第21話
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教官達も軍所属ではあるが、元軍人で出世を諦めた者やあえて目指さなかった者など様々だ。
軍人時代に辛い過去から教育を選んだ者もいる。
「はぁっ、くっそ…
おまえは体力ありすぎなんだよ」
「逃げまくってるおまえには言われたくない」
倒れ込んでるヒューズの隣でロイも息切れして屈んでる。
「…少しはストレス解消になったか?」
「まぁ、多少は。
最近は訓練にも参加してないし。
止められるし」
「当たり前だろうが。
将軍クラスが訓練参加なんて異例だぞ」
「そうかもな。
でも、訓練をしていなければ動けないだろ。
守られるだけで大切なものを守れないなんて私は絶対に嫌だ」
「自分を犠牲にはするなよ」
「そうならないことを願ってるよ。
絶対なんてものはないからな」
寂しそうな哀しそうなヒューズの視線にロイは苦笑いして立ち上がる。
『お疲れ様です。
ヒューズ中佐、大丈夫ですか?』
「ありがとう」
「…俺は許さないからな。
ロイ、おまえが犠牲になんかさせない。
確かに俺は力もないし、権限もたいしてない」
「ヒューズ?」
「でも、俺には俺の役目がある。
おまえが犠牲になったらおまえの部下達はどうなる?」
「全員、どこに行っても活躍が出来る力を蓄えている。
その為に私が教育している」
「まさか…
全員手離すつもりか?」
「そうならなければいいな」
ヒューズはため息をついて諦めたように空を見上げた。
ロイの背中を見つめてヒューズは切なくなる。
「…また抱え込むのか」
『大丈夫ですよ。
そう簡単に離れませんし、ロイさんの危機には全員が駆けつけます。
私が呼び寄せますから』
「ははっ、そうだな」
『たとえ離れていても絆がなくなる訳ではありません。
信頼がなくなる訳でもない。
私は絶対に離れませんし、孤独になんてさせませんよ』
「リーゼル大佐が居るなら大丈夫だな」
『ダメですよ、ヒューズ中佐も居なくては』
「もちろんだ」
いつものヒューズの笑顔が戻って安堵した。
「本日はありがとうございました」
「お気をつけてお帰りください」
「こちらこそ、長居をしてお世話になりました」
「まったくだよなぁ~」
『一番の原因はヒューズ中佐ですけどね』
「ははっ、懐かしくて楽しくなってさぁ。
なぁ、ロイ」
「人の肩を抱くな」
「相変わらずだな。
また無愛想と言われるぞ」
「だから?
言いたい奴には言わせておけばいいだろ。
面倒だし、私は媚びない」
「媚びろとは言ってないけど」
「…おまえと話していると話がずれるな」
「俺のせいかよ」
『間違ってはいないかと』
教官と生徒が集まって見送ってくれている。
「それでは、また。
君達と司令部で会えるのを楽しみにしているよ」
「「はい!」」
初々しい敬礼に思わず、口元が緩みそうになった。
門を出ようとすると数台の軍車が停車して軍人達が出て来る。
「マスタング将軍!」
「…どうした?」
「事件発生です!」
「いや、正確にはまだ起きてなくて捜索中なんですけど!」
「どっちなんだ。
落ち着いて話しなさい」
「事件を起こす、爆弾を持っていると脅迫状が司令部に届きました。
こちらです。
上官からマスタング将軍が適任だろうと」
「…危険があるのに放置か」
「悪戯だろうと言われて。
私達では自分達の隊しか動かせずに」
「連絡しようとしたのですが、回線を邪魔されました」
「フュリーはどうした?」
「それを理解しているのか、機械故障だと連れて行かれました」
「教官、電話を貸してください」
「承知しました。
こちらです」
教官とロイが士官学校に走って戻って行く。
「待たせたな。
ほかの隊も出動命令を出した。
もうすぐ到着するはずだ。
ヒューズ、頼みがある」
「フュリー救出だな。
雑用やらされてる可能性もあるし」
「ヒューズより上官なら私からの命令だと言ってくれて構わない」
「分かった。
ロイ、気をつけろよ」
「心配ないさ。
早くしないと本当に爆弾を持っているなら…」
会話途中で大きな爆発音が響き、ロイは顔を歪める。
「マスタング将軍!」
「出動!
