第23話
夢小説設定
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ウィンリィはチラチラとロイを見ていてそれに気づく。
「…どうした?」
「ちょっと焦げちゃって」
「焦げてるか?」
『まぁ、ちょっとだけ』
「大丈夫ですか?
ごめんなさい」
「香ばしいよ。
別に半生でもないし、焦げた臭いもする訳じゃないし。
よく焼けてる方が好きだし」
「…ありがとうございます」
気にしているウィンリィにロイは優しく頭を撫でた。
「私達は先に出るが、君はゆっくりしていても構わないよ。
鍵も渡しておくから」
「いえ、私も一緒に出ます!」
「そうか?」
パタパタと走って行くウィンリィにロイは小さく笑う。
『ロイさん、実際はどうでした?』
「…少し苦かったな」
『ちょっとの焦げなので。
捨てたら気にするだろうから』
「まぁ、そうだろうな」
ロイは新聞を読みながら珈琲を飲んでいた。
「なにのんびり来てんだよ!」
「鋼の、来ていたのか。
朝から煩いな。
のんびりって私は今日は早番ではないのだが。
勝手に来て待っていたのはそっちだろう。
それで?
何か用事あるんだろ」
「そうだった!
ウィンリィが居ないんだよ!
家に行ったけど、工房にも使った形跡ないし!」
((慌てて新聞も見てないのか))
新聞を見て騒ぐエドが想像出来て苦笑いする。
「私がどうかしたの?」
「ウィンリィ!?
おまえ、どこに行ってたんだよ!」
「どこって。
マスタングさんの家に」
「はぁ!?」
エドが驚いて叫んで唖然としながらも不満顔でロイを見る。
アルが黙って新聞を見せるとエドは更に驚きの声を上げた。
「なにパーティーなんかに行ってたんだよ!」
「ベビーシッターのお手伝いをしてお誘いされたのよ。
ドレスアップもしてくれたし、緊張もしたけど楽しかったわ。
パーティーで偶然マスタングさん達と会ってダンスしてもらったの」
「ダンスなんて!」
「社交的ステータスだよ。
鋼の、男性が出来ないのはまずいのではないか?」
「ぐっ…
いいんだよ、パーティーなんか行かないし!」
「誘われないのが正しいのではないか?」
「「確かに」」
ウィンリィ始め、中尉達も納得してしまう。
旅に出ているのもあるが、年齢的なものを除くと態度が態度なだけに余程の事情がない限りはエドに招待状が届くのは無縁かもしれない。
「何だよ、ウィンリィまで!」
「今の君とウィンリィではステータス的にウィンリィが上だな」
「はぁ?」
「パーティーデビューもしてダンスもしたのだから」
「そんなの興味ないし!」
「…やれやれ」
「ウィンリィ、可愛いね。
直接見たかったなぁ」
「あ、ありがと」
ストレート過ぎるアルの言葉にウィンリィは照れ笑い。
「マスタング将軍、ピアノも出来るんですね」
「あ~…小さい頃に習わせられていたからな。
今もたまに弾かせれてるし。
楽譜もなかったから大変だったけどな」
「なんか意外ですね」
「ははっ、だろうな」
エドが顔を歪めて不満顔だが、アルは素直に凄いと思ってそれを口にしている。
ロイをアルやウィンリィが褒めるとエドは面白くないようだ。
悪口を言うと自分が非難されるのも分かるので言えない。
「ウィンリィ、あんまり司令部に来るなよ。
おまえは部外者なんだし。
迷惑かかるだろ」
「わ、分かってるわよ。
本を借りに来ただけだし」
「街の図書館でいいだろうが」
「なかったから軍の図書館で。
国民にも解放されてるエリアだし、マスタングさんが借りて来てくれて。
お仕事の邪魔ですよね。
もう帰りますね!」
本を抱えてウィンリィは執務室から走って出て行く。
「鋼の、八つ当たりは感心しなさいな」
「…兄さん」
呆れたようにロイとアルがため息をつき、ほぼ同時に左右からエドの頭を叩く。
この2人も意外に似ていて呼吸が合っていた。
「ウィンリィちゃん?」
「…ヒューズさん」
「どうした?
迷子、ではないよな」
ウィンリィはヒューズに泣きつき、事情を話す。
「またアイツは。
ロイがそんなんで迷惑なんて思ってねぇよ。
面倒と思ったら世話もしない。
アイツは本当に親になるつもりなんだよ。
おまえさんが可愛くて構いたくて。
それでエドが取られたみたいで妬いて八つ当たりしたんだよ」
「えっ…」
「まだまだ子供なんだよ。
アルの方が大人だよな~」
ヒューズの言葉に驚きながらも迷惑でないことに安堵する。
「…どうした?」
「ちょっと焦げちゃって」
「焦げてるか?」
『まぁ、ちょっとだけ』
「大丈夫ですか?
