第34話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
時間になってロイは会議室に入って一瞬固まる。
「鋼の…?
参加、するのか?」
「仕方ないだろ。
閣下に連れて来られたんだよ」
「はぁ?」
「いつも君が大変そうだから。
自分の分と鋼の錬金術師の分も。
一度くらいは参加させようかと思ってな」
「…ありがとうございます。
鋼のは初めてなので私が隣に座ってフォローします」
「はぁ?」
「うむ、よかろう」
「気をつけろ」
「何がだよ」
「ほかの国家錬金術師がいる。
発言で研究費が削られることもあるんだ。
研究費を増やそうと特に軍所属の研究者達は必死だ」
「うげっ…マジかよ」
ジロリと白衣を着た研究者達の視線にエドは顔を引きつらせる。
「まぁ、君の研究費は低いし。
私の研究費を削るつもりなんだろうけど」
「そんなに高いのかよ」
「私は実験で宝石を使うからな」
『マスタング将軍!』
「…セルシア?
初めて同じ班になったな」
『はい!』
「同じ班?」
『あら、エドくん』
「国家錬金術師は少ないと言っても会議室に全員は入らないから何回か分けて行われているんだ」
「へぇ~」
興味なさそうなエドにロイは苦笑いしながら資料を最終確認していた。
『閣下、おはようございます。
私はマスタング将軍の隣がいいです!』
「…リーゼル大佐」
「はっはっ!
構わんよ」
満足そうに笑ってセルシアはロイの隣に座る。
いつものことなのかロイは気にしていない。
「閣下、私の資料です」
「分かった」
「まだ全員が集まるまで時間がありますからハーブティーでも淹れて来ましょうか?」
「あぁ、頼むよ」
「ハーブティーって。
あんたは何してるんだよ」
「特別補佐官」
「…あっそ」
エドの呆れたような視線に動じずにロイは去って行く。
「お待たせしました。
閣下、どうぞ。
お話中でしたか?」
「構わんよ。
ありがとう」
「上官の私を無視とは。
マスタング将軍、いい度胸だな」
「…失礼しました。
おはようございます」
「そんなことを言っているのではない!」
「私の特別補佐官に文句か?
ロイ、戻って構わんよ」
「承知しました」
「君も突っ立ってないで早く座りなさい」
「分かりました」
(…面倒だな。
こんなことがずっと続くのかよ)
エドは既に面倒になっていて小さなため息をつく。
「鋼の錬金術師は旅もしていますし、今回は参加もしていますから」
「連れて来たのだが。
まぁ、少しは上げてやろう。
異議はないな?」
「もう少しおとなしい行動にして欲しいものだな」
「マスタング将軍の教育が足らないのでは?」
「…申し訳ありません」
「旅をしてる者を教育が出来たら見せてもらいたいものだな。
時間がない、次の国家錬金術師」
ロイに対する嫌味を閣下が庇って聞き流す。
エドの研究費は少し上がって決まり、セルシアの研究費は現状維持で変わらずに決まった。
「マスタング将軍の研究費はやはり、高額かと思いますが」
「ウィル博士の子息というのも本当なのか分からんな。
そういう才能があるとは思えん」
「見た目が似てるだけだな。
あの屋敷もあるんだ、研究費を無駄遣いする必要はない」
「何なら両親の鉱山事故の賠償金を使ったらどうだね?」
「……っ…」
「いい加減にせんか!
自分達の研究費を増やそうと無関係な事まで言うのではない。
研究費を上げて欲しければ、結果を出してみなさい」
「閣下…」
「君はウィルの息子だ。
私が保証する」
「やはり、特別扱いですか」
「才能に贔屓はしておらん。
研究費を減らされたいか?
これ以上、ロイを責めることは許さん」
将軍達は研究費があるので嫌味を言わないが、軍所属の研究者達は内部を知らないのもあってロイに対する当たりが強すぎる。
「閣下、ありがとうございました」
「…すまんな」
「慣れていますから。
それでは、失礼します」
「気にせずに研究費は使いなさい。
君はちゃんと結果を出してる。
それは資料を見れば分かる。
見せれないからあんなことを言うのだろう」
「お気遣いありがとうございます」
閣下に敬礼してロイは会議室から出てセルシアとエドも続く。
「鋼の…?
