第⑰話
夢小説設定
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ロイにからかわれて怒って出て行くエドにアルは追いかける。
「ちょっ、エド!」
「…ロックベル嬢」
「はい?」
ロイに呼ばれてウィンリィが振り返った。
「すまない、鋼のには聞かれたくなくてな。
出来る限りの努力はするが、鋼のも国家錬金術師だ。
戦争になれば…」
「分かっています。
それでも行かせないようにしてくれているんですよね。
ありがとうございます」
「君もまだ子供だ。
無理に大人になろうとしなくていいんだ。
頼れる人に頼って甘えなさい。
正義感が強いのもいいが、女の子の意識を忘れないように。
何かあってからでは遅いから」
「ありがとうございます。
村のみんなにもよく言われます。
エドは男だけど、私は女の子なんだから控えなさいって」
「時の場所だな。
控えたくないなら戦える力を得ることだ。
力と言っても言葉もある。
まぁ、君の人生だ。
私は勝手に君を見守らせてもらうから。
何かあったら来なさい」
「その時はエドに内緒で来ます」
「くくっ、確かに言ったら騒ぐだろうからな」
「マスタングさん、ありがとうございました。
まずは材料調達して来ますね」
「それが終わったら連絡を」
「分かりました」
「いつまで話してんだよ。
変な話をしてないだろうな!」
「もう兄さんったら。
将軍、すみません」
「構わんよ」
ウィンリィにスパナで叩かれたのは言うまでもない。
早速、ロイに教わった工場に向かった。
「こんな道にあるなんて怪しい」
「工場だから防音も兼ねているんじゃない?」
「あんたは文句しか言えないの?」
「…あれか?
随分とボロっちぃな」
「ボロくて悪かったな」
「うげっ!」
「すみません、口が悪くて」
「教えられて来ました」
エドの言葉に不満そうに怪しんで見つめられた。
「私達、マスタングさんのお使いで来ました。
錬金術に使うって」
「…マスタング将軍か。
それなら入れ。
気安く触るんじゃないぞ」
「は、はい!」
「ありがとうございます」
「いつものやつか?」
「違います。
出来るだけ頑丈って依頼で」
無愛想ながらもウィンリィの話を聞いてくれていた。
『可愛らしい子なのに芯がしっかりしてますね。
正義感が強いゆえの心配はありますけど』
「…あぁ」
「初対面でしたっけ?」
『そうよ。
でも、ヒューズ中佐や将軍からの話を聞いてたし、度々のように兄弟から聞いてたから初対面な感じはしないかな』
「お菓子を作ったら教えて欲しいと言われるかもな」
『そうなったら招待しても?』
「…ロックベル嬢だけなら」
『了解です』
クスクスと楽しそうにセルシアは微笑んだ。
セルシアの撃つ銃にロイは納得したように頷く。
「おまえら、目立ちすぎ。
周りも気が散るだろうに」
「…知るか」
「ロイから見てどうなんだ?」
「ある程度の知識はあったし、基礎がクリアしたら大丈夫そうだ」
『的の真ん中から外れてますけど』
「それくらい出来たらいいんじゃないか?」
『上官が下手よりは』
「そうか?」
「…やはりな。
セルシアが真ん中を獲られないのは無意識の癖だ」
『癖、ですか?』
「誰もが癖がある。
それは銃でも変わらないよ」
的を見ても無意識の癖は予想さえつかない。
「微かに上に上がるんだ。
下にはズレてないだろう?」
「確かにそうだな」
『全然わかんなかった』
「いいか、撃つ位地はここで安定させるんだ。
視線を定めて撃つ。
今はまだ安定しなくても慣れたら感覚も掴めるから」
後ろからロイに手を添えられて手伝ってもらうと的の真ん中に銃弾。
『この感覚ですね。
やっぱり、難しいです』
「慣れるまでが大変かもな。
焦らずに徐々に」
『手が痛い…』
「今日はおしまい。
