第23話
夢小説設定
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近づいて来る相手に気づいてロイは敬礼した。
「マスタング将軍はダンスもお上手なのね」
「いえ、そんなことは…」
「お相手して頂けるかしら?
それとも、年寄りは嫌かしら」
「えっ…
いや、そのようなことは。
奥様がお年寄りなんてことは」
戸惑ってロイは奥様の後ろにいる閣下を見る。
「困らせるでない」
「あら、困らせてはいないわ。
女性からお誘いするのはマナー違反ではありますけど。
そうしないと踊れないではありませんか」
「…すまん。
お願い出来るか」
「閣下、お止めください」
「こうなると無理なのだよ」
(言い切った)
ふわりと笑うマイペースな奥様だが、閣下夫人だけあって侮れないなとロイは苦笑い。
「失礼ながらお相手して頂けますでしょうか?」
「えぇ、喜んで」
会場がザワついたのは言うまでもないだろう。
「つ、疲れた…
何でこうなるんだ」
「お疲れさん」
「ちょっと避難して来る。
ヒューズ、セルシアとウィンリィを頼んだ」
「ははっ…了解。
気をつけろよ」
「分かってる」
ロイが会場から出ると中尉とハボックも静かに出て行く。
「大丈夫ですか?」
「連続で踊るのは慣れていたが、相手が相手だし。
また騒ぎになりそうだな」
裏庭に出てロイはネクタイを緩めてため息をついた。
様々な感情の人々の視線には疲れるなと苦笑い。
特に貴族のパーティーになると権力も関わって来るから尚更だ。
「体調は大丈夫ですか?」
「あぁ、心配ない。
酒もそんなに飲んでないし」
「あまり食べてないのでは?」
「…ヒューズに食わせられた」
「あぁ、なるほど」
「パーティーの食事は何だろうな、身体が受け付けない。
食べれないことはないんだが」
「勿体ないっスね。
高そうな肉とかあるのに」
「ハボック少尉…」
「おまえなぁ~」
「いや、思わず。
うまそうだったし!」
「はいはい、そのうち店で食わしてやるから。
おまえが頑張れば」
「マジっスか!」
「おまえ、幸せだな」
単純なハボックに呆れながらも羨ましく思う。
「…将軍」
「あぁ、そろそろ戻らなくてはな」
「大丈夫ですか?」
「心配ないよ」
ロイはネクタイを結い直し、会場に戻って行く。
「お義父さん!」
「…どうした?」
「すまん、俺では断りきれずに」
「お誘いされたんですけど。
迷惑なんです!」
「ウィンリィに何用だ?」
「あっ、いや、ダンスを…」
「本人が嫌がってるのに?
紳士の行いか?」
言葉と目力だけで蹴散らしていくロイにヒューズは苦笑い。
「いててっ…」
「おまえが間に入らんでどうするんだ」
「いや、おまえみたいには無理だって」
ヒューズはロイに思いっきり足を踏まれていた。
ウィンリィの年齢を理由に主催の貴族に挨拶をして閣下と奥様にも挨拶をして帰る支度をする。
「ほかの女性達はマスタング将軍と踊れなくて残念がっているのでは?」
「ご冗談を」
「ところでマスタング将軍、この彼女は君の子供かい?」
驚きすぎてロイは額を強打して声にならず、屈んで額を押さえる。
「ぶはっ!
ロイ、大丈夫か?」
「…大丈夫かい?」
「申し訳ありません、大丈夫です。
私の子供なら何歳の時の子供なんでしょうか」
「お父さんみたいな存在でそう呼ばせて頂いているだけですよ。
残念ながらマスタング将軍は本当の父ではありません。
私の両親は戦争で亡くなりました。
医師として戦場で亡くなったんです」
「ウィンリィ…」
「すまない、酷なことを話させてしまって」
「大丈夫です。
もう吹っ切れてますから!」
「それでは、失礼します」
「また来てくれると嬉しいよ」
「ありがとうございます」
会場から出るとロイはネクタイを緩めてため息をついた。
「大丈夫ですか?」
「いつものことだ。
ウィンリィ、乗りなさい。
送って行くから」
「でも…」
「ついでだ。
ヒューズはアームストロング少佐がいるから大丈夫か」
「はっ!
