第34話
夢小説設定
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隣でロイの腰にくっついてスヤスヤと眠っているセルシアに微笑む。
「セルシア、おはよう。
朝だよ」
『…寝坊しちゃった』
「いや、私も今起きたばかり」
『この布団はふわふわで気持ちよくて熟睡が出来るね』
「ははっ、確かに。
高そうだけどな。
閣下の家にもあったし」
『それは絶対に高い』
「…買うか?」
『確かに誘惑されるけど、遅刻したら中尉に激怒されるもん』
「あ~…それは嫌だな」
『休みの日にここに来ればいいじゃないですか』
「そんなに来るのか?」
『ロイさんが嫌ではなければ。
仮の話ですよ』
「嫌ではないよ。
尽くされ過ぎるけどな」
衣装部屋があるのも驚きだが、そこから好きな洋服を選んで着替えた。
「ロイ様、セルシア様。
おはようございます」
「「おはようございます!」」
「…総出で迎えなくていいから。
おはよう」
『おはようございます』
顔が引きつるロイにセルシアは苦笑いする。
「おはようございます。
朝の恒例だと思ってください。
シェフが用意した朝食があります。
食べて行きますか?」
「あぁ、そうするよ。
量はあまり多くなくていいから」
「承知しました。
ロイ様は少食なのですね」
「…少食ではない」
「おや、失礼しました」
ロイが微かに顔を歪めると執事長は微笑んで伝える為に一旦、下がって行く。
テーブルマナーを学んでいてよかったとセルシアは思う。
「パーティーではないのだからテーブルマナーをそこまで気にしなくて構わないよ」
『ば、バレた…』
「正面でそんなに難しい顔をして食べてたら誰だって気づく」
『そんな顔してましたか?』
「不安そうな顔から難しい顔をしていたぞ。
私はテーブルマナーよりも君と楽しく食事したいから。
目に余るものがあるならちゃんと指摘してあげるし、安心しなさい」
『…はい』
やはり、まだテーブルマナーは覚えていても身についてはない。
「ロイ様。
いかがでしたか?」
「あぁ、美味しかったよ」
「それはよかったです。
好きな食べ物や苦手なものはありますか?」
「苦手なものは特には。
パーティーで出されるような油っこい濃すぎる味付けは苦手だな。
肉は嫌いではないよ。
甘いものは苦手と言うよりは食べたくない。
でも、甘さ控えめのセルシアが作ってくれるようなものなら」
「承知しました」
『あとで教えますよ』
「ありがとうございます!」
「ん~…ビーフシチューやポトフは好きかな」
「はい、それでは次に来てくださる時には御用意させて頂きます」
「ありがとう」
『野菜も好きですよ。
サラダは必ずつけた方がいいです』
「そうか?」
「承知しました。
野菜も多めに用意しますね」
意識して野菜を食べているよりもロイは無意識なようだ。
帰る際には使用人が全員で見送ってくれてロイが苦笑いする。
「ロイ様、またいつでも好きな時にお帰りください」
「…また来るよ」
「お帰りをお待たせしております。
行ってらっしゃいませ」
「行って来ます」
『ありがとうございました』
気まずくて気恥ずかしさもあるが、待ってくれる人達がいるのは悪くないと思う。
「ロイ、珍しいな。
酔っ払った訳ではないのにおまえが訪ねて来るのは」
「…この前は悪かった」
「気にするな。
今日はどうした?
結婚式が決まったか?」
「それなら連れて来るよ」
「だよな~」
「…これを閣下から渡された」
「鍵?」
「銀行の倉庫の鍵だ。
両親の鉱山事故の賠償金と両親の本が入っているらしい。
私が大人になったら渡すように閣下はマダムの代理人から言われたと就任した時に聞いたと。
好きに使うように言われても」
「やっと見る気にはなったってことか?」
「…分からんな。
とりあえず、行ってみたい」
「1人では行けないのか」
「帰る」
「すまん、冗談だって。
ちょっと待ってろ」
苦笑いしてヒューズが部屋の奥に消えて行く。
「マスタングさんなら家の外よ」
「ロイ!
