第⑰話
夢小説設定
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クリスマス市場の準備はトラブルがありながらも今の段階では順調だ。
12月に入り、セントラルでも寒さが身に染みて初雪になった。
「雪だ!」
「どうりで寒いと思った」
「最近は寒いからな。
君の手も冷たい」
『将軍が冷えちゃいますよ』
「構わんよ」
「…早く夏にならないかな」
「真夏でも暑いと言いながらくっついてそうですよね」
「確かに言えてる」
ハボック達の呆れた視線の先には将軍の膝に抱えられ、手を握りながらがっちりと腰を抱き締められているセルシアの姿。
「将軍、こちらにサインを…」
「分かった」
中尉は気にも止めずに仕事を続行していてハボック達は苦笑い。
「中尉…
あれはいいんですか?
確かに俺達は慣れてますけど」
「抱えながらも仕事してるし、大佐も膝に乗せられながら仕事しているんだから問題ないわよ」
((問題はあると思いますが…))
天然な中尉に突っ込めずに確かに仕事はしていてハボック達は黙る。
『将軍、それならこちらの資料ですよ』
「ありがとう」
『こっちの書類は私が片付けておきますから。
それが終わったらこれをお願いしますね』
「…分かった」
みんなの前で膝に抱えられるのは恥ずかしいが、抵抗してもやめてもらえないので仕事している。
毎年恒例の閣下主催のクリスマスパーティー。
クリスマスシーズンは忙しくなるので12月上旬に行われ、左官クラスから参加でそれ以下は警護担当になる。
左官クラスの者が全員参加している訳ではなく、基本的には中央司令部勤務の者が多い。
それでも出世の為に参加したり、自ら警護をする者も多いのも事実だ。
(…浮いて見えるよね。
露出したとこで変わらないけど)
周りの女性客は露出している人が多くて自分の幼さが嫌になる。
軍の関係者や貴族など様々で広い会場や庭には大きなクリスマスツリーやイルミネーションが飾られていた。
「リーゼル大佐、君でもそれなりにはなるんだな。
露出は足らない気はするが…」
『や…っ』
「私の連れに用なら私が聞きますが?」
身体を触られそうになり、セルシアが後退りするとトンッと背中がぶつかって肩を抱かれた。
ロイの存在に舌打ちをして去って行くと安堵してセルシアは抱きつく。
『…ロイさん』
「すまない、遅くなって」
「申し訳ありませんでした。
将軍の副官に足止めされてしまって」
「大丈夫だ。
セルシア、似合ってるよ」
『幼いですし。
周りの女性みたいに胸もなくて背も高くないから』
「周りの女性と比べる必要ない。
露出せずとも魅力的だよ」
泣きそうな顔でフルフルと首を振っていた。
自分に自信がないから比較して更に自信をなくしてしまう。
「私の言葉でも信じられないか?」
『だって、ロイさんは優しいから』
「嘘は言わないよ。
権力者を誘惑する必要もない」
『えっ?』
「貴族のお嬢さんもほかの招待客の女性はそういうのが多い。
会うだけでいいなんて何度も言われて大変だった」
「若くして出世頭だし、顔もいいからな。
プレイボーイの噂を無視してもいいくらいに」
「ヒューズ…」
「そんな奴等だけではないけどな。
まだ若いんだし、比較する必要もない。
それに、あいつらなんかよりもロイを分かってんのはおまえだろ?」
『はい!』
ヒューズの小声の問い掛けに満面の笑みになった。
「閣下、ご挨拶が遅れて申し訳ありません」
『申し訳ありません』
「構わんよ。
そんな堅苦しい挨拶もいらん」
「あらあら、また一段と可愛らしくなって。
ここのケーキは美味しいのよ」
「…すまんな」
『い、いえ、あとでオススメのケーキも頂きます』
悪気なく入り込んで来る奥様に閣下も苦笑い。
「ヒューズ中佐も楽しんで」
「はっ!
