第30話
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頭を抑えてエドは沈んでいてハボック達は苦笑い。
「ゴホッ…ゴホッ…」
「将軍!
申し訳ありません、水を」
『マスタング将軍!』
「大丈夫だから。
子供のくせに無駄に力は強いな。
閣下、申し訳ありません」
「大丈夫かね?」
「…何とか」
「相変わらずの暴走だな。
また話を聞かずに勘違いかね?
理由は聞かない約束だったな」
「大丈夫ですから」
「あまり無理はしないように」
ロイの頭を撫でて閣下は執務室から出て行く。
復活したエドとアル、ウィンリィも呼んでピナコは話し合いをする。
「俺は絶対に反対だからな!」
「兄さん…」
「あんなやつをウィンリィの後見人にするなんて」
「マスタングさんを悪く言わないで!」
「わ、悪かったよ。
確かに実力もあるし、金にも困らない。
それだけで選んだ訳ではないと分かってるけど。
あいつは…、将軍は軍人だ」
「それは本人も言ったよ。
戦争に行く可能性もあると。
それでも後見人はマスタング将軍以外はありえない」
「村の大人達は?」
「親にはなれないし、互いに遠慮して関係性が変わる。
金が人を変えてしまう。
それに、生活にそこまで余裕はないだろうから」
「「………。」」
そういう大人も見て来たエドとアルは黙る。
ピナコは俯いているウィンリィの頭を撫でる。
「もちろん、今すぐではない。
マスタング将軍ならおまえを可愛がってくれて甘えさせて頼りにもなる。
甘いだけではないし」
「…基本は激甘だけどな」
「普段はそれでもいいんだよ。
生活面でも色々と手助けしてくれるはずだ。
長生きしたいが、出来るとは限らないんだよ。
正直な話、以前に比べて力も出なくて記憶も衰えてる」
「そんな…」
「ウィンリィに介護させるつもりもないし、だらしない姿は見せたくないんだよ。
今すぐどうにかなる訳ではないよ」
それでも同年代に比べたらパワフルで力も記憶も衰えてるとは言えないレベルだ。
「ばっちゃんが居たから私は寂しくなかったし、ばっちゃんものようになりたいのも変わらないよ。
私が居なくなったら…」
「バカだね、ウィンリィは。
そんな心配いらないよ。
デンもいるし、村のみんながいる。
世話してくれる人もいて独りではないよ」
「ばっちゃん…」
自分よりもウィンリィのことを考えた末の決断なのだろう。
「血筋はないけど、僕の意見を言ってもいい?」
「…もちろん」
「マスタング将軍が後見人って想像もしてなかったし、驚いた。
でも、ウィンリィといる時のマスタング将軍は優しくて愛しそうに見つめていたお父さんだった。
僕はウィンリィの意見を尊重したいけど、ちょっと複雑かな。
それでもマスタング将軍なら安心して任せられる」
「アル…」
泣かそうな顔でウィンリィはアルに抱きつく。
ロイはピナコにもう一度、呼び出されて重要な話だから個室を店に頼んでおいた。
中尉ではなくて関係もあるセルシア に同席を頼んだ。
「申し訳ない。
お待たせしてしまって」
「会議が長引いたのなら仕方ない。
中尉から連絡受けたよ。
家族のようなものだし、エドとアルを同席させたいのだが」
「はい、構いませんよ。
私もセルシアを同席させて頂きますから」
「アルから聞いたよ。
エドが殴りかかりそうになったみたいですまないね」
「構いませんよ。
胸ぐらを掴まれたくらいですし、殴ろうとしたら止めるだけです」
「………。」
「すみません、兄さんのことは気にしないでください」
不満顔でロイを睨んでいるエドにロイは苦笑い。
「将来のことも含めてばっちゃんともエドとアルとも話しました。
ばっちゃんのようになりたいのは今でも変わりません。
一緒に暮らしても別々に暮らすようになってもばっちゃんとの関係が変わる訳なくて。
