第30話
夢小説設定
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翌日に書類を終わらせてロイは訓練場を借りた。
「寒いと思ったらおまえさんの錬金術かよ」
「…ヒューズ」
「焔の錬金術師が氷使いか。
それも可笑しい話だが。
的に当たってねぇな」
「小さい的になるとコントロールが難しくなってな。
これを改善しないと使えないし」
「錬金術はよく分からん。
コントロールなんてあるのか」
「私の錬金術に関しては加減が重要だからな」
喋りながらもロイは的に向かって氷の錬金術を発動させる。
まったく的に当たらない訳ではないが、これだけでは氷の錬金術としてはまだ弱い。
「どんだけ的を氷漬けにするんだ」
「訓練が必要だろうな」
発火布を装着して的の氷を溶かしても濡れて使い物にならない。
『これでいいですか?』
無数の濡れている的を風の錬金術で一瞬で乾かした。
「セルシア、ありがとう。
助かったよ」
『どういたしまして。
うまくいきましたか?』
「いや、微妙だな。
コツが掴めるまでは」
(…いろんな意味でリーゼル大佐が居てくれてよかったよな。
プライベートもだけど、国家錬金術師としても。
俺達では理解が出来ないからな)
ヒューズは微かに笑みを浮かべて見つめていた。
クリスマスシーズンは酔っ払いや事件が多数発生していた。
「事件解決したと思ったらまた次の事件か。
よし、行こう」
「…マスタング将軍。
私達だけで行きますから。
会議に間に合わなくなります」
「あ~…1時間後か」
「解決して戻って来るのは急いでも難しいかと。
何かあれば連絡します。
リーゼル大佐も待機を。
スカー目撃もあった場所です。
国家錬金術師は連れて行けません」
「だが、君達だって」
「大丈夫です」
「貴方に鍛えられてますから」
「…中尉。
みんなを頼む。
無事に帰って来なさい」
「はっ!
それでは、行って来ます」
ロイはため息をついて中尉達を見送った。
(…疲れた。
事件も事故も多発してるのに嫌味のオンパレードだし。
プレゼントも引き取りに行けてないんだよな。
間に合うかな)
最近は定時に帰れずに事件事故の書類に追われている。
結果的に睡眠時間を削っていてそれに加えて将軍達が仕事を押し付けられているのでまた睡眠時間が少ない。
「ロイ、大丈夫か?」
「ちゃんと寝てるのか?」
「仮眠もしてるから大丈夫だ」
「…大丈夫って顔色してないぞ」
困ったようにロイは苦笑いして目を反らす。
今日も定時には終わらないかとロイはため息をつく。
「君達は帰っていいぞ。
報告書ならそこに置いておいてくれたらいいから」
「でも…」
「将軍、昨日も残ってましたし」
「また倒れてしまいますよ」
セルシアも手伝ってくれているが、追いつかない状態だ。
「閣下!
