第30話
夢小説設定
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クリスマス市場を担当したヒューズさえも分からない。
「将軍、この建物は?」
「ん…?
将軍の階級のみが使える休憩スペースだよ。
クリスマス市場限定で解放されてるん
だ」
「だから、身分証を…」
「俺達もいいんですか?」
「連れだからな」
「ほかの将軍が来たら」
「大丈夫だ。
ここは私専用だから。
遭遇したら嫌味オンパレードだし、閣下が配慮してくれて専用を内緒で作ってくれた」
((…溺愛だ))
閣下も最近は隠すことなく、ロイを溺愛している。
「「………。」」
「もうここまでされたら諦めるしかないだろ。
断ろうとしたら笑顔で脅されるし」
「何を言われたんだよ」
「乱用して自分の家に君を住ませようか、補佐官勤務に本格的に異動とか言われたな。
それもすっごい笑顔で。
本気ではないかもしれんが、閣下ならやり兼ねない。
それが出来る人が言うから恐ろしいんだよ」
「…確かに」
気に入られて閣下本人から“溺愛”とまで言われてしまっている。
「確かにアイツは必要な人材だ。
それは分かるが、素顔を見せすぎてないか?
本当に気に入ってんのも別に構わないけど」
「…言いたいのはそれだけか?
おまえには関係ない。
昼間に呼び出さないでくれ。
手出しをしたら許さん」
冷たい眼で見られてそれ以上は言えずに黙った。
「閣下!
どちらにいらしたんですか!」
「いいではないか。
国民が楽しんでいるのを遠くから眺めていたんだよ」
不満そうな補佐官に閣下は笑いながら聞き流す。
狙われるかもしれないと警戒しながらもそれでも交流を絶つことは考えてない。
(今更、交流を経ったら誤解を招くだろう。
そうなったら君は寂しそうに泣くのだろうか。
いや、君のことだから受け入れて自分を責めて無表情になるのかもな。
悲しみも悔しさもすべて…
私の中で存在が大きくなるように君もそうなのだろうか。
地位もあるが、警戒されても嫌われてはないと思っているのだが)
自分の感情に戸惑った時期もあったのだが、受け入れてしまえば簡単だった。
可愛がるほどに嫌味などが倍増なのは怒りも感じるが。
「何が公私混同だ。
自分達の方が妬みでロイに嫌味やら幼稚な嫌がらせをしておいて」
「どういたします?」
「権力にしがみついてる奴等だ。
放っておきなさい。
ただし、ロイに何かしそうなら報告を」
「…承知しました」
将軍達の苦言に呆れながらも閣下は相手にしない。
「国家錬金術師のタッグバトルは終わったし、俺達は明日にでも出発するから」
「…そうか。
あまり騒動を起こさないように」
「起こしたい訳じゃないし」
「自ら首を突っ込んでるだろう?」
「そっか、お別れだね」
「ウィンリィはどうするんだ?
いつまでも将軍のとこに居る訳いかないだろ」
「私はいつまで居てくれても構わないよ」
「帰らないと。
元々はクリスマス市場までの滞在予定だったし。
ばっちゃんも待ってるし、沢山の思い出が出来ていっぱい話せます」
「…そうか。
またいつでも遊びにおいで。
いつでも頼っていいから」
「お義父さん…」
ロイに抱き締められてウィンリィは小さく頷いた。
クリスマス市場も終わって日常が戻ったのに寂しくなる。
「…ただいま」
いつも出迎えてくれていたウィンリィが居ないだけで寂しい。
(家、こんなに広かったかな。
お土産もついウィンリィの分も買って癖になってる)
自分の行動にもロイは苦笑いしてしまった。
“クリスマス市場の目玉だった国家錬金術師タッグバトル!”
“焔の錬金術師がまさかの氷の錬金術で攻撃!”
一面をロイを写真付きで飾っていても本人は無関心。
「体調悪いのか?」
「えっ?
うっわ!
閣下、失礼しました!」
「構わんよ。
クリスマス市場で疲れたか?」
「大丈夫です」
「少女が帰ったのが寂しいのだろ」
「寂しいですよ。
毎日出迎えてくれてたし。
それがもう半端なく可愛くて」
「…おまえは父親か。
ヒューズ中佐みたいだぞ」
「それだけは嫌です。
切り替えなくてはいけませんね」
自分の中でウィンリィの存在は予想以上に大きくなっていた。
「ウィンリィ、気づいてるか?」
「何が?」
「またマスタング将軍の話をしてるぞ」
「あ、あれ?」
ピナコを始め、村の住人がため息をついた。
(長期間ではなかったのに成長したね。
資格だったり、きちんと知識を得て学ぼうとする姿勢が以前よりも真剣に感じられる)
ウィンリィの成長は嬉しい反面、複雑な心境もある。
「将軍、この建物は?」
「ん…?