ごめんなさい」
「香ばしいよ。
別に半生でもないし、焦げた臭いもする訳じゃないし。
よく焼けてる方が好きだし」
「…ありがとうございます」
気にしているウィンリィにロイは優しく頭を撫でた。
「私達は先に出るが、君はゆっくりしていても構わないよ。
鍵も渡しておくから」
「いえ、私も一緒に出ます!」
「そうか?」
パタパタと走って行くウィンリィにロイは小さく笑う。
『ロイさん、実際はどうでした?』
「…少し苦かったな」
『ちょっとの焦げなので。
捨てたら気にするだろうから』
「まぁ、そうだろうな」
ロイは新聞を読みながら珈琲を飲んでいた。
「なにのんびり来てんだよ!」
「鋼の、来ていたのか。
朝から煩いな。
のんびりって私は今日は早番ではないのだが。
勝手に来て待っていたのはそっちだろう。
それで?
何か用事あるんだろ」
「そうだった!
ウィンリィが居ないんだよ!
家に行ったけど、工房にも使った形跡ないし!」
((慌てて新聞も見てないのか))
新聞を見て騒ぐエドが想像出来て苦笑いする。
「私がどうかしたの?」
「ウィンリィ!?
おまえ、どこに行ってたんだよ!」
「どこって。
マスタングさんの家に」
「はぁ!?」
エドが驚いて叫んで唖然としながらも不満顔でロイを見る。
アルが黙って新聞を見せるとエドは更に驚きの声を上げた。
「なにパーティーなんかに行ってたんだよ!」
「ベビーシッターのお手伝いをしてお誘いされたのよ。
ドレスアップもしてくれたし、緊張もしたけど楽しかったわ。
パーティーで偶然マスタングさん達と会ってダンスしてもらったの」
「ダンスなんて!」
「社交的ステータスだよ。
鋼の、男性が出来ないのはまずいのではないか?」
「ぐっ…
いいんだよ、パーティーなんか行かないし!」
「誘われないのが正しいのではないか?」
「「確かに」」
ウィンリィ始め、中尉達も納得してしまう。
旅に出ているのもあるが、年齢的なものを除くと態度が態度なだけに余程の事情がない限りはエドに招待状が届くのは無縁かもしれない。
「何だよ、ウィンリィまで!」
「今の君とウィンリィではステータス的にウィンリィが上だな」
「はぁ?」
「パーティーデビューもしてダンスもしたのだから」
「そんなの興味ないし!」
「…やれやれ」
「ウィンリィ、可愛いね。
直接見たかったなぁ」
「あ、ありがと」
ストレート過ぎるアルの言葉にウィンリィは照れ笑い。
「マスタング将軍、ピアノも出来るんですね」
「あ~…小さい頃に習わせられていたからな。
今もたまに弾かせれてるし。
楽譜もなかったから大変だったけどな」
「なんか意外ですね」
「ははっ、だろうな」
エドが顔を歪めて不満顔だが、アルは素直に凄いと思ってそれを口にしている。
ロイをアルやウィンリィが褒めるとエドは面白くないようだ。
悪口を言うと自分が非難されるのも分かるので言えない。
「ウィンリィ、あんまり司令部に来るなよ。
おまえは部外者なんだし。
迷惑かかるだろ」
「わ、分かってるわよ。
本を借りに来ただけだし」
「街の図書館でいいだろうが」
「なかったから軍の図書館で。
国民にも解放されてるエリアだし、マスタングさんが借りて来てくれて。
お仕事の邪魔ですよね。
もう帰りますね!」
本を抱えてウィンリィは執務室から走って出て行く。
「鋼の、八つ当たりは感心しなさいな」
「…兄さん」
呆れたようにロイとアルがため息をつき、ほぼ同時に左右からエドの頭を叩く。
この2人も意外に似ていて呼吸が合っていた。
「ウィンリィちゃん?」
「…ヒューズさん」
「どうした?
迷子、ではないよな」
ウィンリィはヒューズに泣きつき、事情を話す。
「またアイツは。
ロイがそんなんで迷惑なんて思ってねぇよ。
面倒と思ったら世話もしない。
アイツは本当に親になるつもりなんだよ。
おまえさんが可愛くて構いたくて。
それでエドが取られたみたいで妬いて八つ当たりしたんだよ」
「えっ…」
「まだまだ子供なんだよ。
アルの方が大人だよな~」
ヒューズの言葉に驚きながらも迷惑でないことに安堵する。