最初は捨てられたような気分になっててたらばっちゃんに怒られました。
そんなつもりじゃないって。
自分なりにいっぱい考えてそれでも答えが出なくて。
考えがまとまらなくて言い方が滅茶苦茶で」
「焦らなくていい。
滅茶苦茶でも構わないから。
ウィンリィの考えを聞かせて」
ロイの穏やかな優しい声にウィンリィは小さく頷いた。
ウィンリィの考えがまとまらないのも当たり前だろう。
「そうしたらアルに言われて。
マスタング将軍と一緒にいて苦痛や居心地悪かった?って。
楽しいことばかりが浮かんで。
いっぱい甘やかして優しくしてくれて。
かと言って遠慮なしではなくて1人の人として対等に扱ってくれて配慮もしてくれた。
厳しい言葉も私の為に言ってくれて、今のままではダメだと学ぶ姿勢を変えてくれました。
将来のことはまだもっと真剣に考えたいと思います。
私はマスタングさんが…、お義父さんが私を引き受けてくれるなら嬉しいです」
「ウィンリィ…」
「生意気だけど、マスタング将軍ならウィンリィを安心して任せられると思ってます」
「すっごく不満だし、ムカつく。
けど、ウィンリィが決めたことなら仕方ない」
「孫も2人もこう言って認めてくれてる。
断っても誰も責めない。
あんたの意見を聞かせてくれ」
(閣下同様に侮れんな。
まぁ、私の答えは最初から決まってるようなものだが)
不安そうな視線にロイは苦笑いを浮かべた。
「以前も言いましたが、私は戦争の“加害者”です。
命令でもそれに従ったのは私です。
ウィンリィは周りから見れば、イシュヴァールの人種ではないにしても被害者遺族です。
そんな私が未成年後見人なんて笑う者もいるでしょう。
それでも私はウィンリィの成長を見届けたい、許されるのであれば手助けしたいです」
「お義父さん…」
「彼女の意見は?
一緒に暮らすのもゼロではないよ」
『反対なら来ていません。
それでは答えになりませんか?
ウィンリィちゃをは妹であり、娘ですから』
にっこりと笑うセルシアに一瞬驚いたが、ピナコは苦笑い。
「ゴホッ…ゴホッ…」
「将軍!
申し訳ありません、水を」
『マスタング将軍!』
「大丈夫だから。
子供のくせに無駄に力は強いな。
閣下、申し訳ありません」
「大丈夫かね?」
「…何とか」
「相変わらずの暴走だな。
また話を聞かずに勘違いかね?
理由は聞かない約束だったな」
「大丈夫ですから」
「あまり無理はしないように」
ロイの頭を撫でて閣下は執務室から出て行く。
復活したエドとアル、ウィンリィも呼んでピナコは話し合いをする。
「俺は絶対に反対だからな!」
「兄さん…」
「あんなやつをウィンリィの後見人にするなんて」
「マスタングさんを悪く言わないで!」
「わ、悪かったよ。
確かに実力もあるし、金にも困らない。
それだけで選んだ訳ではないと分かってるけど。
あいつは…、将軍は軍人だ」
「それは本人も言ったよ。
戦争に行く可能性もあると。
それでも後見人はマスタング将軍以外はありえない」
「村の大人達は?」
「親にはなれないし、互いに遠慮して関係性が変わる。
金が人を変えてしまう。
それに、生活にそこまで余裕はないだろうから」
「「………。」」
そういう大人も見て来たエドとアルは黙る。
ピナコは俯いているウィンリィの頭を撫でる。
「もちろん、今すぐではない。
マスタング将軍ならおまえを可愛がってくれて甘えさせて頼りにもなる。
甘いだけではないし」
「…基本は激甘だけどな」
「普段はそれでもいいんだよ。
生活面でも色々と手助けしてくれるはずだ。
長生きしたいが、出来るとは限らないんだよ。
正直な話、以前に比べて力も出なくて記憶も衰えてる」
「そんな…」
「ウィンリィに介護させるつもりもないし、だらしない姿は見せたくないんだよ。
今すぐどうにかなる訳ではないよ」
それでも同年代に比べたらパワフルで力も記憶も衰えてるとは言えないレベルだ。