最近はロイを特別補佐官の任務をさせていないのですか?」
「あぁ、事件や事故が多発しているみたいだからな」
「…それは将軍の階級の方から聞きましたか?」
「そうだが、どうした?」
ヒューズは周りを見渡して将軍や将軍の副官、部下がいないことを確認する。
「…将軍達から仕事を押しつけられてます。
それに加えて事件も事故の処理をロイがまたやらされてますよ」
「それは本当か?」
「執務室に行けば分かりますよ」
「失礼する」
(俺が手助け出来るのはこれくらいかな。
今の溺愛の閣下なら動いてくれるだろうし。
将軍達に恨まれたらロイに守ってもらうからな)
閣下が早足で執務室に向かい、ヒューズは見送る。
(…減らない。
頭痛は酷くなる一方だし)
遅くなるので司令部に泊まる約束と銃の装備で中尉を半ば強引に帰した。
「大丈夫かね?」
「閣下!?」
机に顔を埋めて眠ってしまっていたロイは飛び起き、バランスを崩して倒れる。
「寒いと思ったらおまえさんの錬金術かよ」
「…ヒューズ」
「焔の錬金術師が氷使いか。
それも可笑しい話だが。
的に当たってねぇな」
「小さい的になるとコントロールが難しくなってな。
これを改善しないと使えないし」
「錬金術はよく分からん。
コントロールなんてあるのか」
「私の錬金術に関しては加減が重要だからな」
喋りながらもロイは的に向かって氷の錬金術を発動させる。
まったく的に当たらない訳ではないが、これだけでは氷の錬金術としてはまだ弱い。
「どんだけ的を氷漬けにするんだ」
「訓練が必要だろうな」
発火布を装着して的の氷を溶かしても濡れて使い物にならない。
『これでいいですか?』
無数の濡れている的を風の錬金術で一瞬で乾かした。
「セルシア、ありがとう。
助かったよ」
『どういたしまして。
うまくいきましたか?』
「いや、微妙だな。
コツが掴めるまでは」
(…いろんな意味でリーゼル大佐が居てくれてよかったよな。
プライベートもだけど、国家錬金術師としても。
俺達では理解が出来ないからな)
ヒューズは微かに笑みを浮かべて見つめていた。
クリスマスシーズンは酔っ払いや事件が多数発生していた。
「事件解決したと思ったらまた次の事件か。
よし、行こう」
「…マスタング将軍。
私達だけで行きますから。
会議に間に合わなくなります」
「あ~…1時間後か」
「解決して戻って来るのは急いでも難しいかと。
何かあれば連絡します。
リーゼル大佐も待機を。
スカー目撃もあった場所です。
国家錬金術師は連れて行けません」
「だが、君達だって」
「大丈夫です」
「貴方に鍛えられてますから」
「…中尉。
みんなを頼む。
無事に帰って来なさい」
「はっ!
それでは、行って来ます」
ロイはため息をついて中尉達を見送った。
(…疲れた。
事件も事故も多発してるのに嫌味のオンパレードだし。
プレゼントも引き取りに行けてないんだよな。
間に合うかな)
最近は定時に帰れずに事件事故の書類に追われている。
結果的に睡眠時間を削っていてそれに加えて将軍達が仕事を押し付けられているのでまた睡眠時間が少ない。
「ロイ、大丈夫か?」
「ちゃんと寝てるのか?」
「仮眠もしてるから大丈夫だ」
「…大丈夫って顔色してないぞ」
困ったようにロイは苦笑いして目を反らす。
今日も定時には終わらないかとロイはため息をつく。
「君達は帰っていいぞ。
報告書ならそこに置いておいてくれたらいいから」
「でも…」
「将軍、昨日も残ってましたし」
「また倒れてしまいますよ」
セルシアも手伝ってくれているが、追いつかない状態だ。
「閣下!
最近はロイを特別補佐官の任務をさせていないのですか?」
「あぁ、事件や事故が多発しているみたいだからな」
「…それは将軍の階級の方から聞きましたか?」
「そうだが、どうした?」
ヒューズは周りを見渡して将軍や将軍の副官、部下がいないことを確認する。
「…将軍達から仕事を押しつけられてます。
それに加えて事件も事故の処理をロイがまたやらされてますよ」
「それは本当か?」
「執務室に行けば分かりますよ」
「失礼する」
(俺が手助け出来るのはこれくらいかな。
今の溺愛の閣下なら動いてくれるだろうし。
将軍達に恨まれたらロイに守ってもらうからな)
閣下が早足で執務室に向かい、ヒューズは見送る。
(…減らない。
頭痛は酷くなる一方だし)
遅くなるので司令部に泊まる約束と銃の装備で中尉を半ば強引に帰した。
「大丈夫かね?」
「閣下!?」
机に顔を埋めて眠ってしまっていたロイは飛び起き、バランスを崩して倒れる。