第23話
夢小説設定
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ぎこちないウィンリィの躍りにもロイがうまくリードする。
「大丈夫、足を踏んだとしても。
このステップならさすがに踏むことはないだろうけど。
下ばかり見てないで上を見てごらん?
」
「あ、はい…」
「緊張しなくていい。
さっきよりうまくなったな。
楽しいか?」
「今は精一杯で楽しめません」
「…そうか。
それなら楽しませないとな」
「ひゃっ!」
ふわりと身体が浮いて持ち上げられ、驚いてるうちにくるんっと回転。
「ははっ!」
「もう驚いた。
ふふっ…でも、少しだけ楽しさが分かったかも」
「君はセンスあるね」
「ありがとうございます」
少し余裕が出て来てウィンリィに笑みが浮かぶ。
『お疲れ様です』
「それで、どうだった?」
「楽しそうでしたな」
「はい!
最初は緊張しましたけど、楽しかったです。
いつ足を踏んでしまうかヒヤヒヤしてましたけど」
「ははっ…
あのステップではさすがに大丈夫だろう。
セルシア、また甘いの食べてるのか?」
『美味しいですよ。
ロイさんは何を食べます?
サラダとかもありますよ』
「あ~…私はいいよ」
「さっきから食べてませんが。
体調悪いのですか?」
「いやいや、違うから」
「こいつの場合はパーティーでは食えないんだよ。
ほら、少しでいいから食え」
「…お節介だな」
ヒューズから取り分けた皿にあるサラダを渡されてロイは渋々ながら口にする。
ヒューズとロイのやりとりに思わず、苦笑い。
「セルシア、踊るか?」
『えぇ~?』
「また君を見てる輩もいるぞ。
やっぱり、羽織ものは必要だったかね」
ロイは後ろから抱き締めてセルシアの二の腕に触れる。
「おまえさんでなければ、セクハラになるな。
顔で得してるよなぁ~」
「…うるさい」
『ロイさん、心配性ですね。
それを言うなら周りの女性達は?』
「女性からは誘えないからいいんだよ」
『私と踊れば、それも減りますかね?』
「まぁ、多少かな」
『やりましょう』
「何なんだ、それは」
『見せつけるのも必要なんですよ。
こういうお嬢様の方が厄介ですからね』
「…それは否定しないが。
おわっ!」
セルシアに手を引っ張られて行くロイにヒューズは笑う。
「あれはいいんですか?」
「まぁ、リーゼル大佐だからな」
「相変わらずですなぁ。
そこもいいところですよ」
「いやいや、違うだろ。
ロイも嫌がってないからな。
面白がって笑ってるし」
貴族達はセルシアの行動に唖然としていたが。
「くくっ…
では、始めようか」
『頑張ります』
「背負わなくていいさ。
任せておきなさい。
以前よりはステップも上手になったな」
『訓練しましたから』
「…誰と?」
『中尉に男役をしてもらって』
「そ、それは中尉は大変だったな」
ハボック達に相手されるよりはいいのだが、困惑している中尉が浮かんでロイは苦笑い。
ロマンチックな音楽が流れ、ロイはセルシアの腰を抱き寄せて密着する
。
「以前ならこれだけで君は真っ赤になってたな」
『ふふっ、そうですね』
「成長したってことかな」
『…多少は。
今も緊張しますけど』
躍りながら耳元で囁くように会話していた。
可愛らしい雰囲気から大人びた表情を見せるセルシアにロイは微笑む。
それには貴族達も驚いてドキッとしたようだ。
(うむ、逆効果かね。
幼いと言われてるし、ちょっと見せようと思ったんだが。
下心を向けられるのは不愉快だな)
貴族の男達に睨むことはしないが、目を細めてロイは見つめる。
(ロイ、貴族でも一般人だぞ。
あれだけで素人はビビるだろうが)
ヒューズは呆れたようにため息をついた。
『ふふっ、こういうダンスでも楽しめるようになりました』
「それはよかった。
お疲れ様」
『ロイさん以外は嫌ですけど。
はい、お疲れ様です』
楽しそうに笑ってセルシアはロイの首に抱きつき、唇にキスしてさすがのロイも驚く。
「んっ…」
『お返しです。
貴方に魅了されてる女性は多いですから』
唇を離してセルシアは悪戯っ子のような笑みを浮かべて去り、ロイが屈んで髪をぐしゃりと掻いてその耳は微かに赤い。
「…やられた。
まったく、君は」
立ち上がってロイはクスクスと笑って戻る。
「大丈夫、足を踏んだとしても。
このステップならさすがに踏むことはないだろうけど。
下ばかり見てないで上を見てごらん?
