第27話
夢小説設定
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ロイの為の役職でロイ以外が特別補佐官に任命されることはないだろうと確信している。
「これ、毎日付けた方がいいですか?」
「特別補佐官の役職には変わりないだろうから。
毎日付けるように」
「承知しました。
いって…」
「君、意外に不器用だな」
「不器用ではないです。
こういうのは普段は自分で付けないので慣れてなくて」
「君の副官も風の錬金術師も君には甘いからな」
「すみません」
閣下に特別補佐官のバッチを付けられてロイは苦笑いするしかない。
「さて、改めて会議を始めようか」
「今は補佐官が居ませんが。
私は補佐官の任務に?」
「そうだな」
「承知しました」
閣下が見易いように書類と資料をまとめるロイに閣下は微かに笑みを浮かべる。
“新しい役職の発表
特別補佐官
ロイ・マスタング少将に任命”
特別補佐官に関する説明と共に軍の掲示板に貼り出され、新聞にも軍から閣下の名で発表。
「「将軍!」」
「そのバッチ、引き受けたのか?」
「私達は聞いておりません!」
「…私も会議で初めて聞いたんだ」
執務室に戻った途端に駆け寄って来る部下達とヒューズに苦笑い。
自分の椅子に座り、疲れたようにロイがため息をついた。
『はい、どうぞ』
「ありがとう」
セルシアが淹れてくれた温かい飲み物にロイは安堵の息をつく。
閣下から言われたら断れないだろうと理解するが、それでも複雑だ。
「リーゼル大佐は驚かないんですか?」
『驚いてるわよ。
理由までは分からないけど、今の現状では閣下はマスタング将軍を信頼して気に入っているみたいだし。
危険性はなさそうだから。
むしろ、逆かもしれない』
「逆…?」
『閣下はマスタング将軍を守ろうとしている』
「「えっ!?」」
『閣下も若くして就任したから気持ちは分かるのもあるだろうし。
それだけではなさそうだけどね。
将軍達はマスタング将軍が昇格してから尚更、ヤバイと焦りがあって悪質になってる。
マスタング将軍に代理で補佐官をさせたのは実験と補佐官をしたという実績を残す為じゃないかしら』
「さすがだな」
「ちょっと待ってください。
嫌味だけではないんですか?」
「悪質って」
ロイは微かに笑みを浮かべてそれ以上は語らない。
『マスタング将軍、何かあった時の為に話すべきでは?』
「俺達では力になれませんか?」
『バカね、貴方達を守る為に決まってるじゃない』
「だったら尚更!
話してくださいよ」
「守られてるだけなんて嫌ですよ」
「確かに力はありませんが」
中尉とヒューズは知らなくても何となく感じるものがあったのだろう。
-END-
2017.3.20
「これ、毎日付けた方がいいですか?」
「特別補佐官の役職には変わりないだろうから。
毎日付けるように」
「承知しました。
いって…」
「君、意外に不器用だな」
「不器用ではないです。
こういうのは普段は自分で付けないので慣れてなくて」
「君の副官も風の錬金術師も君には甘いからな」
「すみません」
閣下に特別補佐官のバッチを付けられてロイは苦笑いするしかない。
「さて、改めて会議を始めようか」
「今は補佐官が居ませんが。
私は補佐官の任務に?」
「そうだな」
「承知しました」
閣下が見易いように書類と資料をまとめるロイに閣下は微かに笑みを浮かべる。
“新しい役職の発表
特別補佐官
ロイ・マスタング少将に任命”
特別補佐官に関する説明と共に軍の掲示板に貼り出され、新聞にも軍から閣下の名で発表。
「「将軍!」」
「そのバッチ、引き受けたのか?」
「私達は聞いておりません!」
「…私も会議で初めて聞いたんだ」
執務室に戻った途端に駆け寄って来る部下達とヒューズに苦笑い。
自分の椅子に座り、疲れたようにロイがため息をついた。
『はい、どうぞ』
「ありがとう」
セルシアが淹れてくれた温かい飲み物にロイは安堵の息をつく。
閣下から言われたら断れないだろうと理解するが、それでも複雑だ。
「リーゼル大佐は驚かないんですか?」
『驚いてるわよ。
理由までは分からないけど、今の現状では閣下はマスタング将軍を信頼して気に入っているみたいだし。
危険性はなさそうだから。
むしろ、逆かもしれない』
「逆…?」
『閣下はマスタング将軍を守ろうとしている』
「「えっ!?」」
『閣下も若くして就任したから気持ちは分かるのもあるだろうし。
それだけではなさそうだけどね。
将軍達はマスタング将軍が昇格してから尚更、ヤバイと焦りがあって悪質になってる。
マスタング将軍に代理で補佐官をさせたのは実験と補佐官をしたという実績を残す為じゃないかしら』
「さすがだな」
「ちょっと待ってください。
嫌味だけではないんですか?」
「悪質って」
ロイは微かに笑みを浮かべてそれ以上は語らない。
『マスタング将軍、何かあった時の為に話すべきでは?』
「俺達では力になれませんか?」
『バカね、貴方達を守る為に決まってるじゃない』
「だったら尚更!
話してくださいよ」
「守られてるだけなんて嫌ですよ」
「確かに力はありませんが」
中尉とヒューズは知らなくても何となく感じるものがあったのだろう。
-END-
2017.3.20