将軍の階級のみが使える休憩スペースだよ。
クリスマス市場限定で解放されてるん
だ」
「だから、身分証を…」
「俺達もいいんですか?」
「連れだからな」
「ほかの将軍が来たら」
「大丈夫だ。
ここは私専用だから。
遭遇したら嫌味オンパレードだし、閣下が配慮してくれて専用を内緒で作ってくれた」
((…溺愛だ))
閣下も最近は隠すことなく、ロイを溺愛している。
「「………。」」
「もうここまでされたら諦めるしかないだろ。
断ろうとしたら笑顔で脅されるし」
「何を言われたんだよ」
「乱用して自分の家に君を住ませようか、補佐官勤務に本格的に異動とか言われたな。
それもすっごい笑顔で。
本気ではないかもしれんが、閣下ならやり兼ねない。
それが出来る人が言うから恐ろしいんだよ」
「…確かに」
気に入られて閣下本人から“溺愛”とまで言われてしまっている。
「確かにアイツは必要な人材だ。
それは分かるが、素顔を見せすぎてないか?
本当に気に入ってんのも別に構わないけど」
「…言いたいのはそれだけか?
おまえには関係ない。
昼間に呼び出さないでくれ。
手出しをしたら許さん」
冷たい眼で見られてそれ以上は言えずに黙った。
「閣下!
どちらにいらしたんですか!」
「いいではないか。
国民が楽しんでいるのを遠くから眺めていたんだよ」
不満そうな補佐官に閣下は笑いながら聞き流す。
狙われるかもしれないと警戒しながらもそれでも交流を絶つことは考えてない。
(今更、交流を経ったら誤解を招くだろう。
そうなったら君は寂しそうに泣くのだろうか。
いや、君のことだから受け入れて自分を責めて無表情になるのかもな。
悲しみも悔しさもすべて…
私の中で存在が大きくなるように君もそうなのだろうか。
地位もあるが、警戒されても嫌われてはないと思っているのだが)
自分の感情に戸惑った時期もあったのだが、受け入れてしまえば簡単だった。
可愛がるほどに嫌味などが倍増なのは怒りも感じるが。
「何が公私混同だ。
自分達の方が妬みでロイに嫌味やら幼稚な嫌がらせをしておいて」
「どういたします?」
「権力にしがみついてる奴等だ。
放っておきなさい。
ただし、ロイに何かしそうなら報告を」
「…承知しました」
将軍達の苦言に呆れながらも閣下は相手にしない。
「国家錬金術師のタッグバトルは終わったし、俺達は明日にでも出発するから」
「…そうか。
あまり騒動を起こさないように」
「起こしたい訳じゃないし」
「自ら首を突っ込んでるだろう?」
「そっか、お別れだね」
「ウィンリィはどうするんだ?
いつまでも将軍のとこに居る訳いかないだろ」
「私はいつまで居てくれても構わないよ」
「帰らないと。
元々はクリスマス市場までの滞在予定だったし。
ばっちゃんも待ってるし、沢山の思い出が出来ていっぱい話せます」
「…そうか。
またいつでも遊びにおいで。
いつでも頼っていいから」
「お義父さん…」
ロイに抱き締められてウィンリィは小さく頷いた。
クリスマス市場も終わって日常が戻ったのに寂しくなる。
「…ただいま」
いつも出迎えてくれていたウィンリィが居ないだけで寂しい。
(家、こんなに広かったかな。
お土産もついウィンリィの分も買って癖になってる)
自分の行動にもロイは苦笑いしてしまった。
“クリスマス市場の目玉だった国家錬金術師タッグバトル!”
“焔の錬金術師がまさかの氷の錬金術で攻撃!”
一面をロイを写真付きで飾っていても本人は無関心。
「体調悪いのか?」
「えっ?
うっわ!
閣下、失礼しました!」
「構わんよ。
クリスマス市場で疲れたか?」
「大丈夫です」
「少女が帰ったのが寂しいのだろ」
「寂しいですよ。
毎日出迎えてくれてたし。
それがもう半端なく可愛くて」
「…おまえは父親か。
ヒューズ中佐みたいだぞ」
「それだけは嫌です。
切り替えなくてはいけませんね」
自分の中でウィンリィの存在は予想以上に大きくなっていた。
「ウィンリィ、気づいてるか?」
「何が?」
「またマスタング将軍の話をしてるぞ」
「あ、あれ?」
ピナコを始め、村の住人がため息をついた。
(長期間ではなかったのに成長したね。
資格だったり、きちんと知識を得て学ぼうとする姿勢が以前よりも真剣に感じられる)
ウィンリィの成長は嬉しい反面、複雑な心境もある。