第21話
夢小説設定
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移動してすぐに授業ではなくて準備もあるので休憩。
「この訓練場も懐かしいな。
そうそう、こんな感じだった」
「変わらんな。
前はここには入らなかったし」
「そういえば、ロイって掃除担当してたか?」
「掃除?」
「教室とかそれぞれに担当の掃除場所あったろ?」
「そんなのあったのか?
私は自分の部屋以外はしてないが」
不思議そうなロイにヒューズが驚いていた。
「それは一般の士官学校の生徒だからな。
マスタング将軍は特別枠でエリート組と呼ばれてるクラスだったし、そのクラスは待遇もあるんだよ」
「そんなものがあったんですか」
「だから、寮に帰っても誰も居なかったのか」
「気づいてなかったのかよ!
おまえ、妙なとこでマイペースだよな」
「静かで読書には最適だった」
「誰もそんな感想は聞いてねぇよ」
自覚がないようで不思議そうにロイは首を傾げる。
「私の部屋に訪ねて来るのはおまえくらいだったし」
『寮で個室だったんですか?』
「それも待遇だよ」
「過ごしやすいって私の部屋に居座ってたからな」
「こいつ、酷かったんだぞ。
行っても無視して開けないし、何回もノックしたら煩いって」
「入れてやったんだからいいだろ」
「喋ってんのに放置して本を読むわ、シャワー浴びに行くんだぞ」
「おまえの話はいつも決まってるからな」
ロイとヒューズのやりとりに教官も苦笑い。
その様子は安易に想像がついて頷いてしまう。
『…確かに煩そうですね』
「リーゼル大佐はそっちかよ」
『私はいつだってロイさんの味方ですけど』
「はいはい、そうですね」
『それを除いてもヒューズ中佐は無駄に明るいと言うべきとこがありますから』
「無駄って。
無駄ではないだろう?」
『では、不必要に』
「似たようなもんだろうよ」
セルシアに言い負かされてるヒューズにロイは苦笑い。
「…君の婚約者は凄いな」
「国家錬金術師ですし、犯人を言葉で誘導もしますからね」
「普通の女性に見えるな」
「だからこそ、侵入捜査にも適任ですよ」
「おまえもな。
童顔が役立ったじゃねぇか。
おわっ! 蹴るなよ!」
からかうヒューズにロイが足蹴りするが、ギリギリで何とかヒューズは避けた。
『今のはヒューズ中佐に問題がありますよ。
そういえば、寮生活ってどんな感じなんですか?』
「食事は担当がいたけど、基本的に各自の掃除や洗濯は自分でしなくてはならないし。
さっきのように掃除する担当教室もあるし。
起床就寝時間も決まってるから自由時間は就寝時間前の数分だな」
『ロイさんはほかの方よりは時間あったんですか?』
「まぁ、そうだな。
とは言っても訓練もあるし」
『何をして過ごしてましたか?』
「読書か掃除洗濯だな。
読書も錬金術が多くて解読してたりした。
あとはたまに手紙書いてた」
『私は士官学校には入学してないのでちょっと羨ましいです』
甘えるように後ろからセルシアがロイの腰に抱きつく。
ロイはふわりと微笑んでセルシアの手を握った。
「いいんだよ、君はそれで。
わざわざ苦難の道を歩かなくても。
君は愛情を注がれて大切に育ったのだから」
『ロイさんもですよ。
言葉にはしなくても分かるでは?』
「…そうかもな。
君はやはり、凄いな。
意識してやってる訳ではないところも」
クスクスと笑ってロイはセルシアの手にキスする。
「…やれやれ。
そういえば、ロイの寮の部屋は綺麗だったな。
男臭くないというべきか」
『そうなんですか?』
「ロイに関することはさすがだな」
「ほとんど家から持って来なかったし。
小さいバックひとつで驚かれて士官学校の関係者にも本当にそれだけでいいのか確認されたよ。
錬金術の本と着替えしかなかったからな」
「軍人になってからもロイの部屋は殺風景だったぞ。
リーゼル大佐が行くまでは」
『そういえば、最初の頃は必要最低限のものしかなかったですね』
「事件で呼び出されるし、司令部に泊まり込みなんて多々だったから。
寝るだけだったし、必要なかったんだよ」
「事件はともかくとして帰れなかったのは…」
士官学校の生徒達もいるのでヒューズはそれ以上は言わない。
『嫌ではなかったんですか?』
「ん~…特には。
それが自然体だったし。
君が料理好きだったから料理道具を揃えて不便ないようにしてあげないといけないって。
デートで見つけた小物とかいつの間にか増えた感じだし。
ほかの女性なら部屋に居れないし、置かれても捨てたんだろうな」
嬉しそうにセルシアは笑ってロイの腕に触れる。
「この訓練場も懐かしいな。
そうそう、こんな感じだった」
「変わらんな。
前はここには入らなかったし」
「そういえば、ロイって掃除担当してたか?」
「掃除?」
「教室とかそれぞれに担当の掃除場所あったろ?」
「そんなのあったのか?