お任せください」
「…マジかよ」
ヒューズが顔を引きつらせ、その様子に苦笑い。
「マスタング将軍はダンスもお上手なのね」
「いえ、そんなことは…」
「お相手して頂けるかしら?
それとも、年寄りは嫌かしら」
「えっ…
いや、そのようなことは。
奥様がお年寄りなんてことは」
戸惑ってロイは奥様の後ろにいる閣下を見る。
「困らせるでない」
「あら、困らせてはいないわ。
女性からお誘いするのはマナー違反ではありますけど。
そうしないと踊れないではありませんか」
「…すまん。
お願い出来るか」
「閣下、お止めください」
「こうなると無理なのだよ」
(言い切った)
ふわりと笑うマイペースな奥様だが、閣下夫人だけあって侮れないなとロイは苦笑い。
「失礼ながらお相手して頂けますでしょうか?」
「えぇ、喜んで」
会場がザワついたのは言うまでもないだろう。
「つ、疲れた…
何でこうなるんだ」
「お疲れさん」
「ちょっと避難して来る。
ヒューズ、セルシアとウィンリィを頼んだ」
「ははっ…了解。
気をつけろよ」
「分かってる」
ロイが会場から出ると中尉とハボックも静かに出て行く。
「大丈夫ですか?」
「連続で踊るのは慣れていたが、相手が相手だし。
また騒ぎになりそうだな」
裏庭に出てロイはネクタイを緩めてため息をついた。
様々な感情の人々の視線には疲れるなと苦笑い。
特に貴族のパーティーになると権力も関わって来るから尚更だ。
「体調は大丈夫ですか?」
「あぁ、心配ない。
酒もそんなに飲んでないし」
「あまり食べてないのでは?」
「…ヒューズに食わせられた」
「あぁ、なるほど」
「パーティーの食事は何だろうな、身体が受け付けない。
食べれないことはないんだが」
「勿体ないっスね。
高そうな肉とかあるのに」
「ハボック少尉…」
「おまえなぁ~」
「いや、思わず。
うまそうだったし!」
「はいはい、そのうち店で食わしてやるから。
おまえが頑張れば」
「マジっスか!」
「おまえ、幸せだな」
単純なハボックに呆れながらも羨ましく思う。
「…将軍」
「あぁ、そろそろ戻らなくてはな」
「大丈夫ですか?」
「心配ないよ」
ロイはネクタイを結い直し、会場に戻って行く。
「お義父さん!」
「…どうした?」
「すまん、俺では断りきれずに」
「お誘いされたんですけど。
迷惑なんです!」
「ウィンリィに何用だ?」
「あっ、いや、ダンスを…」
「本人が嫌がってるのに?
紳士の行いか?」
言葉と目力だけで蹴散らしていくロイにヒューズは苦笑い。
「いててっ…」
「おまえが間に入らんでどうするんだ」
「いや、おまえみたいには無理だって」
ヒューズはロイに思いっきり足を踏まれていた。
ウィンリィの年齢を理由に主催の貴族に挨拶をして閣下と奥様にも挨拶をして帰る支度をする。
「ほかの女性達はマスタング将軍と踊れなくて残念がっているのでは?」
「ご冗談を」
「ところでマスタング将軍、この彼女は君の子供かい?」
驚きすぎてロイは額を強打して声にならず、屈んで額を押さえる。
「ぶはっ!
ロイ、大丈夫か?」
「…大丈夫かい?」
「申し訳ありません、大丈夫です。
私の子供なら何歳の時の子供なんでしょうか」
「お父さんみたいな存在でそう呼ばせて頂いているだけですよ。
残念ながらマスタング将軍は本当の父ではありません。
私の両親は戦争で亡くなりました。
医師として戦場で亡くなったんです」
「ウィンリィ…」
「すまない、酷なことを話させてしまって」
「大丈夫です。
もう吹っ切れてますから!」
「それでは、失礼します」
「また来てくれると嬉しいよ」
「ありがとうございます」
会場から出るとロイはネクタイを緩めてため息をついた。
「大丈夫ですか?」
「いつものことだ。
ウィンリィ、乗りなさい。
送って行くから」
「でも…」
「ついでだ。
ヒューズはアームストロング少佐がいるから大丈夫か」
「はっ!
お任せください」
「…マジかよ」
ヒューズが顔を引きつらせ、その様子に苦笑い。