第27話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
視線が気にならないと言うと嘘になるが、閣下もいるので尚更だ。
『どうぞ』
「ありがとう。
いただきます」
『食欲あります?』
「普通にあるが…」
『ヒューズ中佐が“ロイは環境が変わると食わなくなる”とか“一人前も食わない少食”とか言っていたので』
「んなっ!
環境が変わると食わなくなるのではなくて食べる時間がないだけだ。
一人前くらい食べれる!」
「そうか?」
「ヒューズ!」
「落ち込むと食わなくなって痩せたりして困らせていたのはどこの誰だろうな」
「痩せやすいタイプなだけだ」
「そんなタイプは聞いたことねぇけどな」
「…うるさい」
「いででっ!
軍靴で踏むか!?
おまえさん、本当に足癖が悪い」
「食堂でないなら蹴る」
「分かった、退散するよ。
元気そうで安心だ」
笑いながら去って行くヒューズにロイはため息をつく。
「お見苦しいとこを。
失礼しました」
「構わんよ。
君達は真逆だな。
あぁ、ヒューズ中佐とマスタング将軍だ」
「そうかもしれませんね。
ヒューズ中佐は私なんかよりも明るいですから」
「君は暗い訳ではないだろう?」
「どうでしょうね。
派手でもありませんし、ヒューズ中佐のように誰とでも打ち解けるタイプでもありませんから。
まぁ、性格もありますから。
私は誤解されやすいタイプらしいです。
言葉でもっと伝えろとよく言われますが、私は本来話すのは得意ではないので」
閣下と何故かこんな話をしているのも不思議だ。
同性で打ち解けるのはヒューズしか居ないので問われてもロイは答えを持ってない。
「マスタング将軍、いつも答えを用意してなくても良いのだよ。
あることは良いことではあるが。
それに、友人は少なくても良いのではないか?
私は恐がられてたから友人はほとんど居なかった。
唯一の友人も…、今は居ない」
「閣下…」
ロイは閣下に頭を撫でられてビクッと肩を震わせる。
「君は頭を撫でられるのは苦手だったな」
「苦手では…
いえ、確かに私は髪に触られるのが苦手です。
小さい頃から特定の人以外は。
頭を撫でられることも少なかったので 」
閣下も過去の話をしてくれて少し閣下のイメージが変わる。
「うむ、今日は暖かいな」
「雨ではないですけど。
暖かくはないかと」
「はっはっ!
君はまだ鍛え足らんな」
「…そうですね」
閣下は日頃から鍛えていて60代には体型もそう見えずに若々しい。
寒そうにしているロイに閣下は楽しそうに笑う。
『マスタング将軍!
やっと追いついた』
「セルシア…?」
『寒いのにマフラーもして行かなかったらまた風邪を引きますよ。
首元を温めるだけで違うんですからね』
背伸びして巻いてくれようとしているセルシアに気づき、ロイは少し屈んだ。
ロイにマフラーを巻いて結ぶとセルシアは微笑む。
『やっぱり、よく似合ってます』
「ありがとう」
『発火布があるから手袋は出来ませんからね。
行ってらっしゃいませ』
「あぁ、行って来る。
気をつけて帰るんだよ」
『はい』
「申し訳ありません、お待たせしました」
「構わんよ。
では、行こうか」
(本音を見せているようで素顔はよく分からないな。
こんな若造に見せる訳ないか。
60代に見えないし、未だに剣術の腕は健在らしいからな。
私は閣下の戦術は見たことはないが、
二刀流でもあるみたいだし。
持ち歩いてるもんな)
閣下の腰に装備されている剣をチラッと見た。
「どうした?」
「えっ?
何か話した方が良いですか?」
「いや、無理に話すことはない。
ずっと見ていたからな。
剣術に興味あるのか?」
「私の時代は士官学校で剣術はなかったので。
いえ、外さないんだなと」
「信頼してない訳ではない。
これは私のこだわりだ。
何があるか分からんからな」
「そうですね。
重たくないんですか?」
「日頃の訓練があってこそだ。
これも修行のうちだ。
何かあって守られるだけの閣下などでは私は嫌だからな。
トップにいる者は軍事国家なら尚更、強くならなくてはならない」
「そういうものですか?」
「まぁ、あくまでも私の個人的な意見だよ」
分かるような分からないような感覚にロイは苦笑い。
『どうぞ』
「ありがとう。
いただきます」
『食欲あります?』
「普通にあるが…」
『ヒューズ中佐が“ロイは環境が変わると食わなくなる”とか“一人前も食わない少食”とか言っていたので』
「んなっ!
