第30話
夢小説設定
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机に置かれているクリスマスカードの束に気づいた。
「今年は可愛らしいクリスマスカードも多いですよ」
「ははっ、本当だな」
「疲れも吹き飛びますな」
子供の筆跡のクリスマスカードもあってロイは微笑んだ。
“お義父さん、メリークリスマス。
司令部は忙しいよね。
ちゃんと寝てますか?
ちゃんと食べてますか?
あまり身体を酷使しないでね。
お義父さんの幸せを願ってます。
ウィンリィ・ロックベル”
可愛らしいクリスマスカードの中にはウィンリィからのもあった。
「ウィンリィ、届け物だよ」
「私に…?」
小箱にクリスマスカードが付いていて開く。
“クリスマスカード、ありがとう。
まだ忙しい時期は続くけど。
時間の許す限りはちゃんと寝て、ちゃんと食べるから。
手を大切にな。
R.M”
ハンドクリームのプレゼントで筆跡からロイだと気づいた。
「クリスマスなのに仕事かよ」
「帰っても俺達は独り身だ」
「それを言うなよ!」
毎年のようにハボックは愚痴っているが、何も予定はない。
『夜食を作って来ましたよ。
クリスマスバージョン!
そんなに豪華なものは時間もないから作れなかったけど』
ビーフシチューを始め、クリスマスケーキまであった。
「おぉ~っ!」
「手料理!」
「俺、残業でよかった。
寮なら食えないし」
『がっつかなくてもなくならないわよ』
「酒ではないけどな」
「お疲れさん。
メリークリスマス」
「「メリークリスマス!」」
ロイが淹れた紅茶でマグカップで乾杯する。
ほかの部署にも残業している人達も居たのでフランスパンとポトフ、デザートに生クリーム付きのラズベリーソースのパウンドケーキ。
「同じメニューではないんですね」
『さすがに大変だもの。
だから、内緒ね』
「それで文句を言う人はいないと思いますけどね」
自分達も含めてロイのついでなのは分かっていた。
「うまいな。
まさか司令部で食べるとは思わなかったけど」
『場所も大事ですが、誰と過ごしたのか重要ですから』
「そうだな。
帰る頃には深夜を過ぎてクリスマスは終わっているのだろうか」
『…そうですね』
「本当は家で贈りたかったのだが、朝は呼び出しもあってのんびりが出来なかったから」
引き出しから取り出してセルシアに渡す。
『…綺麗』
「君と幸せになりたいと願ってる。
これからも君の笑顔を守りたい」
ロイは膝をついてセルシアの手の甲にキスする。
『ありがとうございます。
ロイさん、本当に大好きです!
過去にどんなことがあろうとも、未来にどんな困難が待ち受けていても私は貴方について行きますから』
「セルシア…」
笑顔で抱きつかれて、少しバランスを崩しながら抱き締める。
『プレゼント攻撃はもう少し抑えてください』
「くくっ、努力しよう」
ロイのセルシアに対するプレゼント攻撃は変わらないだろうと中尉達が理解していた。
クリスマス気分は少しだけしか味わえなかったが、心は満ちていた。
『メリークリスマス。
忙しくてお店に買いに行けなかったんですけど、間に合ってよかったです。
よく似合ってます』
「ありがとう」
開けたプレゼントをセルシアにつけてもらい、見つめ合ってキスを交わした。
「…あれはいいんですかね」
「忙しかったし、料理もご馳走してもらったから。
少しくらい見逃してあげないと」
「まぁ、今更って感じもしますけどね」
最初の頃は動揺して赤くなっていたヒュリーでさえも慣れていた。
「やっと帰れる~!」
「もう何時なんだよ。
あんまり寝れないかもな」
「でも、あのあとに事件なくてよかったですね」
「あのあとに事件起きたらもう最悪だな」
「将軍、お疲れ様です」
「お疲れ様。
中尉、遅くまで悪かったな。
帰り道は気をつけろよ」
「大丈夫です」
文句を言いながらも帰り支度をしていた。
「そうだ、ちょっと待っててくれ。
クリスマスは過ぎてしまったが」
「私、プレゼントなんて用意していませんし」
「いいんだよ、私が渡したかっただけだし。
この前の事件でバレット、壊れてしまっただろう。
仕事でも使えるシンプルな使い易いものをセルシアと選んだんだ」
「ありがとうございます。
早速、使わせて頂きますね。
リーゼル大佐もありがとうございます」
『どういたしまして』
「中尉だけですか。
ずる~い!」
「…おまえは子供か。
ほら、おまえ達には酒だ」
「マジですか!」
「いいんですか?」
「その代わり、しっかり今後も働いてもらうからな」
「「はい!」」
忙しい中でもロイは部下達にもプレゼントを用意していた。
-END-
2017.3.31
「今年は可愛らしいクリスマスカードも多いですよ」
「ははっ、本当だな」
「疲れも吹き飛びますな」
子供の筆跡のクリスマスカードもあってロイは微笑んだ。
“お義父さん、メリークリスマス。
司令部は忙しいよね。
ちゃんと寝てますか?