何で家の外にいるんだよ」
「…別に」
(まだ気にしてるのかよ。
言うべきではなかったかもな)
気まずくなってロイはグレイシアを避けるように家から出たらしい。
「セルシア、おはよう。
朝だよ」
『…寝坊しちゃった』
「いや、私も今起きたばかり」
『この布団はふわふわで気持ちよくて熟睡が出来るね』
「ははっ、確かに。
高そうだけどな。
閣下の家にもあったし」
『それは絶対に高い』
「…買うか?」
『確かに誘惑されるけど、遅刻したら中尉に激怒されるもん』
「あ~…それは嫌だな」
『休みの日にここに来ればいいじゃないですか』
「そんなに来るのか?」
『ロイさんが嫌ではなければ。
仮の話ですよ』
「嫌ではないよ。
尽くされ過ぎるけどな」
衣装部屋があるのも驚きだが、そこから好きな洋服を選んで着替えた。
「ロイ様、セルシア様。
おはようございます」
「「おはようございます!」」
「…総出で迎えなくていいから。
おはよう」
『おはようございます』
顔が引きつるロイにセルシアは苦笑いする。
「おはようございます。
朝の恒例だと思ってください。
シェフが用意した朝食があります。
食べて行きますか?」
「あぁ、そうするよ。
量はあまり多くなくていいから」
「承知しました。
ロイ様は少食なのですね」
「…少食ではない」
「おや、失礼しました」
ロイが微かに顔を歪めると執事長は微笑んで伝える為に一旦、下がって行く。
テーブルマナーを学んでいてよかったとセルシアは思う。
「パーティーではないのだからテーブルマナーをそこまで気にしなくて構わないよ」
『ば、バレた…』
「正面でそんなに難しい顔をして食べてたら誰だって気づく」
『そんな顔してましたか?』
「不安そうな顔から難しい顔をしていたぞ。
私はテーブルマナーよりも君と楽しく食事したいから。
目に余るものがあるならちゃんと指摘してあげるし、安心しなさい」
『…はい』
やはり、まだテーブルマナーは覚えていても身についてはない。
「ロイ様。
いかがでしたか?」
「あぁ、美味しかったよ」
「それはよかったです。
好きな食べ物や苦手なものはありますか?」
「苦手なものは特には。
パーティーで出されるような油っこい濃すぎる味付けは苦手だな。
肉は嫌いではないよ。
甘いものは苦手と言うよりは食べたくない。
でも、甘さ控えめのセルシアが作ってくれるようなものなら」
「承知しました」
『あとで教えますよ』
「ありがとうございます!」
「ん~…ビーフシチューやポトフは好きかな」
「はい、それでは次に来てくださる時には御用意させて頂きます」
「ありがとう」
『野菜も好きですよ。
サラダは必ずつけた方がいいです』
「そうか?」
「承知しました。
野菜も多めに用意しますね」
意識して野菜を食べているよりもロイは無意識なようだ。
帰る際には使用人が全員で見送ってくれてロイが苦笑いする。
「ロイ様、またいつでも好きな時にお帰りください」
「…また来るよ」
「お帰りをお待たせしております。
行ってらっしゃいませ」
「行って来ます」
『ありがとうございました』
気まずくて気恥ずかしさもあるが、待ってくれる人達がいるのは悪くないと思う。
「ロイ、珍しいな。
酔っ払った訳ではないのにおまえが訪ねて来るのは」
「…この前は悪かった」
「気にするな。
今日はどうした?
結婚式が決まったか?」
「それなら連れて来るよ」
「だよな~」
「…これを閣下から渡された」
「鍵?」
「銀行の倉庫の鍵だ。
両親の鉱山事故の賠償金と両親の本が入っているらしい。
私が大人になったら渡すように閣下はマダムの代理人から言われたと就任した時に聞いたと。
好きに使うように言われても」
「やっと見る気にはなったってことか?」
「…分からんな。
とりあえず、行ってみたい」
「1人では行けないのか」
「帰る」
「すまん、冗談だって。
ちょっと待ってろ」
苦笑いしてヒューズが部屋の奥に消えて行く。
「マスタングさんなら家の外よ」
「ロイ!
何で家の外にいるんだよ」
「…別に」
(まだ気にしてるのかよ。
言うべきではなかったかもな)
気まずくなってロイはグレイシアを避けるように家から出たらしい。