第⑰話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
セルシアは微かに笑ってロイの腕に抱きつく。
「ん…?」
『閣下主催でもせっかくのクリスマスパーティーなんですから楽しみましょう。
ちょっとした騒ぎもありましたし、この時代に女性の私が大佐の地位なんて凄いことですから。
かと言ってそう簡単には諦めていませんけど。
地位には興味なかったんですが、貴方を支えるなら力も必要だと学びました。
それに、未来の女性の為にも必要ですよね』
「君がその先頭なんて素晴らしいじゃないか」
『それは考えていませんでした。
気恥ずかしいですが、悪くありませんね』
顔を見合わせてロイとセルシアは微かに笑う。
「やはり、クリスマスソングも多いんだな」
『有名な王道の曲が多いですね。
クラシックやジャズも流してますけど』
「そうだな。
ちょっと席を外すが、気をつけなさい」
『分かりました』
「酒は飲まないようにな。
向こうのスィーツは酒入りだから避けるように」
『…私は子供ですか』
「すまん、思わず」
クスクスと笑ってロイはセルシアの頭を撫でた。
(高級ホテルだけあってスィーツも絶品だよね。
紅茶もいい香りだし。
こういうスィーツ、甘さ控えめで今度作ってみようかな)
クリスマス料理のスィーツを温かい紅茶と共に楽しんでいる。
絡まれても嫌味も多少ならいつものことなので気にしない。
(クリスマスパーティーでも嫌味を言うなんてある意味では凄いよね。
余裕がない証拠だし。
本当に格好悪い。
ロイさんとは大違いだわ)
無意識にロイと比べていて早く戻って来ないかなと恋しくなる。
『何ですか?
ちょっ、触らないでください!』
「セルシアっ!」
「あんた、何やってるんだ!
大丈夫か!?」
『ドレスが破れました。
それなりに高かったんですけど』
「いや、そういう問題じゃないだろ!」
『ロングドレスでよかったです』
「酔っ払いだからと言えど、女性のドレスを破るとは何事だ」
「あんたに関係ないだろうが」
「彼女は私の部下だ」
「ここでは軍人だろうが、貴族でも無関係だね。
それに、仕事でもないだろ。
来たい奴が来るんだから」
金持ちの酔っ払いに苛立ちながらも払い除けてロイは上着を脱ぎ、セルシアの腰に巻いた。
「とりあえず、更衣室に行こう。
予備のドレスがあるだろ?」
『あっ、はい。
ロイさん! ちょっ…歩けます!』
「かなりスリットが深い。
歩いてると下着が見える」
『えっ!』
微かに頬を赤らめてセルシアはロイの首に抱きつき、素直にお姫様抱っこをされた。
更衣室で予備のドレスに着替え、破られたドレスを手にする。
(本当だ。
太股の辺りまで破られてた。
このまま歩いてたら下着を…
ロイさんが気づいてくれなかったら恥ずかしいことになってた)
セルシアはため息をつき、ノックされたので返事する。
「入ってもいいかい?」
『どうぞ』
「…思っていた以上に破られたな」
『気に入ってたんですけど。
せっかく、ロイさんが選んでくれたのにごめんなさい』
「また選んであげるから泣かなくていい」
『私の不注意で…』
「あんなものは不注意ではない。
セルシアは何も悪くない」
セルシアの頬を撫で、指で涙を拭うと優しくも甘い声で囁いて慰めるようにキスを交わす。
『んっ…ロイさん』
「大丈夫だから、なっ?」
『はい』
セルシアが落ち着くまで抱き寄せて優しく頭を撫でる。
(ロイの奴、珍しく怒ってたな。
婚約者がこんなことされて相手が酔っ払いでも反省がなかったし、誰でも怒るよな。
もっと早く気づいてやれてれば。
さすがに失敗だな)
女性達から非難されていても酔っ払って強気になっているようで反省はないようだ。
「ロイ、1人か?」
「…リーゼル大佐は大丈夫ですか
?」
「メイク直しをしてる。
何とか大丈夫だ。
アイツは?」
「女性達に責められても変わらんな」
「酔っ払っているとは言え、品格以前の問題ですね」
