第⑯話
夢小説設定
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それも将軍達から嫌われる理由なのだろうが、変えるつもりはない。
「今日は君のお祝いなんだ、飲みなさい」
「…ありがとうございます」
昇格祝いの食事会は表向きで酔い潰して弱味を握ろうとしているのは自覚している。
「たまにはこういう酒も悪くはないな」
「国民にも流行ってますからね」
「そんな庶民と一緒にするな」
「個室でもホテルのレストランですから聞かれたら評価に関わりますよ」
「うむ、そうだな」
「君は婚約したんだったな。
お見合い話もあったろうに」
「…プライベートなことですので」
「まぁ、いいだろう。
相変わらずの秘密主義か」
「そんなことはございませんよ。
将軍達のように話して盛り上がる話がないだけです。
友人も少ないですし、プライベートは地味ですから」
「仕事も忙しいからな」
親しい人以外には秘密主義ではあるのだが、うまく誤魔化した。
誤魔化されたと気づきながらも将軍達もそれ以上は聞かない。
言葉の探り合いだからこそ、怒鳴ることも圧力も掛けられずに済む。
(怒鳴られたとこで気にもならないけどな。
懲りないと言うか、よく飽きないな)
席を立ってトイレに避難するとロイはため息をつく。
「おや、マスタング将軍」
「閣下!
何故、こちらに?
奥様もご一緒でしたか。
失礼致しました」
戻ろうと歩いているとホテル内で閣下と奥様に遭遇。
閣下の奥様は穏やかに微笑み、話し掛けて来る。
「貴方がマスタング大佐…
失礼しました、今は将軍でしたね。
主人からよく話は伺ってますよ」
「はっ!
ありがとうございます」
「よさないか。
なに、変な話はしておらんよ」
「キメラ事件でも活躍してくれたんですよね。
ありがとうございます」
「えっ?」
「主人のこともですが、国民が被害に遭うとこでしたから。
すみません、足止めさせてしまいましたね」
「妻がすまないね。
お喋りなんだ」
「あら、失礼しちゃうわ」
どんな反応すればいいのだろうかとロイは苦笑い。
「困らせてしまったかな」
「あっ、いえ…」
「ところで君は?」
「例の彼女さんと一緒かしら?」
「君は少し黙ってなさい」
「あら、残念だわ。
今度お話しをしましょうね」
「マスタング将軍、妻と遭遇しないことを願うよ」
閣下が引きつった笑みを浮かべていてお喋りは本当なのかもしれない。
「話を戻しますが、将軍達が食事会を開いてくださって」
「あぁ、なるほど。
媚びない君は参っていると」
「そんなことは。
勉強させて頂いております」
「何年も前の自慢話か」
「それは…、私の口からは申し上げれません」
気まずそうなロイに閣下は楽しそうに笑う。
お酒も入っているのか、閣下に案内させられる。
「閣下、警護の方々は?」
「置いて来た」
「置いて…、はぁ‼?
申し訳ありません、失礼しました」
「構わんよ」
「いつもそうなのよ。
危険だとみんなで言っても聞かないんだから」
「閣下の強さは承知してますが…」
「プライベートだし、大人数だと面倒でな」
「分からなくはありませんが」
ロイは大総統付き補佐官の苦労を多少なり理解した。
「マスタング将軍、遅っ…」
「閣下‼?」
慌てて立ち上がって将軍達が敬礼する
。
「マスタング将軍、これはどういうことなんだ」
「閣下とホテルの廊下で遭遇しまして。
案内するように言われたので私は案内したまでです。
まさかお断りなど出来ないでしょう?」
「まぁ、それはそうだが…」
「主人が無理に頼んだのよ、マスタング将軍を叱らないであげてちょうだい」
「奥様!