参加、するのか?」
「仕方ないだろ。
閣下に連れて来られたんだよ」
「はぁ?」
「いつも君が大変そうだから。
自分の分と鋼の錬金術師の分も。
一度くらいは参加させようかと思ってな」
「…ありがとうございます。
鋼のは初めてなので私が隣に座ってフォローします」
「はぁ?」
「うむ、よかろう」
「気をつけろ」
「何がだよ」
「ほかの国家錬金術師がいる。
発言で研究費が削られることもあるんだ。
研究費を増やそうと特に軍所属の研究者達は必死だ」
「うげっ…マジかよ」
ジロリと白衣を着た研究者達の視線にエドは顔を引きつらせる。
「まぁ、君の研究費は低いし。
私の研究費を削るつもりなんだろうけど」
「そんなに高いのかよ」
「私は実験で宝石を使うからな」
『マスタング将軍!』
「…セルシア?
初めて同じ班になったな」
『はい!』
「同じ班?」
『あら、エドくん』
「国家錬金術師は少ないと言っても会議室に全員は入らないから何回か分けて行われているんだ」
「へぇ~」
興味なさそうなエドにロイは苦笑いしながら資料を最終確認していた。
『閣下、おはようございます。
私はマスタング将軍の隣がいいです!』
「…リーゼル大佐」
「はっはっ!
構わんよ」
満足そうに笑ってセルシアはロイの隣に座る。
いつものことなのかロイは気にしていない。
「閣下、私の資料です」
「分かった」
「まだ全員が集まるまで時間がありますからハーブティーでも淹れて来ましょうか?」
「あぁ、頼むよ」
「ハーブティーって。
あんたは何してるんだよ」
「特別補佐官」
「…あっそ」
エドの呆れたような視線に動じずにロイは去って行く。
「お待たせしました。
閣下、どうぞ。
お話中でしたか?」
「構わんよ。
ありがとう」
「上官の私を無視とは。
マスタング将軍、いい度胸だな」
「…失礼しました。
おはようございます」
「そんなことを言っているのではない!」
「私の特別補佐官に文句か?
ロイ、戻って構わんよ」
「承知しました」
「君も突っ立ってないで早く座りなさい」
「分かりました」
(…面倒だな。
こんなことがずっと続くのかよ)
エドは既に面倒になっていて小さなため息をつく。
「鋼の錬金術師は旅もしていますし、今回は参加もしていますから」
「連れて来たのだが。
まぁ、少しは上げてやろう。
異議はないな?」
「もう少しおとなしい行動にして欲しいものだな」
「マスタング将軍の教育が足らないのでは?」
「…申し訳ありません」
「旅をしてる者を教育が出来たら見せてもらいたいものだな。
時間がない、次の国家錬金術師」
ロイに対する嫌味を閣下が庇って聞き流す。
エドの研究費は少し上がって決まり、セルシアの研究費は現状維持で変わらずに決まった。
「マスタング将軍の研究費はやはり、高額かと思いますが」
「ウィル博士の子息というのも本当なのか分からんな。
そういう才能があるとは思えん」
「見た目が似てるだけだな。
あの屋敷もあるんだ、研究費を無駄遣いする必要はない」
「何なら両親の鉱山事故の賠償金を使ったらどうだね?」
「……っ…」
「いい加減にせんか!
自分達の研究費を増やそうと無関係な事まで言うのではない。
研究費を上げて欲しければ、結果を出してみなさい」
「閣下…」
「君はウィルの息子だ。
私が保証する」
「やはり、特別扱いですか」
「才能に贔屓はしておらん。
研究費を減らされたいか?
これ以上、ロイを責めることは許さん」
将軍達は研究費があるので嫌味を言わないが、軍所属の研究者達は内部を知らないのもあってロイに対する当たりが強すぎる。
「閣下、ありがとうございました」
「…すまんな」
「慣れていますから。
それでは、失礼します」
「気にせずに研究費は使いなさい。
君はちゃんと結果を出してる。
それは資料を見れば分かる。
見せれないからあんなことを言うのだろう」
「お気遣いありがとうございます」
閣下に敬礼してロイは会議室から出てセルシアとエドも続く。