環境が変わると食わなくなるのではなくて食べる時間がないだけだ。
一人前くらい食べれる!」
「そうか?」
「ヒューズ!」
「落ち込むと食わなくなって痩せたりして困らせていたのはどこの誰だろうな」
「痩せやすいタイプなだけだ」
「そんなタイプは聞いたことねぇけどな」
「…うるさい」
「いででっ!
軍靴で踏むか!?
おまえさん、本当に足癖が悪い」
「食堂でないなら蹴る」
「分かった、退散するよ。
元気そうで安心だ」
笑いながら去って行くヒューズにロイはため息をつく。
「お見苦しいとこを。
失礼しました」
「構わんよ。
君達は真逆だな。
あぁ、ヒューズ中佐とマスタング将軍だ」
「そうかもしれませんね。
ヒューズ中佐は私なんかよりも明るいですから」
「君は暗い訳ではないだろう?」
「どうでしょうね。
派手でもありませんし、ヒューズ中佐のように誰とでも打ち解けるタイプでもありませんから。
まぁ、性格もありますから。
私は誤解されやすいタイプらしいです。
言葉でもっと伝えろとよく言われますが、私は本来話すのは得意ではないので」
閣下と何故かこんな話をしているのも不思議だ。
同性で打ち解けるのはヒューズしか居ないので問われてもロイは答えを持ってない。
「マスタング将軍、いつも答えを用意してなくても良いのだよ。
あることは良いことではあるが。
それに、友人は少なくても良いのではないか?
私は恐がられてたから友人はほとんど居なかった。
唯一の友人も…、今は居ない」
「閣下…」
ロイは閣下に頭を撫でられてビクッと肩を震わせる。
「君は頭を撫でられるのは苦手だったな」
「苦手では…
いえ、確かに私は髪に触られるのが苦手です。
小さい頃から特定の人以外は。
頭を撫でられることも少なかったので 」
閣下も過去の話をしてくれて少し閣下のイメージが変わる。
「うむ、今日は暖かいな」
「雨ではないですけど。
暖かくはないかと」
「はっはっ!
君はまだ鍛え足らんな」
「…そうですね」
閣下は日頃から鍛えていて60代には体型もそう見えずに若々しい。
寒そうにしているロイに閣下は楽しそうに笑う。
『マスタング将軍!
やっと追いついた』
「セルシア…?」
『寒いのにマフラーもして行かなかったらまた風邪を引きますよ。
首元を温めるだけで違うんですからね』
背伸びして巻いてくれようとしているセルシアに気づき、ロイは少し屈んだ。
ロイにマフラーを巻いて結ぶとセルシアは微笑む。
『やっぱり、よく似合ってます』
「ありがとう」
『発火布があるから手袋は出来ませんからね。
行ってらっしゃいませ』
「あぁ、行って来る。
気をつけて帰るんだよ」
『はい』
「申し訳ありません、お待たせしました」
「構わんよ。
では、行こうか」
(本音を見せているようで素顔はよく分からないな。
こんな若造に見せる訳ないか。
60代に見えないし、未だに剣術の腕は健在らしいからな。
私は閣下の戦術は見たことはないが、
二刀流でもあるみたいだし。
持ち歩いてるもんな)
閣下の腰に装備されている剣をチラッと見た。
「どうした?」
「えっ?
何か話した方が良いですか?」
「いや、無理に話すことはない。
ずっと見ていたからな。
剣術に興味あるのか?」
「私の時代は士官学校で剣術はなかったので。
いえ、外さないんだなと」
「信頼してない訳ではない。
これは私のこだわりだ。
何があるか分からんからな」
「そうですね。
重たくないんですか?」
「日頃の訓練があってこそだ。
これも修行のうちだ。
何かあって守られるだけの閣下などでは私は嫌だからな。
トップにいる者は軍事国家なら尚更、強くならなくてはならない」
「そういうものですか?」
「まぁ、あくまでも私の個人的な意見だよ」
分かるような分からないような感覚にロイは苦笑い。