第⑳話
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賑やかな声を横目にヒューズは教官と珈琲を飲む。
長居はよくないからと退散しようとしたが、教官を引き止めて雑談。
「…大変そうだな」
「まぁ、若くして将軍ですから。
左官時代もそうですが。
国家錬金術師で実力あるので上からも下からも嫉妬されてるんですよ。
媚びないし、それも毛嫌いされる理由でしょうね。
顔もよくてモテるのも理由ではあると思いますけど。
ロイの人間性を理解するには時間が必要です。
無駄に警戒心が酷くて本心を見せないし。
弱音も吐きもしないし。
頭脳派のくせに不器用なんですよ」
「こんだけ理解者が居れば大丈夫そうだな」
「まだですよ、ロイの理解者はこれだけでは足りません。
もっと仲間を増やさないと」
「こんなこと話して大丈夫なのか?」
「俺は実力はない分、軍人として人を見る目はあると思ってますから」
「おまえも十分な程の頭脳派だと思うけどな」
「ロイに比べたら全然ですよ。
俺は凡人ですよ、凡人。
人付き合いも悪くないんで俺は嫉妬はゼロですよ。
それもちょっと悲しいですけどね」
教官の言葉にヒューズは満足そうに笑った。
「そういえば、おまえはいつもマスタング将軍を追いかけていたな」
「しつこい、うるさい、近寄るなって言われ続けてましたね」
「それでも懲りなかったな。
一時期はそっち系の奴とも思っていたが」
「違いますよ!
疑ってたのに一緒にさせてたんですか?」
「マスタング将軍の実力からおまえが襲ったとこで返り討ちにされるだろうからな」
「しませんよ!」
そんな疑いを掛けれるほどにヒューズはロイを追いかけていたらしい。
自分でもあれはやりすぎだと思ったんだから周りはそれ以上だろう。
「魅力はあるが、どうしてこだわったんだ?」
「上に行く奴とは思いましたが、そんなのは関係なかったですよ。
孤立してたし、最初は悪戯心でからかったりして。
そしたら半端なく冷ややかな対応で恐ろしかったですよ」
「…おまえは何をしたんだ」
「いや、読んでる本に色々と仕込んだりして。
地味な悪戯ですよ」
「地味な悪戯でも1日に数えきれないほどしてたけどな」
「ロイ…」
「何度もぶっ倒してやろうかとも思ったよ」
「ははっ、やばかったな。
何でしなかったんだ?」
「時間の無駄だから」
「「………。」」
「そんな無駄なことよりも錬金術の勉強をしたかったし。
そのうち諦めるか飽きるだろうと。
いつも最初だけだったから。
そうしたら諦めなくて不思議だったんだ」
「おまえのその思考になる方が俺には不思議だよ」
妙なとこでマイペースなのは変わらないとヒューズは苦笑い。
「意味が分からん」
「だろうよ。
だったら、何でぶっ倒したりしなかったんだ?
おまえなら教官に訴えることも出来ただろ」
「…楽しそうだったから。
何でこいつは楽しそうにしているのか疑問だった。
自分なんかと居ても楽しくないだろうに。
周りは離れてもおまえだけが離れないのは何故かと。
暴言を吐こうが冷たくしても来るから結論として疲れた」
「はぁ!?」
「疲れたから知人として受け入れたんだ」
「どんな理由だよ!
しかも、友人じゃないのかよ」
「親しくなかったから」
堂々と言われてヒューズは少しショックを受けながらも笑う。
ヒューズは座りながらロイを見上げてその視線にロイが気づく。
「じゃあさ、今は友人か?」
「…それなりに親しい知人」
「まだ知人かよ!
おまえ、絶対に友人とか親友って言わないよな」
「おまえが軽々と言い過ぎなんだ」
「やれやれ…
素直じゃないよな」
「友人も親友もいらん。
おまえは私の“理解者”なんだろう?
それならそんな枠いらんだろうが」
「ロイ…
俺、女ならおまえに抱かれてるわ」
「気色悪いことに言うなよ。
おまえみたいな女は嫌だ」
「失礼だな」
「毎日追いかけて来る女を好きな奴がいると?」
「…居ないよな」
過去の自分の行動を理解してヒューズは笑みが引きつる。
「何なら今ここでおまえがして来たことを暴露してやろうか?
結末は見えるぞ、幻滅される」
「…勘弁してくれ。
満面の笑みで言う言葉かよ」
「くくっ、私は性格悪いのだろ?」
「まだ根に持ってるのかよ。
それは謝ったじゃねぇか」
「何のことかな?」
「…何でもありません」
これ以上の反論は何を言われるか分からないのでヒューズは回避した。
「まぁ、性格よかったら将軍なんてなれないさ」
『そんなことないです!
