第32話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
将軍が減ったのは軍としては痛手ではあるのだが、ロイ個人では嫌味や嫌がらせが減って仕事が楽になった。
ほかの軍人からしても威張り散らすだけで軍の人事部署や将軍達以外は困らない。
「…まだ騒動になっているか」
「はい、そのようです。
過去最悪事件とマスコミが煽っているのもありますが。
内部犯行も大きな理由かと。
元々、本人の意思と違って目立つタイプですからね。
イケメン将軍としても国家錬金術師としても。
好感度も知名度も軍人の中ではトップレベルです。
このままでは騒動も大きくなる一方かと」
広報からの報告書を補佐官は確認しながら閣下に伝える。
「失礼します。
申し訳ありません。
お話中でしたか?」
「いや、構わんよ。
どうした?」
「この書類には閣下の確認サインが必要なので」
「分かった。
提出はこちらにするから置いておいてくれ」
「承知しました」
机に書類を置いてロイは閣下からの視線に気づく。
「君も当事者だから知っていると思うが…
まだ騒動になっていてね。
君を責めている訳ではないから勘違いしないでくれ」
「…はい」
「記者会見を開く。
君に質問が飛ぶだろう。
同行というよりは君が中心になると思う。
嫌な質問も思い出すような質問も飛び交うことになる。
騒動を収める為には君の言葉が一番なんだ。
晒すようで私個人としては参加をさせたくないのだが」
「…分かりました。
閣下も同行して頂けるのなら」
「慣れてない君を1人にはしないから」
それで騒動が収まるならとロイは閣下に頼まれて参加する。
軍担当の報道だけではなく、各方面のマスコミに記者会見を知らせた。
「まずは事件解決はしましたが、詳しい真相をお話しをします」
閣下がマスコミに事件真相を隠さずに話すとザワつく。
(そうなるだろうな。
やれやれ、どんな質問されるのか)
ロイは表情に感情は表れずにまっすぐ見つめていた。
「閣下、質問よろしいでしょうか?
逮捕となりましたが、かなりの人数の軍人がいなくなったかと」
「まだ優秀な軍人はマスタング将軍を始めとして揃っています。
人材不足はありますが、来年春には士官学校を卒業した者達が入隊して来ます。
国民の皆さんが不安になるようなことはありません」
「マスタング将軍にもお話しを聞きたいのですが」
「…ロイ」
「承知しております」
「マスコミの皆さん、彼は初めての記者会見なのでお手柔らかにお願いしますよ」
閣下の隣に立つと大丈夫と言うように優しく背中をさすられた。
「マスタング将軍、お怪我は如何ですか?」
「はい、ご心配ご迷惑をおかけしました。
大怪我はなかったので」
「脱水症状など起こして意識も失っていたが?」
「「えっ!?」」
「…何で暴露するんですか」
「君は自分から言わないからな」
聞かれなかったら閣下が言うようにロイは言わないのだろう。
ロイが脱出して来た時の状況と軍の病院に運ばれて担当医から言われたことを閣下は伝える。
「軍内部でこんなことが起きるとは驚きでしたし、私が特別扱いしていたのも原因はあります。
ですが、能力に関して特別扱いはしておりません」
「マスタング将軍が油断していたというのもあるのでは?」
「…それに関して否定はしません」
「上下関係が厳しい軍で上官に呼ばれたら行きますよ。
何人にも囲まれて拉致までされて。
それはロイの責任ではなく、軍のトップの私の責任です」
「閣下…」
「では、質問を変えます。
どんなことをされていたのか教えて頂けますか?」
「簡単に言えば、将軍達にリンチをされていました。
気絶するまで蹴られて殴られて。
火の付いた煙草を肌に押し付けられることもありました」
「た、煙草って」
「多少なり身体に残るでしょうね」
マスコミの息を飲む声が微かに聞こえて来た。
「殴られたりしている時はどんな気持ちでしたし?」
「…無ですね。
憎しみも苛立ちも消えてました。
かと言って絶望でもなくて」
「何を思ってましたか?」
「ただ婚約者に会いたかったです」
「殺されるとは思いませんでしたか?」
「思いませんでしたね。
こんな卑怯なことをする人達に負ける気はなくて。
逃走するチャンスを待ってました。
