。
寒いと思ったら雨が降っていてロイは納得する。
「…っくしゅ!」
「大丈夫かね?
君は寒さに弱いな」
「大丈夫です。
失礼しました」
「これは豪雨になりそうですね」
「川は大丈夫でしょうか。
確か工事中では…」
豪雨は凄い音が響き、時に雷も鳴っていた。
「会議中に失礼します!
緊急事態です!」
『マスタング将軍!』
「私が伝える前に来るなよ!」
『のんびりしていられませんよ。
川の防壁が破られました』
「「なっ!?」」
『私の判断で数隊を向かせましたが、もう限界だと報告が。
近くの住宅の住民には避難させています』
「中尉はどこに…」
『私の判断で一旦、帰しました。
避難準備が必要かと』
「そうか。
確か中尉の住む部屋も近っ…
待て、まだ戻ってないのか!?」
「マスタング将軍!
中尉の住むマンションが…」
「あのバカ!
巻き込まれてたら許さんぞ。
速急に準備しろ!」
「「はっ!」」
「マスタング将軍!」
「ロイ、指揮を任せる。
副官並びに国民を無事に避難させなさい」
「承知しました」
ロイは敬礼してセルシアが持って来たコートと羽織って走り去る。
現場は騒動になっていてロイが到着すると軍人達と住民達が駆け寄る。
「「マスタング将軍!」」
「全員無事か?」
「はい、何とか。
近所の者は分かりません」
「構わない。
ここは危険だ、住民達は避難を」
「こちらに!」
避難させながらロイは行方不明者がいないか探しながらも中尉の姿を見つけようとする。
時間が迫っても中尉を探していてロイは唇を噛み締める。
「…マスタング将軍」
「くっそ。
全軍人に告げる。
全員避難せよ!」
「「はっ!」」
崩壊しているマンションを横目にロイも避難する。
「マスタング将軍!」
「川の近辺に若い女性がいると」
「まさか…」
「金髪の女性だと。
取り残されているらしくて」
『マスタング将軍!』
「ちょっ、待ってください!」
『もう!
ブレダ少尉も行って。
無事に帰って来て。
危険と判断したら殴ってでも連れて来なさい』
「はっ!」
ロイの代わりにセルシアが避難所で指揮をする。
「ブラハ、あと少しだから。
大丈夫…だからね」
「くぅ~ん…」
ぎゅっとハヤテ号を抱き締めながら追って来る川の水に身体が震える。
「…ここまでかしらね。
せめて、ブラハだけでも逃がしたかったのに。
マスタング将軍、最後まで貴方を守りたかった」
「何を諦めてるんだ!
リザ・ホークアイ!
それでも私の副官か!」
「マスタング将軍!?」
川の向こう岸から叫ぶロイに中尉は驚く。
「中尉、時間がない。
数分も保たないから全力で走って来い!」
「えっ?」
ロイの足元に巨大な氷の錬成陣が浮かび、中尉は気づいて走り出す。
一瞬で中尉の周りの川の水がロイの錬金術で凍った。