第⑭話
夢小説設定
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相変わらず、ヒューズは部署が違うのに居座っていた。
『…マスタング将軍』
「今度はどうした?」
『間違いました。
最後の最後で。
せっかく書いたのに。
最初からやり直しですか?』
「君が珍しいな。
うむ、そうだなぁ。
これならこの1枚だけ書き直せば問題はないと思うが。
中尉、どうだ?」
「問題はありません」
『計算問題でもう疲れました。
あの計算は悪魔です!』
「悪魔って。
まぁ、複雑な計算式ではあるが」
よほど苦手なようで珍しく初歩的なミスをしていた。
「…どうして君の行く先々で事件が起きるんだろうな」
「そんなの俺が知りたいよ。
あの遺体って」
「研究室の職員らしいな。
研究者が犯人か、もしくは連れ去られたか。
少人数での研究ではあったらしいからな」
「大佐、怪しいと思って行かせたんだろ?」
「さぁな。
とりあえずは研究室を確認するか」
「電気も付かないぞ。
確認したけど」
「プロと素人では見るとこは違うからな」
『懐中電灯を…』
「セルシア、足元に気をつけなさい」
『はい』
「1人は外で見張りしてた方がいいかもしれんな。
誰か戻って来るかもしれん」
「じゃあ、僕が残ってますよ。
大きいから邪魔になるし」
「そこまで広い研究室ではないからな。
それでは、頼むよ」
アルを外に残してロイはセルシアとエドと研究室に入る。
懐中電灯があっても研究室は薄暗くて歩きづらい。
「物が散乱してんな」
『争ったのか、元々なのか分かりませんね。
ここ、血がついてます』
「被害者のか?
これも調べてもらった方がいいな」
「あんたら、いつもそんな感じなのかよ」
「そんな感じとは?」
「会話は普通だけどよ。
大佐、その手は何なんだ!」
ロイの手はセルシアの腰に回って抱き寄せている。
中尉達が居れば“いつものことだ”と言われるだろう。
「薄暗いからな転んだりしても大変だろう?」
「…もういい。
言った俺がバカだった。
何で中尉は来てないんだ?」
「研究室だと中尉よりもセルシアの方が専門だからな。
鋼の、ここは調べたのか?」
「本棚だろ」
「…馬鹿者。
君は甘いな」
『隠し扉ですね』
「なっ!
こんな仕掛けが!?」
「慎重に冷静に見なさいといつも言っているはずだが?」
「…悪かったよ」
本棚の奥には頑丈な扉があり、念の為に先頭体制になってから開けた。
「では、開けるからな」
『お待ち下さい。
念の為にお下がりを』
「分かった」
「…俺が行けばいいんだろ」
「よく分かってるじゃないか」
ロイとセルシアに無言で見つめられてため息をつきながらエドが先頭になる。
重たい扉を強引に開けてエドは目を見開いて驚く。
「んなっ!
き、キメラ!?」
「いいから倒すぞ。
セルシア、援護を頼む」
『了解!』
国家錬金術師が3人もいるのでキメラは問題なく、呆気なく倒せた。
「大佐!
裏口が開いてる!」
「まさか…
ここが囮なのか?
鋼の、君は街を頼む!
逃げ出していないか確認して見つけ次第、倒してくれ」
「分かった!」
エドは裏口から外に出てアルと共に街に向かう。
「セルシア、司令部に戻るぞ。
これが当たってなければ、いいのだがな」
『はい!』
ロイと共に司令部に戻るとキメラの群れが襲われている。
(閣下が視察で留守の間を狙ったと考えるのが妥当だろうな。
研究者は連れ去られたのではない、襲いに来たのだ。
あの若い研究者は実験にされたのかもしれんな。
上層部は何をしているんだ。
何故、司令官がいないんだ?)
逃げ惑う若い軍人や負傷者もいて司令部は騒動になっていた。
大きな爆発音が司令部に響き、一瞬動きが止まる。
「落ち着きなさい。
中尉、いるか!
状況を説明しろ」
「はっ!
こちらに居ります!
申し訳ありません。
突然、10匹以上のキメラが襲撃して来ました。
情報を得ようにも退治で精一杯で…」
「司令官は?」
「それは…、その。
キメラの数を見て司令部から逃げ出しました」
「何だと?