「ばっちゃんが居たから私は寂しくなかったし、ばっちゃんものようになりたいのも変わらないよ。
私が居なくなったら…」
「バカだね、ウィンリィは。
そんな心配いらないよ。
デンもいるし、村のみんながいる。
世話してくれる人もいて独りではないよ」
「ばっちゃん…」
自分よりもウィンリィのことを考えた末の決断なのだろう。
「血筋はないけど、僕の意見を言ってもいい?」
「…もちろん」
「マスタング将軍が後見人って想像もしてなかったし、驚いた。
でも、ウィンリィといる時のマスタング将軍は優しくて愛しそうに見つめていたお父さんだった。
僕はウィンリィの意見を尊重したいけど、ちょっと複雑かな。
それでもマスタング将軍なら安心して任せられる」
「アル…」
泣かそうな顔でウィンリィはアルに抱きつく。
ロイはピナコにもう一度、呼び出されて重要な話だから個室を店に頼んでおいた。
中尉ではなくて関係もあるセルシア に同席を頼んだ。
「申し訳ない。
お待たせしてしまって」
「会議が長引いたのなら仕方ない。
中尉から連絡受けたよ。
家族のようなものだし、エドとアルを同席させたいのだが」
「はい、構いませんよ。
私もセルシアを同席させて頂きますから」
「アルから聞いたよ。
エドが殴りかかりそうになったみたいですまないね」
「構いませんよ。
胸ぐらを掴まれたくらいですし、殴ろうとしたら止めるだけです」
「………。」
「すみません、兄さんのことは気にしないでください」
不満顔でロイを睨んでいるエドにロイは苦笑い。
「将来のことも含めてばっちゃんともエドとアルとも話しました。
ばっちゃんのようになりたいのは今でも変わりません。
一緒に暮らしても別々に暮らすようになってもばっちゃんとの関係が変わる訳なくて。
最初は捨てられたような気分になっててたらばっちゃんに怒られました。
そんなつもりじゃないって。
自分なりにいっぱい考えてそれでも答えが出なくて。
考えがまとまらなくて言い方が滅茶苦茶で」
「焦らなくていい。
滅茶苦茶でも構わないから。
ウィンリィの考えを聞かせて」
ロイの穏やかな優しい声にウィンリィは小さく頷いた。
ウィンリィの考えがまとまらないのも当たり前だろう。
「そうしたらアルに言われて。
マスタング将軍と一緒にいて苦痛や居心地悪かった?って。
楽しいことばかりが浮かんで。
いっぱい甘やかして優しくしてくれて。
かと言って遠慮なしではなくて1人の人として対等に扱ってくれて配慮もしてくれた。
厳しい言葉も私の為に言ってくれて、今のままではダメだと学ぶ姿勢を変えてくれました。
将来のことはまだもっと真剣に考えたいと思います。
私はマスタングさんが…、お義父さんが私を引き受けてくれるなら嬉しいです」
「ウィンリィ…」
「生意気だけど、マスタング将軍ならウィンリィを安心して任せられると思ってます」
「すっごく不満だし、ムカつく。
けど、ウィンリィが決めたことなら仕方ない」
「孫も2人もこう言って認めてくれてる。
断っても誰も責めない。
あんたの意見を聞かせてくれ」
(閣下同様に侮れんな。
まぁ、私の答えは最初から決まってるようなものだが)
不安そうな視線にロイは苦笑いを浮かべた。
「以前も言いましたが、私は戦争の“加害者”です。
命令でもそれに従ったのは私です。
ウィンリィは周りから見れば、イシュヴァールの人種ではないにしても被害者遺族です。
そんな私が未成年後見人なんて笑う者もいるでしょう。
それでも私はウィンリィの成長を見届けたい、許されるのであれば手助けしたいです」
「お義父さん…」
「彼女の意見は?
一緒に暮らすのもゼロではないよ」
『反対なら来ていません。
それでは答えになりませんか?
ウィンリィちゃをは妹であり、娘ですから』
にっこりと笑うセルシアに一瞬驚いたが、ピナコは苦笑い。