私は自分の部屋以外はしてないが」
不思議そうなロイにヒューズが驚いていた。
「それは一般の士官学校の生徒だからな。
マスタング将軍は特別枠でエリート組と呼ばれてるクラスだったし、そのクラスは待遇もあるんだよ」
「そんなものがあったんですか」
「だから、寮に帰っても誰も居なかったのか」
「気づいてなかったのかよ!
おまえ、妙なとこでマイペースだよな」
「静かで読書には最適だった」
「誰もそんな感想は聞いてねぇよ」
自覚がないようで不思議そうにロイは首を傾げる。
「私の部屋に訪ねて来るのはおまえくらいだったし」
『寮で個室だったんですか?』
「それも待遇だよ」
「過ごしやすいって私の部屋に居座ってたからな」
「こいつ、酷かったんだぞ。
行っても無視して開けないし、何回もノックしたら煩いって」
「入れてやったんだからいいだろ」
「喋ってんのに放置して本を読むわ、シャワー浴びに行くんだぞ」
「おまえの話はいつも決まってるからな」
ロイとヒューズのやりとりに教官も苦笑い。
その様子は安易に想像がついて頷いてしまう。
『…確かに煩そうですね』
「リーゼル大佐はそっちかよ」
『私はいつだってロイさんの味方ですけど』
「はいはい、そうですね」
『それを除いてもヒューズ中佐は無駄に明るいと言うべきとこがありますから』
「無駄って。
無駄ではないだろう?」
『では、不必要に』
「似たようなもんだろうよ」
セルシアに言い負かされてるヒューズにロイは苦笑い。
「…君の婚約者は凄いな」
「国家錬金術師ですし、犯人を言葉で誘導もしますからね」
「普通の女性に見えるな」
「だからこそ、侵入捜査にも適任ですよ」
「おまえもな。
童顔が役立ったじゃねぇか。
おわっ! 蹴るなよ!」
からかうヒューズにロイが足蹴りするが、ギリギリで何とかヒューズは避けた。
『今のはヒューズ中佐に問題がありますよ。
そういえば、寮生活ってどんな感じなんですか?』
「食事は担当がいたけど、基本的に各自の掃除や洗濯は自分でしなくてはならないし。
さっきのように掃除する担当教室もあるし。
起床就寝時間も決まってるから自由時間は就寝時間前の数分だな」
『ロイさんはほかの方よりは時間あったんですか?』
「まぁ、そうだな。
とは言っても訓練もあるし」
『何をして過ごしてましたか?』
「読書か掃除洗濯だな。
読書も錬金術が多くて解読してたりした。
あとはたまに手紙書いてた」
『私は士官学校には入学してないのでちょっと羨ましいです』
甘えるように後ろからセルシアがロイの腰に抱きつく。
ロイはふわりと微笑んでセルシアの手を握った。
「いいんだよ、君はそれで。
わざわざ苦難の道を歩かなくても。
君は愛情を注がれて大切に育ったのだから」
『ロイさんもですよ。
言葉にはしなくても分かるでは?』
「…そうかもな。
君はやはり、凄いな。
意識してやってる訳ではないところも」
クスクスと笑ってロイはセルシアの手にキスする。
「…やれやれ。
そういえば、ロイの寮の部屋は綺麗だったな。
男臭くないというべきか」
『そうなんですか?』
「ロイに関することはさすがだな」
「ほとんど家から持って来なかったし。
小さいバックひとつで驚かれて士官学校の関係者にも本当にそれだけでいいのか確認されたよ。
錬金術の本と着替えしかなかったからな」
「軍人になってからもロイの部屋は殺風景だったぞ。
リーゼル大佐が行くまでは」
『そういえば、最初の頃は必要最低限のものしかなかったですね』
「事件で呼び出されるし、司令部に泊まり込みなんて多々だったから。
寝るだけだったし、必要なかったんだよ」
「事件はともかくとして帰れなかったのは…」
士官学校の生徒達もいるのでヒューズはそれ以上は言わない。
『嫌ではなかったんですか?』
「ん~…特には。
それが自然体だったし。
君が料理好きだったから料理道具を揃えて不便ないようにしてあげないといけないって。
デートで見つけた小物とかいつの間にか増えた感じだし。
ほかの女性なら部屋に居れないし、置かれても捨てたんだろうな」
嬉しそうにセルシアは笑ってロイの腕に触れる。