」
「あ、はい…」
「緊張しなくていい。
さっきよりうまくなったな。
楽しいか?」
「今は精一杯で楽しめません」
「…そうか。
それなら楽しませないとな」
「ひゃっ!」
ふわりと身体が浮いて持ち上げられ、驚いてるうちにくるんっと回転。
「ははっ!」
「もう驚いた。
ふふっ…でも、少しだけ楽しさが分かったかも」
「君はセンスあるね」
「ありがとうございます」
少し余裕が出て来てウィンリィに笑みが浮かぶ。
『お疲れ様です』
「それで、どうだった?」
「楽しそうでしたな」
「はい!
最初は緊張しましたけど、楽しかったです。
いつ足を踏んでしまうかヒヤヒヤしてましたけど」
「ははっ…
あのステップではさすがに大丈夫だろう。
セルシア、また甘いの食べてるのか?」
『美味しいですよ。
ロイさんは何を食べます?
サラダとかもありますよ』
「あ~…私はいいよ」
「さっきから食べてませんが。
体調悪いのですか?」
「いやいや、違うから」
「こいつの場合はパーティーでは食えないんだよ。
ほら、少しでいいから食え」
「…お節介だな」
ヒューズから取り分けた皿にあるサラダを渡されてロイは渋々ながら口にする。
ヒューズとロイのやりとりに思わず、苦笑い。
「セルシア、踊るか?」
『えぇ~?』
「また君を見てる輩もいるぞ。
やっぱり、羽織ものは必要だったかね」
ロイは後ろから抱き締めてセルシアの二の腕に触れる。
「おまえさんでなければ、セクハラになるな。
顔で得してるよなぁ~」
「…うるさい」
『ロイさん、心配性ですね。
それを言うなら周りの女性達は?』
「女性からは誘えないからいいんだよ」
『私と踊れば、それも減りますかね?』
「まぁ、多少かな」
『やりましょう』
「何なんだ、それは」
『見せつけるのも必要なんですよ。
こういうお嬢様の方が厄介ですからね』
「…それは否定しないが。
おわっ!」
セルシアに手を引っ張られて行くロイにヒューズは笑う。
「あれはいいんですか?」
「まぁ、リーゼル大佐だからな」
「相変わらずですなぁ。
そこもいいところですよ」
「いやいや、違うだろ。
ロイも嫌がってないからな。
面白がって笑ってるし」
貴族達はセルシアの行動に唖然としていたが。
「くくっ…
では、始めようか」
『頑張ります』
「背負わなくていいさ。
任せておきなさい。
以前よりはステップも上手になったな」
『訓練しましたから』
「…誰と?」
『中尉に男役をしてもらって』
「そ、それは中尉は大変だったな」
ハボック達に相手されるよりはいいのだが、困惑している中尉が浮かんでロイは苦笑い。
ロマンチックな音楽が流れ、ロイはセルシアの腰を抱き寄せて密着する
。
「以前ならこれだけで君は真っ赤になってたな」
『ふふっ、そうですね』
「成長したってことかな」
『…多少は。
今も緊張しますけど』
躍りながら耳元で囁くように会話していた。
可愛らしい雰囲気から大人びた表情を見せるセルシアにロイは微笑む。
それには貴族達も驚いてドキッとしたようだ。
(うむ、逆効果かね。
幼いと言われてるし、ちょっと見せようと思ったんだが。
下心を向けられるのは不愉快だな)
貴族の男達に睨むことはしないが、目を細めてロイは見つめる。
(ロイ、貴族でも一般人だぞ。
あれだけで素人はビビるだろうが)
ヒューズは呆れたようにため息をついた。
『ふふっ、こういうダンスでも楽しめるようになりました』
「それはよかった。
お疲れ様」
『ロイさん以外は嫌ですけど。
はい、お疲れ様です』
楽しそうに笑ってセルシアはロイの首に抱きつき、唇にキスしてさすがのロイも驚く。
「んっ…」
『お返しです。
貴方に魅了されてる女性は多いですから』
唇を離してセルシアは悪戯っ子のような笑みを浮かべて去り、ロイが屈んで髪をぐしゃりと掻いてその耳は微かに赤い。
「…やられた。
まったく、君は」
立ち上がってロイはクスクスと笑って戻る。