今はキメラ退治が優先だ。
ハボック、おまえの隊は街で調査して来い。
街に鋼のがいるから合流してくれ」
「了解!」
ハボックはロイに敬礼して隊の者達を連れて司令部から出る。
『…マスタング将軍』
「今度はどうした?」
『間違いました。
最後の最後で。
せっかく書いたのに。
最初からやり直しですか?』
「君が珍しいな。
うむ、そうだなぁ。
これならこの1枚だけ書き直せば問題はないと思うが。
中尉、どうだ?」
「問題はありません」
『計算問題でもう疲れました。
あの計算は悪魔です!』
「悪魔って。
まぁ、複雑な計算式ではあるが」
よほど苦手なようで珍しく初歩的なミスをしていた。
「…どうして君の行く先々で事件が起きるんだろうな」
「そんなの俺が知りたいよ。
あの遺体って」
「研究室の職員らしいな。
研究者が犯人か、もしくは連れ去られたか。
少人数での研究ではあったらしいからな」
「大佐、怪しいと思って行かせたんだろ?」
「さぁな。
とりあえずは研究室を確認するか」
「電気も付かないぞ。
確認したけど」
「プロと素人では見るとこは違うからな」
『懐中電灯を…』
「セルシア、足元に気をつけなさい」
『はい』
「1人は外で見張りしてた方がいいかもしれんな。
誰か戻って来るかもしれん」
「じゃあ、僕が残ってますよ。
大きいから邪魔になるし」
「そこまで広い研究室ではないからな。
それでは、頼むよ」
アルを外に残してロイはセルシアとエドと研究室に入る。
懐中電灯があっても研究室は薄暗くて歩きづらい。
「物が散乱してんな」
『争ったのか、元々なのか分かりませんね。
ここ、血がついてます』
「被害者のか?
これも調べてもらった方がいいな」
「あんたら、いつもそんな感じなのかよ」
「そんな感じとは?」
「会話は普通だけどよ。
大佐、その手は何なんだ!」
ロイの手はセルシアの腰に回って抱き寄せている。
中尉達が居れば“いつものことだ”と言われるだろう。
「薄暗いからな転んだりしても大変だろう?」
「…もういい。
言った俺がバカだった。
何で中尉は来てないんだ?」
「研究室だと中尉よりもセルシアの方が専門だからな。
鋼の、ここは調べたのか?」
「本棚だろ」
「…馬鹿者。
君は甘いな」
『隠し扉ですね』
「なっ!
こんな仕掛けが!?」
「慎重に冷静に見なさいといつも言っているはずだが?」
「…悪かったよ」
本棚の奥には頑丈な扉があり、念の為に先頭体制になってから開けた。
「では、開けるからな」
『お待ち下さい。
念の為にお下がりを』
「分かった」
「…俺が行けばいいんだろ」
「よく分かってるじゃないか」
ロイとセルシアに無言で見つめられてため息をつきながらエドが先頭になる。
重たい扉を強引に開けてエドは目を見開いて驚く。
「んなっ!
き、キメラ!?」
「いいから倒すぞ。
セルシア、援護を頼む」
『了解!』
国家錬金術師が3人もいるのでキメラは問題なく、呆気なく倒せた。
「大佐!
裏口が開いてる!」
「まさか…
ここが囮なのか?
鋼の、君は街を頼む!
逃げ出していないか確認して見つけ次第、倒してくれ」
「分かった!」
エドは裏口から外に出てアルと共に街に向かう。
「セルシア、司令部に戻るぞ。
これが当たってなければ、いいのだがな」
『はい!』
ロイと共に司令部に戻るとキメラの群れが襲われている。
(閣下が視察で留守の間を狙ったと考えるのが妥当だろうな。
研究者は連れ去られたのではない、襲いに来たのだ。
あの若い研究者は実験にされたのかもしれんな。
上層部は何をしているんだ。
何故、司令官がいないんだ?)
逃げ惑う若い軍人や負傷者もいて司令部は騒動になっていた。
大きな爆発音が司令部に響き、一瞬動きが止まる。
「落ち着きなさい。
中尉、いるか!
状況を説明しろ」
「はっ!
こちらに居ります!
申し訳ありません。
突然、10匹以上のキメラが襲撃して来ました。
情報を得ようにも退治で精一杯で…」
「司令官は?」
「それは…、その。
キメラの数を見て司令部から逃げ出しました」
「何だと?
今はキメラ退治が優先だ。
ハボック、おまえの隊は街で調査して来い。
街に鋼のがいるから合流してくれ」
「了解!」
ハボックはロイに敬礼して隊の者達を連れて司令部から出る。