国民の避難並びに安全確保。
怪しい者が居れば、知らせろ!」
「「お気をつけて」」
数台の軍車が勢いよく走り出し、ロイとセルシアも乗り込む。
軍人時代に辛い過去から教育を選んだ者もいる。
「はぁっ、くっそ…
おまえは体力ありすぎなんだよ」
「逃げまくってるおまえには言われたくない」
倒れ込んでるヒューズの隣でロイも息切れして屈んでる。
「…少しはストレス解消になったか?」
「まぁ、多少は。
最近は訓練にも参加してないし。
止められるし」
「当たり前だろうが。
将軍クラスが訓練参加なんて異例だぞ」
「そうかもな。
でも、訓練をしていなければ動けないだろ。
守られるだけで大切なものを守れないなんて私は絶対に嫌だ」
「自分を犠牲にはするなよ」
「そうならないことを願ってるよ。
絶対なんてものはないからな」
寂しそうな哀しそうなヒューズの視線にロイは苦笑いして立ち上がる。
『お疲れ様です。
ヒューズ中佐、大丈夫ですか?』
「ありがとう」
「…俺は許さないからな。
ロイ、おまえが犠牲になんかさせない。
確かに俺は力もないし、権限もたいしてない」
「ヒューズ?」
「でも、俺には俺の役目がある。
おまえが犠牲になったらおまえの部下達はどうなる?」
「全員、どこに行っても活躍が出来る力を蓄えている。
その為に私が教育している」
「まさか…
全員手離すつもりか?」
「そうならなければいいな」
ヒューズはため息をついて諦めたように空を見上げた。
ロイの背中を見つめてヒューズは切なくなる。
「…また抱え込むのか」
『大丈夫ですよ。
そう簡単に離れませんし、ロイさんの危機には全員が駆けつけます。
私が呼び寄せますから』
「ははっ、そうだな」
『たとえ離れていても絆がなくなる訳ではありません。
信頼がなくなる訳でもない。
私は絶対に離れませんし、孤独になんてさせませんよ』
「リーゼル大佐が居るなら大丈夫だな」
『ダメですよ、ヒューズ中佐も居なくては』
「もちろんだ」
いつものヒューズの笑顔が戻って安堵した。
「本日はありがとうございました」
「お気をつけてお帰りください」
「こちらこそ、長居をしてお世話になりました」
「まったくだよなぁ~」
『一番の原因はヒューズ中佐ですけどね』
「ははっ、懐かしくて楽しくなってさぁ。
なぁ、ロイ」
「人の肩を抱くな」
「相変わらずだな。
また無愛想と言われるぞ」
「だから?
言いたい奴には言わせておけばいいだろ。
面倒だし、私は媚びない」
「媚びろとは言ってないけど」
「…おまえと話していると話がずれるな」
「俺のせいかよ」
『間違ってはいないかと』
教官と生徒が集まって見送ってくれている。
「それでは、また。
君達と司令部で会えるのを楽しみにしているよ」
「「はい!」」
初々しい敬礼に思わず、口元が緩みそうになった。
門を出ようとすると数台の軍車が停車して軍人達が出て来る。
「マスタング将軍!」
「…どうした?」
「事件発生です!」
「いや、正確にはまだ起きてなくて捜索中なんですけど!」
「どっちなんだ。
落ち着いて話しなさい」
「事件を起こす、爆弾を持っていると脅迫状が司令部に届きました。
こちらです。
上官からマスタング将軍が適任だろうと」
「…危険があるのに放置か」
「悪戯だろうと言われて。
私達では自分達の隊しか動かせずに」
「連絡しようとしたのですが、回線を邪魔されました」
「フュリーはどうした?」
「それを理解しているのか、機械故障だと連れて行かれました」
「教官、電話を貸してください」
「承知しました。
こちらです」
教官とロイが士官学校に走って戻って行く。
「待たせたな。
ほかの隊も出動命令を出した。
もうすぐ到着するはずだ。
ヒューズ、頼みがある」
「フュリー救出だな。
雑用やらされてる可能性もあるし」
「ヒューズより上官なら私からの命令だと言ってくれて構わない」
「分かった。
ロイ、気をつけろよ」
「心配ないさ。
早くしないと本当に爆弾を持っているなら…」
会話途中で大きな爆発音が響き、ロイは顔を歪める。
「マスタング将軍!」
「出動!
国民の避難並びに安全確保。
怪しい者が居れば、知らせろ!」
「「お気をつけて」」
数台の軍車が勢いよく走り出し、ロイとセルシアも乗り込む。