第⑭話
夢小説設定
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ロイの視線に気づいてセルシアはにっこりと笑う。
『私はロイさんの指示に従います。
命令ではなく、それが頼みでも』
「あぁ、頼めるか?」
『喜んでお供を致します!』
「ありがとう。
では、引き受けよう」
セルシアが敬礼してロイは微かに笑みを浮かべる。
「よっしゃ!
覚悟しておけよ」
「…兄さんも懲りないな」
アルは巻き込まれて呆れたようにため息をつき、その様子に中尉達は苦笑い。
「閣下の許可書まであっては断れんからな。
まぁ、最近は身体が鈍ってたし。
丁度いいかもな」
(あんなにキメラ戦闘で動いていたのに!?)
(…体調を崩した人の言葉じゃないよな)
ハボック達は驚きながらヒューズの“デタラメ人間”が納得だった。
「ロイ、調子はどうだ?」
「…ヒューズ。
このお喋りめ」
「査定の準備が出来ないと言ってたのはそっちだろ?」
「間に合わないとは言ってない」
「将軍になってからギリギリで査定より印象も悪くないだろ?」
「それは…、そうだが。
利用されてるようにしか見えないのだが?」
「いいじゃないか」
「セルシアまで巻き込んで!」
『私は大丈夫ですよ』
「エドの奴、ロイだけじゃなかったのか。
頑張ってくれや」
『言われなくても。
はい、娘の自慢話はしなくていいですからね』
「いででっ!」
ヒューズはセルシアに耳を引っ張られて行き、ロイ達は苦笑い。
ロイは手を止めて椅子に座ったままで背伸びする。
「将軍、手が止まってますが?」
「…疲れた。
やはり、私は書類には不向きだ」
「不向きなどありません。
今週中に提出期間の書類がまだありますから」
「事件も続いたからな。
それにしても多い」
「以前よりは減りましたよ」
「ちょっと出て来る」
「どちらに?」
「…トイレなのだが」
「失礼しました。
行ってらっしゃいませ」
中尉の様子にロイは苦笑いして執務室から出る。
(まだ終わりそうにないな。
私も逃亡したい)
トイレから出てロイは歩いて離れると人気のない廊下の壁に寄りかかってため息をつく。
「さっむ…」
「こんなとこにいたら風邪引くぞ」
「ヒューズ、何してんだ」
「ここは俺の部署だが」
「あぁ、いつの間にか来てたのか」
「また考えて歩いてたのか。
その癖はやめろって」
「分かってるよ」
「上官にぶつかったら笑い事ではないぞ」
「…確かに」
「マスタング将軍!
何をなさっているのですか?
仕事は終わってませんが」
「中尉、帰り道はどっちかな」
「はい?」
「考えながらまた歩いてたみたいでな」
「…それはおやめになった方がよろしいかと」
「そうなんだがな」
ため息をつく中尉にロイは苦笑いを浮かべる。
『私はロイさんの指示に従います。
命令ではなく、それが頼みでも』
「あぁ、頼めるか?」
『喜んでお供を致します!』
「ありがとう。
では、引き受けよう」
セルシアが敬礼してロイは微かに笑みを浮かべる。
「よっしゃ!
覚悟しておけよ」
「…兄さんも懲りないな」
アルは巻き込まれて呆れたようにため息をつき、その様子に中尉達は苦笑い。
「閣下の許可書まであっては断れんからな。
まぁ、最近は身体が鈍ってたし。
丁度いいかもな」
(あんなにキメラ戦闘で動いていたのに!?)
(…体調を崩した人の言葉じゃないよな)
ハボック達は驚きながらヒューズの“デタラメ人間”が納得だった。
「ロイ、調子はどうだ?」
「…ヒューズ。
このお喋りめ」
「査定の準備が出来ないと言ってたのはそっちだろ?」
「間に合わないとは言ってない」
「将軍になってからギリギリで査定より印象も悪くないだろ?」
「それは…、そうだが。
利用されてるようにしか見えないのだが?」
「いいじゃないか」
「セルシアまで巻き込んで!」
『私は大丈夫ですよ』
「エドの奴、ロイだけじゃなかったのか。
頑張ってくれや」
『言われなくても。
はい、娘の自慢話はしなくていいですからね』
「いででっ!」
ヒューズはセルシアに耳を引っ張られて行き、ロイ達は苦笑い。
ロイは手を止めて椅子に座ったままで背伸びする。
「将軍、手が止まってますが?」
「…疲れた。
やはり、私は書類には不向きだ」
「不向きなどありません。
今週中に提出期間の書類がまだありますから」
「事件も続いたからな。
それにしても多い」
「以前よりは減りましたよ」
「ちょっと出て来る」
「どちらに?」
「…トイレなのだが」
「失礼しました。
行ってらっしゃいませ」
中尉の様子にロイは苦笑いして執務室から出る。
(まだ終わりそうにないな。
私も逃亡したい)
トイレから出てロイは歩いて離れると人気のない廊下の壁に寄りかかってため息をつく。
「さっむ…」
「こんなとこにいたら風邪引くぞ」
「ヒューズ、何してんだ」
「ここは俺の部署だが」
「あぁ、いつの間にか来てたのか」
「また考えて歩いてたのか。
その癖はやめろって」
「分かってるよ」
「上官にぶつかったら笑い事ではないぞ」
「…確かに」
「マスタング将軍!
何をなさっているのですか?
仕事は終わってませんが」
「中尉、帰り道はどっちかな」
「はい?」
「考えながらまた歩いてたみたいでな」
「…それはおやめになった方がよろしいかと」
「そうなんだがな」
ため息をつく中尉にロイは苦笑いを浮かべる。