ちゃんと食べてますか?
あまり身体を酷使しないでね。
お義父さんの幸せを願ってます。
ウィンリィ・ロックベル”
可愛らしいクリスマスカードの中にはウィンリィからのもあった。
「ウィンリィ、届け物だよ」
「私に…?」
小箱にクリスマスカードが付いていて開く。
“クリスマスカード、ありがとう。
まだ忙しい時期は続くけど。
時間の許す限りはちゃんと寝て、ちゃんと食べるから。
手を大切にな。
R.M”
ハンドクリームのプレゼントで筆跡からロイだと気づいた。
「クリスマスなのに仕事かよ」
「帰っても俺達は独り身だ」
「それを言うなよ!」
毎年のようにハボックは愚痴っているが、何も予定はない。
『夜食を作って来ましたよ。
クリスマスバージョン!
そんなに豪華なものは時間もないから作れなかったけど』
ビーフシチューを始め、クリスマスケーキまであった。
「おぉ~っ!」
「手料理!」
「俺、残業でよかった。
寮なら食えないし」
『がっつかなくてもなくならないわよ』
「酒ではないけどな」
「お疲れさん。
メリークリスマス」
「「メリークリスマス!」」
ロイが淹れた紅茶でマグカップで乾杯する。
ほかの部署にも残業している人達も居たのでフランスパンとポトフ、デザートに生クリーム付きのラズベリーソースのパウンドケーキ。
「同じメニューではないんですね」
『さすがに大変だもの。
だから、内緒ね』
「それで文句を言う人はいないと思いますけどね」
自分達も含めてロイのついでなのは分かっていた。
「うまいな。
まさか司令部で食べるとは思わなかったけど」
『場所も大事ですが、誰と過ごしたのか重要ですから』
「そうだな。
帰る頃には深夜を過ぎてクリスマスは終わっているのだろうか」
『…そうですね』
「本当は家で贈りたかったのだが、朝は呼び出しもあってのんびりが出来なかったから」
引き出しから取り出してセルシアに渡す。
『…綺麗』
「君と幸せになりたいと願ってる。
これからも君の笑顔を守りたい」
ロイは膝をついてセルシアの手の甲にキスする。
『ありがとうございます。
ロイさん、本当に大好きです!
過去にどんなことがあろうとも、未来にどんな困難が待ち受けていても私は貴方について行きますから』
「セルシア…」
笑顔で抱きつかれて、少しバランスを崩しながら抱き締める。
『プレゼント攻撃はもう少し抑えてください』
「くくっ、努力しよう」
ロイのセルシアに対するプレゼント攻撃は変わらないだろうと中尉達が理解していた。
クリスマス気分は少しだけしか味わえなかったが、心は満ちていた。
『メリークリスマス。
忙しくてお店に買いに行けなかったんですけど、間に合ってよかったです。
よく似合ってます』
「ありがとう」
開けたプレゼントをセルシアにつけてもらい、見つめ合ってキスを交わした。
「…あれはいいんですかね」
「忙しかったし、料理もご馳走してもらったから。
少しくらい見逃してあげないと」
「まぁ、今更って感じもしますけどね」
最初の頃は動揺して赤くなっていたヒュリーでさえも慣れていた。
「やっと帰れる~!」
「もう何時なんだよ。
あんまり寝れないかもな」
「でも、あのあとに事件なくてよかったですね」
「あのあとに事件起きたらもう最悪だな」
「将軍、お疲れ様です」
「お疲れ様。
中尉、遅くまで悪かったな。
帰り道は気をつけろよ」
「大丈夫です」
文句を言いながらも帰り支度をしていた。
「そうだ、ちょっと待っててくれ。
クリスマスは過ぎてしまったが」
「私、プレゼントなんて用意していませんし」
「いいんだよ、私が渡したかっただけだし。
この前の事件でバレット、壊れてしまっただろう。
仕事でも使えるシンプルな使い易いものをセルシアと選んだんだ」
「ありがとうございます。
早速、使わせて頂きますね。
リーゼル大佐もありがとうございます」
『どういたしまして』
「中尉だけですか。
ずる~い!」
「…おまえは子供か。
ほら、おまえ達には酒だ」
「マジですか!」
「いいんですか?」
「その代わり、しっかり今後も働いてもらうからな」
「「はい!」」
忙しい中でもロイは部下達にもプレゼントを用意していた。
-END-
2017.3.31