第31話

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ロイが呟く言葉にセルシアは石盤で確認する。


「汝…、月と太陽…
これは何だ?
文字が薄い。
光…いや、星か?」
『星空ではないですか?
ほら、ここに。
小さい頃に読んだ父の本にありましたから』
「あぁ、こっちと繋がってるのか。
交代する?」
『私は解読が苦手なので』
「石盤の文字を読むから解読は…
これが錬成陣か」


石盤の錬成陣にロイは見覚えある気もするが、思い出せない。



「読めるか?」
「汝、月と太陽が導く者。
星空が導く者。
陽と闇を知る血筋、それが鍵として開けよ」


ロイが呟いて石盤の錬成陣に指が触れると石盤から青白い光が放たれる。


「な、なんだ?」
『マスタング将軍!』
「うっわ!」


ロイが錬金術で吹き飛ばされ、セルシアの錬金術の対応が間に合わない。


「ロイっ!」
「マスタング将軍!」


慌ててヒューズとハボックがロイを受け止めて壁に激突。


「…すまん」
「それはいいが、大丈夫か?」
「びびりましたよ」
「何とか大丈夫だ」
「マスタング将軍!」
「無事だよ」
『怪我してませんか?』
「あぁ、問題ないよ」


中尉もセルシアも駆けつけて安堵する。


「大丈夫か?」
「はい、予想外でしたが…」


苦笑いしてロイは立ち上がって石盤に再び近づく。


石盤が割れて空洞から黄金の宝箱が出て来た。


「開かないな」
「割りますか?」
「いや、何が入ってるか分からん」
『石盤と同じ錬成陣…
もしかしたら、マスタング将軍が触れたら開くのでは?』
「私が…?」
『最初に触れた人に反応する錬成陣の可能性がありますから』
「分かった」


念の為にロイの後ろに数人の軍人を待機させた。


結果的にロイとセルシアが中心になっている。


恐る恐る黄金の宝箱の錬成陣にロイは触れた。


(なんだ…?)


青白い光が放たれたが、吹き飛ぶ気配はなくてカチッと音がする。


「開いたのか?」
「あっ、はい。
開きましたが…」
「これは一体、何だ?」


想像していた分厚い本や宝石などではなくて宝箱を覗き込む。


『ちょっと貸してください!
ここに穴がある。
もしかして…
電気を消して!』
「何なんだ?」
『いいから!
これが錬金術なら時間があるはずです!』


セルシアに圧倒され、証明を落とすと宝箱の穴から壁に反射して映像が映し出される。


「これを見ている者は錬金術師なのだろう。
希望としては…、私達の息子に開けて欲しい。
いや、君なら開けてくれると信じているよ。
私達の息子…ロイ・マスタング。
君に最初で最期に父として願うよ」
「なっ!?」
「…ロイ」


よく見ると面影が似ている気がしてロイは驚愕し、フラつくとヒューズがロイの身体を支えて座らせる。

周りも驚愕してザワついているのだからロイは尚更だ。


嘘だと言えないくらいロイの父と名乗る中年男性はロイに似ている。


「まずは謝罪させてくれ。
幼い君を残して逝ってすまない。
幼い君を残して逝く私達をどうか、許して欲しい。
君の成長が楽しみだったよ。
ロイ、君は今何歳なのだろうか。
きっとモテてるだろうな。
赤ん坊の時でさえも綺麗な顔してるってモテモテだったぞ!
さすが私達の子だ。
これだけは言えるよ。
ロイ、君を愛しているよ。
君はちゃんと両親から愛情を注がれて育った。
この箱を開けたのならロイには私の能力を受け継いだのだろう。
君には私達の記憶がないだろう。
すまない、それは私の術だ」
「えっ…」
「君がおかしいのではない。
幼い君を守る為だったが、きっと苦労させているだろう。
私達が亡くなった時に引き金として君の私達の記憶を封じ込めた。
安心してくれ、消滅させた訳ではないから。
そろそろ時間が迫っているな。
私達の自己紹介をしなくてはいけないかな」
「……っ…」


危機が迫っているはずなのに穏やかな口調で笑うと更にロイに似てる。


ヒューズに背中をさすられていなければ、ロイは気持ちが保てずにいたかもしれない。
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