第27話
夢小説設定
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予想外の補佐官の行動に驚きながらも痛みにロイは押さえて屈む。
「マスタング将軍!
ちょっ、補佐官!」
「瞬時に逃げるくらいしたらどうなんだ」
「そんなことされると思いませんでしたから。
意外と幼稚なんですね」
「君こそ、顔と同じで幼いな」
「意味が分かりませんが」
「やめんか。
君達は何を争っているんだ。
感謝してもマスタング将軍を煽る立場にないだろ」
「…すみません」
「マスタング将軍、もう大丈夫だから執務室に戻りなさい。
やっと戻って来たのに君は何をしているんだ」
「すみませんでした」
「お帰り」
「はっ!
ありがとうございます」
ロイは敬礼して閣下の執務室から出て行く。
(寂しく思っているのは私だけなんだろうな。
まぁ、そう思うことが可笑しいのだから当然だ。
閣下がああいう風に優しくしてくれていたのは私が代理だから。
本心でないと分かっていたのに。
補佐官に対する口調は優しくて安心したような感じで。
当たり前だけど、私とは違う。
無意識に顔も知らない父と重ねていたのかもしれないな)
中尉に先に戻ってもらうとロイは資料室で籠る。
「だから、優しくされるのは嫌なんだよ…」
床に座って唇を噛み締めて窓の外を寂しそうに見つめた。
まるで父と過ごしているような感覚に陥っていた。
「あ~っ…もう。
感覚が可笑しくなってる。
まぁ、それなりに楽しかったな」
気持ちを切り替えるように自ら頬を叩いて立ち上がる。
「マスタング将軍、遅かったな」
「…閣下?
何をしているのでしょうか?」
「ハーブティー、淹れてもらえないかね」
「それは構いませんが」
何故か執務室に閣下がいて驚きながらもロイはハーブティーを用意する。
「うむ、この香りだ。
また来るよ」
「…またいらっしゃるのですか?」
「かなり気に入ったらしいな」
「そ、そうですか」
(まったく世話が焼けるな。
気に入ったのなら引き入れてたら簡単なのに。
それもお気に入りゆえか。
マスタング将軍が望んではないことはしないのだろう)
補佐官は呆れたようにため息をついたのだった。
「マスタング将軍、隣に…」
「えっ?
私は補佐官の任務は終わりましたが…」
「いいから隣に」
「閣下が仰有っているんだ」
「は、はい。
承知しました」
補佐官が同席が出来ない閣下と将軍階級のみの会議。
閣下に隣に座るように諭されて戸惑いながら座る。
(な、何なんだ?
意味が分からない)
将軍達の視線よりも閣下の様子が気になってチラッとロイは見た。
将軍達はロイに対する不満を感じながらも閣下のお気に入りと認識しているならそれを表には出せない。
「会議を始める前に階級ではないが、新しい役職を追加したいと思う」
「新しい役職…ですか?」
「今の時期に?」
「まだ本人の了承は得てないが、出来ることなら断らないでもらえると有り難い。
ロイ・マスタング少将」
「私…ですか?」
((やっぱりな))
ロイを隣に座らせたので何となく将軍達は感じていた。
新しい役職ならお気に入りのロイが投入されると思うのも当然だろう。
「公私混同と言う不満も最もだ。
優秀な人材だからこそ、手元に置きたいのは間違っているかね。
特別補佐官として迎え入れたい」
「はい…?
補佐官って」
「普段は通常の将軍の任務で構わない。
事件や遠くや長期の視察、階級を理由に補佐官が参加出来ない時に補佐官として任務してもらおう。
給料はそこまで変化はないが、君が望むなら給料やボーナスも追加しても構わない」
「閣下、ちょっ…
少々お待ちください」
「補佐官達も君なら安心だと反対意見はない」
((あれだけしてれば護衛的にも安心だろうよ))
ロイは深いため息と共に頭を抱えてしまう。
「将軍方々、私だけでしょうか。
頭が混乱しているのは」
「いや…」
「驚きはしているが」
「断る理由、ないからな」
「嫌ですよ!
閣下の補佐官がどれだけ大変か見ていたでしょう!?」
((確かに…))
将軍達とヒソヒソと話している間も閣下に笑顔で待っていてそれが尚更、恐ろしく感じる。
「マスタング将軍!
