第⑭話
夢小説設定
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ロイの歩みが止まり、中尉とヒューズは視線を向ける。
「…逃げたい」
「気づかれてるかと」
「ロイ、頑張れ」
ロイの呟きに中尉は冷静に返してヒューズは苦笑い。
「マスタング…少将」
「お久しぶりです、ハクロ将軍」
「そうだな」
ハクロ将軍は顔を歪めて不愉快と言うようにロイを睨むが、それを交わすようにロイはにっこりと笑う。
ピリピリとした雰囲気に周りの軍人は
達は遠巻きに見ていた。
『ハクロ将軍、お久しぶりです。
謹慎が解けたんですね』
「…君までも昇格か」
『はい!
将軍達は降格しましたけど』
「何だと!?」
『まだ知らないんですね。
あちらにご覧なっては?』
ハクロ将軍が早足で向かうとセルシアはロイの腕に抱きつく。
「まったく、君は…」
『間違いは言ってませんよ。
今のうちに逃げますよ』
「そうだな。
ヒューズ、じゃあな。
中尉も行くぞ」
「了解しました」
ヒューズは相変わらずだと苦笑いして見送っていた。
「ハクロのおっさん、謹慎が解けたんですか。
解けた早々に遭遇とは」
「将軍、大丈夫だったんですか?」
「…何とかな。
さすがに騒動を起こして謹慎になったんだから早々に嫌味は言えないだろうな」
「将軍に対しては向こうが上官でもなくなりましたからね」
「くくっ、確かに」
ロイはハボックとブレダの言葉に口元を緩めた。
中尉の咳払いにロイ達は苦笑いして黙った。
「ハクロ将軍を始め、将軍達はおとなしくなりますかね?」
「…ならんだろうな。
しばらくはおとなしくなるかもしれんが。
左官クラスに落ちた訳ではないし」
「負けないでくださいよ。
俺達の未来も掛かってるんですからね」
「ははっ、責任重大だな」
軽い口調で話してるなら大丈夫かと中尉はそれ以上は口にしない。
『怪我しないでくださいね。
鋼の錬金術師さんは無茶苦茶だから』
「君もな」
『弟の方はどうなんですか?』
「錬金術を使えるし、錬金術のセンスはあるな。
鋼のと違ってデザインのセンスも」
『兄弟でもあんなに違うものなんですね』
「鋼の曰く、父似と母似で分かれてるらしいな」
「あんなにも真逆も稀ですよね。
大将みたいなのがもう1人いたら大変ですけど」
「大変と言うよりも…」
「恐ろしいな」
「破壊力が半端ないですね。
誰が止めるんだ」
それを想像して建物の破壊が浮かんでしまう。
『うにゅ…』
「セルシア、どうした?」
『自主休憩中です。
計算は得意でも続くと頭痛する』
「疲れたか?」
『私は文章の方がいいです』
甘えるようにセルシアはロイの腰に抱きつく。
中尉でさえも見て見ぬフリで何も言わなくなっていた。
これは言うだけ無駄だと理解したのだろう。
-END-
2016.12.15
「…逃げたい」
「気づかれてるかと」
「ロイ、頑張れ」
ロイの呟きに中尉は冷静に返してヒューズは苦笑い。
「マスタング…少将」
「お久しぶりです、ハクロ将軍」
「そうだな」
ハクロ将軍は顔を歪めて不愉快と言うようにロイを睨むが、それを交わすようにロイはにっこりと笑う。
ピリピリとした雰囲気に周りの軍人は
達は遠巻きに見ていた。
『ハクロ将軍、お久しぶりです。
謹慎が解けたんですね』
「…君までも昇格か」
『はい!
将軍達は降格しましたけど』
「何だと!?」
『まだ知らないんですね。
あちらにご覧なっては?』
ハクロ将軍が早足で向かうとセルシアはロイの腕に抱きつく。
「まったく、君は…」
『間違いは言ってませんよ。
今のうちに逃げますよ』
「そうだな。
ヒューズ、じゃあな。
中尉も行くぞ」
「了解しました」
ヒューズは相変わらずだと苦笑いして見送っていた。
「ハクロのおっさん、謹慎が解けたんですか。
解けた早々に遭遇とは」
「将軍、大丈夫だったんですか?」
「…何とかな。
さすがに騒動を起こして謹慎になったんだから早々に嫌味は言えないだろうな」
「将軍に対しては向こうが上官でもなくなりましたからね」
「くくっ、確かに」
ロイはハボックとブレダの言葉に口元を緩めた。
中尉の咳払いにロイ達は苦笑いして黙った。
「ハクロ将軍を始め、将軍達はおとなしくなりますかね?」
「…ならんだろうな。
しばらくはおとなしくなるかもしれんが。
左官クラスに落ちた訳ではないし」
「負けないでくださいよ。
俺達の未来も掛かってるんですからね」
「ははっ、責任重大だな」
軽い口調で話してるなら大丈夫かと中尉はそれ以上は口にしない。
『怪我しないでくださいね。
鋼の錬金術師さんは無茶苦茶だから』
「君もな」
『弟の方はどうなんですか?』
「錬金術を使えるし、錬金術のセンスはあるな。
鋼のと違ってデザインのセンスも」
『兄弟でもあんなに違うものなんですね』
「鋼の曰く、父似と母似で分かれてるらしいな」
「あんなにも真逆も稀ですよね。
大将みたいなのがもう1人いたら大変ですけど」
「大変と言うよりも…」
「恐ろしいな」
「破壊力が半端ないですね。
誰が止めるんだ」
それを想像して建物の破壊が浮かんでしまう。
『うにゅ…』
「セルシア、どうした?」
『自主休憩中です。
計算は得意でも続くと頭痛する』
「疲れたか?」
『私は文章の方がいいです』
甘えるようにセルシアはロイの腰に抱きつく。
中尉でさえも見て見ぬフリで何も言わなくなっていた。
これは言うだけ無駄だと理解したのだろう。
-END-
2016.12.15