いえいえ、叱るだなんて」
「どういうことか分からなくて聞いていただけですから」
「そう?」
穏やかに微笑む奥様に将軍達は慌てて誤魔化す。
「マスタング将軍、私達は何故こうなったんだろうな」
「…私も知りたいですよ」
「そう、だよな」
閣下と奥様と何故か食事会になって将軍達も毒牙が消えていた。
「今日は君のお祝いなんだ、飲みなさい」
「…ありがとうございます」
昇格祝いの食事会は表向きで酔い潰して弱味を握ろうとしているのは自覚している。
「たまにはこういう酒も悪くはないな」
「国民にも流行ってますからね」
「そんな庶民と一緒にするな」
「個室でもホテルのレストランですから聞かれたら評価に関わりますよ」
「うむ、そうだな」
「君は婚約したんだったな。
お見合い話もあったろうに」
「…プライベートなことですので」
「まぁ、いいだろう。
相変わらずの秘密主義か」
「そんなことはございませんよ。
将軍達のように話して盛り上がる話がないだけです。
友人も少ないですし、プライベートは地味ですから」
「仕事も忙しいからな」
親しい人以外には秘密主義ではあるのだが、うまく誤魔化した。
誤魔化されたと気づきながらも将軍達もそれ以上は聞かない。
言葉の探り合いだからこそ、怒鳴ることも圧力も掛けられずに済む。
(怒鳴られたとこで気にもならないけどな。
懲りないと言うか、よく飽きないな)
席を立ってトイレに避難するとロイはため息をつく。
「おや、マスタング将軍」
「閣下!
何故、こちらに?
奥様もご一緒でしたか。
失礼致しました」
戻ろうと歩いているとホテル内で閣下と奥様に遭遇。
閣下の奥様は穏やかに微笑み、話し掛けて来る。
「貴方がマスタング大佐…
失礼しました、今は将軍でしたね。
主人からよく話は伺ってますよ」
「はっ!
ありがとうございます」
「よさないか。
なに、変な話はしておらんよ」
「キメラ事件でも活躍してくれたんですよね。
ありがとうございます」
「えっ?」
「主人のこともですが、国民が被害に遭うとこでしたから。
すみません、足止めさせてしまいましたね」
「妻がすまないね。
お喋りなんだ」
「あら、失礼しちゃうわ」
どんな反応すればいいのだろうかとロイは苦笑い。
「困らせてしまったかな」
「あっ、いえ…」
「ところで君は?」
「例の彼女さんと一緒かしら?」
「君は少し黙ってなさい」
「あら、残念だわ。
今度お話しをしましょうね」
「マスタング将軍、妻と遭遇しないことを願うよ」
閣下が引きつった笑みを浮かべていてお喋りは本当なのかもしれない。
「話を戻しますが、将軍達が食事会を開いてくださって」
「あぁ、なるほど。
媚びない君は参っていると」
「そんなことは。
勉強させて頂いております」
「何年も前の自慢話か」
「それは…、私の口からは申し上げれません」
気まずそうなロイに閣下は楽しそうに笑う。
お酒も入っているのか、閣下に案内させられる。
「閣下、警護の方々は?」
「置いて来た」
「置いて…、はぁ‼?
申し訳ありません、失礼しました」
「構わんよ」
「いつもそうなのよ。
危険だとみんなで言っても聞かないんだから」
「閣下の強さは承知してますが…」
「プライベートだし、大人数だと面倒でな」
「分からなくはありませんが」
ロイは大総統付き補佐官の苦労を多少なり理解した。
「マスタング将軍、遅っ…」
「閣下‼?」
慌てて立ち上がって将軍達が敬礼する
。
「マスタング将軍、これはどういうことなんだ」
「閣下とホテルの廊下で遭遇しまして。
案内するように言われたので私は案内したまでです。
まさかお断りなど出来ないでしょう?」
「まぁ、それはそうだが…」
「主人が無理に頼んだのよ、マスタング将軍を叱らないであげてちょうだい」
「奥様!
いえいえ、叱るだなんて」
「どういうことか分からなくて聞いていただけですから」
「そう?」
穏やかに微笑む奥様に将軍達は慌てて誤魔化す。
「マスタング将軍、私達は何故こうなったんだろうな」
「…私も知りたいですよ」
「そう、だよな」
閣下と奥様と何故か食事会になって将軍達も毒牙が消えていた。