ちょっ、補佐官!」
「瞬時に逃げるくらいしたらどうなんだ」
「そんなことされると思いませんでしたから。
意外と幼稚なんですね」
「君こそ、顔と同じで幼いな」
「意味が分かりませんが」
「やめんか。
君達は何を争っているんだ。
感謝してもマスタング将軍を煽る立場にないだろ」
「…すみません」
「マスタング将軍、もう大丈夫だから執務室に戻りなさい。
やっと戻って来たのに君は何をしているんだ」
「すみませんでした」
「お帰り」
「はっ!
ありがとうございます」
ロイは敬礼して閣下の執務室から出て行く。
(寂しく思っているのは私だけなんだろうな。
まぁ、そう思うことが可笑しいのだから当然だ。
閣下がああいう風に優しくしてくれていたのは私が代理だから。
本心でないと分かっていたのに。
補佐官に対する口調は優しくて安心したような感じで。
当たり前だけど、私とは違う。
無意識に顔も知らない父と重ねていたのかもしれないな)
中尉に先に戻ってもらうとロイは資料室で籠る。
「だから、優しくされるのは嫌なんだよ…」
床に座って唇を噛み締めて窓の外を寂しそうに見つめた。
まるで父と過ごしているような感覚に陥っていた。
「あ~っ…もう。
感覚が可笑しくなってる。
まぁ、それなりに楽しかったな」
気持ちを切り替えるように自ら頬を叩いて立ち上がる。
「マスタング将軍、遅かったな」
「…閣下?
何をしているのでしょうか?」
「ハーブティー、淹れてもらえないかね」
「それは構いませんが」
何故か執務室に閣下がいて驚きながらもロイはハーブティーを用意する。
「うむ、この香りだ。
また来るよ」
「…またいらっしゃるのですか?」
「かなり気に入ったらしいな」
「そ、そうですか」
(まったく世話が焼けるな。
気に入ったのなら引き入れてたら簡単なのに。
それもお気に入りゆえか。
マスタング将軍が望んではないことはしないのだろう)
補佐官は呆れたようにため息をついたのだった。
「マスタング将軍、隣に…」
「えっ?
私は補佐官の任務は終わりましたが…」
「いいから隣に」
「閣下が仰有っているんだ」
「は、はい。
承知しました」
補佐官が同席が出来ない閣下と将軍階級のみの会議。
閣下に隣に座るように諭されて戸惑いながら座る。
(な、何なんだ?
意味が分からない)
将軍達の視線よりも閣下の様子が気になってチラッとロイは見た。
将軍達はロイに対する不満を感じながらも閣下のお気に入りと認識しているならそれを表には出せない。
「会議を始める前に階級ではないが、新しい役職を追加したいと思う」
「新しい役職…ですか?」
「今の時期に?」
「まだ本人の了承は得てないが、出来ることなら断らないでもらえると有り難い。
ロイ・マスタング少将」
「私…ですか?」
((やっぱりな))
ロイを隣に座らせたので何となく将軍達は感じていた。
新しい役職ならお気に入りのロイが投入されると思うのも当然だろう。
「公私混同と言う不満も最もだ。
優秀な人材だからこそ、手元に置きたいのは間違っているかね。
特別補佐官として迎え入れたい」
「はい…?
補佐官って」
「普段は通常の将軍の任務で構わない。
事件や遠くや長期の視察、階級を理由に補佐官が参加出来ない時に補佐官として任務してもらおう。
給料はそこまで変化はないが、君が望むなら給料やボーナスも追加しても構わない」
「閣下、ちょっ…
少々お待ちください」
「補佐官達も君なら安心だと反対意見はない」
((あれだけしてれば護衛的にも安心だろうよ))
ロイは深いため息と共に頭を抱えてしまう。
「将軍方々、私だけでしょうか。
頭が混乱しているのは」
「いや…」
「驚きはしているが」
「断る理由、ないからな」
「嫌ですよ!
閣下の補佐官がどれだけ大変か見ていたでしょう!?」
((確かに…))
将軍達とヒソヒソと話している間も閣下に笑顔で待っていてそれが尚更、恐ろしく感じる。