第21話
夢小説設定
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銃は得意な生徒も居れば、苦手な生徒もいるのは当然だろう。
どれだけ訓練して身をつけられるのか必要。
「あれは…、苦労しそうだな」
『私の最初より酷いですよ』
「元々が不器用なのかもな」
1人の生徒が的からすべて外していてロイは黙って見つめ、教官達は頭を抱える。
「あ~…うん」
「申し訳ありません」
「いや、謝ることではないが。
何故だろうな。
そこまで外れるのは」
「その、今まで一度も的に当てられたことがなくて」
(銃の授業の判定は最低ランクなんだろうな。
構え方も普通だし、おかしくないはずだ)
原因が分からなくては練習を繰り返しても当たらないので難しいだろう。
「マスタング将軍、こちらへ」
「どうかしましたか?」
「差別する訳ではありませんが。
あの子に教えると時間が掛かりますので。
色々と対策はしてますが。
申し訳ないのでほかの子に…」
(劣等生の判定されているんだな)
まるで自分の部下の士官学校時代を見ている気持ちになった。
「その前にあの子の体力テストの結果を見せて頂けますか?」
「あ、はい。
こちらにありますが…」
ロイは判定された体力テストの結果表を見て納得する。
「なるほどな。
君、利き手は左手だろう。
無理に右手にしているんじゃないか?」
「どうしてそれを…」
「すまないが、体力テスト結果を見せてもらった。
左手の方が力あるじゃないか。
無理に直さずに変えて撃ってみなさい。
軍の銃は左右兼用だし、直さなくていいから。
その方が安定するはずだ」
戸惑いながらも言われた通りに利き手に変える。
これだけで変わるのかと半信半疑に思いながらも撃つ。
「えっ!?」
的の真ん中ではないが、初めて的に銃弾が当たった。
「やはりな。
こちらの方が筋力もあるし、安定するようだ。
利き手を変える必要性はない。
日常生活で不便で変えるのは構わないが、君の場合は銃は本来の利き手にするべきだ。
余程の理由がない限りは」
「はい!
ありがとうございます」
「あとは練習を重ねれば、大丈夫だろうな」
(よく気づくな。
自分の仲間と重なって放っておけなかったんだろうけど)
ヒューズは唖然としている教官達と生徒達に苦笑い。
劣等生のレッテルを貼られていたのに利き手に戻した途端に的に当てたなら当然かもしれない。
ロイは全体を見ながらも気になる生徒が居れば、直接指導するシステムにしていて数に限りもあるから生徒達はチームを組んで交代制にしている。
「マスタング将軍、次は私に教えてください!」
「私にも!」
「いや、君達に教える必要は…
銃の腕は悪くはないし。
練習次第で大丈夫だろうから」
「そんなことないです」
「そうですよ!」
腕を左右から掴まれて引っ張られ、ロイは苦笑い。
「やめなさい!」
「何をしてるんだ!」
『今すぐにマスタング将軍から離れなさい!』
教官達が止める前にセルシアがキレて叫び、風が吹き荒れる。
ヒューズは苦笑いしながらもその様子を見つめるだけ。
女子生徒は驚いて我に返り、ロイの腕から離す。
『学生気分が抜けないのならその根性を鍛え直してあげましょうか?
いくら特別講師だろうとマスタング将軍は将軍クラスの上官です!』
「申し訳ありません!」
「私共の教育不足です」
慌てて教官達が原因の女子生徒と共に謝罪する。
『気安くマスタング将軍に触るなんて!』
「は、はい…?」
「やはり怒ってんのはそれか。
大丈夫ですよ。
無礼と言うよりは将軍を取られて妬いてるだけですから。
ロイ、宥めろよ」
「お気にになさらずに。
士官学校の生徒でも最初から覚悟している者は少ないでしょう。
現実と希望との差に悩まされて辞めて行く者もいます。
今回は厳重注意に止めといてください」
「承知しました。
ありがとうございます」
「「ありがとうございます」」
「申し訳ありませんでした」
教官と女子生徒が謝罪して解決しても気まずい雰囲気。
「…セルシア」
『ご、ごめんなさい』
「怒ってないから。
ほら、隠れてないで出ておいで」
ヒューズの背中に隠れていたセルシアがおずおずとしゅんと俯きながら出て来る。
((…小動物?))