ありがとうございます」
閣下の元から去るとロイ達は顔を見合わせる。
「閣下が主催なんだよな?」
「こういうのは奥様の意見も取り入れてるのかもな」
『…いろんな意味で圧倒されますね』
思わず、深く頷いてしまって笑うしかない。
12月に入り、セントラルでも寒さが身に染みて初雪になった。
「雪だ!」
「どうりで寒いと思った」
「最近は寒いからな。
君の手も冷たい」
『将軍が冷えちゃいますよ』
「構わんよ」
「…早く夏にならないかな」
「真夏でも暑いと言いながらくっついてそうですよね」
「確かに言えてる」
ハボック達の呆れた視線の先には将軍の膝に抱えられ、手を握りながらがっちりと腰を抱き締められているセルシアの姿。
「将軍、こちらにサインを…」
「分かった」
中尉は気にも止めずに仕事を続行していてハボック達は苦笑い。
「中尉…
あれはいいんですか?
確かに俺達は慣れてますけど」
「抱えながらも仕事してるし、大佐も膝に乗せられながら仕事しているんだから問題ないわよ」
((問題はあると思いますが…))
天然な中尉に突っ込めずに確かに仕事はしていてハボック達は黙る。
『将軍、それならこちらの資料ですよ』
「ありがとう」
『こっちの書類は私が片付けておきますから。
それが終わったらこれをお願いしますね』
「…分かった」
みんなの前で膝に抱えられるのは恥ずかしいが、抵抗してもやめてもらえないので仕事している。
毎年恒例の閣下主催のクリスマスパーティー。
クリスマスシーズンは忙しくなるので12月上旬に行われ、左官クラスから参加でそれ以下は警護担当になる。
左官クラスの者が全員参加している訳ではなく、基本的には中央司令部勤務の者が多い。
それでも出世の為に参加したり、自ら警護をする者も多いのも事実だ。
(…浮いて見えるよね。
露出したとこで変わらないけど)
周りの女性客は露出している人が多くて自分の幼さが嫌になる。
軍の関係者や貴族など様々で広い会場や庭には大きなクリスマスツリーやイルミネーションが飾られていた。
「リーゼル大佐、君でもそれなりにはなるんだな。
露出は足らない気はするが…」
『や…っ』
「私の連れに用なら私が聞きますが?」
身体を触られそうになり、セルシアが後退りするとトンッと背中がぶつかって肩を抱かれた。
ロイの存在に舌打ちをして去って行くと安堵してセルシアは抱きつく。
『…ロイさん』
「すまない、遅くなって」
「申し訳ありませんでした。
将軍の副官に足止めされてしまって」
「大丈夫だ。
セルシア、似合ってるよ」
『幼いですし。
周りの女性みたいに胸もなくて背も高くないから』
「周りの女性と比べる必要ない。
露出せずとも魅力的だよ」
泣きそうな顔でフルフルと首を振っていた。
自分に自信がないから比較して更に自信をなくしてしまう。
「私の言葉でも信じられないか?」
『だって、ロイさんは優しいから』
「嘘は言わないよ。
権力者を誘惑する必要もない」
『えっ?』
「貴族のお嬢さんもほかの招待客の女性はそういうのが多い。
会うだけでいいなんて何度も言われて大変だった」
「若くして出世頭だし、顔もいいからな。
プレイボーイの噂を無視してもいいくらいに」
「ヒューズ…」
「そんな奴等だけではないけどな。
まだ若いんだし、比較する必要もない。
それに、あいつらなんかよりもロイを分かってんのはおまえだろ?」
『はい!』
ヒューズの小声の問い掛けに満面の笑みになった。
「閣下、ご挨拶が遅れて申し訳ありません」
『申し訳ありません』
「構わんよ。
そんな堅苦しい挨拶もいらん」
「あらあら、また一段と可愛らしくなって。
ここのケーキは美味しいのよ」
「…すまんな」
『い、いえ、あとでオススメのケーキも頂きます』
悪気なく入り込んで来る奥様に閣下も苦笑い。
「ヒューズ中佐も楽しんで」
「はっ!
ありがとうございます」
閣下の元から去るとロイ達は顔を見合わせる。
「閣下が主催なんだよな?」
「こういうのは奥様の意見も取り入れてるのかもな」
『…いろんな意味で圧倒されますね』
思わず、深く頷いてしまって笑うしかない。