仲間達は…、私の婚約者と部下は絶対に頑張ってくれてるのだからと」
ロイは監禁されている状態でもあ諦めていなかった。
ほかの軍人からしても威張り散らすだけで軍の人事部署や将軍達以外は困らない。
「…まだ騒動になっているか」
「はい、そのようです。
過去最悪事件とマスコミが煽っているのもありますが。
内部犯行も大きな理由かと。
元々、本人の意思と違って目立つタイプですからね。
イケメン将軍としても国家錬金術師としても。
好感度も知名度も軍人の中ではトップレベルです。
このままでは騒動も大きくなる一方かと」
広報からの報告書を補佐官は確認しながら閣下に伝える。
「失礼します。
申し訳ありません。
お話中でしたか?」
「いや、構わんよ。
どうした?」
「この書類には閣下の確認サインが必要なので」
「分かった。
提出はこちらにするから置いておいてくれ」
「承知しました」
机に書類を置いてロイは閣下からの視線に気づく。
「君も当事者だから知っていると思うが…
まだ騒動になっていてね。
君を責めている訳ではないから勘違いしないでくれ」
「…はい」
「記者会見を開く。
君に質問が飛ぶだろう。
同行というよりは君が中心になると思う。
嫌な質問も思い出すような質問も飛び交うことになる。
騒動を収める為には君の言葉が一番なんだ。
晒すようで私個人としては参加をさせたくないのだが」
「…分かりました。
閣下も同行して頂けるのなら」
「慣れてない君を1人にはしないから」
それで騒動が収まるならとロイは閣下に頼まれて参加する。
軍担当の報道だけではなく、各方面のマスコミに記者会見を知らせた。
「まずは事件解決はしましたが、詳しい真相をお話しをします」
閣下がマスコミに事件真相を隠さずに話すとザワつく。
(そうなるだろうな。
やれやれ、どんな質問されるのか)
ロイは表情に感情は表れずにまっすぐ見つめていた。
「閣下、質問よろしいでしょうか?
逮捕となりましたが、かなりの人数の軍人がいなくなったかと」
「まだ優秀な軍人はマスタング将軍を始めとして揃っています。
人材不足はありますが、来年春には士官学校を卒業した者達が入隊して来ます。
国民の皆さんが不安になるようなことはありません」
「マスタング将軍にもお話しを聞きたいのですが」
「…ロイ」
「承知しております」
「マスコミの皆さん、彼は初めての記者会見なのでお手柔らかにお願いしますよ」
閣下の隣に立つと大丈夫と言うように優しく背中をさすられた。
「マスタング将軍、お怪我は如何ですか?」
「はい、ご心配ご迷惑をおかけしました。
大怪我はなかったので」
「脱水症状など起こして意識も失っていたが?」
「「えっ!?」」
「…何で暴露するんですか」
「君は自分から言わないからな」
聞かれなかったら閣下が言うようにロイは言わないのだろう。
ロイが脱出して来た時の状況と軍の病院に運ばれて担当医から言われたことを閣下は伝える。
「軍内部でこんなことが起きるとは驚きでしたし、私が特別扱いしていたのも原因はあります。
ですが、能力に関して特別扱いはしておりません」
「マスタング将軍が油断していたというのもあるのでは?」
「…それに関して否定はしません」
「上下関係が厳しい軍で上官に呼ばれたら行きますよ。
何人にも囲まれて拉致までされて。
それはロイの責任ではなく、軍のトップの私の責任です」
「閣下…」
「では、質問を変えます。
どんなことをされていたのか教えて頂けますか?」
「簡単に言えば、将軍達にリンチをされていました。
気絶するまで蹴られて殴られて。
火の付いた煙草を肌に押し付けられることもありました」
「た、煙草って」
「多少なり身体に残るでしょうね」
マスコミの息を飲む声が微かに聞こえて来た。
「殴られたりしている時はどんな気持ちでしたし?」
「…無ですね。
憎しみも苛立ちも消えてました。
かと言って絶望でもなくて」
「何を思ってましたか?」
「ただ婚約者に会いたかったです」
「殺されるとは思いませんでしたか?」
「思いませんでしたね。
こんな卑怯なことをする人達に負ける気はなくて。
逃走するチャンスを待ってました。
仲間達は…、私の婚約者と部下は絶対に頑張ってくれてるのだからと」
ロイは監禁されている状態でもあ諦めていなかった。