先程の雰囲気とあまりにも違って驚いて同時に可愛らしくて笑いそうになった。
どれだけ訓練して身をつけられるのか必要。
「あれは…、苦労しそうだな」
『私の最初より酷いですよ』
「元々が不器用なのかもな」
1人の生徒が的からすべて外していてロイは黙って見つめ、教官達は頭を抱える。
「あ~…うん」
「申し訳ありません」
「いや、謝ることではないが。
何故だろうな。
そこまで外れるのは」
「その、今まで一度も的に当てられたことがなくて」
(銃の授業の判定は最低ランクなんだろうな。
構え方も普通だし、おかしくないはずだ)
原因が分からなくては練習を繰り返しても当たらないので難しいだろう。
「マスタング将軍、こちらへ」
「どうかしましたか?」
「差別する訳ではありませんが。
あの子に教えると時間が掛かりますので。
色々と対策はしてますが。
申し訳ないのでほかの子に…」
(劣等生の判定されているんだな)
まるで自分の部下の士官学校時代を見ている気持ちになった。
「その前にあの子の体力テストの結果を見せて頂けますか?」
「あ、はい。
こちらにありますが…」
ロイは判定された体力テストの結果表を見て納得する。
「なるほどな。
君、利き手は左手だろう。
無理に右手にしているんじゃないか?」
「どうしてそれを…」
「すまないが、体力テスト結果を見せてもらった。
左手の方が力あるじゃないか。
無理に直さずに変えて撃ってみなさい。
軍の銃は左右兼用だし、直さなくていいから。
その方が安定するはずだ」
戸惑いながらも言われた通りに利き手に変える。
これだけで変わるのかと半信半疑に思いながらも撃つ。
「えっ!?」
的の真ん中ではないが、初めて的に銃弾が当たった。
「やはりな。
こちらの方が筋力もあるし、安定するようだ。
利き手を変える必要性はない。
日常生活で不便で変えるのは構わないが、君の場合は銃は本来の利き手にするべきだ。
余程の理由がない限りは」
「はい!
ありがとうございます」
「あとは練習を重ねれば、大丈夫だろうな」
(よく気づくな。
自分の仲間と重なって放っておけなかったんだろうけど)
ヒューズは唖然としている教官達と生徒達に苦笑い。
劣等生のレッテルを貼られていたのに利き手に戻した途端に的に当てたなら当然かもしれない。
ロイは全体を見ながらも気になる生徒が居れば、直接指導するシステムにしていて数に限りもあるから生徒達はチームを組んで交代制にしている。
「マスタング将軍、次は私に教えてください!」
「私にも!」
「いや、君達に教える必要は…
銃の腕は悪くはないし。
練習次第で大丈夫だろうから」
「そんなことないです」
「そうですよ!」
腕を左右から掴まれて引っ張られ、ロイは苦笑い。
「やめなさい!」
「何をしてるんだ!」
『今すぐにマスタング将軍から離れなさい!』
教官達が止める前にセルシアがキレて叫び、風が吹き荒れる。
ヒューズは苦笑いしながらもその様子を見つめるだけ。
女子生徒は驚いて我に返り、ロイの腕から離す。
『学生気分が抜けないのならその根性を鍛え直してあげましょうか?
いくら特別講師だろうとマスタング将軍は将軍クラスの上官です!』
「申し訳ありません!」
「私共の教育不足です」
慌てて教官達が原因の女子生徒と共に謝罪する。
『気安くマスタング将軍に触るなんて!』
「は、はい…?」
「やはり怒ってんのはそれか。
大丈夫ですよ。
無礼と言うよりは将軍を取られて妬いてるだけですから。
ロイ、宥めろよ」
「お気にになさらずに。
士官学校の生徒でも最初から覚悟している者は少ないでしょう。
現実と希望との差に悩まされて辞めて行く者もいます。
今回は厳重注意に止めといてください」
「承知しました。
ありがとうございます」
「「ありがとうございます」」
「申し訳ありませんでした」
教官と女子生徒が謝罪して解決しても気まずい雰囲気。
「…セルシア」
『ご、ごめんなさい』
「怒ってないから。
ほら、隠れてないで出ておいで」
ヒューズの背中に隠れていたセルシアがおずおずとしゅんと俯きながら出て来る。
((…小動物?))
先程の雰囲気とあまりにも違って驚いて同時に可愛らしくて笑いそうになった。