第28話
夢小説設定
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ロイはセルシアの前髪を上げて微かに顔を歪める。
「セルシア、この擦り傷はどうした?」
『事件でちょっと』
「…誰だ?」
ロイの声が低くなり、温度が下がったのは気のせいだろうか。
「おまえさんはいつから焔の錬金術師から氷の錬金術師になったんだ。
温度を下げるなよ」
「意味が分からん。
中尉、あとで説明を…
君もやられたのか?
首のここに擦り傷がある」
「避けきれなくて」
「大丈夫か?」
「はい、ご心配なく。
相変わらずですね」
「何がだ?」
「貴方くらいですよ。
私の微かな変化に気づくのは」
「そうかもな。
ほかに怪我した者は?」
「ほかの隊の奴等が数人負傷しましたが、軽症です。
犯人は逮捕して引き渡したので」
「そうか。
ご苦労さん」
ハボックからの簡単な報告にロイは頷いた。
「それでは、マスタング将軍。
またな」
「失礼します」
「お疲れ様です」
ロイ達は閣下に敬礼して見送り、そのあとに護衛隊が続く。
「マスタング将軍、銃を。
何発か撃ちましたか?」
「あぁ、司令部に向かう途中で将軍の部下達にな」
「大丈夫でしたか?」
「問題ないよ」
「相変わらずだよな、あの人は」
「それだけ強さを求めているのだろうな。
新たな一面もあったぞ」
ロイの脳裏には真っ赤になって叫ぶ北方司令官が浮かぶ。
書類の仕事を何とか終わらせてロイは訓練場の使用許可を貰った。
(やはり、これは違うか。
私の側に常にセルシアが居ないとは限らない。
水の弱点を克服が出来れば。
威力が弱くなるだけで使える道具さえあれば、問題はない。
道具を使わずに…)
何度も繰り返して爆破を起こしてロイは苦笑いする。
「ダメだな、これは。
いや、むしろ…」
小さく呟いて爆破の煙に咳き込んでロイはため息をつく。
「あれは何なんですかね?」
「錬金術のことだから私達には分からないわね」
「でも、炎も上がってませんよ」
『実験かな。
詳しくは分からないけど。
威力とか計算しながら色々と変えてるみたいだし』
中尉達は離れるように言われてるので距離を保ちながらロイの護衛を兼ねて見守っている。
「よく分かりますね」
『ジャンルとしては似てるから。
空気や酸素を調整するし。
私の錬金術よりもロイさんの錬金術の方が技術が高いけどね』
「そうなんですか?」
『かなり差があるわよ。
生まれ持った才能もあるから』
説明されても錬金術を使えない者には感覚が分からないだろう。
(ここまでは良さそうなんだが。
やっぱり、無理なのかな。
頭が回らなくなって来た)
微かに顔を歪めるロイに近づいて頬にキスする。
「…セルシア?」
『使いすぎるとよくないですよ』
「あぁ、そうだな」
苦笑いしてロイは立ち上がって土を払った。
「セルシア、この擦り傷はどうした?」
『事件でちょっと』
「…誰だ?」
ロイの声が低くなり、温度が下がったのは気のせいだろうか。
「おまえさんはいつから焔の錬金術師から氷の錬金術師になったんだ。
温度を下げるなよ」
「意味が分からん。
中尉、あとで説明を…
君もやられたのか?
首のここに擦り傷がある」
「避けきれなくて」
「大丈夫か?」
「はい、ご心配なく。
相変わらずですね」
「何がだ?」
「貴方くらいですよ。
私の微かな変化に気づくのは」
「そうかもな。
ほかに怪我した者は?」
「ほかの隊の奴等が数人負傷しましたが、軽症です。
犯人は逮捕して引き渡したので」
「そうか。
ご苦労さん」
ハボックからの簡単な報告にロイは頷いた。
「それでは、マスタング将軍。
またな」
「失礼します」
「お疲れ様です」
ロイ達は閣下に敬礼して見送り、そのあとに護衛隊が続く。
「マスタング将軍、銃を。
何発か撃ちましたか?」
「あぁ、司令部に向かう途中で将軍の部下達にな」
「大丈夫でしたか?」
「問題ないよ」
「相変わらずだよな、あの人は」
「それだけ強さを求めているのだろうな。
新たな一面もあったぞ」
ロイの脳裏には真っ赤になって叫ぶ北方司令官が浮かぶ。
書類の仕事を何とか終わらせてロイは訓練場の使用許可を貰った。
(やはり、これは違うか。
私の側に常にセルシアが居ないとは限らない。
水の弱点を克服が出来れば。
威力が弱くなるだけで使える道具さえあれば、問題はない。
道具を使わずに…)
何度も繰り返して爆破を起こしてロイは苦笑いする。
「ダメだな、これは。
いや、むしろ…」
小さく呟いて爆破の煙に咳き込んでロイはため息をつく。
「あれは何なんですかね?」
「錬金術のことだから私達には分からないわね」
「でも、炎も上がってませんよ」
『実験かな。
詳しくは分からないけど。
威力とか計算しながら色々と変えてるみたいだし』
中尉達は離れるように言われてるので距離を保ちながらロイの護衛を兼ねて見守っている。
「よく分かりますね」
『ジャンルとしては似てるから。
空気や酸素を調整するし。
私の錬金術よりもロイさんの錬金術の方が技術が高いけどね』
「そうなんですか?」
『かなり差があるわよ。
生まれ持った才能もあるから』
説明されても錬金術を使えない者には感覚が分からないだろう。
(ここまでは良さそうなんだが。
やっぱり、無理なのかな。
頭が回らなくなって来た)
微かに顔を歪めるロイに近づいて頬にキスする。
「…セルシア?」
『使いすぎるとよくないですよ』
「あぁ、そうだな」
苦笑いしてロイは立ち上がって土を払った。