ロイさんは優しくていつも素敵です!』
力説するセルシアにロイは苦笑いを浮かべた。
「わ、分かった。
分かったからもういい」
「リーゼル大佐、それくらいにしないと将軍に引かれますよ」
『…それはヤダ』
変わった子だなと教官は苦笑いしながら見つめる。
長居はよくないからと退散しようとしたが、教官を引き止めて雑談。
「…大変そうだな」
「まぁ、若くして将軍ですから。
左官時代もそうですが。
国家錬金術師で実力あるので上からも下からも嫉妬されてるんですよ。
媚びないし、それも毛嫌いされる理由でしょうね。
顔もよくてモテるのも理由ではあると思いますけど。
ロイの人間性を理解するには時間が必要です。
無駄に警戒心が酷くて本心を見せないし。
弱音も吐きもしないし。
頭脳派のくせに不器用なんですよ」
「こんだけ理解者が居れば大丈夫そうだな」
「まだですよ、ロイの理解者はこれだけでは足りません。
もっと仲間を増やさないと」
「こんなこと話して大丈夫なのか?」
「俺は実力はない分、軍人として人を見る目はあると思ってますから」
「おまえも十分な程の頭脳派だと思うけどな」
「ロイに比べたら全然ですよ。
俺は凡人ですよ、凡人。
人付き合いも悪くないんで俺は嫉妬はゼロですよ。
それもちょっと悲しいですけどね」
教官の言葉にヒューズは満足そうに笑った。
「そういえば、おまえはいつもマスタング将軍を追いかけていたな」
「しつこい、うるさい、近寄るなって言われ続けてましたね」
「それでも懲りなかったな。
一時期はそっち系の奴とも思っていたが」
「違いますよ!
疑ってたのに一緒にさせてたんですか?」
「マスタング将軍の実力からおまえが襲ったとこで返り討ちにされるだろうからな」
「しませんよ!」
そんな疑いを掛けれるほどにヒューズはロイを追いかけていたらしい。
自分でもあれはやりすぎだと思ったんだから周りはそれ以上だろう。
「魅力はあるが、どうしてこだわったんだ?」
「上に行く奴とは思いましたが、そんなのは関係なかったですよ。
孤立してたし、最初は悪戯心でからかったりして。
そしたら半端なく冷ややかな対応で恐ろしかったですよ」
「…おまえは何をしたんだ」
「いや、読んでる本に色々と仕込んだりして。
地味な悪戯ですよ」
「地味な悪戯でも1日に数えきれないほどしてたけどな」
「ロイ…」
「何度もぶっ倒してやろうかとも思ったよ」
「ははっ、やばかったな。
何でしなかったんだ?」
「時間の無駄だから」
「「………。」」
「そんな無駄なことよりも錬金術の勉強をしたかったし。
そのうち諦めるか飽きるだろうと。
いつも最初だけだったから。
そうしたら諦めなくて不思議だったんだ」
「おまえのその思考になる方が俺には不思議だよ」
妙なとこでマイペースなのは変わらないとヒューズは苦笑い。
「意味が分からん」
「だろうよ。
だったら、何でぶっ倒したりしなかったんだ?
おまえなら教官に訴えることも出来ただろ」
「…楽しそうだったから。
何でこいつは楽しそうにしているのか疑問だった。
自分なんかと居ても楽しくないだろうに。
周りは離れてもおまえだけが離れないのは何故かと。
暴言を吐こうが冷たくしても来るから結論として疲れた」
「はぁ!?」
「疲れたから知人として受け入れたんだ」
「どんな理由だよ!
しかも、友人じゃないのかよ」
「親しくなかったから」
堂々と言われてヒューズは少しショックを受けながらも笑う。
ヒューズは座りながらロイを見上げてその視線にロイが気づく。
「じゃあさ、今は友人か?」
「…それなりに親しい知人」
「まだ知人かよ!
おまえ、絶対に友人とか親友って言わないよな」
「おまえが軽々と言い過ぎなんだ」
「やれやれ…
素直じゃないよな」
「友人も親友もいらん。
おまえは私の“理解者”なんだろう?
それならそんな枠いらんだろうが」
「ロイ…
俺、女ならおまえに抱かれてるわ」
「気色悪いことに言うなよ。
おまえみたいな女は嫌だ」
「失礼だな」
「毎日追いかけて来る女を好きな奴がいると?」
「…居ないよな」
過去の自分の行動を理解してヒューズは笑みが引きつる。
「何なら今ここでおまえがして来たことを暴露してやろうか?
結末は見えるぞ、幻滅される」
「…勘弁してくれ。
満面の笑みで言う言葉かよ」
「くくっ、私は性格悪いのだろ?」
「まだ根に持ってるのかよ。
それは謝ったじゃねぇか」
「何のことかな?」
「…何でもありません」
これ以上の反論は何を言われるか分からないのでヒューズは回避した。
「まぁ、性格よかったら将軍なんてなれないさ」
『そんなことないです!
ロイさんは優しくていつも素敵です!』
力説するセルシアにロイは苦笑いを浮かべた。
「わ、分かった。
分かったからもういい」
「リーゼル大佐、それくらいにしないと将軍に引かれますよ」
『…それはヤダ』
変わった子だなと教官は苦笑いしながら見つめる。