「出禁はされるだろうな」
酔っ払っているという理由だけでは済まない。
「ん…?」
『閣下主催でもせっかくのクリスマスパーティーなんですから楽しみましょう。
ちょっとした騒ぎもありましたし、この時代に女性の私が大佐の地位なんて凄いことですから。
かと言ってそう簡単には諦めていませんけど。
地位には興味なかったんですが、貴方を支えるなら力も必要だと学びました。
それに、未来の女性の為にも必要ですよね』
「君がその先頭なんて素晴らしいじゃないか」
『それは考えていませんでした。
気恥ずかしいですが、悪くありませんね』
顔を見合わせてロイとセルシアは微かに笑う。
「やはり、クリスマスソングも多いんだな」
『有名な王道の曲が多いですね。
クラシックやジャズも流してますけど』
「そうだな。
ちょっと席を外すが、気をつけなさい」
『分かりました』
「酒は飲まないようにな。
向こうのスィーツは酒入りだから避けるように」
『…私は子供ですか』
「すまん、思わず」
クスクスと笑ってロイはセルシアの頭を撫でた。
(高級ホテルだけあってスィーツも絶品だよね。
紅茶もいい香りだし。
こういうスィーツ、甘さ控えめで今度作ってみようかな)
クリスマス料理のスィーツを温かい紅茶と共に楽しんでいる。
絡まれても嫌味も多少ならいつものことなので気にしない。
(クリスマスパーティーでも嫌味を言うなんてある意味では凄いよね。
余裕がない証拠だし。
本当に格好悪い。
ロイさんとは大違いだわ)
無意識にロイと比べていて早く戻って来ないかなと恋しくなる。
『何ですか?
ちょっ、触らないでください!』
「セルシアっ!」
「あんた、何やってるんだ!
大丈夫か!?」
『ドレスが破れました。
それなりに高かったんですけど』
「いや、そういう問題じゃないだろ!」
『ロングドレスでよかったです』
「酔っ払いだからと言えど、女性のドレスを破るとは何事だ」
「あんたに関係ないだろうが」
「彼女は私の部下だ」
「ここでは軍人だろうが、貴族でも無関係だね。
それに、仕事でもないだろ。
来たい奴が来るんだから」
金持ちの酔っ払いに苛立ちながらも払い除けてロイは上着を脱ぎ、セルシアの腰に巻いた。
「とりあえず、更衣室に行こう。
予備のドレスがあるだろ?」
『あっ、はい。
ロイさん! ちょっ…歩けます!』
「かなりスリットが深い。
歩いてると下着が見える」
『えっ!』
微かに頬を赤らめてセルシアはロイの首に抱きつき、素直にお姫様抱っこをされた。
更衣室で予備のドレスに着替え、破られたドレスを手にする。
(本当だ。
太股の辺りまで破られてた。
このまま歩いてたら下着を…
ロイさんが気づいてくれなかったら恥ずかしいことになってた)
セルシアはため息をつき、ノックされたので返事する。
「入ってもいいかい?」
『どうぞ』
「…思っていた以上に破られたな」
『気に入ってたんですけど。
せっかく、ロイさんが選んでくれたのにごめんなさい』
「また選んであげるから泣かなくていい」
『私の不注意で…』
「あんなものは不注意ではない。
セルシアは何も悪くない」
セルシアの頬を撫で、指で涙を拭うと優しくも甘い声で囁いて慰めるようにキスを交わす。
『んっ…ロイさん』
「大丈夫だから、なっ?」
『はい』
セルシアが落ち着くまで抱き寄せて優しく頭を撫でる。
(ロイの奴、珍しく怒ってたな。
婚約者がこんなことされて相手が酔っ払いでも反省がなかったし、誰でも怒るよな。
もっと早く気づいてやれてれば。
さすがに失敗だな)
女性達から非難されていても酔っ払って強気になっているようで反省はないようだ。
「ロイ、1人か?」
「…リーゼル大佐は大丈夫ですか
?」
「メイク直しをしてる。
何とか大丈夫だ。
アイツは?」
「女性達に責められても変わらんな」
「酔っ払っているとは言え、品格以前の問題ですね」
「出禁はされるだろうな」
酔っ払っているという理由だけでは済まない。