寒いし、これくらいにしよう」
ロイに頬を撫でられてセルシアはくすぐったそうに笑う。
「ちょっ、エド!」
「…ロックベル嬢」
「はい?」
ロイに呼ばれてウィンリィが振り返った。
「すまない、鋼のには聞かれたくなくてな。
出来る限りの努力はするが、鋼のも国家錬金術師だ。
戦争になれば…」
「分かっています。
それでも行かせないようにしてくれているんですよね。
ありがとうございます」
「君もまだ子供だ。
無理に大人になろうとしなくていいんだ。
頼れる人に頼って甘えなさい。
正義感が強いのもいいが、女の子の意識を忘れないように。
何かあってからでは遅いから」
「ありがとうございます。
村のみんなにもよく言われます。
エドは男だけど、私は女の子なんだから控えなさいって」
「時の場所だな。
控えたくないなら戦える力を得ることだ。
力と言っても言葉もある。
まぁ、君の人生だ。
私は勝手に君を見守らせてもらうから。
何かあったら来なさい」
「その時はエドに内緒で来ます」
「くくっ、確かに言ったら騒ぐだろうからな」
「マスタングさん、ありがとうございました。
まずは材料調達して来ますね」
「それが終わったら連絡を」
「分かりました」
「いつまで話してんだよ。
変な話をしてないだろうな!」
「もう兄さんったら。
将軍、すみません」
「構わんよ」
ウィンリィにスパナで叩かれたのは言うまでもない。
早速、ロイに教わった工場に向かった。
「こんな道にあるなんて怪しい」
「工場だから防音も兼ねているんじゃない?」
「あんたは文句しか言えないの?」
「…あれか?
随分とボロっちぃな」
「ボロくて悪かったな」
「うげっ!」
「すみません、口が悪くて」
「教えられて来ました」
エドの言葉に不満そうに怪しんで見つめられた。
「私達、マスタングさんのお使いで来ました。
錬金術に使うって」
「…マスタング将軍か。
それなら入れ。
気安く触るんじゃないぞ」
「は、はい!」
「ありがとうございます」
「いつものやつか?」
「違います。
出来るだけ頑丈って依頼で」
無愛想ながらもウィンリィの話を聞いてくれていた。
『可愛らしい子なのに芯がしっかりしてますね。
正義感が強いゆえの心配はありますけど』
「…あぁ」
「初対面でしたっけ?」
『そうよ。
でも、ヒューズ中佐や将軍からの話を聞いてたし、度々のように兄弟から聞いてたから初対面な感じはしないかな』
「お菓子を作ったら教えて欲しいと言われるかもな」
『そうなったら招待しても?』
「…ロックベル嬢だけなら」
『了解です』
クスクスと楽しそうにセルシアは微笑んだ。
セルシアの撃つ銃にロイは納得したように頷く。
「おまえら、目立ちすぎ。
周りも気が散るだろうに」
「…知るか」
「ロイから見てどうなんだ?」
「ある程度の知識はあったし、基礎がクリアしたら大丈夫そうだ」
『的の真ん中から外れてますけど』
「それくらい出来たらいいんじゃないか?」
『上官が下手よりは』
「そうか?」
「…やはりな。
セルシアが真ん中を獲られないのは無意識の癖だ」
『癖、ですか?』
「誰もが癖がある。
それは銃でも変わらないよ」
的を見ても無意識の癖は予想さえつかない。
「微かに上に上がるんだ。
下にはズレてないだろう?」
「確かにそうだな」
『全然わかんなかった』
「いいか、撃つ位地はここで安定させるんだ。
視線を定めて撃つ。
今はまだ安定しなくても慣れたら感覚も掴めるから」
後ろからロイに手を添えられて手伝ってもらうと的の真ん中に銃弾。
『この感覚ですね。
やっぱり、難しいです』
「慣れるまでが大変かもな。
焦らずに徐々に」
『手が痛い…』
「今日はおしまい。
寒いし、これくらいにしよう」
ロイに頬を撫でられてセルシアはくすぐったそうに笑う。